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資料7 ◎ 事業仕分けからの分析    (ごみ焼却施設と大都市交通) ○ごみ焼却施設の分析 ○大都市交通の分析~地下鉄を中心に~

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1 資料7 ◎ 事業仕分けからの分析    (ごみ焼却施設と大都市交通) ○ごみ焼却施設の分析 ○大都市交通の分析~地下鉄を中心に~

2 ごみ焼却施設の分析 ※本分析は、大都市制度のあり方検討PTとして調査分析して取りまと
 めたものであり、大阪府として、その実現可能性の検証や関係団体・  機関との調整を終えたものではない。また、当然のことながら、  現行制度に基づく執行などを否定するものでもない。 2 2

3 (データ分析) (今後の方向性) ○ 大阪府の1人1日当たりのごみ排出量は、全国水準を200g/人日近く上回っている。
   上回っている。  ○ 大阪府のリサイクル率は徐々に改善されているが、東京都、神奈川県、愛知県の1/2程度で    ある。  ○ ごみ焼却処理量に比べてごみ焼却施設に余裕があり、今後ごみ排出量が下がれば、更新しな   くてもよいごみ焼却施設の増加が見込まれる。 (今後の方向性)  ○ ごみ排出量を抑制しリサイクルを進めていけば、ごみ焼却施設が現状より少なくても対応できる。     老朽施設の更新が不要になるため建設や維持管理にかかるコストを削減できるだけでなく、跡地    を売却するなど有効活用することによって、府民に利益還元することができる。【戦略構想仮説】  ○ ごみ焼却施設の削減に当たっては、収集経路・効率等の地理的条件や周辺環境等への影響など   の立地条件等を踏まえ、市町村域を越えた水平連携も含め総合的な検討を行い、いくつかの課題を   克服し、効果を検証しつつ、実行に移していく必要がある。 3 3

4 分析の手順 (1) 大阪府・大阪市の1人1日当たりのごみ排出量を、全国や他都県・政令市と比較する。
 (1) 大阪府・大阪市の1人1日当たりのごみ排出量を、全国や他都県・政令市と比較する。  (2) 大阪府のリサイクルの状況を、東京都、神奈川県、愛知県と比較する。  (3) 大阪府のごみ焼却施設能力と処理量の関係、ごみ焼却施設の現状を抑える。  (4) 課題認識と検討の方向  (5) ごみ焼却施設の最適化と更新コスト抑制効果を試算する。  (6) 実行に当たって検証が必要な課題 4 4

5 1 大阪府のごみの状況 大阪府のごみの状況 ○ 大阪府では、ごみの総排出量は平成8年の4,656千tをピークに徐々に減少している。
 1 大阪府のごみの状況  ○ 大阪府では、ごみの総排出量は平成8年の4,656千tをピークに徐々に減少している。 ○ 同様に、ごみ焼却処理量も平成8年の4,137千tをピークに徐々に減少している。 ○ 平成19年時点で、ごみ排出総量4,072千tのうち88.7%に当たる3,611千tが焼却処理されている。 大阪府のごみの状況 (千t ) (出展) 大阪府の一般廃棄物(平成21年7月版)より 5 5

6 2 1人1日当たりごみ排出量の推移(大阪府と全国の比較)
 2 1人1日当たりごみ排出量の推移(大阪府と全国の比較)  ○ 大阪府の1人1日当たりのごみ排出量は、全国平均と同じく漸減傾向にあり、平成20年度では1,201g/人日まで   減少している。 ○ しかし、大阪府は全国水準を約200g/人日近く上回る水準にある。 (出展) 環境省の廃棄物処理技術情報DB「日本の廃棄物処理」より 6 6

7 3 1人1日当たりごみ排出量の比較 (東京23区、横浜市、名古屋市、大阪市の比較)
 3 1人1日当たりごみ排出量の比較 (東京23区、横浜市、名古屋市、大阪市の比較) ○ 大阪市の、1人1日当たりごみ排出量は徐々に減少しているが、東京23区、横浜市、名古屋市に比べて  いまだ500g/人日程度多い。 1人1日当たりごみ排出量(g/人日) 平成10年度 平成15年度 平成19年度 東京23区 1,440 1,346 1,231 横浜市 1,370 1,311 996 名古屋市 1,387 1,189 1,129 大阪市 2,053 1,850 1,687 (出展) 環境省の廃棄物処理技術情報DB「日本の廃棄物処理」より 7 7

8 リサイクル率(東京都、神奈川県、愛知県、大阪府)
 4 リサイクルの状況 (東京都、神奈川県、愛知県、大阪府) ○ 大阪府のリサイクル率は徐々に改善されているが、この10年間で東京都、神奈川県、愛知県との差は、むしろ  開き気味である。平成20年度では、これら都県の1/2程度である。 リサイクル率(東京都、神奈川県、愛知県、大阪府) (%)   リサイクル率(%)  ※ 平成10年度 平成15年度 平成20年度 東京都 12.3 17.8 23.2 神奈川県 12.8 16.1 24.9 愛知県 12.4 20.2 22.9 大阪府 7.3 9.5 11.5 ※ リサイクル率 = (直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量)/(ごみの総処理量+集団回収量)×100 (出展) 環境省の廃棄物処理技術情報DB「日本の廃棄物処理」より 8 8

9 5 ごみ焼却施設能力と処理量の関係 焼却処理量 (千t/年換算) 能力使用率 ※ 焼却処理能力 (千t/年換算)
 5 ごみ焼却施設能力と処理量の関係 ○大阪府は、他府県に比べて能力使用率が悪いとはいえないが、焼却処理量が減少しているにもかかわらず、  平成10年当時の焼却処理能力がそのまま維持されていると言える。 焼却処理量 (千t/年換算) 平成10年度 平成15年度 平成20年度  東京都 4,211 3,809 3,577  神奈川県 3,069 3,127 2,358  愛知県 2,164 2,096 1,974  大阪府 3,927 3,837 3,237 能力使用率 ※ 焼却処理能力 (千t/年換算) 平成10年度 平成15年度 平成20年度  東京都 7,236 6,831 6,353  神奈川県 5,928 5,929 4,822  愛知県 3,510 3,812 4,091  大阪府 5,855 6,238 5,832 ※ 能力使用率=年間焼却処理量/年間焼却処理能力(=1日当たり焼却処理能力x年間日数) (出展) 環境省の廃棄物処理技術情報DB「日本の廃棄物処理」より 9 9

10 6 大阪府内のごみ焼却施設の竣工時期 大阪府内の全47ごみ焼却施設の竣工時期
 6 大阪府内のごみ焼却施設の竣工時期 ○ 大阪府内には47のごみ焼却施設があり、昭和63年から平成4年をピークに竣工されている。 ○ 40年以上前に竣工された施設(※)も稼動しており、施設の更新に伴う費用の発生が予測される。 ○ 逆に、リサイクルを促進する施策によって、他府県・都市並みにごみ処理量を減らすことができれば、こうした   老朽施設の更新費用の発生を抑制することができる。 大阪府内の全47ごみ焼却施設の竣工時期 (※)ごみ焼却施設の耐用年数 ・従来は一般的に20年程度 ・ 現在は長寿命化の流れにあるが、  環境省の長寿命化計画資料でも  35年をイメージしている。 (施設数) 40年以上前 <大阪府内の全47ごみ焼却施設の竣工年数別一覧表>  竣工年 S42-S47  S48-S52  S53-S57  S58-S62  S63-H4  H5-H9  H10-H14  H15-H19   大阪市 1 2 10  大阪市以外 6 4 7 8 37  府域計 5 47 (出展) 大阪府の一般廃棄物(平成21年7月版)より 10 10

11 ごみ排出量は減少しつつあるが、依然として膨大である。 限られた予算を効率的に使用するために、コスト削減に向けた 取り組みが必要である。
 ◇ 課題認識と検討の方向 ごみ排出量は減少しつつあるが、依然として膨大である。 限られた予算を効率的に使用するために、コスト削減に向けた 取り組みが必要である。 他府県並みに、ごみ排出量を抑制しリサイクルを進めていけば 老朽化したごみ焼却施設の更新が不要になり建設コストを削減 できる。   次ページで試算する。 11 11

12 3都府県(東京都、神奈川県、愛知県)の 平均水準 3都府県中、最もごみ排出量の少ない 神奈川県の水準
  〔試算〕 ごみ焼却施設の最適化 ○  大阪市の1人1日当たりごみ排出量を、東京23区、横浜市、名古屋市の平均水準(平成19年度ベースで大阪市の 66%相当)まで抑制すると3施設相当分のごみ焼却施設が余剰になる。 ○ 大阪府の1人1日当たりごみ排出量を、東京都、神奈川県、愛知県の平均水準(平成19年度ベースで大阪市の85% 相当))まで抑制すると7施設相当分のごみ焼却施設が余剰になる。また、ごみ排出量の最も少ない神奈川県水準   (平成19年度ベースで大阪市の80%相当)まで抑制すると9施設相当分のごみ焼却施設が余剰になる。 1 大阪市と3大都市の比較(平成19年度) 1人1日当たりのごみ排出量の目標水準 適正なごみ焼却施設数 余剰施設数 3都市(23区、横浜市、名古屋市)の 平均水準 1,119g/人日 (大阪市1,687g/日の66%) 7施設 (大阪市10施設 × 66%)  3施設 2 大阪府と3都県の比較(平成19年度) 1人1日当たりのごみ排出量の目標水準 適正なごみ焼却施設数 余剰施設数 3都府県(東京都、神奈川県、愛知県)の 平均水準 1,085g/人日 (大阪府1,283g/日の85%) 40施設   (府内47施設 × 85%) 7施設 3都府県中、最もごみ排出量の少ない 神奈川県の水準 1,030g/人日 (大阪府1,283g/日の80%) 38施設   (府内47施設 × 80%) 9施設 (出展) 大阪市一般廃棄物計画(H22.3)、大阪府の一般廃棄物(平成21年7月版)より 12 12

13 〔試算〕 ごみ焼却施設の更新コスト抑制効果
〔試算〕 ごみ焼却施設の更新コスト抑制効果 ○ 大阪市で余剰とされるごみ焼却3施設を更新しない場合、196.5億円の施設更新コスト抑制効果額がある。 ○ 大阪府内で余剰とされるごみ焼却施設数が7施設の場合458.5億円、また余剰とされる施設数が9施設の場合   589.5億円の施設更新コスト抑制効果額がある。 <ごみ焼却施設更新コスト抑制効果>  ごみ焼却施設1施設当たりの建築費を標準建築費65.5億円(※)で試算すれば、余剰能力相当の施設更新を しないとき、それぞれ次のコスト抑制効果が期待できる。 1 大阪市と3大都市の比較(平成19年度) ごみ焼却施設数の削減数 標準建築費 施設更新コスト抑制効果額 3施設 ☆ × 65.5億円  = 196.5億円 2 大阪府と3都県の比較(平成19年度) ごみ焼却施設数の削減数 標準建築費 施設更新コスト抑制効果額 7施設 ☆ × 65.5億円  = 458.5億円 9施設 ☆ 589.5億円 ☆前ページ試算より 13 (出展) (※)平成18年2月22日 大阪府市町村合併推進審議会(第3回)資料より 13

14 実行に当たって検証が必要な課題 <メリット> (1) 590億円のごみ処理焼却施設更新コスト抑制効果
○ 前記の試算は、あくまでも概括的な試算であり、ごみ処理焼却施設の削減に当たっては、収集経路・効率等の  地理的条件や周辺環境等への影響などの立地条件等を踏まえ、市町村域を越えた水平連携も含め総合的な検討  を行い、いくつかの課題を克服し、効果を検証しつつ、実行に移していく必要がある。 <メリット>     (1) 590億円のごみ処理焼却施設更新コスト抑制効果   (2) ごみ処理焼却施設の維持管理コストの負担軽減効果   (3) ごみ処理焼却施設の跡地有効活用または跡地売却益 <課題>    1. リサイクル推進施策の具体化と、それによるごみ処理量の削減効果の検証  2. リサイクル推進のための建設・維持管理コストの検証  3. 運搬収集体制やコストを考慮し、更新しないごみ焼却処理施設の特定  4. 跡地の有効活用方策や売却益の見込みの精査 14 14

15 大都市交通の分析 ~ 地下鉄を中心に ~ ※本分析は、大都市制度のあり方検討PTとして調査分析して取りま
~ 地下鉄を中心に ~ ※本分析は、大都市制度のあり方検討PTとして調査分析して取りま  とめたものであり、大阪府として、その実現可能性の検証や関係団体・    機関との調整を終えたものではない。また、当然のことながら、  現行制度に基づく執行などを否定するものではない。

16 【鉄道の状況】 就業者・通学者の交通手段(三大都市比較)
【鉄道の状況】 就業者・通学者の交通手段(三大都市比較)  東京特別区では、都区部の面積割合が大きいこともあり、「特別区の外から通う東京都民」の比率は小さいが、逆  に「東京都外から通う他県民」の数が非常に多い。また、全体として鉄道利用者の割合が高い。  大阪市の場合、「大阪市内に通う大阪市民」と「大阪市外から通う他県民」の数がほぼ同数で、「大阪市外から通う  大阪府民」の割合が最も高い。また東京に比べて鉄道利用者の割合が少ない。 ※ 出典:平成17年国勢調査(市内自営業者の数は含まれない。) (千人) (千人) (千人) 東京特別区内 名古屋市内 大阪市内 鉄道利用者 482万人=86% 鉄道利用者 56万人=52% 市内の電車通勤は61% 鉄道利用者 141万人=77% 16

17 【鉄道の状況】 施設・設備(インフラ)の状況
【鉄道の状況】 施設・設備(インフラ)の状況  都道府県でみると、大阪府は4都府県中、鉄道営業キロが最も短い(714㎞)。  都市部で見ると、大阪市は面積が狭いために面積あたりの営業キロ、人口当たりの営業キロの割合はともに比較   的高い。 ※ 地域交通年間より(H17.3.31現在) 都市部におけるインフラ状況 (面積と人口に占める総営業キロ) 都府県別の鉄道営業キロ (1060㌔) (746㌔) (953㌔) (714㌔) (㎞) 都道府県別の鉄道駅数 (766駅) (371駅) (508駅) (1平方キロあたり) (1人あたり) 凡例   <面積> 総営業キロ÷都道府県可住地面積  <人口> 総営業キロ÷都道府県総人口 (500駅) (駅) 17

18 【鉄道の状況】 三大都市圏鉄道の輸送力・輸送人員・混雑率 (指数の推移)
【鉄道の状況】 三大都市圏鉄道の輸送力・輸送人員・混雑率 (指数の推移)  三大都市圏(※)で大阪圏のみ、「輸送力」、「輸送人員」、「混雑率」がともに低下している。  各都市圏とも、H15年を境に各指標が比較的安定するが、大阪圏の場合「輸送力」が落ちているのに、「混雑率」   が減少するという特異な現象が起きており、人の移動そのものが縮小していると考えられる。 東京圏 名古屋圏 大阪圏 混雑率(%) 輸送力 輸送人員 ※ 輸送力と輸送人員の数値は「昭和50年を100」としたときの指標   三大都市圏とは、国交省が統計上指定している主要路線の特定区間。東京31区間、名古屋8区間、大阪20区間。 18

19 【鉄道の状況】 主要都市における鉄道の輸送人員の推移
【鉄道の状況】 主要都市における鉄道の輸送人員の推移  主要都市別の鉄道輸送人員をみると、特別区や名古屋市が着実に増えているのに対し、大阪市の輸送人員は平   成7年をピークに下降している。 (出典) 都市交通年報 平成20年度版 (単位:百万人) <東京23区内> <名古屋市内> <大阪市内> 鉄道全体 私鉄 JR 地下鉄 19

20 地下鉄の分析結果 (データから言えること) ◇ 主要都市と比べると大阪市のみ輸送人員が減少しており、昼間人口の減少と連動するとともに、
◇ 主要都市と比べると大阪市のみ輸送人員が減少しており、昼間人口の減少と連動するとともに、    輸送ポテンシャルの低下が見られる。 ◇ 市営地下鉄の収益性や財務体質は極めて良好であり、事業として十分成り立つ優良企業。   一方で、乗車効率が低い、職員数が多いなど、効率性には改善の余地が認められる。 ◇ 一路線(御堂筋線)への依存度が他都市に比べて非常に高く、戦略的な路線展開が出来ていない   可能性がある。 ◇ 当面は人件費削減などの業務改革を積極的に進め、将来的には「基盤交通の整備」として一定の   役割を終えた地下鉄事業については、民間の効率的な経営に委ね、都市の成長に寄与する都市   交通の戦略的な事業展開が望まれる。 (今後の方向性) ◎ 職員数の削減や人件費の抑制、民間への監理委託等のアウトソーシングを積極的に進めるなど、   さらに効率性を高め、収益性を向上させることが可能であると考えられる。 ◎ 慢性的な赤字公営企業であるバス事業とは切り離し、高い収益性を都市交通の戦略的基盤整備   に有効的に投資していくことが求められる。 ◎ 都市交通圏は京阪神の広がりを持つなか、私鉄との連携や市域外への戦略的な展開が図られて   いないなど、都市の発展に寄与できていない。中長期的には広域自治体への移行あるいは民営化   により、都市の成長を牽引する有力なツールとして活用することが望まれる。 20

21 【現状】 インフラの状況 ~「面積あたり」と「人口あたり」比較(特別区及び政令市内)~
【現状】 インフラの状況 ~「面積あたり」と「人口あたり」比較(特別区及び政令市内)~  面積あたりのインフラ状況は、可住地面積が狭いこともあって充足度は高い。  人口あたりでは、営業キロ、駅数は特別区と名古屋市の中間に位置するが、車両数は最も多い。 (出典) インフラは「地方公営企業年鑑(H20)」から       面積・人口は総務省HPから 面積あたり(可住地面積) 人口あたり(昼間人口) 21

22 【現状】 基礎データ(運輸成績等)の比較 東京メトロ 346,224 297,624 6,361 195.1 756,318 9 179
【現状】 基礎データ(運輸成績等)の比較 都市名 営業収益 (百万) 運輸収益 (百万円) 1日平均 輸送人員 (千人) 営業キロ (㎞) 1日平均 走行キロ 路線数 駅数 平均在籍 車両数 従業員数 東京メトロ 346,224 297,624 6,361 195.1 756,318 9 179 2,665 8,070 東京都営 133,960 123,735 2,337 109.0 317,671 4 106 1,086 3,481 横浜市営 36,830 35,835 542 53.4 90,573 2 40 282 763 名古屋市営 76,177 70,049 1,171 89.1 182,762 6 96 762 2,481 大阪市営 152,847 144,700 2,301 129.9 314,627 8 123 1,280 5,453 出典:東京メトロは同社の「有価証券報告書(H20)」より。     その他は地方公営企業年鑑(平成20年決算)     ※ 営業収益には敬老無料パス分の「繰入金」を含む(前ページは分けて表記)       路線数にはニュートラムのようないわゆる「新交通システム」は含まない 22

23 特損がなければ毎年270億円近い利益を計上する優良企業
【現状】 大阪市営地下鉄の収支内訳 ~H20年度決算より~  総収益は約1,663億円で、大半(86%)を運賃収入で賄っており、毎年270億円前後の利益を生みだしている。   ※ 公費投入の約114億円(補助金+繰入金)がなくても十分な黒字経営。 (出典) 「地方公営企業年鑑(H20)」 総収益:1,663億円 補助金 営業外 収益 繰入金 人件費 その他 営業 収益 特別 利益 (億円) 人件費は31% 運賃収入 公費投入は7%に留まる 減価 償却費 特損がなければ毎年270億円近い利益を計上する優良企業 運賃収入 だけで全体の86% 営業費用 営業外 費用 特別 損失 純利益 フェスティバルゲート等の売却に伴う特別損失で H20年度の特殊要因 23

24 【収益性】 運輸成績による分析 (他都市比較)
【収益性】 運輸成績による分析 (他都市比較) (出典) 「地方公営企業年鑑(H20)」  運輸成績からみた収益性は東京の2事業者(メトロ・都営)に次いで高く、特に営業収益に占める運輸収入の割合    が高いなど、鉄道事業だけで十分に経営が成り立つ収益構造となっている。  一方で乗車効率をはじめ、他都市と比べて効率性が劣っており改善の余地が見られる。 営業キロあたり運輸収入 一車両あたり運輸収入 営業収入に占める運輸収入の割合 2位 3位 3位 (千円) (千円) (%) 営業キロあたり輸送人員 職員一人当たり輸送人員 乗車効率 ※ 乗車効率=乗車密度÷平均定員   乗車密度=年間延人キロ÷年間走行キロ 3位 4位 4位 (人) (人) (%) 24

25 【収益性】 財務状況による分析《上段PL・下段BS》 (他都市比較)
【収益性】 財務状況による分析《上段PL・下段BS》 (他都市比較)  PL財務分析:東京メトロに次いで高い収益性を持ち、公費(補助金+繰入金)の投入率が最も低い。  BS財務分析:東京メトロを含めても財務体質が最も良い(資産が十分に活かされていない可能性がある)。 経常収支比率 営業収支比率 運輸収益に占める 企業債償還元金 経常収益に占める 公費割合(※) (単位:%) 2位 1位 4位 4位 ※ 公費割合   =経常経費/補助金+繰入金 自己資本比率 流動比率 1位 1位 (出典) 「地方公営企業年鑑(H20)」 25

26 【収益性】 収支状況の推移 (他都市比較)  大阪市は高い人口密度や経済地盤に支えられ、東京と比べても収益性は高く、21年度の決算では累積欠損額   が解消されるなど、優良な経営体質と言える。  (※ 東京メトロは累積欠損がなく、平成20年度決算の営業収益は3,462億円にのぼる。) (出典) 「地方公営企業年鑑(H20)」 (億円) 営業収益 H18 H19 H20 累積欠損 26

27 【収益性】 路線別の「収支状況」と「輸送人員」 (他都市比較)
【収益性】 路線別の「収支状況」と「輸送人員」 (他都市比較)  大阪市営地下鉄は、御堂筋線への依存度が極めて高く、営業収益(353億円)、輸送人員(60人/キロ)ともに   突出している。また、輸送人員では「多い路線」と「少ない路線」の格差が大きい。  御堂筋線、堺筋線、中央線など、相互乗入をしている路線は黒字化している。 (出典)  経常収支は各事業者のHPより作成  輸送人員は「都市交通年報(H20)」 (億円) 経常収支(H20) 御堂筋の黒字が 他路線をカバー ※ 横浜市営は路線数が少ない   (2路線)ため、省略した。 長堀鶴見緑地 名城・名港 上飯田 御堂筋 大江戸 四ツ橋 千日前 今里筋 浅草 新宿 三田 桜通 鶴舞 堺筋 谷町 東山 中央 (人) 東京メトロ 東京都営 名古屋市営 大阪市営 キロあたり輸送人員(H20) 最大と最小の格差が最も大きい 平均値ライン 長堀鶴見緑地 名城・名港 御堂筋 四ツ橋 日比谷 今里筋 銀座 東西 半蔵門 千代田 丸ノ内 有楽町 浅草 新宿 三田 大江戸 上飯田 堺筋 谷町 中央 千日前 南北 東山 桜通 鶴舞 27

28 【効率性】 「監理委託」と「再雇用・嘱託」の取組み (他都市比較)
【効率性】 「監理委託」と「再雇用・嘱託」の取組み (他都市比較)  駅業務の管理委託状況では、委託を実施していない名古屋と仙台を除けば、大阪市営の委託率は最も低い。  再雇用・嘱託の制度を導入していないのは大阪市営のみ。 駅業務の委託状況 (数字は駅数) 再雇用・嘱託の状況 28

29 【効率性】 私鉄と公営地下鉄の比較 《職員数と平均年収》
【効率性】 私鉄と公営地下鉄の比較 《職員数と平均年収》  私鉄、大阪市営地下鉄、公営地下鉄平均を比較すると、営業キロ当たりの職員数では大阪市が突出して多く、   平均年収でも公営平均を若干下回るものの、民間との差は約127万円となっており、効率化の余地が残されて   いると思われる。  営業キロあたり職員数 平均年間給与 (人) (万円) 差19.2人 大阪市営 差127万円 平均年齢 41歳 平均年齢 43歳 私鉄平均 公営平均 平均年齢 41歳 (出典) 公営の数値は「地方公営企業年鑑(H20)」より       私鉄の数値は関西私鉄4社(近鉄・南海・阪神・京阪)の決算書( 「有価証券報告書(H20)」 )より平均を算出。   ※  平均年間給与は、公営・私鉄ともに期末勤勉手当(賞与)及び諸手当(基準外賃金)を含む額。 29

30 【利便性】 路線の効果的な展開 (他都市比較)
【利便性】 路線の効果的な展開 (他都市比較)  地下鉄の各路線の両端における接続状況を見ると、大阪市営は相互乗入の導入率が最も低く、まったく接続の  無い路線が多いなど、他の鉄道事業者との連携ができておらず、「人の流れ」を十分に取り込めていない。 ※ 「対面乗換え」は地下鉄のみの比較    (東京の数値は「東京メトロ」+「都営地下鉄」)    「複々線区関数」は私鉄も含めた全区間の比較 路線両端の接続数と接続率 8% 対面乗換え駅数 31% 29% 大国町駅 (駅) 50% 複々線区間数 63% 19% 12路線24端 5路線10端 8路線16端 (区間) ・ 環状路線である「都営大江戸線」及び「名古屋市営名城線」は路線数にカウントしていない ・ 路線に「支線」がある場合、その端はカウントしていない ・ 東京メトロの「小竹向原駅」及び都営の「泉岳寺駅」でも相互乗入しているが、両端ではないのでカウントしていない。 30

31 【利便性】 一人当たり料金単価《平均単価順》 (他都市比較)
【利便性】 一人当たり料金単価《平均単価順》 (他都市比較)  大阪市営地下鉄の料金単価は、全体の平均額とほぼ同額の171円で比較事業体中、5番目。  しかし、路線数の多い(=スケールメリットが働く)三大都市交通圏では、最も高い料金設定。 (出典) 「都市交通年報(H20)」 全体料金の 平均(169円) <三大都市交通圏> 31

32 【地下鉄・利便性】 区間運賃の比較(大阪市と都区部)
【地下鉄・利便性】 区間運賃の比較(大阪市と都区部)  大阪市営地下鉄は、都営地下鉄や東京メトロに比べ、「初乗り運賃」が高く、キロ当たり単価では、大阪市営は都営  の約1.6倍、東京メトロの約2.5倍となっている。 区間別料金 キロあたり運賃 (円) (円) 大阪市営 360 大阪市営 67 東京都営 310 東京都営 270 300 東京メトロ 43 270 260 33 230 200 230 210 27 21 170 23 190 16 14 17 17 160 15 13 東京メトロ 12 10 8 1区 2区 3区 4区 5区 1区 2区 3区 4区 5区 32


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