労働災害の書類送検事例 2010年7月～8月.

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1 労働災害の書類送検事例 2010年7月～8月

2 労働安全衛生法違反 送検日 2010/7/2 送検先 長崎地検佐世保支部 対象 佐世保市の塗装会社と同社社長 状況
０９年８月１７日、佐世保重工業佐世保造船所内の塗装工場で、作業中の社員男性（３２）が有機溶剤中毒で死亡した際、有機溶剤作業主任者を選任せず、労働安全衛生法に違反した疑い。

3 危険防止措置義務違反 送検日 2010/7/20 送検先 鹿児島地検名瀬支部 対象 砕石会社（瀬戸内町）と実質的経営者の取締役男性（８２）
状況 ４月２９日、同社の砕石作業現場で、高さ２.３メートルの重機の上で男性社員（当時６０歳）が修理作業をした際、ヘルメットを着用させなかった疑い。 男性社員は作業中に転落し、脳挫傷で約１週間後に死亡した。

4 労働安全衛生法違反 送検日 2010/7/27 送検先 山形地検新庄支部 対象
新庄市の食品容器製造会社と、同社代表（６６）、工場長（３４）＝既に業務上過失致死容疑で逮捕＝ 状況 ０９年４月２日、社員（当時２４歳）がプラスチック容器の切り抜き機に上半身が挟まれ死亡する事故が起きた。同社では切り抜き機の安全扉を開けたまま使用できるよう装置に粘着テープを張るなどの改造をしており、危険防止措置をしていなかった。さらに事故以降も、機械の整備点検を行わず安全扉を開けたまま作業をしていた。

5 労働安全衛生法違反 送検日 2010/7/26 送検先 大阪地検 対象 金属製品加工業（大阪市）と、取締役の男性工場長（６２） 状況
３月１１日、同工場で避雷針の金具を作るプレス加工作業に当たっていた女性従業員（６１）に、片手で操作する際に必要な安全装置を取り付けずに作業させた疑い。 女性従業員は左手をはさまれ、人差し指や中指を切断するなどの大けがを負った。

6 業務上過失致死傷容疑 送検日 2010/8/3 送検先 鳥取地検 対象 現場監督の男性社員（２９） 状況
三朝町久原の林道建設工事現場で０６年２月、山の斜面を固めるためモルタルを流し込んでいた男性作業員２人が約２５メートル下に転落して死亡した事故で、モルタルが固まっていることを確認し、作業を安全に進める義務があったのに怠り、モルタル流出に巻き込まれた作業員２人を死亡させた疑い。

7 労働安全衛生法違反 送検日 2010/8/4 送検先 盛岡地検宮古支部 対象 岩泉町と現場責任者で町教委事務局の主査級男性職員（４５） 状況
４月２６日、同町岩泉の森の越遺跡埋蔵文化財試掘現場で、深さ約２メートルの掘削溝の側壁が崩れた際、防護網を設置するなどの安全対策を怠ったため、掘削溝で作業中の男性が生き埋めになり、死亡させた疑い。

8 労働安全衛生法（就業制限）違反 送検日 2010/8/6 送検先 鹿児島地検川内支部 対象 さつま町の金属製品製造業と男性工場長（３７）
状況 ０９年７月２２日、同町の工場内で、無資格の男性作業員（４３）に荷重２.８トンの天井クレーンによるつり上げ運搬作業をさせた疑い。同１トン以上のクレーンによるつり上げ作業は、指定の講習を受けるなど、資格が必要。 作業員は７６５キロの金属材をつり上げ運搬し、ワイヤロープを外そうとしたところ、金属材が倒れ、左足ひざ下を切断する重傷を負った。

9 労働安全衛生法違反 送検日 2010/8/19 送検先 長野地検上田支部 対象 自動車付属品製造業（小諸市）、ブレーキ部品製造業（上田市）
状況 自動車付属品製造業は０８年２月から同９月までに計９回、製品重量の０.１％を超すアスベストを含んだブレーキ部品用のパッキン３８枚を販売。ブレーキ部品製造業は同時期、自動車付属品製造業から納入されたパッキンが組み込まれたブレーキなどを販売した疑い。

10 労働安全衛生法違反 送検日 2010/8/19 送検先 福井地検 対象 福井市の建設会社と作業主任（３６） 状況
３月１１日、永平寺町の九頭竜川にかかる鳴鹿橋で、作業員の男性（２７）が足場から転落して水死した事故で、作業主任が現場を確認できない場所にいて監督義務を果たさなかった疑い。

11 労働安全衛生法違反（使用停止命令違反） 送検日 2010/8/20 送検先 水戸地検 対象 ひたちなか市の水産食料品加工会社と社長（３８）
状況 昨年５月に受けた工場の作業用エレベーターの使用停止命令に従わず、今年４月まで使用を続けた疑い。 昨年３月、男性従業員が３階からエレベーターに乗ろうとした際、ドアが開いたが本体は１階に止まっていた。男性は転落し、左足骨折などの重傷を負った。 エレベーターには、停止していない階でドアが開かないようにする安全装置がなく、労基署は使用停止と装置の設置を命じていた。社長は「設置費用が払える額ではなかった」と供述しているという。