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フレア星EV Lacの 超低分散高速分光観測

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Presentation on theme: "フレア星EV Lacの 超低分散高速分光観測"— Presentation transcript:

1 フレア星EV Lacの 超低分散高速分光観測
京都大学 野上大作, 蔵本哲也 2012/03/08(Thu) 「多バンド観測による時間変動現象の研究」研究会@広島大学

2 目次 Introduction 観測天体と観測装置 観測結果とデータ解析 まとめと今後の展望

3 1. Introduction

4 2011年6月7日 SDO衛星によって 観測された太陽フレア 極紫外線観測

5 太陽でのフレア現象 1. ひので衛星によってX線で見た太陽 2. ひので衛星で可視光で見た太陽フレア 3. ひので衛星によってX線で見た太陽

6 Simultaneous Halpha and X-ray view of a flare
Magnetic reconneciton Hα  X-ray ©柴田さん

7 太陽フレアモデル 磁気リコネクションによる エネルギー解放と粒子加速 加速電子のジャイロシンクロ トロン運動 → マイクロ波
  エネルギー解放と粒子加速 加速電子のジャイロシンクロ  トロン運動 → マイクロ波 ループ根本での電子の   制動放射 → 硬X線 彩層が加熱される → Hα 加熱された彩層プラズマが  上昇しループを満たす   → 軟X線

8 恒星におけるフレア 太陽以外の恒星においてもフレアが起こる。 以下の星では特に強いフレアが起こる。 UV Cet 型星(フレア星)
RS CVn 型連星 T Tau 型前主系列星 T Tau型 RS CVn型 UV Cet型

9 フレア星UV Cet のフレア 星が(連続光で)数分~数時間明るくなる 400秒

10 フレア星 CN Leo のフレアをVLT/UVESで観測した物。H9の付近の変化。時間の順に青→黒→緑→赤。H9以外の輝線はMg I, Fe I など。
Ref. Fuhrmeister et al. (2008)

11 太陽フレアと恒星フレア 恒星フレアも基本的に太陽フレアと同じモデルで説明できると考えられている
ただし、恒星フレアのエネルギーは太陽フレアより数桁も大きく、なかには100万倍以上のものもある 発生機構の詳細はまだ分かっていない

12 先行研究 MULTIWAVELENGTH OBSERVATIONS OF
FLARES ON AD LEONIS Suzanne L. Hawley, Joel C. Allred, Christopher M. Johns-Krull, George H. Fisher, William P. Abbett, Ilya Alekseev, Stavros I. Avgoloupis, Susana E. Deustua,Alastair Gunn, John H. Seiradakis, MartinM. Sirk, and Jeff A. Valenti Received 2003 May 6; accepted 2003 July 9 観測天体:AD Leo マクドナルド天文台(可視光)、ハッブル宇宙望遠鏡(紫外線)などの同時観測 2000年3月10-13日で、8イベントのフレアを観測

13 多色測光観測(UV, U, B, V, R)で求めたFluxに黒体放射をfitting
連続成分の評価 多色測光観測(UV, U, B, V, R)で求めたFluxに黒体放射をfitting フリーパラメータ

14 連続成分の変化をより詳しく調べられるのではないか
課題 多色測光観測による評価だけでは情報不足 分光観測を行いスペクトルが得られれば、 連続成分の変化をより詳しく調べられるのではないか

15 2. 観測天体と観測装置

16 観測天体と観測日程 EV Lac 観測日程 等級 : V=10.09 スペクトル型 : M4.5V 距離 : 16.5光年
半径 : 0.41R◎ 観測日程 2010年10月 13日 : 4時間 15日 : 3.5時間 16日 : 4.5時間 17日 : 3時間

17 観測装置 広島大学 1.5mかなた望遠鏡 + 高速分光装置 かなた望遠鏡同架 25cm望遠鏡 観測波長域 : 360-1000nm
波長分解能 : R~20   R= 時間分解能 : ~ 1秒 かなた望遠鏡同架 25cm望遠鏡 Bバンドでの同時測光観測 時間分解能 : ~13s

18 スペクトル生画像 EV Lac, 2010年10月17日 22:34:50.6 - 22:34:51.1
101017/EV_Lac_pr15/EV_Lac_pr15_0102.fits

19 3. 観測結果とデータ解析

20 光度曲線 2010年10月17日 EV Lac Bバンド 0.5等 430秒

21 得られたスペクトルの例 EV Lac, 2010年10月17日 22:34:50.6 - 22:34:51.1 Wavelength [Å]
/cygdrive/g/1010Hiroshima/bunnkou/spectrum/101017/EV_Lac_pr01-20/cCe/cCe-shifted-agRpdr-EV_Lac_pr15_0102_ob.txt[3600:11000] 3600 Wavelength [Å]

22 青側連続成分の増光 フレア発生時には青側の連続成分が増光する 青側連続成分[4000-5000Å] / 赤側連続成分[7000-8000Å]
  の変化を調べてみる Wavelength [Å]

23 青側連続成分の増光 青側連続成分/赤側連続成分 の変動を調べたところ、フレア発生時に青側連続成分の増光が確認された
青側連続成分/赤側連続成分 の変動を調べたところ、フレア発生時に青側連続成分の増光が確認された 2010年10月17日 EV Lac Blue / Red /cygdrive/g/1010Hiroshima/bunnkou/spectrum/101017/blue_red/b _r /t-blue_red-EV_Lac_pr11-20.dat UT [day]

24 フレアによる増光成分 - = 2010年10月17日 EV Lac フレア中のスペクトル フレア前のスペクトル(平均) 増光成分
423-( ) フレア中のスペクトル フレア前のスペクトル(平均) 増光成分

25 黒体放射によるfitting フリーパラメータ 2010年10月17日 EV Lac Wavelength [Å]

26 温度変化 T [K] 10秒で増光と共に 20000K 一気に加熱! 10000K 0K 2010年10月17日 EV Lac
t-bb-parameter03_e.dat, Taverage03_e-2_s05_u30000.dat, Taverage03_e-3_s20_u30000.dat 20000K 10000K 0K UT [day]

27 まとめと今後の展望 まとめ 今後の展望 フレアの観測に成功 フレア時における青側連続成分の増光が確認できた
黒体放射をfittingすることにより、増光成分の温度変化を調べた 実は増光成分が黒体放射的かpower law的か調べられないかと思っていたが、どうも難しそう 今後の展望 エネルギー、加熱温度、時間、領域の大きさから、増光源の特定を行う。 フレア機構に何らかの制限が付けられるか。

28 ご清聴 ありがとうございました

29 おまけ

30 フレア面積割合 2010年10月17日 EV Lac X [%] UT [day]

31 観測天体と観測日程 YZ CMi 観測日程 等級 : V=11.225 スペクトル型 : M4.5V 距離 : 19.4光年
半径 : 0.36R◎ 観測日程 2010年10月 16日 : 1時間 17日 : 2.5時間

32 光度曲線 2010年10月17日 YZ CMi Bバンド 170秒 860秒 320秒

33 スペクトル生画像 YZ CMi, 2010年10月17日 28:38:17 - 28:38:18
101017/YZ_CMi_pr05/YZ_CMi_pr05_0058.fits

34 得られたスペクトルの例 YZ CMi, 2010年10月17日 28:38:17 - 28:38:18 Wavelength [Å]
/cygdrive/g/1010Hiroshima/bunnkou/spectrum/101017/YZ_CMi_pr01-08_co1/cCe/cCe-shifted-agRpdr-YZ_CMi_pr05_0058_ob_co1.txt[4000:10000] Wavelength [Å]

35 青側連続成分の増光 青側連続成分/赤側連続成分 の変動を調べたところ、フレア発生時に青側連続成分の増光が確認された
青側連続成分/赤側連続成分 の変動を調べたところ、フレア発生時に青側連続成分の増光が確認された 2010年10月17日 YZ CMi Blue / Red 青/赤 は比較星補正無しのもの。 /cygdrive/g/1010Hiroshima/bunnkou/spectrum/101017/blue_red/b _r /ce/t-blue_red-YZ_CMi_pr01-08_ce.dat UT [day]

36 温度変化 2010年10月17日 YZ CMi T [K] UT [day]

37 フレア面積割合 2010年10月17日 YZ CMi X [%] UT [day]


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