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超高層ビルにおける建築内施設の補強対策の検討

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Presentation on theme: "超高層ビルにおける建築内施設の補強対策の検討"— Presentation transcript:

0 ■超高層ビルにおける建築内施設の 補強対策の検討 ■室内家具等の固定対策の検討
資料1-3 (非公開資料) 長周期地震動対策関係省庁連絡会議(第5回) 平成19年度長周期地震動対策に関する調査 ■超高層ビルにおける建築内施設の  補強対策の検討 ■室内家具等の固定対策の検討 2008年11月20日 日本建築学会 田村和夫((株)大崎総合研究所)

1 超高層ビルにおける建築内施設の補強対策の検討
対象施設  (1) エレベーター  (2) 設備  給排水設備/空気調和設備/電気設備/防災設備  (3) 非構造部材   カーテンウォール/間仕切壁/天井/扉 検討項目  (1) 構造・取り付け工法  (2) 耐震性能調査   地震被害/規基準類  (3) 長周期地震動に対する耐震性能の検討  (4) 補強対策  (5) 今後の課題

2 エレベーターの地震被害 機械室機器の移動・転倒 三方枠の損傷による扉開閉不能 ロープ類の引っ掛かり 閉じ込め ガイドレールの変形
おもりの脱レール おもりブロックの脱落

3 エレベーター基準の変遷 旧耐震基準 新耐震基準 新新耐震基準 ・設計用標準震度 機械室 0.5 ・設計用標準震度UP 機械室 1.0
  機械室 0.5 ・設計用標準震度UP   機械室 1.0 ・ロープ類の引っ掛  かり防止対策強化 ・ロープはずれ止め  防止 ・設計用標準震度UP   機械室 2.0 (Sクラス) ・釣り合いおもりの脱落  防止対策 ・ロープ類の引っ掛かり  防止対策強化

4 2005年千葉県北西部の地震によるエレベータの被害
耐震指針別故障・損傷の比率 東京足立区で震度5強  ・停止エレベーター64,000台  ・閉じ込め78台  ・復旧に丸一日

5 設備の地震被害 固定強度不足による 機器の移動・転倒 防振対策がとられ、 機器自体の耐震性 固定されていない の不足 配管の被害
冷却塔 固定強度不足による 機器の移動・転倒 防振対策がとられ、 固定されていない 水槽のスロッシング による被害 機器自体の耐震性 の不足 配管の被害 ・配管継手部 ・機器との接続部 ・建物への引込み部 ・Exp.J.部 天井・壁との衝突 スプリンクラーヘッド

6 設備の耐震基準 ■ 地震力に対する固定方法 ■ 配管等の耐震措置 日本建築センター「建築設備耐震設計・施工指針」2005年版 設計用標準震度
  日本建築センター「建築設備耐震設計・施工指針」2005年版 ■ 地震力に対する固定方法 設計用標準震度 機器の増幅率を含む      動的解析が行われない建物が対象 ■ 配管等の耐震措置 ・配管の重量、支持形式により、支持部材が選定できる表が示されている。 ・想定されている層間変形角は1/100

7 非構造部材の地震被害 & 基準・指針 日本建築学会「非構造部材の耐震設計施工指針・同解説」
非構造部材の地震被害 & 基準・指針 内壁被害 カーテンウォール パネル被害 天井被害 扉被害 日本建築学会「非構造部材の耐震設計施工指針・同解説」  ・非構造部材に作用する慣性力(地震力)と強制変形量の検討  ・略算法では、最上階床の加速度は1.0G (2) 公共建築協会「官庁施設の総合耐震計画基準および同解説」  ・目安:50cm/s 程度(レベル2)に対して、層間変形角1/100以下

8 長周期地震動により設備機器類に作用する地震力
床応答加速度の検討(S造30階建て建物の例) 関東・東京 東海・新宿 三の丸 南海・大阪 JMA神戸 耐震クラスS 回数(片側振幅) 最大加速度 (cm/s2) 500ガルを 26回受ける 基準化高さ 耐震クラスSを超える領域 最大加速度 (cm/s2) 大きな力が数十回作用する場合がある 設計基準値を超える場合がある

9 今後の課題 設備機器・非構造部材の固定部に、多数回繰り返 し応力が作用した場合の安全性の検討
(2) 建物内の家具・設備・非構造部材を合わせた総合的な耐震性検討 (3) 長周期地震動に対する水槽類のスロッシングの影響の確認 (4) 設備機器自体の耐震性確認 (5) 地震時の復旧システムの確保 (6) 設備全体のシステムとしての評価と安全性・機能性   向上法の検討

10 室内家具等の固定対策の検討 検討項目  (1) 高層建物内の家具の被害状況  (2) 家具の被害予測手法  (3) 長周期地震動に対する家具の転倒・移動予測  (4) 家具固定に関する文献調査  (5) 家具の被害低減方法  (6) 今後の課題

11 家具の転倒・移動予測 高層階の家具移動量が大きい 低層階でも転倒被害が大きい 推定された超高層建物の応答値に対して
家具の転倒・移動を予測 (RC造40階建、L波入力) 高層階の家具移動量が大きい 低層階でも転倒被害が大きい 転倒領域(転倒可能性かなり高い) 転倒領域(転倒可能性高い) 滑り移動領域 1階                         40階 Amax=375cm/s Amax=243cm/s2 Vmax=56cm/s Vmax=112cm/s

12 ガラスへの衝突の影響 キャスターの付いた家具の移動速度は、200cm/s を超える場合もある → ガラス破損の危険性あり
 → ガラス破損の危険性あり 日本板硝子のHPより

13 家具固定方法の効果と現状 しっかりした固定方法を とっている割合は低い L型金具、ベルト式の 固定効果が高い

14 家具の被害低減方法 一般的な家具固定対策をしっかりとる ・家具自体を構造体に直接あるいは強度のある壁面にしっか り固定する。
 り固定する。 ・なるべく家具の重心に近いところで壁面に固定する。 ・家具天板を壁面に固定する場合には、足元も滑りにくくする。 ・避難扉の前面、避難通路の際など、危険な場所に家具を設  置しない。 ・転倒しにくい家具、あるいは転倒防止対策のとりやすい家具  を供給する。 ・造り付け収納スペースの多い建物や、家具転倒防止器具を  取り付けやすい工夫を施した建物を供給する。

15 今後の課題 (1) 精度の高い地震時室内被害予測 特殊な用途の建物(病院など) (2) ガラスの破損危険性把握 詳細な検討、実大実験など
   特殊な用途の建物(病院など) (2) ガラスの破損危険性把握    詳細な検討、実大実験など (3) 床の傾きの影響把握    家具の転倒加速度、家具の移動量に与える影響 (4) 人的被害の評価    家具の転倒被害と人的被害の関係(病院など) (5) 避難行動への影響把握    家具の被害予測と、避難シミュレーションの組合せ


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