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あげおの星 ご自由にお取り下さい 催し案内 7月~9月のイベント予定 上尾天文台のご案内 隕石を拾えないなら…
上尾市自然学習館 上尾天文台 2015年7月1日発行 No.58 どうしても隕石が欲しいのでネットで購入した。アマゾンで1700円少々であった。観察していて、なんだかな?いまいち満足できない。 自分の足で歩いて探して手に入れたドキドキ感、ワクワク感がない。喜びの感覚では、ある会社の採石場でお願いして、黒曜石を手に入れた時に嬉しかったが、それほど興奮はしなかった記憶と重なる。 もっとも興奮したのは、木曽駒の川岸で赤い宝石の原石のガーネットを探して見つけた時である。自然界で探した達成感は金銭抜きで大きかった。拾えないなら作れないか? 酸化アルミニウムにクロムを微量混ぜて溶かして固めるとルビーになる。この時使う実験室用溶鉱炉を使って隕石を作ることも考えられる。 催し案内 電話: FAX: 夜間天体観望会 太陽の観察・天文相談 上尾市大字畔吉178 毎週 土曜日 夜 :30 ~ 21:30 (9~5月は19:00~21:00) (雨曇天時は中止、当日17時の天候にて判定) 毎週土・日曜日 13:00 ~ 16:45 (太陽観測は日没で終了) 鉄隕石、石鉄隕石、石質隕石と種類はあるが、どうせなら希少価値のある石鉄隕石を造ろう。ケイ酸塩としてシリカゲル。鉄とニッケルを等量で少々。これを溶かして固めてみごとに出来たとしよう。 さてさてこれで達成感はあるか? でもね、なんかね、人造宝石とは違うわけで。これはやはり拾うしかないな。隕石探索隊の探査は続くのであった。………つづく 2015年 への旅 2006年に打上げられた探査機ニュー・ホライズンズは秒速16kmという、1秒で上尾から鴻巣まで進むというような、高速で準わく星134340に向かって飛行を続けている。この7月中旬に134340に最接近する。 134340は20世紀終わりの観測技術でやっと発見されるはずだったが、クライド・トンボー(アメリカ)によって、半世紀も早く1930年に発見され、太陽系第9わく星となった。発見された頃の大きさは地球くらい(半径約6400km 7月~9月のイベント予定 【天文・科学教室】 ★7月5日(日) 午後1時~3時 「天体望遠鏡操作講習会」 ★8月23日(日) 午後2時~3時30分 「ペットボトルロケットを作って飛ばそう」 ★9月13日(日) 午後1時30分~3時 「宇宙開発の歴史とスピンオフ」 ニューホライズン画像 (出典:NASA) )と推定されていた。観測技術の進歩により、半径1150kmで地球の衛星の月(半径約1700km)よりも小さいことが、今では分かっている。太陽からの平均距離約59億km、だ円軌道で最も近いと45億km、遠いと75億kmで、公転周期は248年だ。太陽と地球がわずか約1億5000万km(これを1天文単位という)、木星が5天文単位、海王星が30天文単位だから、その天体は平均40天文単位の太陽系の果ての凍りついたわく星だと考えられていた。ところが、1992年の1992QB1の発見以後海王星軌道よりも外側に小天体が次々に発見された。これらの小天体は海王星よりも外にあるという意味の英語の略語でTNO (あるいはEKBO)といわれる。そして、21世紀になると134340と似たような大きさのTNOも発見されてきたために、ついに準わく星という扱いになり、わく星ではなくなった。しかし、最初に発見されたTNOという、人類にとって大きな意義をもつ天体であることにはちがいない。134340には不釣合いな大きな衛星カロンがあるし、二クス、ヒドラ、ケルベロス、ステュクスという小さな衛星も見つかった。 上尾天文台のご案内 催し案内は表紙にもあります 天文台の主な設備 カセグレン式 40cm 反射望遠鏡 1基 クーデ式 15cm 屈折望遠鏡 (車椅子対応) 1基 12.8cm フローライト屈折望遠鏡 3基 Hαフィルター付 屈折太陽望遠鏡 1基 貸し出し用望遠鏡 6基 ニューホライズンズは、カロンの地下に液体の海がある証拠の画像を送ってくるかもしれない。液体の水があると生物がいる可能性も高まるだけではなく、太陽系外周へ将来有人探査するときに基地となることだろう。 準わく星134340は「冥王星(プルート)」とも呼ばれている。発見者のトンボーの遺灰(いはい)を積み、ニューホライズンズは冥王星を離れた後、別のTNOへ近づき、新たな限界へと臨む。 上尾市・丸山公園の自然学習館にある市立天文台です。クーデ式15cm屈折望遠鏡は、車椅子に座ったまま天体を観測できます。天文台には車いす対応のトイレも完備されています。 上尾駅西口より循環バス「ぐるっとくん」平方循環で自然学習館下車(本数が少なく最終が早いので注意してください)。駐車場あり(午後9時閉鎖)。 カロンが写った冥王星系画像 (出典:NASA)
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夏の星空めぐり 天文トピックス (7月~9月) この季節は梅雨もあり、初旬はなかなか星空を見ることができないかもしれませんが、梅雨が明けたら夏本番!夏の星たちが夜空で待っています。 7月は太陽が沈むと西の空に2つの星が見えます。 金星 ―接近― 7月1日 木星の南、0°24′ 8月1日 木星の南、6°26′ ―最大光度(-4,5等)7月10日、9月22日― 金星の見かけ上、かがやいている部分の面積が一番大きくなるときが「最大光 度」となり、内合(地球より太陽に近い惑星が、地球と太陽の間に来るとき) の前後に1度ずつ見られる。 今回7月10日は「宵の明星」として、8月14日の内合以降の9月22日は 「明けの明星」として最大光度となる。 月 ―中秋の名月 9月27日― 今年は、9月27日が旧暦の8月15日、中秋(旧暦で8月のこと)の15夜 にあたる。しかし、実際の満月は、翌28日であるため、今年の中秋の名月は、 ほんの少し欠けている。 私たちの知っている8月とちがう、昔の8月。15夜の月を見上げて、「中 秋」とよばれた8月を感じてみよう。 日本からは見られない「皆既月食」「皆既月食」 9月28日の満月には「皆既月食」、アメリカ東部、南米、アフリカ西部、 ヨーロッパ西部方面で見られる。 9月13日 「部分日食」アフリカ大陸南部方面で起こる。 海王星 ―衝 9月1日― みずがめ座で海王星は衝となり、観望の好機となる。衝とは、海王星が地球を はさんで、ちょうど太陽と反対側の位置になるときのこと。太陽・地球・月に たとえると、満月の時のような位置関係で、全体が太陽に照らされ、よく見え るようになり、明るくなる。とはいえ、あまりにも遠いため、やっと7.8等 級の明るさだ。 ペルセウス流星群 ―極大 8月13日― 今年は、新月の前日のため、月明かりの影響を受けることもなく、観測条件は 最良だ。13日の夜半すぎにペルセウス座が昇ってくる頃からが、ピークに なってくるだろう。お盆休みと重なるため、帰省先で夜空を見上げてみるのも いいかも知れない。 七夕 ―8月20日― 今年の七夕、旧暦の7月7日がこの日にあたる。月の満ち欠けでひと月をかぞ える旧暦では、毎月、毎年7日の月は上弦少し前の月が見え、この月が、織姫 が彦星に会いにゆくための、天の川をわたる船だと言われている。 明るい方が金星、暗い方が木星です。これから見かけ上どんどん太陽に近づいていくので、見えにくくなっていきます。梅雨の中休みに探してみてください。 今年の夏の星空観望の主役は土星です。南の空に夏を代表するさそり座があり、その方向を見ればすぐに見つかります。さそりの心臓といわれる赤いアンタレスの上、3つの星で形づくられている頭の辺りで輝いています。 今年の土星は環の傾きもかなり開いた状態なので、望遠鏡で見るとカッシーニの隙間も見やすくなっています。 さそり座は、尻尾も特徴があります。アルファベットのSを引き伸ばしたように星が連なっていますので探してください。 さそり座の東隣には射手(いて)座があります。北斗七星を小さくしたような南斗六星や、ティーポットと呼ばれる星並びがあります。 さそり座と射手座の間は天の川が濃く見えます。これは、この方向に私たちの天の川銀河の中心方向があるためです。とは言っても、上尾の空では天の川は見えませんね。 川の流れは見えませんが双眼鏡で星が無数にあるのを観察してください。又もしも星がたくさん見える所に出掛けるチャンスがありましたら、是非見てみてください。 8月中旬頃には頭の真上にとても明るい星を見つけることができます。この星はこと座のベガで、七夕物語の織姫星です。ベガの東にははくちょう座のデネブ、南の少し離れた所にはわし座のアルタイルがあります。アルタイルは七夕物語の彦星です。この3つの星をつなぐと夏の大三角形になります。 9月になると秋の星座たちが見やすくなってきます。北東の空にはアルファベットのWの形のカシオペヤ座、東の空には秋の四辺形が胴体になっているペガサス座が見えます。 アンドロメダ座にあるアンドロメダ座大銀河(M31)は、写真で見ると美しい渦巻銀河ですが、望遠鏡ではボーッとした淡い雲のようにしか見えません。とてもがっかりする見え方ですが、230万光年という長い距離を旅してやっと目に届いた光、という気持ちで見ると、少しは印象が違ってくるかもしれません。
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