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Published byなお こうじょう Modified 約 7 年前
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JABEEの目的 JABEEは、従来の狭い技術者教育の考え方によるのではなく、これからの世界動向や社会のニーズへの洞察に立脚した新しい技術者教育のための透明性の高い審査認定を行うものである。 用語集に記載の通り、その技術者教育は、社会で活躍する広範な技術業に携わる専門職業人育成のための教育であり、工学、農学、理学を問わない。 重要なことは、社会から緊急の課題として求められている世界水準による教育の質の保証と向上である。そのことにより、わが国が不利益をこうむらないよう、技術者教育の国際相互承認を早期に果たさねばならない。
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従来わが国の産業界において、一部の業種以外では定着していなかった技術者資格に関しても、その国際相互承認の世界的動向への対応から、最近、技術士法が大幅に改正された。技術者資格の出発点である修習技術者に、JABEE認定教育プログラムの卒業生が位置付けられたことは、JABEEの意義をより確かなものとしている。 JABEEは、わが国の技術者の概念、教育、資格、責任等のパラダイム変革を促すものである。
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審査 共通基準と分野別基準の審査は、同一審査委員(チーム)で実施する。
認定を受けるには少なくともプログラム修了者の全てが教育成果の基準(共通基準2と分野別基準)を満たしていることが必要(認定基準参照)。 審査のポイントは、「共通基準1、2と分野別基準、共通基準5,6の教育成果の評価と改善」を満たしているという教育プログラム側の証明が妥当かどうかである
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共通基準2および分野別基準を満たす最低水準は、各プログラムで社会(産業界、卒業生,その他)のニーズと学生の資質等を考慮して設定・明示する。そして、修了者がその水準を超えていることをプログラム側が証明しなければならない。審査委員はその最低水準と証明が国際的に妥当かどうかを判断する。なお、プログラム側はその最低水準の設定根拠を審査員に説明できねばならない。各教員が最低水準を十分に認識し、その水準以上の学生を合格させていなければ質の保証はできない。 図参照
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教育内容(カリキュラム)の提示だけでは、基準を満たした証拠にはならない。試験問題と最低水準の解答、レポート等の証拠提示が必要。
共通基準2のa,b などは、これらの専門家が教育することが望ましいが、専門家でなくても良い。 幸福・福祉学や倫理の専門家を養成するのはなく、常識的な教育、能力を要求している。講義で単に知識を与えるのではなく、学生自身に考えさせたり、応用させる機会を与えることが重要。
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編入学などにおいては、編入生が他の学生と実質的に同等であることを、プログラム側で証明することが必要。制度的に編入学が可能というだけでなく、国際的に通用する具体的証明が必要。
他大学の講義や遠隔教育を受けた場合もその合格水準が、各プログラムにおける最低水準以上かどうかを各プログラムで判断し、その妥当性を審査員に説明できねばならない。
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現状 試行実施中(2000.4~) 材料系 私立大学2 機械系 私立大学2、国立大学1 システム 国立大学1 土木系 私立大学1、国立大学1
材料系 私立大学2 機械系 私立大学2、国立大学1 システム 国立大学1 土木系 私立大学1、国立大学1 化学系 国立大学2、私立大学1 電気・電子・ 国立大学2、私立大学1 情報通信系 高専1 情報系 国立大学1、私立大学1 資源系 国立大学1 農業工学系 私立大学2 以上 20プログラム(内私立大学9)
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問題点 分野の設定と基準 資金・財務 教育改革 共通基準2と分野別基準の最低水準 大学評価機関の評価
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分野決定の基本方針 細分化せず、なるべく大きな分野 学生の将来における活動の場を重視 国際的整合性を考慮。ただし現時点より将来動向を重視
技術者資格の技術分野を考慮 分野担当は、必要に応じて複数の学協会 プログラム数を考慮 分野の内容変更、新規分野の追加も必要に応じて行う
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分野 (1) 化学系分野 (2) 機械系分野 (3) 材料系分野 (4) 情報系分野 (5) 電気・電子・情報通信系分野 (6) 土木系分野
(1) 化学系分野 (2) 機械系分野 (3) 材料系分野 (4) 情報系分野 (5) 電気・電子・情報通信系分野 (6) 土木系分野 (7) 資源系分野 (8) 建築系分野 (9) 農業工学系分野 (10) 農学一般分野 (11) 経営工学系分野 (12) 工学一般分野 応用物理学会、日本工学教育協会等で検討中 他の分野はなるべく既存の分野に入れないか を検討。全分野を認定可能とする。
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認定制度の基本思想 (1)大学の独自性・多様性・革新の障害にならないこと。 (2) 強制ではなく,当該学科・専攻・コース等の希望に
より実施すること。 (3) 認定基準やプロセスが公表されること (透明性の確保)。 (4) 権威ある中立的第三者評価であること。 (5) 認定されたプログラムを公表すること。 (6) 認定には有効期限があること。 (7) 公正な一貫性のある評価であること。 (8) 日本に適したシステムであること。 (9) 無用の仕事を作らず,なるべく費用をかけないこと。 (10) 本システム自体も周期的に評価して見直すこと。
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審査の要点 教育プログラムというシステムの内容と信頼性、教育目標の達成度評価 特に重要な項目:
社会的ニーズを考慮した具体的教育目標の設定、共通基準2および分野別基準で要求されている基準を含む 教育目標達成の評価方法の妥当性、国際的水準 上記の評価の厳正な実施 継続的教育改善を実施する組織と実施 基準で要求されている能力・知識を卒業生が身につけていることの証明
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認定のための教育改善 1)教育目標,水準の見直し 社会の要望を十分考慮しているか 基準で要求されている項目を含むか
社会の要望を考慮している証拠 (例えばアンケート結果など) 共通基準より具体的で、学生の達成度が評価しやすい目標として記述 評価方法も同時にある程度検討 成績評価の合否の基準(水準)も社会の要求、学生の資質、教育機関側の方針等を考慮して概略決定
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2)カリキュラム・教育方法の検討 3)カリキュラム・教育方法の改善 教育目標を達成するのに相応しいか
シラバスに記載されている内容から実態を把握(シラバスには事実が記載されていることが前提) 卒業単位数等は当面、大学設置基準に準拠する 3)カリキュラム・教育方法の改善 既存の科目・教育方法の変更 新たな科目の追加 共通基準2の各基準はカリキュラムの各科目に対応している必要なし。各基準に対応する教育がどの程度なされているか証拠を提示 共通基準は,必ずしも専門教育と別に教育するものではない。技術者倫理などはむしろ専門教育のなかで教育可能
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基準で要求されているものは知識のみならず能力
従来の講義主体の教育方法だけで知識を身につけさせるのは困難 一方的な講義ではなく,学生が能動的に学習する環境を与える。 真の知識獲得 具体的体験、注意深い観察・熟考、抽象的概念化、積極的体験サイクル 講義以外の演習、実験等 講義を減らして、このサイクルを体験 能力の養成:必要性の自覚と発揮してみる機会
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自己学習能力、コミュニケーション力、チームワーク力、応用力等の養成
学生の学習を助けるコーチ的役割の重要性 チームでプロジェクトを実施させることで学習させるProject-Based Learning(PBL)(必要条件ではないが) 実社会で役に立つ課題 解決策あるいはプロトタイプを作成・評価 学生が課題設定 学生の学習意欲を増し、成功体験 自己学習能力、コミュニケーション力、チームワーク力、応用力等の養成
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4)教育目標達成度の評価方法を検討 従来の筆記試験やレポート以外にビデオ、作品、就職先の評価など教育目的、教育方法、教育機関の事情等を考慮して最適な方法を絶えず開発 実地審査では、評価の証拠を提示試験問題、合格最低解答例、レポート等を保存 各教育目標達成の最低水準は当該教育機関で調査、組織として設定水準設定の根拠を明示。審査委員は、この根拠および自分自身の見識・経験により妥当性を評価 単に出席していたというだけでは基準を満たした証拠にならない。
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5) その他、教育改善システム、 大学設置審査基準等の満足度など必要に応じて改善
自己点検書の作成で問題点を明らかに
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大学評価機関との関係 大学評価・学位授与機構の行う大学評価は各大学の教育研究の改善に役立てると共に結果を広く公表することにより、大学の諸活動の状況を社会に対して明らかにしていくことを目的とするもので、認定そのものが目的ではない。 大学側の実務は似たようなものとなることがあり得るので、フォーマット等をなるべく共通化する予定。
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大学基準協会との関係 大学基準協会は、大学を全体として捉えた評価を行う。工学部等を含む各学部・研究科のプログラムの評価は行うものの、それは大学全体の評価を行う過程で行われるものであり、それ自体を目的とはしていない。
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