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OIE & Iowa State University

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Presentation on theme: "OIE & Iowa State University"— Presentation transcript:

1 OIE & Iowa State University
ナイロビ羊熱 (Nairobi sheep disease) 届出伝染病: めん羊、山羊。 動物衛生研究所 「家畜の監視伝染病」 病原体:  ブニヤウイルス科 ナイロウイルス属 ナイロビ羊病ウイルス。単鎖のマイナスRNAで、3本の分節からなり、エンベロープを持つ。 疫学: めん羊と山羊の最も重要な感染症の一つで、出血性腸炎を主徴とする。致死率は40~90%。東アフリカで発生しており、インド、スリランカでは血清学的に近似のGanjam virusが分離されている。日本国内での発生はない。マダニが媒介し、介卵感染する。降雨で湿度が上昇すると媒介マダニが大量発生して流行が起こる。 予防・治療: 抗体を持たない動物の常在地への導入制限や、ウイルスを媒介するマダニの非流行地への持ち込みを防ぐ。現在、ワクチンは実用化されていない。常在地でのウイルスを媒介するマダニの防除は困難である。 公衆衛生: ウガンダで少なくとも一例が報告されており、稀にヒトに感染して軽いインフルエンザ様症状を起こす。このウイルスを取扱う際、エアロゾル感染に注意すべきである。 OIE & Iowa State University

2 臨床症状: 感染2~3日後から発熱し、2~8日間持続し、41℃を超える。元気消失、食欲不振、呼吸促迫などを示し、粘膜は青黒くなり、時に鼻汁漏出もみられる。次いで、腹部の疼痛を伴う粘血便の激しい下痢を起こす。妊娠めん羊に感染した場合、流産が起きる。発熱に伴い白血球減少症がみられる。流行地に抗体を持たない緬羊や山羊を導入した場合、高い致死率を示す。 lookfordiagnosis.com

3 臨床症状:  初期病変として、出血を伴うリンパ節炎と消化菅、脾臓、心臓などの臓器の点状、斑状出血がみられる。後期病変として、第4胃、回盲部、結腸、直腸などに出血を伴う胃腸炎が顕著になる。回盲部、結腸、直腸には、シマウマ縞がしばしば現れる。また、胆嚢の肥大、出血が認められる。病理組織学的所見として、心筋の変性、腎炎、胆嚢の壊死が観察される。 lookfordiagnosis.com

4 2005年以降では、2006年下半期にイエメンで疑い症例があったのみである。
2005年以降では、2006年下半期にイエメンで疑い症例があったのみである。

5 OIE & Iowa State University
マエディ・ビスナ (Maedi–Visna) 届出伝染病: めん羊。 動物衛生研究所 「家畜の監視伝染病」 病原体:  レトロウイルス科レンチウイルス属マエディ・ビスナウイルス。ゲノムは同一の単鎖の-RNAが2本で、二量体を形成している。 概要: アイスランド語で「マエディ」は「呼吸困難」、「ビスナ」は「次第に消えていくこと、衰弱」を意味し、「慢性進行性肺炎」と「脳脊髄炎」を特徴とする遅発性ウイルス感染症の1つである。 疫学: 感染母羊から初乳・常乳を介して垂直感染するとされるが、飛沫による水平感染によっても伝播する。オーストラリア、ニュージーランド以外の主な羊の生産国で発生している。日本における発生は報告されていない。 OIE & Iowa State University 予防・治療: ワクチンや治療法はない。感染から発症までの経過が長く、また不顕性感染も多いので、抗体陽性動物の摘発・淘汰が重要である。子羊の感染は、主に母乳中のウイルスによるため、出産直後から人工乳で育てれば感染を免れるが、実用的な手段ではない。

6 右: 家畜市場で慢性的消耗(Chronic Wasting)として処分された雌羊。
下: 出産した雌羊の乳量が少なく人工乳で補う必要があった。その乳房は全体的に硬いが腫瘤はない。 University of Guelph MAEDI VISNA

7 慢性的消耗と乳量低下のため処分した雌羊。呼吸器症状がなかったにもかかわらず、肺は典型的なマエディ・ビスナの病変を示した。気管粘膜が肥厚し、肺は腫大し重くなっていたが取り外す際に崩れなかった。背側面は腹側前葉よりも重度である。縦隔部の食道の陥凹に注意。

8 マエディ・ビスナに侵された肺。肺は重く、黒ずんで白点がある。細気管支は粘液と炎症細胞に満たされている。
University of Guelph マエディ・ビスナに侵された肺。肺は重く、黒ずんで白点がある。細気管支は粘液と炎症細胞に満たされている。 潜伏期間は通常2年で、典型的な臨床症状が出るのは4歳からである。最も一般的な症状は、消耗、進行性の呼吸困難および痰を伴わない乾性咳である。発熱、気管支滲出物および沈鬱を伴わない場合が多い。無酸素症または細菌性肺炎を併発し、死亡する。

9 北米と欧州は常在化しているが、爆発的流行ではなく、散発的発生が続いている。不顕性感染や遅発性感染症の特徴から発見が遅れ、さらに、初乳を介した垂直感染という感染様式から、摘発淘汰手段による清浄化が難しいことを示している。清浄国では、検疫による感染個体の摘発が何よりも重要である。

10 兎ウイルス性出血病 (Rabbit Hemorrhagic Disease)
届出伝染病: 兎。 病原体:  カリシウイルス科ラゴウイルス属兎出血病ウイルス。一本鎖のプラス鎖RNAウイルス。 概要: 本病の発見は1984年の中国で、ドイツから輸入したアンゴラ兎に発生が確認された(9ヶ月間で1,400万羽の家兎を処分)。その後、世界全土に広がっている。わが国では、1994年に北海道で、1995年には静岡県の観光牧場で発生した。伝播は、主として糞など排泄物に含まれるウイルスの経口・経鼻感染による。ウイルスは、家兎の飼育者、器物、野生動物、昆虫などによっても媒介される。2カ月齢以下の若齢兎には発症がみられない。 病態: 致死率は40~90%。急性型では、呼吸促迫、粘膜は青紫色となり、食欲廃絶がみられ、血液が鼻汁に混じる例もある。感染後期には、神経症状を呈し、運動失調や後弓反張を示し、数日の経過で死亡。亜急性型では、発症後自然治癒する割合が多くなる。

11 動物園における発生の概要 肝臓 著変なし 一部壊死 黄褐色煮肉様 暗赤色煮肉様 脾臓 やや腫脹 出血腫脹 肺 小さい出血斑 充出血 No.
1994年4月以前 屋外で7羽、屋内で7羽飼育 4/25 約1カ月齢のウサギを動物販売業者から24羽導入 (導入後まもなく14羽死亡) 5/27 導入したウサギのうち生存していた10羽を屋外で飼育開始 (この間に在来ウサギ3羽、導入ウサギ7羽死亡) 7/10 公園で1頭を保護し、獣医室に収容。 7/11 導入ウサギ1羽、在来ウサギ1羽死亡(ともに屋外飼育) 7/13 在来ウサギ1羽死亡(屋外) 7/17 公園で保護したウサギ死亡(獣医室) 7/18 在来ウサギ2羽死亡(屋外) 7/19 在来ウサギ1羽死亡(屋外) 石狩家畜保健衛生所 死亡兎4羽の肝細胞内にウイルス抗原を認め、電顕でもカリシウイルス様の粒子を確認した。さらに、肝臓からRNAを抽出して行ったRT-PCR法で特異バンドが検出された。 当時、兎は動物検疫の対象になっていなかった。 肝臓 著変なし 一部壊死 黄褐色煮肉様 暗赤色煮肉様 脾臓 やや腫脹 出血腫脹 小さい出血斑 充出血 No. 1(鑑定殺) 2 (鑑定殺) 3 (死亡) 4 (死亡) 5 (死亡) 6 (死亡)

12 静岡県観光牧場における兎ウイルス性出血病の発生
1995年2月末~3月の9日間で、成兎60羽中53羽が沈鬱、震えを示し、発症後数時間で急死した。同居子兎は無症状であったが、親が死んだため衰弱死した。 肝小葉の中間帯から辺縁帯に巣状壊死がみられ、核濃縮と核崩壊が顕著で、細胞質は好酸性を示し、偽好酸球と単核細胞の軽度の浸潤もあった(右)。 この牧場は、年間20羽程度を一般家庭から引き取っており、さらに、発生半月前に小学校から5羽を引き取っていた。 その小学校を含む6箇所の兎の後退調査をしたが、いずれも陰性であり、感染源は特定できなかった。一般家庭からの引取り兎かも知れない。 国内に広く蔓延?

13 OIE & Iowa State University FOREIGN ANIMAL DISEASES
2000年 1件4羽(東京) 2002年 1件7羽(北海道札幌市円山動物園) 予防・治療: 本病の治療法はなく、防除には患畜および同居兎の淘汰と徹底した消毒を行う。海外ではワクチンも実用化されているが、国内では承認されていない。現在は動物検疫の対象となっている。 OIE & Iowa State University 血液が鼻汁に混じる FOREIGN ANIMAL DISEASES REVISED 2008, APHIS

14 肝小葉の全てが腫大して退色し、網状模様がみられる(右)。
網状模様を伴う蒼白な壊死部分が広がる(下)。 罹患例(左)は正常例(左)より退色

15 気管は泡沫(左上)または血液(左下)で満たされている。
肺は重度の水腫で充出血が著しく、斑状を呈するが破綻しない。

16 心臓の心外膜には多数の出血がある(下)。腎臓の皮質には点状出血がみられ、髄質は高度の充血がある(右)。
著しく腫大した脾臓

17 兎ウイルス性出血病ウイルスの起源は不明であるが、欧州の野兎の間で循環していた低毒性のカリシウイルスから誕生したとみられている。1990年代後半には40ヶ国から報告され、欧州、オーストラリアおよびニュージーランドの野兎に定着した。北米でも家兎に散発的発生が起きているが、北米の野兎はこのウイルスに感受性がないことから短期で撲滅が可能である。

18 日農林水産省: 混合プレスハム品質表示基準
日農林水産省: 混合プレスハム品質表示基準 混合プレスハム: 肉塊を塩せきにしたものまたはこれにつなぎを加えたもの(つなぎの割合が20%を超えるものを除く)に調味料、香辛料などを加えて混合し、ケーシングに充填した後、燻煙、湯煮、蒸煮などの処理をしたもの。 肉塊: 畜肉(豚肉、牛肉、馬肉、めん羊肉又は山羊肉)、家兎肉、家きん肉、または、魚肉を切断したもの。 つなぎ: 畜肉、家兎肉、家きん肉もしくは魚肉をひき肉にしたもの、または、これらにでん粉と、小麦粉、コーンミール、植物性たん白、卵たん白、乳たん白、血液たん白等を加えたものを練り合わせたもの。 家兎肉は、獣肉がタブー視された日本において、鳥肉と同等に扱われた(そのため、一羽、二羽と呼ばれる)。 戦後、ハム・ソーセージの「つなぎ」としての利用もおこなわれてきた。 近年では、低アレルギーとして見直されている。

19 Tapeti (Sylvilagus brasiliensis)
ウサギ目 Lagomorpha  ウサギ科 Leporidae ⇔ナキウサギ科 European Rabbit (Oryctolagus cuniculus) ペット・食用・毛皮用(Angora)の家兎の祖先 アカウサギ属 Pronolagus : ランドアカウサギ等 アナウサギ属 Oryctolagus : ヨーロッパアナウサギ アマミノクロウサギ属 Pentalagus : アマミノクロウサギのみ アラゲウサギ属 Caprolagus : アラゲウサギのみ ウガンダクサウサギ属 Poelagus : ウガンダクサウサギのみ スマトラウサギ属 Nesolagus : スマトラウサギのみ ノウサギ属 Lepus : ニホンノウサギ、ユキウサギ等 ピグミーウサギ属 Brachylagus :  ピグミーウサギのみ ブッシュマンウサギ属 Bunolagus : ブッシュマンウサギのみ メキシコウサギ属 Romerolagus : メキシコウサギのみ ワタオウサギ属 Sylvilagus : ワタオウサギ等 Brush Rabbit (Sylvilagus bachmani) Tapeti (Sylvilagus brasiliensis)

20 兎粘液腫 (Myxomatosis) 届出伝染病: 兎。
届出伝染病: 兎。 病原体:  ポックスウイルス科コルドポックスウイルス亜科レポリポックスウイルス属の兎粘液腫ウイルス。病原性を異にする種々の株が存在する。 疫学: 自然宿主は野生の南米(モリウサギ、Sylvilagus brasiliensis)と北米(ブラシウサギ、S. bachmani)である。1896年にウルグアイで発見、1927年にポックスウイルスと同定された。本来の宿主では、若齢の動物に良性の線維腫ができるが致死的でなく、カ、ノミやブユなどの吸血昆虫によって機械的に伝播される。 臨床症状: ヨーロッパウサギでは、強毒株による結節(古典)型と弱毒株による慢性の非粘液腫(呼吸器)型の二つの病型がみられる。結節型のウイルスは病原性からⅠ~Ⅴにランクされる。最も強毒のⅠでは、感染部位の腫瘤形成、隆起、潰瘍から、眼瞼・結膜の炎症、会陰部と陰嚢周辺の皮膚粘膜に腫瘤(ゼラチン様物を含む)形成へと進む。感染後1週間程度で細菌の二次感染が起こり、8~15日目に死亡する。非粘液腫型では呼吸器症状が主であり、皮膚の腫瘤はないか小さい。この病型は多数を飼育している施設での接触感染による。 予防・治療: 治療法はない。発生のない日本では検疫による侵入防止。発生国でワクチン接種が行われているが、感染を防げず慢性型を引起している。

21 VideoJug Corporation Limited
Veterinary Services Department, Drs. Foster & Smith, Inc. 米国の太平洋岸に分布するカリフォルニア株は、99%以上の致命率である。 甚急型: 感染後7日以内、発症後48時間以内に死亡。唯一の兆候は、無気力、眼瞼膨張、食欲減退、発熱。 急性型: 口唇、鼻、眼を含む顔面と頭部の皮下に液体を含む腫瘤ができる。腫脹した耳は垂下がる。肛門と生殖器の周辺部は腫脹する。 24~48時間で症状が悪化し、失明する。発熱が続き、消耗する。大半のウサギは出血と痙攣を起こして10日以内に死亡する。 慢性型: 急性型を耐過した場合で、一般的でない 。粘稠な涙と耳の付根が特徴的である。「粘液腫」に相当する結節は、家兎では滅多に見られない。呼吸困難の徴候を示す。ほとんどは2週間以内に死亡する。生き残ったウサギは、30日間ウイルスを排出する。 回復個体には生涯免疫ができる。 VideoJug Corporation Limited Myxomatosis1:急性型、慢性型 Myxomatosis2:ワクチン K Wren: 病状

22 Netherlands: Myxomatosis Coalition against Myxomatosis

23 毛皮を積んだ馬車(1905年) ヨーロッパウサギは食用および毛皮用として欧州からオーストラリアに1788年に導入された。それが野生化して異常に増え、在来種と競合するとともに、農作物を食い荒らし、農地崩壊を引起した。20世紀初頭から、罠、銃殺、巣穴の破壊、毒餌などを講じたが数は減らなかった。 From Wikipedia CSIRO 1950年に兎粘液腫ウイルスの散布を始めた。一時は6億羽から1億羽に減ったものの、1991年には2~3億羽まで増えた。1996年から兎出血病ウイルス散布を始めたが、乾燥地帯では効果を上げたものの、湿潤で寒冷な地域では別のカリシウイルスが浸潤していて兎が交差免疫を獲得しているため有効性は低かった。

24 An European Rabbit afflicted by Myxomatosis in Shropshire, England.
1952年に兎粘液腫ウイルスがフランスで不法に散布され、1954年にはフランスの野兎の90%が死滅した。 これらが欧州全域に兎粘液腫が拡大する契機となった。現在、欧州ではペット用兎に対するワクチンが市販されている。 1953年にウイルスが英国に侵入した際、死亡した兎を別の繁殖地に投げ込む行為が繰り返され、1955年までに英国の野兎の95%は死亡した。これらの行為に対して政府は禁止措置をせず、自然保護団体から抗議を受けた。 An European Rabbit afflicted by Myxomatosis in Shropshire, England.

25 自然宿主は南北アメリカの Sylvilagus 属の兎である。ヨーロッパウサギを駆除するため人為的にウイルスが撒布されたオーストラリア(1950)と欧州(1952)にも定着している。欧米諸国の自然保護団体から抗議が出ている。日本での発生はない。 J. Harrison, UK: Get Secrets About Your Pet Rabbits You Can't Find Anywhere Else On The Internet!


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