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Published byよいかず なかきむら Modified 約 7 年前
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品質リスクマネジメント ICH Q9 内 容 免責事項:本プレゼンテーションには品質リスクマネジメントの理論及び実践に関する著者の見解が含まれている。 本プレゼンテーションは、規制当局又は製薬企業の公式の指針又はポリシーを示すものではない。
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本パートの目的 ICH Q9ガイドライン文書の内容全般について説明する 考慮すべき点、考えられる解釈を示し、適宜、例を示す
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ICH Q9: 品質リスクマネジメント(QRM)
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目次 1. 序文 2. 適用範囲 3. 品質リスクマネジメントの原則 4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス
1. 序文 2. 適用範囲 3. 品質リスクマネジメントの原則 4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス 5. リスクマネジメントの方法論 付属書 I: リスクマネジメントの方法と手法 6. 企業及び規制当局の業務への品質リスクマネジメントの統合 付属書 II: 品質リスクマネジメントの潜在用途 7. 定義 8. 参照文献
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1. 序文 リスクマネジメント 品質リスクマネジメント 品質システム 危害(Harm) 重大性(Severity)
1. 序文 リスクマネジメント 品質リスクマネジメント 品質システム 危害(Harm) 重大性(Severity) 利害関係者(Stakeholder) 製品ライフサイクル GMP 遵守
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本ガイドラインは,医薬品品質の様々な側面に適用できる 品質リスクマネジメントの原則及び手法の 具体例を示したものである
2. 適用範囲 本ガイドラインは,医薬品品質の様々な側面に適用できる 品質リスクマネジメントの原則及び手法の 具体例を示したものである これらの側面には、原薬、製剤、生物由来医薬品及び バイオテクノロジー応用医薬品のライフサイクル全般 における,開発,製造,配送,査察及び 承認申請/審査が含まれる ICH Q9
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2. 適用範囲 原薬 製剤 (医薬品) 生物由来医薬品及びバイオテクノロジー応用医薬品 以下の選択及び利用を含む 原料 溶剤 添加剤
考慮事項 2. 適用範囲 原薬 製剤 (医薬品) 生物由来医薬品及びバイオテクノロジー応用医薬品 以下の選択及び利用を含む 原料 溶剤 添加剤 包装及び表示材料 中間製品
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3. 品質リスクマネジメントの原則 2つの主要原則:
3. 品質リスクマネジメントの原則 2つの主要原則: 品質に対する リスク評価は 科学的知見に 基づき、かつ 最終的に患者保護に 帰結されるべきである 品質リスクマネジメント プロセスにおける労力、 形式、文書化の程度は 当該リスクの程度に 相応すべきである ICH Q9
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品質リスクに関する 科学的な根拠に基づく 意思決定 を調整、促進、 改善するための体系的な プロセスからなる
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス 品質リスクに関する 科学的な根拠に基づく 意思決定 を調整、促進、 改善するための体系的な プロセスからなる ICH Q9
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4.一般的な 品質 リスクマネジメント プロセス チーム アプローチ ICH Q9 リスクマネジメント手法 リスクコミュニケーション
リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクマネジメント手法 リスクコミュニケーション チーム アプローチ ICH Q9
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意思決定者: 決定を行う能力 及び 権限を有する人又は人々
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス 意思決定者: 決定を行う能力 及び 権限を有する人又は人々 進行中の品質リスクマネジメントプロセス を推進することを 保証する 調整 組織内の様々な機能及び部門にわたる品質リスクマネジメント プロセス 支援 チームアプローチ 経営者の責任 ICH Q9
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス チームアプローチ
考慮事項 4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス チームアプローチ 常にではないが、通常複数の分野の専門家からなる 専従チームが担当し、検討するリスクに関して適切な 分野の専門家を含む。たとえば、以下のような分野がある。 品質部門 開発 技術/ 統計 規制 製造 営業及びマーケティング 法務 医学/ 臨床 及び…QRMプロセスに精通した者
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス QRMプロセスの開始、計画時
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス QRMプロセスの開始、計画時 まず、検討すべき質問を定義すること (問題 及び/又は リスクに関する質問など) リスクの可能性を特定する適切な推定も含む 次に、潜在的なハザード、危害又は健康への影響に関する 背景情報及び/又はデータを集約すること リーダーと必要な資源を明確にすること QRM プロセスの実施計画、成果物及び 意思決定の適切な水準を明確にすること リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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品質リスクマネジメントをいつ適用するか?
考慮事項 品質リスクマネジメントをいつ適用するか? リスクアセスメントを 実施すべきか? 意思決定のための 明確なルールがあるか? (規制など) はい 「リスクマネジメント(RM)なし」 リスクアセスメント不要 (柔軟性なし) 手順に準拠 (標準業務手順書など) 結果、決定及び処置を文書化 1. 何がうまくいかないかもしれないのか。 2. うまくいかない可能性はどれくらいか。 3. うまくいかなかった場合、どんな結果(重大性)となるのか。 いいえ、又は 正当化が必要 リスクアセスメントの 質問に答えられるか? はい 「形式にとらわれないRM」 リスクアセスメントの開始 (リスク特定、分析及び評価) リスクコントロールの実行 (適切な手段の選択) チーム結成に合意 (小規模プロジェクト) リスクマネジメント手法の選択 (該当する場合、 ICH Q9 付属書Iを参照) いいえ 「形式に従ったRM」 品質リスクマネジメントプロセスの実行 段階の文書化 Based on K. Connelly, AstraZeneca, 2005
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス 3つの 基本的な質問 リスクアセスメント リスク特定 何がうまくいかないかもしれないのか。
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス 3つの 基本的な質問 リスクアセスメント リスク特定 何がうまくいかないかもしれないのか。 リスク分析 うまくいかない可能性(確率)はどれくらいか。 リスク評価 うまくいかなかった場合、どんな結果(重大性)となるのか。 注: 「リスク分析」、「リスクアセスメント」 及び 「リスクマネジメント」は同じ意味に用いられる ことが多いが、それは正しくない! リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクアセスメント: リスク特定 「何がうまくいかないかもしれないのか。」
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクアセスメント: リスク特定 「何がうまくいかないかもしれないのか。」 リスクに関する質問又は問題点の記述を参照しながら ハザードを特定するための体系的な情報の利用 過去のデータ 論理的分析 寄せられた意見 利害関係者の懸念 リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクアセスメント: リスク分析 「うまくいかない可能性はどれくらいか。」
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクアセスメント: リスク分析 「うまくいかない可能性はどれくらいか。」 特定されたハザードに関連するリスクの推定 危害が生じる確率とその重大性を定性的又は 定量的に結びつけるプロセス 該当する場合、検出性を考慮する (一部のツールで使用されている) リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクアセスメント: リスク分析
考慮事項 4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクアセスメント: リスク分析 データ主体で進められることが多い 留意すべき点: 統計的アプローチが必ず用いられるわけではない 頑健性の高いデータセットを維持する! 広範にわたるデータセットを用いて開始し、的を絞っていく 傾向をとらえ、統計を使用 (外挿など) 異なるデータセット間での比較を行うには互換性のある データを必要とする データは信頼性の高いものでなければならない データは閲覧できなければならない リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクアセスメント: リスク評価 「何がリスクか?」
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクアセスメント: リスク評価 「何がリスクか?」 特定、分析されたリスクを所定のリスク基準に従って 比較する 3つの基本的な質問全てに対する証拠の確実さを考慮 する 何がうまくいかないかもしれないのか。 うまくいかない可能性はどれくらいか。 うまくいかなかった場合、どんな結果(重大性)となるのか。 リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス 過去 現在 未来 リスクアセスメント: リスク評価 ライフサイクルの全体像 = リスクの優先数
考慮事項 4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクアセスメント: リスク評価 ライフサイクルの全体像 = リスクの優先数 発生確率 x 検出性 x 重大性 試験数に よる「発生」 頻度 信頼度 データ参照 検出できるか? 影響 過去 現在 未来 時間
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコントロール:意思決定の活動 リスクは受容レベルを超えているか
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコントロール:意思決定の活動 リスクは受容レベルを超えているか リスクを低減,除去するために何が出来るか 利益、リスク、資源の間のバランスをどの程度にするのが 良いか 特定のリスクを制御した結果、新たなリスクが発生しないか リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコントロール: 残留リスク 残留リスクの例 リスクは受容できるレベルまで低減されているか
考慮事項 4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコントロール: 残留リスク 残留リスクの例 ハザードの評価が行われ、そのリスクが受容されている ハザードは特定されているが、そのリスクは正しく評価 されていない 特定されていないハザード 患者のリスクに 関連づけられていない ハザード リスクは受容できるレベルまで低減されているか 全ての法的義務及び社内の義務を満たす 最新の科学的知見及び技術を考慮する リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコントロール: リスク低減 品質に係るリスクの低減又は回避 可能な場合、リスク除去
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコントロール: リスク低減 品質に係るリスクの低減又は回避 可能な場合、リスク除去 危害の重大性及び/又は発生の確率に重点をおく方策;検出可能性を考慮しなければならない 新たなリスクの発生や既存の他のリスクの 重大性が増加するため、ライフサイクルの途中で リスクアセスメントに戻ることが妥当である場合が ある リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコントロール: リスク受容 意思決定 (上層の)管理者による支援を必要とする場合がある
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコントロール: リスク受容 意思決定 残留リスクを受容する意思決定 明確にされていない残留リスクに対しては受動的に受容 する意思決定 (上層の)管理者による支援を必要とする場合がある 医薬品業界及び所轄官庁の両者に適用 常にケースバイケースで決定 リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコントロール: リスク受容
考慮事項 4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコントロール: リスク受容 利益、リスク、資源の間のバランスをどの程度に するのがよいか協議する 患者の利益及び優れた科学/データに 重点をおく リスク受容とは 以下であってはならない データ及び情報の不適切な解釈 管理層/所轄官庁からのリスクの隠蔽 リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール
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「受容可能なリスク」とは何か リスクコントロール: リスク受容 誰がリスクを受容しなければならないか 意思決定者 利害関係者
適切かつタイムリーな品質リスクマネジメントに関する決定を行う 能力及び権限を有する人又は人々 利害関係者 リスクの影響を与え…と認識する個人、グループ又は組織 意思決定者も利害関係者である場合がある 直接の利害関係者とは患者、医療従事者、規制当局、 製薬企業を指す 副次的な利害関係者として患者団体、パブリック オピニオン、政治家 ( ICH Q9、定義)
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リスク受容の意思決定のための ベースラインの完了
適用例 4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスク受容プロセス 1/3 リスク受容の意思決定のための ベースラインの完了 リスク特定、リスク分析 リスク評価、リスク低減 リスク低減ステップ 終了 はい 利害関係者が適切に 関与しているか? リスクアセスメント段階に戻る 特定したすべてのリスクの 評価を実施したか? いいえ リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール
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4. 一般的な 品質 リスク マネジメント プロセス リスク受容 プロセス 2/3 適用例 手段/方策が必要か? 手段の評価
4. 一般的な 品質 リスク マネジメント プロセス 手段の評価 重大性、発生確率、検出性に関する 必要な資源をチェック 従業員、資金など 手段/方策は 適切か? いいえ はい リスク低減段階に戻る 他のハザードの 原因となるか? リスクは 低減可能か? 手段/方策が必要か? リスク受容 プロセス 2/3 リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスク受容プロセス 3/3 適用例 リスクは 低減可能か? 低減されたリスクを 利点がリスクを
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスク受容プロセス 3/3 低減されたリスクを 受容するか? コミュニケーションの準備完了 リスクを受容 リスクは 低減可能か? はい 利点がリスクを 上回るか? いいえ リスクは受容不可 文書に署名 リスクアセスメント段階に戻る 文書に署名 リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコミュニケーション
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコミュニケーション リスクとそのマネジメントに関しての情報を意思決定者と それ以外の人との間の双方で共有すること QRMプロセスのどの段階においても情報共有ができる QRMプロセスのアウトプット/結果を適切に伝達し、 文書化する このような情報交換は個々のすべてのリスク受容に関して 実施する必要はない 法規制、ガイダンス及びSOPに規定されているような 既存の方法を用いる リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール According to ICH Q9
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコミュニケーション 適宜、情報を交換又は共有
考慮事項 4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクコミュニケーション 適宜、情報を交換又は共有 正式の リスクコミュニケーションプロセスによる場合も 非公式に行う場合もある 検討及びコミュニケーションの方法を改善する 透明性の向上 リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール
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コミュニケーション 信頼と理解を促進 規制当局の 活動 -審査 製薬企業の 活動 -承認申請
考慮事項 品質リスクマネジメント コミュニケーション 信頼と理解を促進 規制当局の 活動 -審査 -査察 製薬企業の 活動 -承認申請 -製造
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4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクレビュー: 事象レビュー QRMプロセスのアウトプット/結果を レビュー
4. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス リスクレビュー: 事象レビュー QRMプロセスのアウトプット/結果を レビュー 新しい知見及び経験に基づく 事象は、計画されたもの計画されていないものも利用 事象をレビュー又はモニターするための仕組みを組み込む 適宜、リスク受容決定を再検討する リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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5. リスクマネジメントの方法論 一つの手法で 「包括的」に 扱えるか Cartoon: © Zurich Insurance Inc.
5. リスクマネジメントの方法論 一つの手法で 「包括的」に 扱えるか リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール Cartoon: © Zurich Insurance Inc.
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方法及び手法に期待されるもの 科学に基づく意思決定を支援する 多様な方法/手法が存在するが、他の既存又は新規のものも用いられる可能性がある
考慮事項 方法及び手法に期待されるもの 科学に基づく意思決定を支援する 多様な方法/手法が存在するが、他の既存又は新規のものも用いられる可能性がある 全ての場合に単一の手法が適切とはいえない 特定のリスクに対して常に同じ手法が必要とは限らない 手法の使用にあたり、検討の詳細さのレベル はリスクの ケースごとに変化する 種々の会社、コンサルタント及び所轄官庁が、それぞれの 文化や経験に基づいて異なる手法の使用を奨励する場合がある
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品質に係るリスクの管理に関係する項目 システムリスク(施設及び人) システムリスク(組織) プロセスリスク 製品リスク(安全性及び有効性)
考慮事項 品質に係るリスクの管理に関係する項目 システムリスク(施設及び人) たとえば、インターフェイス、作業者のリスク、環境、 設備、 IT、設計因子などの要素 システムリスク(組織) たとえば、品質システム、制御、測定、文書、規制の遵守 プロセスリスク たとえば、 プロセスの操業や品質パラメータ 製品リスク(安全性及び有効性) たとえば、 品質の特性: 規格に従って測定されたデータ
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5. リスクマネジメントの方法論 意思決定に向けての科学的かつ実用的なアプローチを支援 QRMプロセス実現へのステップ
5. リスクマネジメントの方法論 意思決定に向けての科学的かつ実用的なアプローチを支援 QRMプロセス実現へのステップ 文書化された、透明性、かつ再現性のある方法の 提供 現在の知見の評価 リスク発生の確率、重大性、及び場合によっては検出性の評価 リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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5. リスクマネジメントの方法論 特定の分野で使用するための手法の適応 複数の手法の組合せにより柔軟性が得られる可能性
5. リスクマネジメントの方法論 特定の分野で使用するための手法の適応 複数の手法の組合せにより柔軟性が得られる可能性 QRMの厳密さと形式の程度は 対応すべき課題の複雑さ及び/又は重大性に 比例し、利用できる知識の量を反映すべきである 形式にとらわれない方法 経験的手法及び/又は内部的な手順等 リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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付属書 I:リスクマネジメントの方法と手法
いくつかの主要な手法の概要と参照文献を提示 製薬企業と規制当局がQRMに適用できる可能性 完全なリストではない どのような手法又は手法群であっても、QRMプロセスが 使用される全ての状況に適用できるものではない 各手法について以下を示す 簡単な説明と参照文献 強みと弱み 単に説明のための例 リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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概要:主な手法とキーワード 故障の木解析(FTA) 欠陥モード影響解析(FMEA) 欠陥モード影響致命度解析(FMECA)
考慮事項 概要:主な手法とキーワード 欠陥モード影響解析(FMEA) 大規模で複雑なプロセスを管理可能なステップに分解 欠陥モード影響致命度解析(FMECA) FMEAに事象の重大性、発生確率及び検出可能性を加味したもの 故障の木解析(FTA) 故障モードの樹状図と論理記号の組合せ ハザード分析と重要管理点(HACCP) 重要事象に対する系統的、予見的、かつ予防的な手法 潜在危険及び作動性の調査(HAZOP) ブレーンストーミング技術 予備危険源分析(PHA) リスク事象が発生する可能性 リスクランキングとフィルタリング 各リスク因子における比較とリスクの優先度付け リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール
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5. リスクマネジメントの方法論 支援統計ツール 受容管理図(ISO 7966参照) 管理図 (例) 実験計画法(DOE) 工程能力分析
5. リスクマネジメントの方法論 支援統計ツール 受容管理図(ISO 7966参照) 管理図 (例) 算術平均及び警告値を有する管理図(ISO 7873参照) 累積図;「CuSum」(ISO 7871参照) シューハート管理図(ISO 8258参照) 加重移動平均 実験計画法(DOE) パレート図 工程能力分析 ヒストグラム 精通している他の手法を使用する…. リスクレビュー リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクコミュニケーション リスクマネジメントツール ICH Q9
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考慮事項 5. リスクマネジメントの方法論 Q9 は「運転免許」を 与えるものではない
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6. 企業及び規制当局の業務への品質リスクマネジメントの統合
6. 企業及び規制当局の業務への品質リスクマネジメントの統合 「科学に基づく」 意思決定の根拠を与える 企業が遵守すべき規制要件が免除されるわけではない 規制当局の薬事監視の範囲及びレベルに影響を与える かもしれない QRMの厳密さや形式の程度は、問題の複雑さ及び/ 又は重大性に比例する 既存のガイドラインの更新にはQRMの原則を適用する ICH Q9
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付属書II:品質リスクメネジメントの潜在用途
本付属書は、企業と規制当局双方が、品質リスクマネジメントの 原則と手法を使用すると考えられる例を確認することを意図して いる。 しかしながら、どの個別のリスクマネジメント手法を選択するかは具体的な事象やそれを取り巻く状況に完全に依存する。 以下の例は実例を示すために提示され、品質リスクマネジメントが使用されると考えられるものを提案している。 この付属書により、現行の規制要件を越えた新たな要件の創出を意図するものではない。 ICH Q9 の付属書IIの序文
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付属書II:品質リスクマネジメントの潜在用途
統合された品質マネジメントの一環としての 品質リスクマネジメント 文書化 訓練及び教育 品質欠陥 監査/査察 定期的なレビュー 変更マネジメント/変更管理 継続的な改善 所轄官庁 製薬企業
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付属書II: 品質マネジメントシステム実施のための潜在機会
規制当局の業務活動の一環としての 品質リスクマネジメント 査察及び評価業務 所轄官庁 製薬企業の業務活動の一環としての 品質リスクマネジメント 開発 施設、設備、ユーティリティ 資材管理 生産 試験検査室管理及び安定性試験 包装及び表示 製薬企業 所轄官庁
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ICH Q9 品質リスク マネジメント 品質システム
プロセス アセスメント コントロール コミュニケーション 特定 分析 評価 低減 受容 事象のレビュー 受容(残留リスク) 複数分野の 専門家チーム 何が? 発生確率 重大性 基準 欠陥モード影響致命度解析 ツール 形式にとらわれない方法 HACCP HAZOP FMEA FMECA FTA PHA ハザード分析と重要管理点 予備危険源分析 故障の木解析 欠陥モード影響解析 潜在危険及び作動性の調査 品質マネジメント 製薬企業 規制当局 文書化 訓練 監査 変更管理 資材 生産 品質部門 査察 アセスメント 適用 ICH Q9 品質リスク マネジメント リスク 危害の確率 重大性 被害の原因 危害の原因 ハザード 原則 患者保護 労力 Peter Gough, Stephan Roenninger, ICH Q9 : 品質リスクマネジメント-最新版 Regulatory Affairs Journal, 16, 2005, 91-93 Bill Paulson, ICH Q9 品質リスクマネジメント実施の 枠組みを提供する Gold Sheet, 39, 2005年5月 品質システム © J. Arce, F. Hoffmann-La Roche
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「リスク」について正しい表現を 使いましょう!
リスクレビュー リスクコミュニケーション リスクアセスメント リスク評価 受容不可 リスクコントロール リスク分析 リスク低減 リスク特定 事象レビュー リスク受容 品質リスクマネジメントプロセスの開始 品質リスクマネジメントプロセスの アウトプット/結果 リスクマネジメント手法 「リスク」について正しい表現を 使いましょう!
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