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橋梁エラー事例の技術的分析 ◆ 単純エラー 事例1 座標・高さ・角度に関するエラー 事例2 鉄筋コンクリート橋脚の中間帯鉄筋

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1 橋梁エラー事例の技術的分析 ◆ 単純エラー 事例1 座標・高さ・角度に関するエラー 事例2 鉄筋コンクリート橋脚の中間帯鉄筋
◆ 単純エラー   事例1 座標・高さ・角度に関するエラー   事例2 鉄筋コンクリート橋脚の中間帯鉄筋   事例3 鋼桁ブラケット取付部の構造詳細   事例4 フーチングの形状寸法設定   事例5 曲線橋梁の登坂車線部の横断勾配   事例6 工程管理及び照査の不備による数量記載漏れのエラー   事例7 中小橋(斜橋)における落橋防止構造の省略の適用に関するエラー 橋梁

2 ◆ 技術的判断エラー 事例8 B活荷重対応のPC桁補強設計 事例9 既設橋脚の耐震補強設計 事例10 杭の根入れ長の検討不足
◆ 技術的判断エラー 事例8  B活荷重対応のPC桁補強設計 事例9  既設橋脚の耐震補強設計 事例10  杭の根入れ長の検討不足 事例11  仮設工設計における連携不足 事例12 橋脚の施工時温度応力 事例13 既設橋脚へのアンカー削孔 事例14 河川部橋台基礎の極限支持力 事例15 鋼管杭基礎の材質選定に関するエラー 事例16 鋼管矢板基礎の仮設時残留応力計算時の設定水位エラー 事例17 液状化地盤におけるフーチング床付け高選定エラー 橋梁

3 事例-1.座標・高さ・角度に関するエラー 橋梁

4 エラーの内容   資料収集段階     ① 旧資料を使用してしまった     ② 設計途中で線形データの変更があった     ③ “ブレーキ” があるのを見逃した 橋梁

5 ④ 座標値を入れ間違えた ⑤ 角度の +,- を逆に入れた ⑥ 設計途中段階で ・ 上部高形状(桁配置、高さ)
  線形ソフトへの入力段階    ④ 座標値を入れ間違えた    ⑤ 角度の +,- を逆に入れた    ⑥ 設計途中段階で ・ 上部高形状(桁配置、高さ) ・ 支承形状 (種類、配置、高さ) の変更があったが、連絡不十分のため 適切に対応できず 橋梁

6 ⑦ 支承アンカーボルトの箱抜き位置や標高 を間違えた
  出力から成果品化への段階    ⑦ 支承アンカーボルトの箱抜き位置や標高     を間違えた    ⑧ 上部工計画高から追っていくと、       下部工天端高が合わない    ⑨ 上部工と下部工の図面それぞれの数値が    合わない 橋梁

7 照査方法・対応策   資料収集段階    ・ 打合せ用の確認資料として「線形・座標関係     要素図」を作成し、発注者に確認(図-1) 橋梁

8 橋梁

9 図化可能な市販道路線形ソフト(APSなど)に より求めた座標をDXF等に変換して図化。 これをAutoCAD等で作成した一般図に貼付け、
  線形ソフトへの入力段階    ・ エラー④,⑤      図化可能な市販道路線形ソフト(APSなど)に より求めた座標をDXF等に変換して図化。 これをAutoCAD等で作成した一般図に貼付け、 合成させたときのズレによりエラーを確認(図-2)    ・ エラー⑥      上・下部工担当者どおしの連絡体制を強化し、 打合せ簿による最新情報を確認する等をシステ ム化 橋梁

10 橋梁

11   出力から成果品化への段階    ・ 上部工線形図の構造高内訳表の統一を 図り、図中での表示を義務づける (図-3) 橋梁

12 橋梁

13 ・ 下部工構造図に上部構造を加え、寸法表示を モデル化 (図-4)
  出力から成果品化への段階    ・ 下部工構造図に上部構造を加え、寸法表示を    モデル化 (図-4) 橋梁

14 橋梁

15 ・ 支承図の作成を義務づけ、寸法表示をモデル 化 (図-5)
  出力から成果品化への段階    ・ 支承図の作成を義務づけ、寸法表示をモデル    化 (図-5) 橋梁

16 橋梁

17 ・ 確実に照査が実行されたことを確認できるシ ステムを構築 (表-1)
  出力から成果品化への段階    ・ 確実に照査が実行されたことを確認できるシ     ステムを構築 (表-1) 橋梁

18 橋梁

19 事例-2.鉄筋コンクリート橋脚の中間 帯鉄筋に関するエラー
事例-2.鉄筋コンクリート橋脚の中間    帯鉄筋に関するエラー 橋梁

20 概 要   ・ 鉄筋コンクリート橋脚等のじん性の向上   ・ じん性向上に最も大きな役割を果たすのが      ① 帯鉄筋      ② 中間帯鉄筋(横拘束鉄筋)    橋梁

21 橋梁

22 ① 帯鉄筋の機能 ・ 主鉄筋などの軸方向鉄筋の座屈を防止 ・ 内部(コア)コンクリートを横拘束
① 帯鉄筋の機能   ・ 主鉄筋などの軸方向鉄筋の座屈を防止   ・ 内部(コア)コンクリートを横拘束   ・ せん断補強機能を通じて、橋脚の大地震    作用時におけるじん性を向上 橋梁

23 ② 中間帯鉄筋の機能   ・ 帯鉄筋のはらみだしを抑える   ・ 帯鉄筋の機能発揮を確実にする 橋梁

24 橋梁

25 エラーの内容 ・ エラーの大半は、中間帯鉄筋の設定寸法(長 さ)の誤りにあった
  ・ エラーの大半は、中間帯鉄筋の設定寸法(長    さ)の誤りにあった   ・ 主鉄筋列間隔のみを考慮し、その外側に位     置する帯鉄筋の存在を見落としてしまった   ・ この場合、拘束可能な対象鉄筋は帯鉄筋で     はなく、その内側の主鉄筋(軸方向)となって しまう ⇒ 横拘束効果の不足 橋梁

26 橋梁

27 エラー原因の分析Ⅰ ・ 橋脚のじん性を向上させるための帯鉄筋の役割 ・ その機能発揮を確実にするための中間帯鉄筋の 役割
  ① 設計者の耐震構造細目への理解不足 ・ 橋脚のじん性を向上させるための帯鉄筋の役割 ・ その機能発揮を確実にするための中間帯鉄筋の 役割 を理解していない場合、中間帯鉄筋を短絡的に主鉄筋に引っ掛ける形としてしまうことが起こりえる 橋梁

28 エラー原因の分析Ⅱ ② 設計者の単純エラー ・ 配筋図上では、帯鉄筋寸法よりも主鉄筋に 着目した基本寸法表示をする場合が多い
  ② 設計者の単純エラー ・ 配筋図上では、帯鉄筋寸法よりも主鉄筋に 着目した基本寸法表示をする場合が多い ・ このため、帯鉄筋の直径寸法の存在を失念し、 基本寸法表示のみに沿って中間拘束筋を決定 してしまう 橋梁

29 エラー原因の分析Ⅲ への理解不足 という理解があれば、仮に設計図に誤りがあった 場合でも、鉄筋の加工・組立て前にその事実が明
  ③ 施工現場での帯鉄筋、中間帯鉄筋機能 への理解不足 ・ 中間帯鉄筋は “最も外側の帯鉄筋” に引っ掛ける という理解があれば、仮に設計図に誤りがあった 場合でも、鉄筋の加工・組立て前にその事実が明 らかになり、事態の改善が可能に ・ 逆の場合、たとえ設計図面が正しく表示されてい たとしても、 “最も外側の帯鉄筋” ではなく、主鉄筋 (軸方向鉄筋)に引っ掛けてしまう可能性を排除で きない 橋梁

30 改善策Ⅰ 鉄筋コンクリート橋脚などに的を絞った、 ・ かなり具体のレベルまで取り扱った耐震設計 に関する手引き集
  (1) 原因①に対して   鉄筋コンクリート橋脚などに的を絞った、 ・ かなり具体のレベルまで取り扱った耐震設計 に関する手引き集 ・ 留意事項集(チェックリストなど)等の整備 ・ これらを用いたCAD図面作成技術者への 教育 橋梁

31 改善策Ⅱ 鉄筋引っ掛け部ディテールの常時記載 ・ ディテールの設計図上への常時記載(図-2)を 義務づけ ⇒ 設計者自身のポカミスを防ぎ、
  (2) 原因②,③に対して    鉄筋引っ掛け部ディテールの常時記載 ・ ディテールの設計図上への常時記載(図-2)を 義務づけ ⇒ 設計者自身のポカミスを防ぎ、 施工者への設計者のメッセージを確実に伝達 ・ これにより、仮に設計図にエラーがあったとして も、設計や施工現場での早期発見・対策実施・ 損害発生の抑止が可能に 橋梁

32 改善策Ⅲ   (3) 適切な照査活動    詳細設計照査要領などを活用した設計図書の適切な照査活動が、この種のエラー発生の抑制に効果的 橋梁

33 <参考:現行示方書基準> ① 拘束対象となる帯鉄筋と同材質、同径とする。 ② 断面内配置間隔は1m以下を原則とする。
③ 帯鉄筋を配置するすべての断面において配置する。 ④ 帯鉄筋への引掛け部にフック(半円形または鋭角)を付ける。 ⑤ 直角フック→千鳥配置/横拘束効果の低減(横拘束有効長を1.5倍)を考慮する。 ⑥ 帯鉄筋の継手に直角フックを用いる場合、継手位置に半円形または鋭角フックの中間帯鉄筋を設ける。 ⑦ フーチング内部、梁内部には中間帯鉄筋を配置する必要はない。 ⑧ 塑性ヒンジとならない、確実に弾性領域内である場合、単柱式橋脚の塑性ヒンジ長の4倍の区間以外は、帯鉄筋間隔を300mmとしてもよい。 橋梁

34 橋梁

35 事例-3.鋼桁ブラケット取付部の 構造詳細エラー
事例-3.鋼桁ブラケット取付部の 構造詳細エラー 橋梁

36 設計概要 ・ 鋼連続曲線箱桁の詳細設計 ・ 1箱桁形式でブラケット・側縦桁を有する構造 橋梁

37 ブラケット取付部は 2軸応力状態 の照査が必要
エラーの内容 ブラケット取付部の 構造詳細 が不適切 ブラケット取付部は 2軸応力状態 の照査が必要 橋梁

38 橋梁

39 設計では、2軸応力の照査を実施し、 2軸応力の影響を緩和する構造としていた
エラーの内容 設計では、2軸応力の照査を実施し、 2軸応力の影響を緩和する構造としていた しかし、設計図には反映されなかった 橋梁

40 橋梁

41 エラー発生原因の分析   ① 設計者と作図者のコミュニケーション不足   ② 作図者の技術力、及び知識の不足   ③ 照査の不徹底 橋梁

42 改善策   ① 担当者間の情報共有、コミュニケーションの確保   ② 担当者の技術力、知識の向上   ③ 確実な照査システムの確立 橋梁

43 事例-4. フーチングの形状寸法設定 橋梁

44 設計概要    斜面上の深礎杭を有する橋台 橋梁

45 概略検討でフーチング厚を決めた後、詳細設計で後列の杭頭鉄筋がD29からD32に変更
エラーの内容 概略検討でフーチング厚を決めた後、詳細設計で後列の杭頭鉄筋がD29からD32に変更 前列側の杭頭鉄筋のみに着目し、後列の変更を見落としてフーチング厚は変更せず 橋梁

46 橋梁

47 エラー発生原因の分析 ① 設計者の思い込みによる単純エラー ② 設計者の経験が却って油断を招いたケース ③ 早期工事発注に伴う照査の不徹底
  ① 設計者の思い込みによる単純エラー   ② 設計者の経験が却って油断を招いたケース   ③ 早期工事発注に伴う照査の不徹底   ④ 第三者によるチェック機能が作動せず 橋梁

48 改善策 ① 経験に奢らず、決定ケースを正確に把握 ② 各部材の取合い部には相手方の姿図を表現 ③ 照査機能の充実
  ① 経験に奢らず、決定ケースを正確に把握   ② 各部材の取合い部には相手方の姿図を表現   ③ 照査機能の充実   ④ 作業分担した場合はクロスチェックを確実に   ⑤ 設計エラーをデータベース化して共有 橋梁

49 事例-5.登坂車線を有する曲線橋梁の 横断勾配変化時におけるエラー
事例-5.登坂車線を有する曲線橋梁の 横断勾配変化時におけるエラー 橋梁

50 設計概要 対象橋梁: 3径間連続曲線橋の詳細設計 特 徴: ① 山岳地の2車線道路で縦断勾配の値 が大きく、登坂車線を設置
設計概要    対象橋梁: 3径間連続曲線橋の詳細設計 特   徴:    ① 山岳地の2車線道路で縦断勾配の値 が大きく、登坂車線を設置    ② S字の平面曲線部に位置し、横断勾配 が変化 6% ~ 0% ~ -5% (反転) 橋梁

51 エラーの内容 ① 橋梁区間内で横断勾配が1.5%~6%に変化 ② 登坂車線の最大横断勾配は4%(道路構造令)
① 橋梁区間内で横断勾配が1.5%~6%に変化 ② 登坂車線の最大横断勾配は4%(道路構造令)    であったが、一般車線部と同勾配で変化させた ③ 本来、横断勾配の変化に対し、床版あるいはハ ンチ、舗装での調整が必要であったが、気づか ずに桁配置、床版図面を作成 橋梁

52 橋梁

53 エラー発生原因の分析   ① 設計担当者の知識不足   ② 道路線形担当者と橋梁設計担当者の コミュニケーション不足   ③ 照査不足 橋梁

54 改善策   ① 設計者に対する教育(教育管理業務など実施)   ② 設計者間の確実な情報伝達   ③ 設計でのリスク管理 橋梁

55 事例-6.工程管理及び照査の不備による数量記載漏れのエラー
橋梁

56 設計概要 対象橋梁:JRを跨ぐ多径間連続鋼床版箱桁橋 特 徴: ① 鋼床版上に防護柵を設置 ② 定着鉄筋を鋼床版上に溶植
設計概要    対象橋梁:JRを跨ぐ多径間連続鋼床版箱桁橋 特   徴:    ① 鋼床版上に防護柵を設置    ② 定着鉄筋を鋼床版上に溶植       ただし、現場溶接箇所は現場溶植 橋梁

57 橋梁

58 エラーの内容 ① 現場溶植スタッドの図面・材料記載モレ ② 工場製作時の照査モレ ③ 通常は現場でスタットを溶植するところに図面表
① 現場溶植スタッドの図面・材料記載モレ ② 工場製作時の照査モレ ③ 通常は現場でスタットを溶植するところに図面表    記がないと現場から指摘された 橋梁

59 エラー発生原因の分析   ①  図面作成時の単純ミス   ②  工程管理及び社内審査の不備   ③  製作メーカーでの照査漏れ 橋梁

60 改善策 ① 工程管理を細やかに実施 ② 社内審査を確実に実施 ③ 照査の重大性の再認識 ④ 「単純であればあるほど間違い易い」ことを再認識
  ① 工程管理を細やかに実施   ② 社内審査を確実に実施   ③ 照査の重大性の再認識   ④ 「単純であればあるほど間違い易い」ことを再認識 橋梁

61 事例-7.中小橋(斜橋)における落橋防 止構造の省略の適用に関するエラー
事例-7.中小橋(斜橋)における落橋防    止構造の省略の適用に関するエラー 橋梁

62 設計概要    対象橋梁:中小河川を斜めに横過する市道橋の詳細設計  ①斜角 62度  ②橋長 19.5m        橋梁

63 エラーの内容 ① 落橋防止構造の省略適用 ※斜角(62度)の場合は適用外 ② 変位制限装置の過大耐力
① 落橋防止構造の省略適用    ※斜角(62度)の場合は適用外 ② 変位制限装置の過大耐力    ※1.必要桁かかり長が大きくなると思い込み      変位制限構造→落橋防止装置にランクアッ      プすることで対応    ※2.実際は支承座幅にて十分対応可能であっ     た 橋梁

64 エラー発生原因の分析 ① 落橋防止構造の省略適用 ・斜角が小さい場合の適用外の見落とし ② 変位制限装置の過大耐力
   ① 落橋防止構造の省略適用     ・斜角が小さい場合の適用外の見落とし   ② 変位制限装置の過大耐力     ・過去の経験からの安易な判断 橋梁

65 改善策   ① 経験に頼らず、特殊性を考慮した照査実施   ② 同種事例を参考にする   ③ 第三者による照査の徹底 橋梁

66 事例-8. B活荷重対応のPC桁補強設計 橋梁

67 設計概要    ・縦断変更で路面の嵩上げ ・B活荷重対応での補強検討 橋梁

68 エラーの内容 ① 炭素繊維補強が既設分の死荷重に対して有効 としていること ② 増厚コンクリートが既設分の死荷重に対して有 効としていること
① 炭素繊維補強が既設分の死荷重に対して有効  としていること ② 増厚コンクリートが既設分の死荷重に対して有   効としていること ③ せん断力の照査を省略していること 橋梁

69 ① 補強後の断面が全荷重を負担すると思い込み
エラー発生原因の分析   ①  補強後の断面が全荷重を負担すると思い込み 補強設計は合成桁と同様の設計方法となる 橋梁

70 橋梁

71 補強コンクリートも硬化前は死荷重に過ぎない
②  コンクリート硬化前でも荷重を受け持つと勘違い 補強コンクリートも硬化前は死荷重に過ぎない 橋梁

72 橋梁

73 当初設計の適用示方書においては、スラブ桁のせん断力の照査は省略できたことから、補強設計においても同様と勘違い ⇒ 基準の変遷
③ せん断力の照査は不要と勘違い 当初設計の適用示方書においては、スラブ桁のせん断力の照査は省略できたことから、補強設計においても同様と勘違い ⇒ 基準の変遷 橋梁

74 改善策 ① 補強材は、補強後の荷重に対して有効と理解 ② 補強コンクリートの自重は既設部材が負担と理解 ③ 基準の変遷と内容を理解
  ① 補強材は、補強後の荷重に対して有効と理解   ② 補強コンクリートの自重は既設部材が負担と理解   ③ 基準の変遷と内容を理解   ④ 補強設計は高度な判断を要することを認識 橋梁

75 事例-9. 既設橋脚の耐震補強設計 橋梁

76 設計概要    RC巻き立て工法による 橋 脚 耐 震 補 強 設 計 橋梁

77 エラーの内容 補強前の橋脚剛性で設計水平震度を算出 RC巻立て後の断面で震度を算出すべき 剛性 ⇒ 大 固有周期 ⇒ 短
剛性 ⇒ 大   固有周期 ⇒ 短 設計水平震度 ⇒ 大 必要な耐力を確保できない 橋梁

78 固有周期と設計水平震度の関係 橋梁

79 エラー発生原因の分析 ① 「つい、うっかり」のエラー? ② 固有周期と設計水平震度の関係の理解度 が不足 (補強により構造特性が変化)
  ① 「つい、うっかり」のエラー?   ② 固有周期と設計水平震度の関係の理解度   が不足 (補強により構造特性が変化)   ③ ベテランの「経験」が逆に災いか?   ④ 第三者によるレビュー不足 橋梁

80 改善策 ① 耐震設計における固有周期の重要性を周知徹底 ② 構造系の固有周期が変わる要因をOJTで教育
  ① 耐震設計における固有周期の重要性を周知徹底   ② 構造系の固有周期が変わる要因をOJTで教育   ③ 「固有周期-設計水平震度の関係図」を照査シス テムに追加   ④ 必ず第三者の目を通すことの重要性を再確認 橋梁

81 事例-10.杭の根入長の検討不足 橋梁

82 設計概要 ・ 山間部の谷間に計画された高架橋 ・ 斜面部は地層構成や支持層位置が不明瞭 橋梁

83 エラーの内容 ① 支持層への根入れ長の検討不足(橋脚) 橋脚基礎は全旋回型の場所打ち杭
  ① 支持層への根入れ長の検討不足(橋脚) 橋脚基礎は全旋回型の場所打ち杭 杭径は1.0m,支持層(軟岩)への根入れは杭径の4~5倍 工事発注後、発注者より 「根入れが大きすぎる」と指摘 橋梁

84 杭径と根入れ長をパラメータとした検討を 実施していない
杭径を大きくし、根入れ長を短くしたほうが経済的 基礎の設計のやりなおし 橋梁

85 調査ボーリングでは砂礫層の下に 粘性土の一部を確認
 ② 杭先端位置の選定エラー (橋台) 斜面上の橋台基礎は杭径3mの深礎杭 支持層は7m程度確認された N>50の砂礫層 調査ボーリングでは砂礫層の下に 粘性土の一部を確認 橋梁

86 安定するまで杭長を伸ばした 杭先端と粘性土の土かぶりが1m未満 再調査し、基礎の設計をやりなおした 橋梁

87 橋梁

88 エラー発生原因の分析 ① 機械的にやみくもに設計? ② 「設計者」ではなく「計算屋」? ↓
  ① 機械的にやみくもに設計?   ② 「設計者」ではなく「計算屋」?              ↓    ex) 地盤の性状や力学的な性質を、 鋼やコンクリートの物性値と同様に とらえてはいないか?   ③ 第三者によるチェック、レビューの不足 橋梁

89 改善策 ① OJT で上級技術者の指導 ↓ ・ マクロ的な見方、判断を学習 ・ 全体一般図(柱状図明記)で総合的視点を
            ↓ ・ マクロ的な見方、判断を学習 ・ 全体一般図(柱状図明記)で総合的視点を   ② 「設計者」としての意識改革   ③ 必ず第三者の目を通すことの重要性を    再認識、徹底 橋梁

90 事例-11. 仮設工設計における連携不足 橋梁

91 設計概要 ・ 被圧された地下水をもつ砂層へ杭を根入れ 橋梁

92 エラーの内容 仮締切りの設計 仮桟橋の設計 担当者が別で、お互いの影響を考えず 仮桟橋の支持杭から被圧水が湧出 橋梁

93 エラー発生原因の分析 ① 設計担当者間のコミュニケーション不足 ② 施工計画全体を通してのチェックが不足 ③ 被圧水による影響を軽視
  ① 設計担当者間のコミュニケーション不足   ② 施工計画全体を通してのチェックが不足   ③ 被圧水による影響を軽視   ④ 施工計画に要領、注意事項の明記がない 橋梁

94 改善策 ① 設計者間のコミュニケーションを図る ② 施工現場に関する経験を積むような教育 ③ 施工に関するチェックリストの作成
  ① 設計者間のコミュニケーションを図る   ② 施工現場に関する経験を積むような教育   ③ 施工に関するチェックリストの作成   ④ 施工計画書へ注意事項、想定される事故対   策を記述 橋梁

95 事例-12. 橋脚の施工時温度応力 橋梁

96 設計概要 ・ コンクリート打設リフトとひびわれ状況 橋梁

97 エラーの内容 幅29.5m,壁厚2.6mの橋脚を設計 景観を考慮してひびわれ誘発目地を省略 6mの高さを一度にコンクリート打設
開口部から橋座面までひびわれが発生 橋梁

98 エラー発生原因の分析 ① 開口の影響を考慮せず ② コンクリート打設時の温度応力への配慮不足 ③ 設計時でのマスコンクリートへの配慮不足
  ① 開口の影響を考慮せず   ② コンクリート打設時の温度応力への配慮不足   ③ 設計時でのマスコンクリートへの配慮不足 橋梁

99 改善策   ① 設計時に施工時の課題を把握   ② 施工時の課題を発注者へ十分説明   ③ 施工時の注意点を設計図書に明記 橋梁

100 事例-13.既設橋脚に対する穿孔に ともなう主鉄筋の誤切断
事例-13.既設橋脚に対する穿孔に         ともなう主鉄筋の誤切断 橋梁

101 設計概要 ・ 既設橋梁への落橋防止装置の設置 ・ 落橋防止装置の形式は橋脚~上部工連結方式 橋梁

102 エラーの内容 既設図面どおり構築されていると判断 机上で配筋図からケーブル位置を検討 鉄筋に近接した位置にケーブル配置
現場で計画図面どおりケーブル削孔実施 既設橋脚の鉄筋を誤切断 橋梁

103 エラー発生原因の分析 ① 現場施工・精度に対する知識不足 ② 上級技術者とのコミュニケーション不足 ③ 施工者の留意事項の伝達不足
  ① 現場施工・精度に対する知識不足   ② 上級技術者とのコミュニケーション不足   ③ 施工者の留意事項の伝達不足             ※図面に特記事項なし 橋梁

104 改善策 ① 設計者への現場施工知識の教育 ② 上司(上級・経験技術者)との連携強化 ③ 設計でのリスク管理 設計におけるリスクの認識
  ① 設計者への現場施工知識の教育   ② 上司(上級・経験技術者)との連携強化   ③ 設計でのリスク管理       設計におけるリスクの認識 (なにが問題となり得るかの認識) 橋梁

105 事例-14 橋台直接基礎の極限支持力 算出に関するエラー
事例-14 橋台直接基礎の極限支持力        算出に関するエラー 橋梁

106 設計概要 ・ 河川堤防部への直接基礎橋台の設置 橋梁

107 エラーの内容 ① 直接基礎の支持力を道路橋示方書の極限 支持力式で算出 ② 有効根入れを橋台前面での根入深さで設定
① 直接基礎の支持力を道路橋示方書の極限 支持力式で算出 ② 有効根入れを橋台前面での根入深さで設定 ③ 本来は、河床等の最深部での根入れ深さでの   設定が正解 ④ したがって、支持力不足となる 橋梁

108 橋梁

109 エラー発生原因の分析   ① 使用計算式の理論的背景の理解不足   ② 上司(経験技術者)とのコミュニケーション不足   ③ 照査不足   橋梁

110 改善策 ① 設計者への教育 ② 設計ソフトウェアへの安易な数値入力を避ける ※入力パラメータの意味を理解する
  ① 設計者への教育   ② 設計ソフトウェアへの安易な数値入力を避ける      ※入力パラメータの意味を理解する   ③ 経験技術者の照査、チェックの強化   橋梁

111 事例-15 鋼管杭基礎の材質選定に関 するエラー
事例-15 鋼管杭基礎の材質選定に関 するエラー 橋梁

112 設計概要    ・道路橋の詳細設計 ・中堀鋼管杭基礎採用(材質:SKK400材) 橋梁

113 エラーの内容       ① 材質SKK400材 t=16mm採用    ② しかし、材質SKK490材 t=12mm       が安価 橋梁

114 エラーの原因分析 ① 設計者の理解不足 ※過去の設計では、杭に高強度の材質 を使用することが少なかった ② 規定・基準の改定認識不足
エラーの原因分析       ① 設計者の理解不足      ※過去の設計では、杭に高強度の材質        を使用することが少なかった    ② 規定・基準の改定認識不足    ③ 照査不足 橋梁

115 改善策 ① 使用材料・製品等の情報に対する対外・社 内研修の実施、社内情報データの整備 ② 道路橋示方書改訂の教育・講習
改善策    ① 使用材料・製品等の情報に対する対外・社   内研修の実施、社内情報データの整備 ② 道路橋示方書改訂の教育・講習   ③ 成果品のレビューを確実に実施 橋梁

116 事例-16 鋼管矢板基礎の仮設時残留 応力計算時の設定水位エラー
事例-16 鋼管矢板基礎の仮設時残留 応力計算時の設定水位エラー 橋梁

117 設計概要    ・河川内橋脚 ・鋼管矢板基礎採用 ・施工時最高水位と  平水位に差があり 橋梁

118 エラーの内容 ① 鋼管矢板(仮締め切り兼用)の断面計算は 下記とおりである。 仮設時残留応力度+設計荷重時応力度
エラーの内容    ① 鋼管矢板(仮締め切り兼用)の断面計算は   下記とおりである。    仮設時残留応力度+設計荷重時応力度 ② 仮設時残留応力度は仮設時の土圧・水圧に   て計算 ③ 水圧計算の水位を仮設時最高水位で設定し   たため、過大な応力度となっていた      ※河川状況・特性により異なる     橋梁

119 エラーの原因分析       ① 現場施工と設計計算の乖離    ② 条件設定時の配慮不足    ③ 経験技術者の照査不足 橋梁

120 改善策    ① 経験技術者による照査     ※特殊基礎等の場合は必須       仮設時の応力を考慮する基礎形式は       少ない ② 現場施工に関する教育         橋梁

121 事例-17 液状化地盤におけるフーチング 床付け高選定エラー
事例-17 液状化地盤におけるフーチング 床付け高選定エラー 橋梁

122 設計概要    ・液状化地盤(DE=0)上に計画される  橋梁詳細設計  (黄着色部 As層)   橋梁

123 エラーの内容 ① 支承のみの選定比較で免震支承を採用 ② 免震支承採用にあたり、液状化層より下に フーチングの床付けを計画
エラーの内容    ① 支承のみの選定比較で免震支承を採用 ② 免震支承採用にあたり、液状化層より下に   フーチングの床付けを計画     ※不安定な地盤に基礎がある場合は、免      震設計不可 ③ ただし、仮締め切り等の仮設費を含めたトー   タルコストを比較した結果、不経済な計画と   なっていた ④ 最終的には、フーチングを上げ、かつ液状化層   がレンズ上であることから、免震支承を採用した   (地盤解析により免震支承の有効性を確認) 橋梁

124 エラーの原因分析 ① 免震支承の採用のみの経済性に 着目し、フーチングの床付け高さを 下げることによる仮設費の増加を見 落としていた。
エラーの原因分析       ① 免震支承の採用のみの経済性に       着目し、フーチングの床付け高さを       下げることによる仮設費の増加を見  落としていた。    ② 地質調査の不足も含め、安全側設計       ということで、地層の状況・特性を十分 検討していなかった。 橋梁

125 改善策 ① 経済比較では、トレードオフの関係が常に存 在することを認識しておく ② 最終的には地質調査を追加して検討を行っ
改善策    ① 経済比較では、トレードオフの関係が常に存   在することを認識しておく ② 最終的には地質調査を追加して検討を行っ   た結果、経済設計が可能となった事例であ   る。  <地質調査は非常に重要であることから、     不足する場合は早期に調査追加提案を    行うことが重要>        橋梁

126 事例集からみた 橋梁のエラーの特徴と留意点
橋 梁 (ま と め) 事例集からみた 橋梁のエラーの特徴と留意点 橋梁

127 (1) 「詳細設計照査要領」の運用 「照査要領」の確実・厳格な適用によりエラーを防止できたとする事例が多い ⇒ 適用の重要性の認識
    ⇒ 適用の重要性の認識 「照査要領」を適用したにもかかわらずエラーを見逃した事例も多い     ⇒ 照査行為の形骸化の回避      「照査要領」の適用ではエラーを防ぎきれなかった事例も存在する     ⇒ 「照査要領」改善の必要性 橋梁

128 (2) 「詳細設計照査要領」の改善 (a) 橋梁全体に共通する事項 図面最終チェックが最終成果に反映されているか?
一般図に記入すべき事項は網羅されているか? 基準改訂時の要注意個所はクリアされているか? 配筋方法、加工図の表現方法などに目が行き届いているか? CADデータはチェック済みか?最新であるか? 設計条件は設計時・施工時・将来計画のいずれにおいても妥当か? 仮納品時においても事前照査はなされているか? 橋梁

129 (b) 上部・下部・基礎構造に関する事項 鋼橋において、最終鋼重と仮定鋼重の差は妥当な範囲にあるか?
免震・反力分散支承のバネ定数の設定は妥当か? 落橋防止構造は上下部構造間で不整合はないか? 既設橋の補強設計で最新基準の要求はすべて満たされているか? ………  橋梁は複雑で多くの構造部分から成り、設計も   高度化。エラーは種々の局面で発生  おかしやすいエラーをシステマティックにリスト   アップし、組織で継承していくことが肝要 橋梁

130 「照査要領」では回避できないエラーの存在
(3) 「詳細設計照査要領」以外での対応 「照査要領」では回避できないエラーの存在 社員教育の継続的実施(若手技術者・施工経験・示方書改訂時・既設構造物補強等のテーマで) 二重チェック体制の確立 図面・数量チェックシートの自主的な提出 段階的レビューによるエラーの事前予防/最終成果の水際チェック 橋梁


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