Download presentation
Presentation is loading. Please wait.
0
(株)かんでんエンジニアリングの PCB処理への取り組み
(株)かんでんエンジニアリングの PCB処理への取り組み 平成28年6月21日
1
1.会社概要 当社は受変電設備・計装設備・発電設備等の多くの設備の施工・点検を行っており、豊富な
当社は受変電設備・計装設備・発電設備等の多くの設備の施工・点検を行っており、豊富な 診断・分析・点検・工事実績により、お客さま設備の修繕・更新計画をコンサルティングし、 設計から施工までを一貫してサポートする総合エンジニアリング会社です。 東京営業部 1 電気絶縁油 トップシェアメーカー
2
2.当社とPCBとの関わり 当社は絶縁油メーカーとしての化学的知見や電気機器の保守・点検・診断業務を通して
電気機器の取り扱い経験が豊富なことから、1992年 PCB化学処理の研究に着手しました。 PCB関連技術の開発 1995年(平成 7年) 低濃度油処理技術を確立 < t-BuOK法 > (平成 9年特許取得) 1996年(平成 8年) 高濃度油処理技術を確立 < Pd/C法 > (平成12年特許取得) 2012年(平成24年) 微量PCB汚染機器処理技術を確立 < 溶剤循環洗浄法 > 国の技術評価(常温)を修了 (平成24年特許取得) PCB関連事業の展開 ①関西電力㈱ 柱上変圧器資源リサイクル センター (低濃度) 平成14年 設計・施工受注 平成15年 委託運営開始(平成27年7月末処理完了) ②中間貯蔵・環境安全事業㈱(JESCO) 大阪PCB廃棄物処理施設 (高濃度) 平成15年 油処理施設(設計・施工)受注 平成18年 運転会社に社員出向 ③中間貯蔵・環境安全事業㈱(JESCO) 北九州Ⅱ期PCB廃棄物処理施設 (高濃度) 平成18年 中間処理施設(設計・施工)受注 ④PCB含有測定分析 平成15年 事業開始 ⑤PCB収集運搬 平成18年 事業開始(高濃度抜油・解体) ⑥大型変圧器の現地洗浄 平成26年 事業開始
3
PCB処理施設の設計・施工・運転 特許技術をもとにした 施設設計・施工・運転・点検補修 高濃度PCB油の化学分解処理
中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO) 『大阪PCB廃棄物処理施設』(大阪市此花区) 高濃度PCB油の化学分解処理 特許技術をもとにした 施設設計・施工・運転・点検補修 中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO) 『北九州PCB廃棄物処理施設』(北九州市若松区) 関西電力『柱上変圧器資源リサイクルセンター』 (大阪市此花区) 低濃度PCB油の化学分解処理 汚染変圧器ケースの洗浄処理
4
3.低濃度PCB油の処理技術<t-BuOK法>について
【処理技術の概要】 PCBの塩素と反応性が高く、かつ、油に溶けやすい有機金属化合物(t-BuOK)をPCBの混入している油に添加し、 加熱反応させることで、PCBの塩素を無害なKClとして除去。 また、PCBから塩素が脱離した後には、t-BuO, OH, Hが入り、PCBは塩素を含まない化合物に変換されます。 化学反応式 Cln + C CH3 H3C OK PCB アルカリ分解剤 t-BuOK: カリウム ターシャリー ブトオキサイド 250℃ X1 X2 KCl 分解生成物(芳香族炭化水素) X1, X2:H(水素)、OH(水酸基) またはt-Buo(ターシャリーブトキシ基) 特 長: ・短時間でPCBを連続的に分解する。 ・ダイオキシン類の発生が無い。 ・排気ガスの発生が無い。 ・分解処理後の油は再利用可能。 ・廃棄物が少ない。 ・薬剤コストが安い。 化学処理フロー PCB混入絶縁油 t-BuOK 加温器 250℃ 遠心分離機 洗浄水浄化設備 処理済み油 洗浄水 硫酸 反 応 器 油水混合タンク 油加温 t-BuOK混合 PCB分解 洗浄 油水分離 中和 処 理 量:36kL/日 Total処理量:7.75万kL
5
4.高濃度PCB油の処理技術< Pd/C法 >について
【処理技術の概要】 Pd/C触媒の存在下、水素ガスを接触させて、PCBを化学的に分解する方法で、PCB中の塩素原子は、 ビフェニル骨格から脱離し、水素原子に置換されます。この脱離した塩素原子は、水素原子と反応して、 塩化水素ガスを生成。また、PCBの分解生成物としては、ビフェニル(フェニルシクロヘキサン、ビシクロ ヘキシル)が生成します。 化学反応式 Cln + PCB 水素 HCl H2 Pd/C(触媒) 溶媒(パラフィン油) ビフェニル フェニルシクロヘキサン ビシクロヘキシル 塩化水素 260℃ 特 長: ・短時間でPCBを分解する。 (コプラナPCBの分解速度が速い) ・ダイオキシン類の発生が無い。 ・排気ガスの発生が無い。 ・分解生成物、反応溶媒、触媒は再利用可能。 ・廃棄物が少ない。 ・薬剤コストが安い。 化学処理フロー サンプリング M 撹拌機 反応液抜出し ← 水素循環 PCB ( * )溶媒 水素 洗浄塔 塩酸 Pd/C触媒 (粉末) 溶媒、触媒等の流れ PCBまたはPCBを含む油の流れ 水素の流れ <反応器> 溶媒(*) ビフェニル類 (*) 溶媒 再利用 水素補充 塩化水素回収塔 水 蒸留 水素 ホルダー 吸湿器 生成物 回収塔 処 理 量:PCB 2ton/日 累計処理量:PCB 1,863.3ton (H27.3末時点)
6
5.PCB廃棄物の種類と処理状況 PCB廃棄物は、PCB濃度により高濃度PCB廃棄物と低濃度PCB廃棄物に 分類されます。 PCB廃棄物
特徴 処理先 高濃度PCB廃棄物 PCBを意図的に絶縁油として使用した変圧器類や コンデンサ類、あるいはそのPCBに汚染されたもの が廃棄物になったもの。 中間貯蔵・環境安全事業 株式会社 (JESCO)にて 化学処理 低濃度PCB廃棄物 ・微量PCB汚染廃電気機器等 製造者がPCBを使用していないとする機器から ごく微量のPCBが検出されたものです。 これらは非意図的にPCBが混入された 濃度が0.5mg/kgを超過した廃棄物 ・低濃度PCB含有廃棄物 PCB濃度が5,000mg/kg以下の廃棄物 (高濃度機器から漏れた油を拭取ったウエスなど) 無害化処理認定施設 都道府県知事等許可施設 等にて焼却処理
7
焼却処理が困難な、大型機器はどう処理すればよいのか?
6.機器の大きさによる処理方法と洗浄処理技術の必要性(微量PCB汚染廃電気機器) 機器の大きさ別での処理方法 小型機器 そのまま焼却処理事業者まで運搬して焼却処理 中型機器 一部分解等をすれば運搬が可能 → 焼却処理 大型機器 運搬できない、焼却炉に入らない → 焼却処理出来ない 焼却処理が困難な、大型機器はどう処理すればよいのか? かんでんエンジニアリングは、移動が困難な大型機器を 現地で無害化処理することに着目し、溶剤循環洗浄による 洗浄処理技術の開発を行った。
8
< 特 長 > 7.溶剤循環洗浄法による現地洗浄処理の概要 移動式洗浄装置 (洗浄溶剤) 循環洗浄 P <処理イメージ図>
洗浄溶剤循環(供給) 循環槽 オーバーフロー循環 P 洗浄対象機器 (抜油済み) 洗浄溶剤循環(戻り) 循環洗浄 <処理イメージ図> (洗浄溶剤) 移動式洗浄装置 張込 抜取 タンクローリー < 特 長 > ・移動式洗浄装置は循環ポンプ2台と循環槽によるシンプルな構成である。 ・比較的短時間 (24時間) で保管場所での処理が可能 (PCB濃度が11mg/kgまでは、8時間の循環+16時間の浸漬を1回することで処理が可能) ・溶剤は環境影響の低い炭化水素系 ・溶剤は繰り返し使用が可能 ・常温、常圧処理で安全 ・騒音、振動が極めて少ない ・排水、排ガスがない ・処理後の機器は有価物処分が可能
9
電気機器の各種部材から汚染絶縁油が取り除かれるメカニズム
8.溶剤循環洗浄法の原理(3つの仕組み) 電気機器の各種部材から汚染絶縁油が取り除かれるメカニズム 1.分 離 密度・比重差による沈降分離、落下現象 洗浄溶剤は絶縁油と比較して密度が小さい。 (溶剤:0.74 絶縁油:0.85) スポンジに含ませた絶縁油は、洗浄溶剤中で瞬時に落下。 PCBを含む油 洗浄溶剤 2.置 換 相互溶解性(混合)による置き換わり、溶解現象 洗浄溶剤は絶縁油と同じ第4類第3石油類。 沈降落下した絶縁油は瞬時に溶剤に溶解。 3.剥 離 物理的作用による剥離現象 洗浄溶剤の循環による液の流れで絶縁油は剥離分散。
10
『微量PCB汚染電気機器のPCB除去方法』
9.技術の評価 PCB処理技術については国の委員会(PCB等処理技術検討委員会)にて実証試験の計画、実施、結果 報告等を経た評価を得なければ実処理への適用は出来ません。 当社の技術『溶剤循環洗浄法』は平成20年に評価終了し、評価書を受領しています。 平成20年9月30日技術評価終了通知 ※洗浄液の温度を60℃として洗浄することが条件 平成22年度 常温での実証試験を実施。 委員会にて評価を受け、洗浄の際に特に温度を 気にすることなく、常温での洗浄で処理が可能で あることを評価いただきました。 平成24年3月15日技術評価終了通知書受領 『微量PCB汚染電気機器のPCB除去方法』 平成24年1月 特許登録 <平成26年5月 環境省大臣認定取得〉 溶剤循環洗浄法(常温条件)による無害化処理の認定取得 関西電力㈱ 3地点32台の限定
11
移動式洗浄装置 サイズ:(縦)2.1m×(横)5.5m×(高)2.6m 総重量: 約5トン 【 洗浄装置 台数 】
【 洗浄装置 仕様 】 サイズ:(縦)2.1m×(横)5.5m×(高)2.6m 総重量: 約5トン 【 洗浄装置 台数 】 H28年4月現在 7台保有 ⇒ 状況に応じて都度増設予定 スピカとは乙女座の1等星で、 真珠星とも言われ、青く輝く新星です。 大型変圧器をPCB無害化し、環境面で お客様の役に立つ、新しい装置・新星と なることに思いを乗せて命名しました。 スピカのスペル 『 SPICA 』 は、 S :Highly Skill 高い技術 Safety 安全 Security 安心 P : PCB ポリ塩化ビフェニル I : Innocuous 無害 C : Cleaning 洗浄 A : Apparatus 装置 ☆ 高い技術で安全に安心していただき PCBを無害化洗浄する装置
12
10.溶剤循環洗浄作業の流れ 1台1回洗浄の場合、延べ工程は20日間ほどを要します。 PCB濃度 11mg/kg以下 → 1回
13
11.現地洗浄処理実績 第1回認定 施工期間:H26.9~H27.7 施工場所:関西電力㈱ 3地点 対象機器:32台 無害化処理完了:全32台 第2回認定 施工期間:H28.1~H29.3 施工場所:関西電力㈱ 5地点 民間のお客様 4地点 対象機器:67台(関西電力57台、民間10台) 無害化処理完了:24台(関西電力17台、民間7台)(H28.5末時点)
Similar presentations
© 2024 slidesplayer.net Inc.
All rights reserved.