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1節 企業福祉の目的 <福利厚生> ・ 法定福利費・・・企業が負担する社会保険料 ・ 法定外福利費・・・企業独自で設定
1節 企業福祉の目的 ~福利費を給与として支払わない理由~ <福利厚生> ・ 法定福利費・・・企業が負担する社会保険料 (健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、労災保険料など) ・ 法定外福利費・・・企業独自で設定 (住宅手当、交通費、社員食堂、健康診断費など)
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<福利厚生を提供する理由> ④人材確保 ⑤規模の経済性 ⑥税制上の優遇 ①従業員が組織の要請に応えるための条件整備 ②従業員の労働意欲の向上
(転勤者用住居・旅費・社宅など) ②従業員の労働意欲の向上 (従業員間のコミュニケーション向上のための社員旅行・運動会など) ③従業員の生活の安定 (医療・託児所・介護施設の費用の援助など) ④人材確保 (生活安定の支援・快適な環境や魅力を宣伝) ⑤規模の経済性 (企業所有施設・体育館・プール) ⑥税制上の優遇 (所得に含まれないー所得税でとられない・資産形成)
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2.福利厚生の現状 ●現金給付と現金以外の給付の関係 →大企業の方が法定外福利費が高い。 なぜ?
A.大企業は複数の事業所を持っているこが多いた め、転勤者のために社宅を用意しておく必要性が高 い。
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●福利厚生費の構成 福利厚生費のうち半分近くを占めるのが法定 福利費。→企業の規模 が小さくなるほど高まる。 厚生年金保険料 53.7% 健康保険料、介護保険料 33.2% 法定福利費 法定福利費 労働保険料 11.8% 児童手当拠出金 0.9% 障害者雇用納付金 0.1% その他 0.3%
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●福利厚生の国際比較 社会保障制度が充実していない日本では、企業が福利厚生制度を整備す ることによって、従業員の生活安定を図ってきた。だから、日本企業の従業 員は企業に縛られるよう様な生活しかできないのだ。労働市場を流動化さ せるには、企業福祉の在り方を見直さなければならない。 現金給与以外で見る限り、日本は企業福祉の手厚い国とは言えないが、従 業員の勤続年数と強固に結びついている退職金制度が従業員を企業に 縛っている。 退職金制度を見直して、長く勤めても以前ほど多額の退職金にはならない 仕組みが導入されている。
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結婚・出産により労働市場から一時退出するM字型の労働力率
3.個人生活と職業生活の両立支援 女性層・高齢者層の活用が大切! <育児休業> 少子高齢化による労働力不足 1960年代に女性の労働力率は40%台後半~50%前後でトップ →1970年代トップではなくなる 日本の女性労働問題 結婚・出産により労働市場から一時退出するM字型の労働力率 →働き続ける or 労働市場から退出
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育児をしながら働く女性を支える育児休業法
「事業主は、労働者からの育児休業申出があったときは、当該育児休業申出を拒むことができない」 改正育児・介護休業法 子育て期間中の働き方の見直し 3歳未満の子を養育する労働者について、短時間勤務制度を設けることを事業主の義務とし労 働者から請求があったときの所定外労働の免除を制度化する 子どもの看護休暇制度を拡充する 父親も子育てができる働き方の実現 父母がともに育児休業を取得する場合、1歳2か月までの間に、1年間育児休業を取得可能とす る 父親が子の誕生後8週間以内に育児休業を取得した場合、再度、育児休業を取得可能とする 配偶者が専業主婦(夫)であれば育児休業の取得不可とすることができる制度を廃止する
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<介護休業> 介護を必要とする人たちが増える→人口構成の高齢化 介護をする女性の負担が大きいため仕事と介護の両立を支援する …介護休業制度 ↓ 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関 する法律」 現状は… 常用労働者の介護休暇取得者の割合 女性 0.11% 男性 0.02% 全体 0.06% 取得者全体の男女の割合 女性 82.4% 男性 17.6%
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4.ワークライフバランスの実現 ワークライフバランスとは… ↓ 生活と仕事の調和 3つの要因 ・家族形態の多様化 ・高齢化 ・性別役割分業観と生活価値観の変化
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ワークライフバランス支援の施策 「育児休業」「介護休業」「短時間勤務制度」 「フレックスタイム制度」「ジョブ・シェアリング」 「事業所内託児施設」「在宅勤務」etc… ・フレックスタイム制度 仕事の進み具合にあわせて出退勤時間を従業員自身が決める制度。 ・ジョブシェアリング フルタイムの仕事を分割し2人で担当し、労働時間は短時間勤務扱いとな る
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以前の企業福祉の対象→「結婚して子供がいる男性社員」
5企業福祉のこれからの姿 以前の企業福祉の対象→「結婚して子供がいる男性社員」 従業員層が多様になった現在→従業員のさまざまなニーズ に合わせる制度改革が必要! 「メンタルヘルス」・・・現在日本企業で心の病が増えてい る 37.6%の企業が最近3年間で心の病が増加。 メンタルヘルスが悪化することによる生産性の低下が懸念さ れる。企業は適切な予防措置を講じることが必要である。
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明治安田生活福祉研究所による調査 →上場企業など約1500社対象
*今後新設、拡充したいと考える福利厚生は? →メンタルヘルス対策(21.3%)人間ドックへの費用補助(19.9%) 生活習慣病検診の実施(17.6%)~健康医療分野の増加~ *廃止、縮小したい福利厚生制度は? →社宅(12.0%)独身寮(8.4%)住宅手当(6.3%)~住宅の施策~ *従業員が新設・拡充を望む制度(正規従業員) →住宅手当(36.2%)人間ドックへの費用補助(34.3%) 【課題】 企業が非正規従業員に向けて用意している福利厚生制度は限定的なも のである。正規従業員以外の従業員にも配慮した福利厚生制度の再編 が課題となっている。
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カフェテリア・プラン・・・どの制度を選択するか従業員 個人が選択できるプラン。 従業員個人のニーズに対応しているが導入している企業が少ない。→5つの理由(p227)
*ベネッセコーポレーション・・・日本で初めて カフェテリア・プランを開始。 *資生堂・・・余ったポイントを自社製品の購入 に当てられるようにした。 総労働力費用と従業員の公正感を検証し、 福利厚生制度を考えていく必要がある。
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