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就職に向けての具体的アクション.

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0 博士キャリアデザインⅠ 「博士人材の就職活動に向けて」 (第7回) 2016年 7月 27日 古田健二

1 就職に向けての具体的アクション

2 希望する職種(仕事の内容)の明確化・確認
就職先選定のプロセス ・学内外の企業説明会 ・企業訪問 ・OBからの話 ・インターンシップ ・各種資料 など ・日系企業/外資系企業 ・大手企業/スタートアップ(ベンチャー)企業/中小企業 ・成長指向企業/安定志向企業 ・特徴(良い点* など)など 選択時価値観 ・ビジョンが明確な企業 ・社会的存在感がある企業 ・価値観(文化・風土)が一致する企業  など 企業の性格の選択 自分の価値観 の明確化・確認 希望する職種(仕事の内容)の明確化・確認 企業の実態の確認 具体的 企業の選択 業種 の選択 要注意 ・有名企業、大手企業偏重 ・採用時の一過的評価結果  -初任給  -採用担当者の対応、人的魅力  -過的な好・不調、評判 ・就職斡旋産業などの風評 ・自分以外の意向 など、本質的でない  要素に左右されないこと。 ・化学・素材系 ・電子系 ・機械系 ・金融系 ・シンクタンク・コンサルティング系 など ・興味の対象 ・指向性 ・長所・短所 など ・基礎研究系 ・商品開発系 ・事業推進系 ・起業 など 2

3 就職活動へ向けての準備 就職活動とはやみくもに企業訪問を繰り返すことではない。 手段・方法 強化すべきこと 現在の研究への注力
  -課題設定能力の強化   -仮説/検証プロセスへの理解深化 グループ活動への参画   -研究室内、友人などとの議論   -各種学外活動への参画   -“PLP発展研修”の受講 PLP研修などを利用して中長期インターンシップへの参画 社会・科学技術情報への接触   -経済産業省・“技術戦略マップ     2010“   -“ロードマップ2014~2023”     、日経BP未来研究所 新聞、テレビ、雑誌の閲覧・視聴 各社HP、EDINET(有価証券報告書)などによる個別企業情報 SPI*など適正検査への対応策 チームワーク活動への対応力 技術動向の理解(技術常識強化) 産業界の価値観の理解   -研究開発における時間の重要性   -出口(成果の具現化)意識の重     要性   -市場/顧客の課題に対する意識 個別企業の理解 コミュニケーション能力   -対話力     ・聞く力     ・自分の考えを持ち・まとめる力     ・表現する力(プレゼンテーショ      ン能力)   -英語力 課題発見能力 社会常識の強化(リベラルアーツ全般) 採用試験対策 *Synthetic Personality Inventoryのことで適性検査、基礎能力などに 関する検査手法で企業、職種、実施形態などにより各種存在する。 3

4 企業選択時のポイント

5 具体的な企業選定時のポイント ・自分のイメージとの整合性 -経営ビジョン -企業文化・風土 ・事業内容 ・社会における存在感 -提供価値
自らの選定基準の価値観を明確にし、その視点にそって自ら決めることが重要である。 価値観の視点     ・自分のイメージとの整合性      -経営ビジョン      -企業文化・風土     ・事業内容     ・社会における存在感      -提供価値      -事業規模      -歴史     ・経営状況     ・将来の期待成長性     ・生活の安定性     ・働き甲斐を感じられそうな環境      -自分の能力発揮のチャンス      -各種の貢献の可能性      -雇用条件     5

6 良い会社に就職したい ・評判の良い会社、 ・新しい技術に取り組んでいる会社、 ・好きなことをやらせてくれる会社、
良い会社とは? 各自で定義することが重要である。 就社と考える際には、この視点、選択が大きな意味を持つ。   ・評判の良い会社、   ・新しい技術に取り組んでいる会社、   ・好きなことをやらせてくれる会社、   ・自分の能力を発揮できそうな会社、   ・自分の成長に役立ちそうな会社、   ・事業規模が大きい会社、   ・歴史が長い会社、   ・業績の良い会社、   ・成長している会社、   ・安定している会社、   ・時価総額の大きな会社、   ・給与が高いと言われている会社、   ・企業文化・風土イメージの良いと言われている会社、   ・何かで表彰された会社、   ・休暇が取りやすい会社、   ・女性に優しいと言われている会社、   ・若い、活力がありそうな会社、                  :      6

7 企業の捉え方の視点の例 事業規模(売上高)と時価総額 時価総額 売上高 営業利益 売上高、営業利益で20位以下の企業 7 2014年3月期
(営業利益率) 2014年9月8日現在 順位 会社名 売上高 (100万円) 1 トヨタ自動車 ¥25,691,911 2 伊藤忠商事 ¥14,645,718 3 丸紅 ¥13,633,520 4 JX ¥12,412,013 5 本田技研工業 ¥11,842,451 6 三井物産 ¥11,155,434 7 NTT ¥10,925,174 8 日産自動車 ¥10,482,520 9 日立製作所 ¥9,616,202 10 住友商事 ¥8,146,184 11 ソニー ¥7,767,266 12 豊田通商 ¥7,743,237 13 パナソニック ¥7,736,541 14 ソフトバンク ¥6,666,651 15 東京電力 ¥6,631,422 16 東芝 ¥6,502,543 17 イオン ¥6,395,142 18 セブン&アイHD ¥5,631,820 19 新日鉄住金 ¥5,516,180 20 出光興産 ¥5,034,995 順位 会社名 営業利益 (100万円) 1 トヨタ自動車 ¥2,292,112 2 NTT ¥1,213,653 3 ソフトバンク ¥1,085,362 4 NTTドコモ ¥819,199 5 本田技研工業 ¥750,281 6 国際石油開発 帝国石油 ¥733,610 7 KDDI ¥663,246 8 JT ¥648,260 9 日立製作所 ¥532,811 10 日産自動車 ¥498,365 11 JR東海 ¥494,612 12 ブリジストン ¥438,131 13 JR東日本 ¥406,793 14 デンソー ¥377,696 15 セブン&アイHD ¥339,659 16 キヤノン ¥337,277 17 冨士重工 ¥326,489 18 三井物産 ¥305,235 19 パナソニック ¥305,114 20 新日鉄住金 ¥298,390 順位 会社名 時価総額 (100万円) 1 トヨタ自動車 ¥28,051,505 2 三菱UFJ ¥10,863,260 3 NTTドコモ ¥8,635,737 4 ソフトバンク ¥8,367,402 5 NTT ¥8,341,084 6 JT ¥7,703,000 7 本田技研工業 ¥7,406,930 8 KDDI ¥7,147,902 9 三井住友FG ¥6,688,483 10 日産自動車 ¥5,621,509 11 ファナック ¥5,525,456 12 みずほFG ¥5,352,031 13 キヤノン ¥5,313,046 14 武田製薬工業 ¥5,111,015 15 デンソー ¥4,850,000 16 ファストリテイリング ¥4,808,849 17 JR東海 ¥4,635,000 18 アステラス製薬 ¥4,449,591 19 セブン&アイHD ¥4,245,170 20 JR東日本 ¥3,986,155 (8.9%) (11.1%) (16.2%) (6.3%) (5.5%) (4.8%) (3.9%) (5.4%) 売上高、営業利益で20位以下の企業 7

8 企業の捉え方の視点(3) Top 100 グローバル・イノベーター 2015:世界のイノベーションをリードする日本のものづくり企業
本アワードの選出企業・機関は、MSCI ワールド・インデックス(世界の主要国株価指数)の企業に対し、 売上高は6.01%、雇用は4.09%、研究開発投資は1.86%上回っています。 Aisin Seiki Co., Ltd. アイシン精機株式会社 Bridgestone Corporation 株式会社ブリヂストン Canon Inc. キヤノン株式会社 CASIO COMPUTER CO., LTD. カシオ計算機株式会社 DAIKIN INDUSTRIES,LTD. ダイキン工業株式会社 FUJIFILM Corporation 富士フイルム株式会社 Fujitsu Limited 富士通株式会社 Furukawa Electric Co., Ltd. 古河電気工業株式会社 Hitachi, Ltd. 株式会社日立製作所 Honda Motor Co., Ltd. 本田技研工業株式会社 Idemitsu Kosan Co.,Ltd. 出光興産株式会社 Japan Science and Technology Agency (JST) 国立研究開発法人科学技術振興機構 JTEKT Corporation 株式会社ジェイテクト Kawasaki Heavy Industries, Ltd. 川崎重工業株式会社 Kobe Steel, Ltd. 株式会社神戸製鋼所 Komatsu Ltd. 株式会社小松製作所 KYOCERA Corporation 京セラ株式会社 Makita Corporation 株式会社マキタ Mitsubishi Electric Corporation 三菱電機株式会社 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 三菱重工業株式会社 Mitsui Chemicals, Inc. 三井化学株式会社 NEC Corporation 日本電気株式会社 NIPPON STEEL & SUMITOMO METAL CORPORATION 新日鐵住金株式会社 NISSAN MOTOR CO., LTD. 日産自動車株式会社 NITTO DENKO CORPORATION 日東電工株式会社 NTT CORPORATION 日本電信電話株式会社 Olympus Corporation オリンパス株式会社 Panasonic Corporation パナソニック株式会社 Seiko Epson Corporation セイコーエプソン株式会社 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. 信越化学工業株式会社 Showa Denko K.K. 昭和電工株式会社 Sony Corporation ソニー株式会社 Sumitomo Electric Industries, Ltd. 住友電気工業株式会社 Toray Industries, Inc. 東レ株式会社 TOSHIBA CORPORATION 株式会社東芝 Toyota Motor Corporation トヨタ自動車株式会社 YAMAHA CORPORATION ヤマハ株式会社 Yamaha Motor Co., Ltd. ヤマハ発動機株式会社 YASKAWA Electric Corporation 株式会社安川電機 Yazaki Corporation 矢崎総業株式会社 【分析方法】 Top 100 グローバル・イノベーターは、4つの評価軸を基本としています。「特許数」、「成功率」、「グローバル性」、「引用における特許の影響力」(分析対象は過去5年間。 「グローバル性」のみ過去3年間)です。これらの分析には、以下のトムソン・ロイターの各データベースを使用しています。 世界最大の付加価値特許データベース 「Derwent World Patents Index®(DWPISM)」 特許調査・分析プラットフォーム 「Thomson Innovation®」 主要特許発行機関の特許引用情報 「Derwent Patents Citation Index®」 他 出所:トムソン・ロイタープレスリリース、2015年11月12日 8

9 企業風土の例(1) GEの考え方 GEの最優秀製品は「リーダーシップ」である。
・人を重視する企業は、働き甲斐のある企業の一つの例と考えられる。 ・外資系は人に冷たいというStereo Typeな捉え方は要注意である。 GEの考え方 GEの最優秀製品は「リーダーシップ」である。  -Jeff Immelt ,CEOのみでなく優れたリーダー達が変革を    加速しGEの成長を牽引している。  -顧客が成功を決める。  -失敗に学んで迅速に改善する。 GE社員が重視すべき価値。  -“GE Value(価値)”⇒“GE Beliefs(信念)”  -社員の意識変革を重視。 人材評価の仕組みにもメスを入れる。  -“成果”だけではなく“プロセス”をも評価。  -勇気をもって挑戦した失敗の評価。 以前のような5年間、10年間というような時間軸で考えると、市場の変化に取り残されるリスクがある。 出所:GEのリーダー育成担当副社長へのインタビュー記事、日経ビジネス、2014年12月22日号 TIM Copyright © TIM Consulting. All rights reserved. 9

10 企業風土の例(2) 意思決定力育成の3カ条 全社員に 「失敗する権利」を与える なるべく若いうちに 意思決定の機会を与える
(ロレアルの人材育成) 全社員に 「失敗する権利」を与える なるべく若いうちに 意思決定の機会を与える 1回目の失敗は許し、 挑戦したこと自体を評価する 出所 : 日経ビジネス、2010年3月22日号 10

11 企業風土の例(3) 日東電工の考え方 継続的に気持ちよく働くためには、企業文化・風土は無視できない要素である。 日東電工・技術企画部長
出所 : 「月刊テクノロジーマネジメント」2004/4月号 11

12 WNE ・ 企業風土の例(4) 3っの文化 イニシアティブ 相互信頼 共同体の一員としての自己認識 「一匹目のペンギンになる」 ことの重視。
ウェザーニュースの成長は独創的なビジネスモデルと企業文化が源泉となっている。 業績推移 経常利益 企業の文化風土 設立: 1986年6月 3っの文化 イニシアティブ 相互信頼 共同体の一員としての自己認識 (単位:1000円) 「一匹目のペンギンになる」 ことの重視。 事業展開モデル ウェザーニュース サポーター/シンボリック カスタマー(一般人、顧客) WNE ①情報収集ツール提供 ②必要情報の自動吸い上げ ③独自の細かな気象予報提供 ④信頼 楽しいことをやる。 楽しい仲間とやる。 3年以内に黒字化する。 草間千仁ウェザーニュース社長談 出所:日経ビジネス、2015年3月16日号および有価証券報告書をベースに古田作成 12

13 対象業種選択の参考 “技術戦略マップ2010“の対象領域
“技術戦略マップ2010”に取り上げている対象は国の政策として重点的に取り組もうとしている    ものであるので、将来の成長分野と考えられるものである。 対象となっている関連事業を手掛けている企業は、長期的な視点から考えて成長の基盤に    対応した戦略を取っていると考えられるので、将来期待できる企業と考えられる。 対象領域:「技術戦略マップ2010」で対象とした技術は、以下の8 領域・31 分野です。) 【1.情報通信】 (1) 半導体 (2) ストレージ・メモリ (3) コンピュータ (4) ネットワーク (5) ユーザビリティ (6) ソフトウェア 【2.ナノテクノロジー・部材】 (7) ナノテクノロジー (8) 部材 (9) ファイバー (10) グリーン・サステイナブル    ケミストリー 【3.システム・新製造】 (11) ロボット (12) MEMS (13) 設計・製造・加工 (14) 航空機 (15) 宇宙 【4.バイオテクノロジー】 (16) 創薬・診断 (17) 医療機器 (18) 再生医療 (19) 生物機能活用技術 【5.環境】 (20) CO2 固定化・有効利用 (21) 脱フロン対策 (22) 3R (23) 化学物質総合評価管理 【6.エネルギー】 (24) エネルギー (25) 超電導技術 (26) 二次電池※ 1 【7.ソフト】 (27) 人間生活技術 (28) サービス工学 (29) コンテンツ 【8.融合戦略領域】 (30) 持続可能なものづくり技術 (31) 計量・計測システム 13

14 キャリア対象としてのベンチャー企業及び外資系企業
最近の産業界の状況 キャリア対象としてのベンチャー企業及び外資系企業

15 ベンチャー企(起)業 リターン リスク ベンチャーの起業orベンチャー企業への就職は、大手企業に就職することと異なる点が多い。
やりがいを実感し易い  -自分の目的とすることを実現することを    目指した活動ができる  -個人の自由度が高い  -若い段階から責任ある仕事を担当できる  -若い段階から自分の意見を経営に反映    させられる可能性がある  -活性度の高い雰囲気で仕事ができる  -目的意識の高い集団での仕事を通じての    切磋琢磨による刺激・自己成長の機会が    多い 給与以外の収入が期待できる  -ストックオプションがある企業が多いので  -IPO*時および被買収時の株式譲渡益の   還元          : 企業倒産の可能性が小さくない 失業の可能性があり、再就職に苦労する  可能性がありうる(日本)・・・ただし研究者、  高度技術者のようなプロフェッショナルに  関しては、次の能力発揮の場(就職先)は  見つけやすくなっている。 社会的に不利益を受ける可能性がある。  (銀行ローンを受ける際など)(日本) 収入水準にばらつきが大きい OJT**以外の教育制度が整備されて  いないケースが多い  *Initial Public Offering **On the Job Training 15

16 高度技術人材のキャリアとしてベンチャー企業の存在感が増している。
松元 叡一氏の例 機械学習分野の研究者。 社員数約30名のベンチャー企業:プリファードネットワークス(PFN)入社。 高校時代にコンピュータープログラミングの国際大会で上位入賞経験あり。 FUNACと研究協力で合意。 日本の大企業には機械学習の有名人はいない。(松元氏談)⇒大企業への就職   を止めた。  東内 裕二氏の例 NTT系情報セキュリティ会社に転職。 ウェブサイト上でサイバー攻撃の隙を与える「穴」を見つける分野での第一人者   として知られている。 「最先端のサイバー攻撃や防御策を試せる」 「ウチなら業務時間の半分は好きな研究に使っていい。楽しいよ」という言葉に   魅せられて転職。 「今後東内が推薦する人物がいれば最優先で採用する。経歴も学歴も問わない。」   (東内を採用した担当者談) 出所:「新産業創世記、日本経済新聞、2015年9月10日 16

17 物流支援ロボット「CarriRo」による在庫管理の効率化
変化する大手企業とベンチャー企業の関係 ベンチャー主導で、大手企業がその技術を活用してイノベーションを指向するケースが 増えている。 ZMP JVC ケンウッド 自動運転技術開発のまとめ ソニー 自動運転の目となる カメラ開発 自動車用画像表示システム開発 コマツ 凸版/SAP インテル 建設・鉱山などの無人運転システム開発 物流支援ロボット「CarriRo」による在庫管理の効率化 人工知能実現 のシステム開発 ユーグレナ 日立製作所 ミドリムシの利用技術開発のまとめ JX日鉱日石エネルギー 清水建設 いすゞ自動車 17 出所:日経ビジネス2015年4月13日号他をベースに古田作成

18 日本でも技術ベースベンチャーが育ちつつある
700万円 63.8万円~ 博士のキャリアとして魅力がある。 ZMP 創業:2001年 自動運転技術ベースのロボットベンチャー ミッション:Robot of Everything あらゆるものにロボット技術を応用し、安全で、楽しく、便利なライフスタイルを創造します。 売上高:現在数億円の模様(従業員:約50名) 2015年東証マザーズへ上場の予定 パートナー企業:JVCケンウッド、インテル、NVIDEA、小松製作所、ソニー、日本マイクロソフト、名古屋大学、シドニー工科大学、バージニア工科大学、・・・などが出資、協働開発などで提携。 外国人比率:50%は維持する方針(現在10か国以上から) 採用:通年採用、起業経験者の積極採用 博士率:3割以上 公用語:実質英語 198万円~ 18

19 外資系企業の採用 会社の業務をなんでもこなすジェネラリストの採用という視点 ではなく各種業務のプロフェッショナルを採用するという考え方。
研究者・高度開発技術者の場合 会社の業務をなんでもこなすジェネラリストの採用という視点   ではなく各種業務のプロフェッショナルを採用するという考え方。 就社という視点での採用でなく空席ポストを充当するという視点での採用が多い。(人材側から見ると就社ではなく就職)   -採用時期は固定的ではなく通年採用である。   -決まった時期の採用試験というものは無いケースが多い。   -空席ポジションがWEBなどで公開されているケースが多い。   -充当には社内/社外区別なく適者を採用するケースが多い。   -新卒/中途採用というコンセプトも弱い。(新卒は不利)   -グローバルな活動をしている企業では世界中のポストを対象    としているケースが多い。 採用決定権も全社の人事部門ではなく空席ポストのマネージャーにあることが多い。   -就職後の仕事も上司の考え方に沿って進めることとなる。    (上司は会社の方針に沿って仕事をするので、結果的には    会社の方針に沿って仕事をすることとなるが。)  19

20 企業理解に向けてのキャリア科目の効用

21 〇 PLP研修科目 授業科目 対応GA P0D P1D P2D P3D PLP研修基礎 PLP研修 PLP発展研修
*Graduate attribute:P0D~P3Dにわたって4単位を取得することを奨励。 なおP0D、P1Dは共通科目が対象。 21

22 インターンシップの有効性 PLP研修/対応GA:P2D,P3D

23 PLP研修概略 主旨; -中長期(基本3ヶ月)の原則としてフルタイムのインターンシップ。
  -中長期(基本3ヶ月)の原則としてフルタイムのインターンシップ。   -企業において従業員と一緒に実際の研究開発活動に従事。   -1単位の正規の授業。    ・終了クォーターに履修申告。    ・該当GA・・・P2D or P3D IIDPからのサポート;   -インターンシップ先の発掘~契約など実施に必要な全プロセスをIIDP所属    のコーディネーターがサポート。   -予算の範囲内で滞在費、交通費など経費の補助。(多数の場合制約有り)   -希望者はまずIIDPへの登録し、コーディンテーターとの個人面談から開始。 評価   -マンスリーレポートの提出。   -企業における最終報告などを参考に、指導教員もしくは企業の    指導者の認定による。 23

24 対象:PLIP平成23年度&平成24年度派遣者:34名)
インターンシップ前後での変化 受講生の自己評価 受入企業指導者 の評価 対象:PLIP平成23年度&平成24年度派遣者:34名) 24 24

25 PLIP参加による受講生の変化への教員の印象
インターンシップ*へ参加した受講生の指導教員 30名 インターンシップ*へ参加しなかった受講生の指導教員 20名 *3か月以上の中・長期インターンシップで、企業社員と同類の業務を担当する企業活動を実体験する活動  であり、採用へ向けた短期のインターンシップとはことなるもの。 25

26 PLIP参加による受講生の変化の内容に関する教員の印象
インターンシップ*へ参加した受講生の指導教員 対象者数:23名 回答数 複数回答 インターンシップ*へ参加しなかった受講生の指導教員 対象者数:9名 回答数 複数回答 *3か月以上の中・長期インターンシップで、企業社員と同類の業務を担当する企業活動を実体験する活動  であり、採用へ向けた短期のインターンシップとはことなるもの。 26

27 博士課程進学時の就職先意識別のインターンシップ経験と就職応募先
出所:「我が国の博士課程修了者の就職意識・活動に関する調査研究」、2012年6月、文部科学省科学政策研究所 (回答数:1055名) 82名 425名 33名 470名 27

28 PLP発展研修の有効性 PLP発展研修/対応GA:P1D,P2D,P3D 第2Qに開講なので今年度は無理であるが来年度の受講は可能である。

29 PLP発展研修の概要 少ない時間的な負担で産業界の方と密接な交流ができ、産業界の実態、価値観、考え方などを
理解できるようにすることを基本的な狙いとして開講する講義である。                        経団連グローバル人材育成モデル・カリキュラムとの連携プログラム  講義概要  ・対応GA:P1D,P2D,P3Dのどれにも該当する。 ・講義形態:グループ討議を主とすることにより演習という位置付けの1単位の授業。     *5名前後での可能な限り多様(専攻、国籍など)な学生の組み合わせによるグループ編成。     *半日X3回の集中講義。(第2回目の午前中は企業見学開催) ・検討テーマ:グローバルな経営環境における現在の産業界を取り巻く環境における課題の大枠          を講師からいただき、具体的な検討テーマは学生が議論しグループごとに決定。  ・担当講師:経団連主要メンバー企業から派遣   ・講義:     *単位認定には、3回の講義を連続受講し最終課題を提出することを前提とする。     *進め方:検討課題を設定するところから実体験するPBL*方式の学習プロセスとする。 狙い  ・産業界の実態、課題認識のとらえ方、考え方などの理解促進。  ・チームで討議し、結論へ結びつける活動をすることにより、チームワークの重要性、意味、   対応の仕方などを習得。  ・異なる文化・専攻・分野のメンバーとの共同作業について実体験し、その意味、有効性、   対応方法等を習得。従って留学生の受講も歓迎です。  ・講師から提示された大枠の課題を受け、メンバーの討議により具体的なグループ検討テーマ   をゼロから設定することを通じ、課題設定能力向上の訓練。 *Project/problem based learning 29

30 PLP発展研修(平成28年度)プログラム (平成28年度:キヤノン㈱からの講師派遣)
(平成28年度:キヤノン㈱からの講師派遣)  第1回・・・2016年6月25日(土) 13:20~18:00                                                               〇オリエンテーション(13:20~13:25)・・・・・・・・・・・・・・・古田 特任教授                         〇講師からのレクチャーおよび大枠の課題テーマ提示、背景、意味などの共有化(13:25~14:30)                                        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・キヤノン講師                    〇グループ討議(グループ編成は別紙)(14:30~18:00)  ・役割分担の決定、検討テーマの具体化、テーマに対しての討議(14:30~17:40)   ・検討状況報告(課題テーマ、役割分担、本日の討議内容、次回までの調査事項等)(17:40~18:00)                                       ・・・・・・・・・・・・・・・・各グループリーダー                      -グループホームワーク:討議内容に関する資料収集・解釈・分析 第2回・・・2016年7月8日(金) 9:00~16:40 (キヤノン取手工場)   〇取手駅集合(8:30)                                     〇企業見学(9:00~11:00) 〇企業見学と企業若手技術者・研究者と意見交換(11:00~12:00)  ・担当業務内容  ・企業内での研究開発活動の面白みなど実態   ・企業活動からみた(博士)学生への要望、期待 など 〇課題解決へ向けてのグループ討議(当該企業会議室)   ・グループ討議(ホームワーク結果の集約・解釈、今後の方向性・進め方) (13:00~16:20)  ・中間報告(16:20~16:40)                   -グループホームワーク:課題解決へ向けての調査・個別検証・報告書現案作成   〇懇親会(17:00~18:00)                      第3回・・・2016年7月23日(土) 13:20~18:00                                〇まとめの討議と報告資料作成(13:20~15:30)・・・・・・・・・・・・・・・・・各グループ             〇報告会&意見交換会(15:30~17:30、各グループ30分*)・・・・・・・・各グループ   *発表:15分、グループ間質疑応答:10分、講師コメント:5分 〇講師コメント(17:30~17:55)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・講師、経団連 〇全体まとめ(17:55~18:00)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・古田 特任教授 〇懇親会(17:00~18:00)                 30

31 PLP発展研修(昨年度の受講生課題レポートからの抜粋
●新たに学習したこと ・今回の課題について検討するためにいろいろな情報を取集したが、この講義がなければ触れることがないような情報に触れることができ、視野及び知識の幅を広げることに役立った。 ・自分の専門と直接かかわりがないように感じられるテーマに自分の専門性や能力をどう活かすか考える良い機会になった。 ●グループ討議を通じて感じた日常の研究活動との違い ・情報収集も、役割を分担して複数メンバーで併行して進めると早く進むという当たり前のことを再認識した。 ・一人で研究していると偏った考え方に固執し、行き詰ることがあるが、グループ討議では他のメンバーから自分では考え付かないようなアイデアが出てくることがあり、グループ討議の有効性を実感できた。  ・チームリーダーとしての立場を経験することにより、チームメンバーの知識、能力などを的確に理解することの重要性を実感でき、 日常の研究室活動では経験できない貴重な経験となった。また自分の考えとメンバーの考え方を公平に扱うことの重要性も学んだ。                               ●専攻の異なるメンバーとの討議 ・異なる分野の学生のグループでの議論をすることにより、広い視野からの議論ができ、個人もしくは同じような専攻の学生の  発想の際に起こる偏った視点からの議論に陥ることが修正できた。 ・日常一人で研究することが多いが、過剰に細部に踏み込み過ぎるようなことがあっても気がつきにくい。しかしながら、異なる視点を 持っている異分野の学生と議論することにより客観的な意見が出て修正でき、バランスの良い議論ができた。この経験は、実際に将 来企業においてイノベーションに取り組む際などに活かせるものであろうと感じた。 ●企業の方の話から得たもの ・『企業で扱っている課題には「正解がわからない」ことも多いから、「どれだけ熱意をもって取り組み、周りを巻き込むことができるか」が重要である』というファシリテーターの方のコメントが強く心に残っている。 ・ケーススタディから学ぶアプローチをしたが、日常の研究では細部まで理解することを重視するが、キーポイントとなっていることを的 確にとらえることが重要であるというアドバイスをファシリテーターからいただいた。この考え方がビジネスの世界では重要なことである と感じると同時に、このことは日常生活にも役立つことだと感じた。 ●授業全般を通じての感想  ・企業の第一線で活躍している高位の管理職の方々と直接意見交換できたことは、そのような立場の方々の考え方などを直接聞くことができ、貴重な経験であった。  ・「限られた時間の中で物事を考えて結論を出す」というプロセスは大学における研究においてはあまり経験しない流れなので非常に新鮮であり、これを経験できたことは有意義であった。 31

32 博士の就職活動のポイント

33 博士で就職活動を優位に進めるためにはどうしたら良いか?
修士までよりも優れている博士の強みを自分のケースで具体的に説明することがポイント。 研究内容の説明においても聞く人の観点が学会とは異なることを意識すること。 研究に内容、結論そのものではなく、そのテーマに取り組んだ“あなたという人材、人物”を評価することが目的である。 研究開発テーマを自分で設定してきた。   -修士までは・・・・・・・・であった。   -博士論文のテーマは指導教員の先生と相談しながらも〇〇〇に決めた。     それは「・・・・・・という考え方に基づいて」、「・・・・がヒントになって」である。 研究の中では「・・・・・という点」に自分で新しい考え方を提案、導入し、〇〇〇   という成果に結びつけた。 研究室では・・・・・、・・・・・の機能を先生の代理として担当していた。 論文〇報書いたということをアピールするのではなく、その中において自分が   担当した新しいことを具体的に表現すること。   -新しい材料を使った。というのは〇〇〇という考え方に基づきトライした。   -新しい実験装置、設備を考案し、〇〇〇という新しい現象を確認した。 一般論ではなく、目指している企業の戦略を踏まえて、そこに自分の専門性を   加味して「〇〇〇というようなことで」会社に貢献すると同時に、世の中に貢献   する活動をしたい。 33 33

34 博士として就職戦線で成功するためには 研究内容などについては“基本的には詳細は理解されないという認識で臨むこと が重要である。”
  研究内容などについては“基本的には詳細は理解されないという認識で臨むこと   が重要である。” 自己の強み、保有技術の定義見直し   -応用技術の視点のみでなく要素技術の視点を意識   -自らの力でテーマを設定し、成果へ結びつけた研究マネジメント力 狭義の専門性以外の博士の優位性を具体的(可能な限り実例を挙げて)にアピール。   -未知の領域へ挑戦し、クリアしてきた精神的   -後輩の指導、研究室の運営など既にマネジメント業務の経験。 博士に対する否定的見解に対する懸念を払拭するような説明を強調すること。   -自己の専門性に固執する。⇒柔軟性があることを具体的に、     ・例えば、これまでもテーマを変更したことがあれば、それを具体的に、     ・他分野、他領域の学生、などとの交流の実績等   -技術にしか興味はなく、事業への意識が弱い。⇒事業に関する学習・理解している     ことの提示。     ・東工大におけるキャリア科目での学習の概略と受講・学んだことの実績紹介     ・企業との共同研究、インターンシップなどの経験があれば、その話を通じて      企業の価値観を認識していることの提示。(相手企業名は絶対に話さないこと。)   -配属に関しても自己の希望を無理押ししないこと。     ・「研究所が希望」というように希望組織で表現しないこと。     ・「・・・・の開発」の様に対応する業務内容で提示することが望ましい。 34

35 企業の人とのコンタクトの機会には、 面接、事前の企業訪問などで企業の人と意見交換する機会があった場合には、
 面接は単純な自己アピールの場ではなくコミュニケーションの場である。  -相手の立場に立って話をする。(相手が聞きたいことに変換して話すこと)     ・専門用語は出来るだけ使わない。使うとしたらわかりやすい言葉で解説する。     ・研究内容については、用途、応用例、世の中にどのように役立つか、などを話す      ようにする。(このような視点を持って研究に取り組んでいるかが評価対象となる。)     ・「クラブ活動などでキャプテンをやっていた」は無意味。⇒「そのような立場で活動した      経験を通じてこそ得られたこと」を明確に説明することができれば意味がある。  -ホームページ、各種資料(有価証券報告書:EDINET*で閲覧可能)などにより事前学習。  -特に長期戦略、重点分野などの情報から、自分の専門領域に関しての取組みの確認。  -研究開発活動への取組に関しての質問。企業の人は質問することを高く評価する。    例えば;     ・研究開発テーマはどうやって決めるのですか?私が希望するテーマを提案したら      やらせていただけるのですか?(できれば具体例も用意しておく。)     ・他社もやっていない新しいテーマにチャレンジしたいが、失敗したらどのような形      責任を取らされるのか? などの様にホームページなどに書いてないようなこと。      (調べればわかる質問は逆効果)     ・キャリア、仕事の内容、仕方など自分に直接関連することに絞り、興味本位の質問      は逆効果。(巷の風評、噂、など企業を理解することに直接関係しないこと) *東京証券取引所の電子情報システム 35 35

36 面接時の対応 ただしその際の対応は学会発表と同じではならない。 面接の際には当然研究内容の報告を求められる。
        面接の際には当然研究内容の報告を求められる。        ただしその際の対応は学会発表と同じではならない。 質問者の意味を十分理解して話すように心がけ、過度に自己の論理で話さないこと。 学会発表は発表内容=研究内容が焦点であるが、面接の場では相手は内容よりも、   発表者の人物を見ようとしているから自分自身について述べることが重要。   -その研究の中で自分自身が考えたこと、やったこと、貢献したことなど、を先生や     先輩のアドバイス、アイデアなどと区別して説明すること。   -なぜそのテーマに取り組んだのか、の理由、背景を明確に提示すること。   -研究内容が世の中にどのような形で役立つか/何に応用できると考えているか、     について説明すること。(直接世の中につながらない理論研究であっても、この     ような視点、意識を持っている人材を求めている。) 聞く人は技術陣であっても専門家ではないので言葉の使い方などで、専門家以外   の人でも分かるように話すこと。(専門用語を使う場合は、わかる言葉で解説すること。) 自分の研究内容、経験、保有技術などを当該企業に結びつけた表現で例示して、   その企業への貢献の可能性を具体的に説明すること。 研究の中で、面白かったこと、興奮したこと、苦労したこと、失敗したこと、など人間   としての感覚の面についても触れておくこと。⇒人的に魅力のある人材が求められ   ている。(左脳だけでなく右脳も機能している人物であると感じてもらうことは重要) 36

37 課題 7

38 Q1、Q2の両方について自分の考えを述べなさい。
課題第7 課題 Q1、Q2の両方について自分の考えを述べなさい。 Q1;自分自身のキャリアに関して現在考えていること。(以下のような視点を反映させて)   -講義を受講する前後で考え方が変わったか、変わらないか、     -講義で学んだことを振り返って、これまでの先入観念にとらわれずに、   -企業における技術人材の役割、位置付けなどについての理解が深まった     はずであるので、企業におけるやりたいことを中間時点より具体的に表現     する。(全社研/事業部開発部門で、・・・・・の商品開発をやりたい。のように)   -現時点においては具体的にどのように行動しようと考えているか。     ・アカデミア、企業への就職、その他の専門職、起業 等のどの道か? Q2;講義を通じて企業/企業における技術および技術人材に関して学習・理解したこと。    視点としては、   -これまでの認識通りであったこと   -これまでの認識と異なっていた新しい発見   -意外であったこと など

39 課題第7  期限:2016年8月9日(火)  提出方法:OCW-iにアップのこと。  書式、枚数などは自由。(基本的にA4・1枚以内)


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