ブランド戦略.

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1 ブランド戦略

2 ブランドとは ブランドとは、「個別の売り手もしくは売り手集団の商品やサービスを識別させ、競合他社の商品やサービスから差別化するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはそれを組み合わせたもの」都アメリカ・マーケティング協会(AMA)は定義している。 ブランドはこのように、同じニーズを満たすために設計された他の製品やサービスから、何らかの方法で、その製品やサービスを差別化する特徴を加えた製品やサービスである。その違いは、ブランドの製品パフォーマンスに関する機能的、合理的で実体のあるものかもしれない。またブランドが表すものに関する象徴的、情緒的で実体がないものかもしれない。

3 ブランドの役割 ブランドは製品の出所や作り手を特定し、個人または組織の消費者が、特定の製造業者や流通業者に責任を帰することを可能にする。
消費者はブランドのつけられ方によって、同じ製品に異なる評価をするかもしれない。消費者は製品とマーケテイング・プログラムにまつわる過去の経験を通じてブランドを知る。どのブランドがニーズを満たし、どのブランドが満たさないか、わかってくる。消費者の生活が複雑化して忙しくなり、時間に追われるようになるにつれ、意思決定を簡単にし、リスクを軽減するブランドの能力は貴重なものとなる。

4 ブランドの役割 ブランドは企業にとっても、大切な機能を果たす。
ブランドは製品の取り扱いや追跡を簡単にするだけでなく、在庫や会計記録の整理も容易にする。 また、ブランドによって企業は製品の独自の特徴や外観に関し、法的保護を与えられる。ブランドの名称は登録商標によって、製造工程は特許によって、パッケージングは著作権や意匠権によって、保護することができる。これらの知的財産権によって、企業は安心してブランドに投資し、貴重な資産のベネフィットを受けることができる。 ブランドは一定のレベルの品質を保証するため、満足した買い手は、再びその製品を選ぶことができる。ブランドへのロイヤルティは、企業の需要予測や需要確保を可能にし、他社による当該市場への参入を難しくする参入障壁を作る。 ロイヤルティはまた、しばしば20-25%も高い価格を進んで支払う気持ちへと変わることがある。 競合他社が製造工程や製品デザインを真似るのは簡単かもしれない。しかし、長年のマーケテイング活動や製品を経験した個人や組織の心に残っている印象に太刀打ちするのは、容易ではないだろう。この意味で、ブランディングは、競争優位を確保する強力な手段と考えることができる。

5 企業にとってのブランドとは 企業にとってブランドは、消費者の行動に影響を及ぼし、売買が可能で、その所有者に将来も持続する収益の保証を与える法的財産の非常に貴重な部分を表す。1980年代半ばの好況期から、巨額の利益を得ている多くの企業は、合併や買収の際にブランドに対して支払を受けてきた。高価格は、ブランドから引き出され維持される割増の利益があるという想定に基づいて正当化されることが多い。また、同じようなブランドを無から作り上げるのが非常に困難で、費用もかかるためでもある。強いブランドは企業に収益と利益パフォーマンスをもたらし、それがひいては株主にもより大きな価値を生み出すと、ウォール街では考えられている。経営幹部が最近ブランドに関心を寄せているのは、だいたいにおいてこの財務的な考慮のためである。 マーケテイング・メモ「ブランド報告カード」では、世界最強のブランドの検討をもとに10の重要な特性を挙げている。

6 世界最強のブランドに共通する10の属性 ブランドが消費者によって求められるベネフィットの提供に秀でている ブランドが関連性を保っている
顧客の製品やサービスに関わる経験を最大にすることに、厳しく力を注いでいるか。 ブランドが関連性を保っている 自社の顧客の曙好、現在の市場状況、トレンドがわかっているか。 価格戦略が消費者の価格の知覚に基づいている 価格、コスト、品質を最適化して、顧客の期待に応えるか、それを上回るようにしてきたか。 ブランドが巌正なポジションにある 競合他社と競争できるだけの必要な類似点連想を確立してきたか。望ましくかつ提供可能な相違点連想を確立してきたか。 ブランドが一貫している 自社のマーケティング・プログラムが、矛盾するメッセージを送っていないと確信できるか。

7 世界最強のブランドに共通する10の属性 ブランド・ポートフォリオやヒエラルキーが妥当である
コーポレート・ブランドが、ポートフォリオにあるすべてのブランドを包括するものとなっているか。ブランド・ヒ工ラルキーはよく考え抜かれ、理解されたものか。 ブランドがあらゆるマーケテイング活動を活用し連携させで、エクイティを確立している ブランドの意味を一貫した形で表現しながら、それぞれのコミュニケーション・オプション特有の力を利用してきたか。 ブランドが消費者にとってどのような意味を持つか、ブランド・マネジャーが理解している 自社のブランドについて、顧客が何を好きか、好きでないか、わかっているか。自社の標的顧客の詳細な、調査に基づいたポートレートを作成してきたか。 ブランドが適正で継続的なサポートを受けている マーケテイング・プログラムの成功または失敗が、変更前に、十分に理解されているか。ブランドが十分な研究開発のサポートを受けているか。 企業がブランド・エクイティの源をモニターしている ブランドの意味とエクイティ、ブランドの取り扱い方を定めたブランド憲章を作成してきたか。ブランド・エクイティをモニターし、維持する責任の所在を明らかにしてきたか。

8 アメリカン・エキスプレスのブランド戦略

9 ブランド憲章

10 ブランド・エクイティ

11 ブランド戦略

12 ブランド・エクイティの定義 ブランド・エクイティとは、製品やサービスに与えられた付加価値である。この価値は、消費者があるブランドに関して、どう思い、感じ、行動するかに反映されるだろう。またそのブランドが企業にもたらす価格、市場シェア、収益性にも反映されるだろう。ブランド・エクイティは、企業にとって、心理的価値と財務的価値を持つ重要な無形資産である。 顧客がブランドについて、時間の経過とともに見て、読んで、聞いて、知って、考え、感じたことにブランド・パワーが存するという事実である。つまりブランド・パワーは、既存顧客または潜在顧客のマインド内に存在しており、顧客がブランドについて直接・間接に経験したことに起因している。 顧客ベースのブランド・エクイティは、ブランドのマーケティングに対する消費者の反応にブランド知識が及ぼす差別化効果と定義できる。消費者がある製品やマーケティング活動に対して、ブランドが特定されるときの方が、されないときに比べて好意的に反応する場合、ブランドは肯定的な顧客ベースのブランド・エクイティを持つといわれる。同じ状況で、消費者があるブランドのマーケティング活動に好意的でない反応を示す場合、そのブランドは否定的な顧客ベースのブランド・エクイティを持つといわれる。

13 ブランド・エクイティの確立 マーケターは、適切な消費者に対して適切なブランド知識構造を作り出すことによって、ブランド・エクイティを確立する。このプロセスは、マーケター側が起点となっているか否かにかかわらず、ブランドに関わるすべてのコンタクトに左右される。しかしマーケテイング・マネジメントの観点から、3組の主要な「ブランド・エクイティのドライバー」がある。 ブランド要素またはブランドを構成しているアイデンティティの最初の選択(例:ブランド名、URL,ロゴ、シンボル、キャラクター、スポークスパーソン、スローガン、ジングル、パッケージ、記号) オールド・スパイスは、鮮やかな赤いパッケージとおなじみの帆船を使って海のテーマを強調する一方、ハイ・エンデュアランスとレッド・ゾーンというブランド名を加えて、デオドラントと制汗剤の拡張ブランドも発売している。 製品とサービスおよび付随するすべてのマーケテイング活動とマーケテイング・プログラム ジョー・ボクサーはカラフルな下着を、同社のシンボルである黄色い笑顔のミスター・リッキーをつけた粋で楽しい販売方法によって売り、有名になった。同社は広告にほとんど費用をかけなかった。巧みなイベントの活用でパブリシティとクチコミを獲得したのだ。Kマートとの独占的取引によって、強力な小売サポートも得ている。 ブランドを他の存在(人や場所や物)にリンクさせることで、間接的にそのブランドに移転される他の連想  スバルはオーストラリアの荒れた大地と、有名な映画『クロコダイル・ダンディー』の俳優ポール・ホーガンを広告に使い、スポーツ・ユーティリティワゴン車のスバル・アウトバックのブランド・イメージを作る一助とした。

14 ブランド要素の選択 ブランド要素は、ブランドの識別や差別化に役立つトレードマークとなる手段である。ナイキは特徴的な「スウッシュ」のロゴ、見る人を力づける「Just Do It」というスローガン、翼のある勝利の女神の名からとった神話的な「ナイキ」の名称を持っている。これらの要素にブランドを構築する能力があるかどうかの判断基準となるのは、消費者がもしそのブランド要素しか知らなかったら、当該製品について、どう思い、感じるかである。ブランド・エクイティに肯定的な貢献をもたらすブランド要素とは、消費者によって一定の評価の見込まれる連想や反応が想定されたり推測されたりするものである。 ブランド要素の選択には、6つの基準がある(それぞれについて、さらに具体的な選択のための考慮用件がある)。表に示すように、初めの3つ(記憶可能性、意味性、選好性)は、ブランド要素の賢明な選択によって、ブランド・エクイティがいかに確立されるかという点から、「ブランド構築的」として特徴づけられる。残りの3つ(移動可能性、適合可能性、防御可能性)は、より「防衛的」であり、さまざまな機会や制約に直面した際、ブランド要素に含まれるブランド・エクイティが、いかにレバレッジされ保持されるかに関わる。

15 ブランド要素の選択基準 ブランド構築 ブランド防御
記憶可能性:ブランド要素が、どれだけたやすく思い出され、どれだけたやすく認識されるか。これが購買にも消費にも当てはまるか。例:タイド 移動可能性:そのブランド要素は、同じカテコリーや別のカテコリーに新製品を導入するのに使用できるか。ブランド要素はどの程度、地理的な境界や市場セグメントを越えて、ブランド・エクイティに付加されるか。例:ネスレの鳥の巣 意味性:ブランド要素がどの程度信頼でき、対応するカテコリーを連想させるか。製品の成分や、そのブランドを使用する可能性のある人のタイプを示唆するか。例:リーンクイジーン低カロリー冷凍アントレ 適合可能性:そのブランド要素は、どれほど適合と更新が可能か。例:ベティ・クロッカーのイメージ 選好性:消費者がそのブランド要素に、どれほど美的な訴求力があると思うが。見た目、言葉、その他の面で好ましいか。例:ファイアバード 防御可能性:そのブランド要素は、どこまで法的に保護できるか、競合に対してどれだけ防御できるか、模倣されにくいか。商標権を維持できるか。例:ヤフー

16 ポジショニング すべてのマーケテイング戦略はSTP、すなわち市場細分化、標的化、ポジショニングを基本としている。企業は市場のさまざまなニーズや集団を見つけ、自社が優れた方法で満足させられるニーズや集団を標的化し、さらに標的市場が自社特有の提供物やイメージを認識するように、企業は自らの提供物をポジショニングする。 ポジショニングが優れていれば、残るマーケティング・プランニングと差別化は、そのポジショニング戦略から導き出すことができる。ここではポジショニングを次のように定義する。ポジショニングとは、企業の提供物やイメージを、標的市場のマインド内に特有の位置を占めるよう設計する行為である。目標は、企業にとっての潜在的なベネフィットを最大化するように、消費者のマインド内にブランドを位置づけることである。優れたブランド・ポジショニングは、ブランドの本質と、消費者がどのような目標を達成するのにそのブランドが役立つか、それを独自の方法でどのように行うかを明確にすることで、マーケテイング戦略の指針となる。ポジショニングの結果、企業は「顧客に焦点を当てた価値提案」、つまり標的市場がその製品を買うべき説得力のある理由を作り上げることに成功する。

17 Amexのポジショニング

18 Amexのポジショニング

19 Amexのポジショニング

20 カード業界の動向 クレジットカードや信販は、①カード会員からの年会費②加盟店からの手数料③ショッピング・キャッシングにおける金利収入の三つが主要な収益源です。消費者金融は年会費を取らないので、キャッシングでの金利収入が利益の柱になっています。 年会費はカード会員獲得競争が激化し、さらに家電量販店など集客力の高い企業との提携カードが増加したため、無料化の傾向が顕著で、期待できる収益部門とはいえません。 加盟店手数料は、クレジットカードや信販などサービス提供会社との契約なので事務処理によって細かく分けられています。通常は加盟店になった際の初期費用(登録料やカード決済端末使用料、信用照会システム*の設置費用など)の他、売上件数または売上額ごとの手数料があります。近年は競合が激しくなっているため、加盟店手数料は利用代金の三%程度に低下しているといわれています。信販は分割払いによる金利収入が期待できますが、クレジットカードは分割払いができるようになったとはいえリボルビングさえも利用が低いのが現状で、金利収入は上がっていません。そこでクレジットカード、信販は消費者金融と同様、キャッシングに力を入れて金利収入に頼らざるを得ないビジネスモデルに戦略転換していきました。

21 カード業界の動向 ところが、複数の貸金業者から融資を受けて返済困難に陥っている、いわゆる多重債務者が増加したことを受けて、国は貸金業界の健全化に取り組む姿勢を打ち出しました。二〇〇七年一二月に改正法が本格的に施行され、三年以内にノンバンクの融資上限金利は利息制限法と同じになり、利用者に対する貸付限度額も年収の三分の一までと決まりました。 カード、信販の利益は以前ならば、年会費、加盟店手数料、金利収入が収益を等分に分け合うかたちで推移していました。しかし競争激化により年会費、加盟店手数料では収益が上がりにくいことからキャッシングを最大の収益源として力を入れてきました。カード・信販のキャッシング金利は消費者金融の無担保ローン金利とほぼ同じで出資法に基づく金利でした。しかしこの戦略が裏目に出たわけです。 カード、信販各社は、原点ともいえるカードショッピングに力を入れて巻き返しを図ろうとしていますが、厳しい収益環境に晒されています。

22 カード業界の動向

23 カード業界の動向

24 パブリック・リレーションズ 企業は、顧客や供給業者やディーラーだけでなく、利害関係のある多数のパブリックと建設的な関係を築かなければならない。パブリックとは、企業の目標達成能力に対して、実際にまたは潜在的に利害関係または影響力を持つ集団のことである。パブリック.リレーションズ(PR活動)とは、企業イメージや個々の製品をプロモーションしたり保護するように企画された、さまざまなプログラムのことをいう。 賢明な企業は重要なパブリックとの良好な関係構築に着手しており、そうした企業のほとんどがパブリック・リレーションズ(PR)部門を置いている。PR部門はパブリックの態度を観察し、良好な関係構築のために情報を流したりコミュニケーションをとったりしている。優れたPR部門は、経営陣が有益なプログラムを採用し、問題のある活動を排除するよう助言する。こうして、会社にとってマイナスになるような情報が最初から発生しないようにするのである。PR部門は次の5つの機能を果たしている。 報道対策-企業を良く見せる形でニュースや情報を公表すること。 製品パブリシティ-特定製品のパブリシティを支援すること。 コーポレート・コミュニケーション-社内外のコミュニケーションを通じて、企業への理解を促進すること。 ロビー活動-法規制の推進あるいは廃止を狙って議員や官僚と交渉すること。 コンサルティング一平常時および逆境時のパブリックの問題や企業のポジションとイメージに関して、経営陣にアドバイスすること。

25 マーケテイング・パブリック・リレーションズ
マーケテイング・パブリック・リレーションズ(MPR)に目を向け、企業や製品のプロモーションとイメージ作りを直接的に支援しようという企業が多くなっている。したがって、財務パブリック・リレーションズやコミュニティ・パブリック・リレーションズと同じように、MPRも特定の部門、つまりマーケテイング部門のために働いている。 MPRはかつてパブリシティと呼ばれていた。パブリシティとは、印刷物や放送媒体などのスペースを無料で確保して、製品、サービス、アイデア、場所、人、組織などを広告する、つまり「売り込む」活動だった。しかしMPRは、単なるパブリシティの枠組みを越え、次のような重要な役割を果たしている。

26 新製品発売の支援: ミュータント・ニンジヤ・タートルズ、パワーレンジャー、ビ一一・ベイビーズ、ポケモンといったおもちゃの驚異的な売上は、賢明なパブリシティの効果によるものである。
成熟製品のリポジショニングの支援: ニューヨーク市が「I Love New York」キャンペーンを実施するまで、1970年代を通して同市の評判は非常に悪かった。 製品カテゴリーに対する関心の構築: 企業や業界団体はMPRを使って、卵、牛乳、牛肉、じゃがいもなど消費が低下している商品への関心を再構築したり、紅茶、豚肉、オレンジジュースなどの消費を拡大してきた。 特定の消費集団への影響: マクドナルドは、ラテン系およびアフリカ系のアメリカ人コミュニティと良好な関係を築くため、特別な地域イベントを後援している。 社会問題に直面した製品の弁護: PRの専門家は危機的状況のマネジメントに長けていなくてはならない。ベルギーでコカ・コーラに有害物質が混入したとされた事件や、タイヤ・トレッドの剥離問題で危機に陥ったときのファイアストンなどがその例である。 自社製品に好意的に反映するようを企業イメージの構築: ビル・ゲイツのスピーチや著書はマイクロソフト社の革新的イメージを作り出すのに役立ってきた。

27 Amexのパブリック・リレーションズ

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