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国際科学オリンピック支援 ~国際物理オリンピック日本開催に向けて~
物理オリンピックと日本の物理教育 国際科学オリンピック支援 ~国際物理オリンピック日本開催に向けて~ 科学技術振興機構(JST) 理数学習支援センター 副センター長 植木 勉
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国際科学オリンピックとは 中等教育課程にある生徒(日本では主に高校生)を対象にした科学に関する国際コンテスト。毎年夏に各国持ち回りで開催。
各国の代表生徒が競い合い、成績順にメダル(金10%、銀20%、銅30%)が贈られる、個人戦。 国別順位は主催者公式発表はない。近年、実施団体による手元計算で発表する。 2004年より、次世代の科学技術人材育成のための理数教育強化施策として各実施団体の支援を開始。現在7教科コンテストが対象。 支援対象 2004年: 数学、化学 年: 情報、生物学。物理は視察団派遣 年: 物理代表生徒参加 科学オリンピックの支援はJST理数学習支援センターが展開する次世代の科学技術人材育成のための理数教育強化施策の1つとして実施しています。 2004年に支援を開始し、当初は数学と化学のみ 2005年に情報、生物学が生徒派遣を支援し、物理は視察団の派遣を支援しました 2006年には国際物理オリンピックに初めて代表生徒が参加しています。
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伸びる子を伸ばす国際科学オリンピック 生徒が得意分野で切磋琢磨する機会 生徒が世界中に同好の仲間を得る機会
グローバルに活躍する科学系人材育成の機 会 世界水準の科学的な知識・技能を習得し、 国内外で活躍できる科学者や柔軟な科 学的考力を駆使できる人材 大学、研究機関、企業、地域など社会全体が 初中等教育に参画することによる“グローバ ル科学教育”の支援 特に国際科学オリンピックでは、伸びる子を伸ばす方針として、生徒個人が得意教科を存分に学び、他国の生徒と切磋琢磨することで、次世代のリーダー足り得るグローバルな人材として育つことが期待されます。 科学技術に秀でた人材育成という観点での「グローバルな人材」とは、単に英語ができるということではなく、世界水準の科学的知識や技能を修得し、国内外で活躍できる素地を持つという意味合いです。若い世代に早くから世界のトップと競い合う機会を与えることで、世界に通用する優れた人材を育てることが目的です。 出展:IPhO2012 HP
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日本代表生徒の活躍 さきほどのスライドでメダルのことについて触れましたが、こちらの表は物理オリンピックを含む各オリンピックにおける日本代表生徒のメダル獲得推移です。 全体的な傾向としては、代表生徒のほとんどがメダルを獲得しており、これが維持されていることがわかります。 また、メダルの色も数年前に比べて、銅メダルが減り、金メダル、銀メダルが増えてきている傾向にあります。 物理オリンピックにおいても近年成績を伸ばしてきており、物理オリンピックに関係する皆様のご努力による成果ではないかと考えています。
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国内大会1次選考 参加者数推移 参加者数は年々増加(前年比120%程度)
国内大会1次選考 参加者数推移 参加者数は年々増加(前年比120%程度) 国際科学オリンピックの国内選考への参加者は2011年は7教科合計で12,000人強。他国と比して多いわけではありませんが、年々参加者は増えています。 物理オリンピックの国内選考は全国物理コンテスト「物理チャレンジ」として実施されており、その参加人数は2012年は1,116人と大台に達しました。1次選考にレポート提出と筆記試験の両方があるので他の教科より若干ハードルが高いと思われるのか、化学3202人、生物学3,113名、と比べると少なめではありますが、代表生徒は2006年の初参加以降良く健闘し、毎年メダルを獲得しています。 JSTの国際科学オリンピック支援活動の柱の一つとして、科学オリンピック全体を皆さんに知っていただくために、物理オリンピックを含む科学オリンピック全体を横断的に広報していく活動を継続しています。メディアにも取り上げられることも多くなっており、各オリンピックの普及活動にも貢献できていると考えています。今後も多くの方々の理解をいただき、より多くの生徒に参加してもらえるよう努めていきたいと思います。
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ふだんの高校生活ではかなわない 貴重な経験ができた
日本代表生徒の声 ●同じ夢を持つ、仲間に出会えた ●実際に研究している先生方のお話が聞けた ●夢が具体的になった。研究者になろう! ●学校で学ばない国際標準の知識がついた ●オリンピックに至るまでに知り合った友人 ●視野が広がった。日本中世界中に仲間ができた ●ここぞというときの精神力が身についた 左上の写真は2010年JSTと日本科学オリンピック推進委員会(委員長江崎玲於奈先生、小柴先生もメンバー)が東大安田行動で開催した国際科学オリンピックシンポジウムのパネルディスカッションに登壇した物理オリンピック代表の吉田くん、下の写真は2009年科学未来館で開催した国際科学オリンピックフォーラムで挨拶する生物学オリンピック代表の濱崎さん。 ふだんの高校生活ではかなわない 貴重な経験ができた
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AO入試等による優遇措置 1次試験、2次試験の成績優秀者に対し、AO入試の対象とする大学が増えてきている。 H19 5大学→H24 26大学
大阪大学 岡山大学 お茶の水大学 熊本大学 群馬大学 千葉大学 筑波大学 東京工業大学 東北大学 一橋大学 広島大学 北海道大学 会津大学 高知工科大学 首都大学東京 横浜市立大学 神奈川工科大学 関西大学 慶應義塾大学 国際基督教大学 中央大学 東京理科大学 東邦大学 東洋大学 立命館大学 早稲田大学 国内予選を勝ち進み日本代表になれる生徒はほんの一握りですが、日本代表になれなくても国内予選の段階で一定の成績をおさめれば、大学のAO入試でアドバンテージが得られる場合があります。 AO入試の対象とする大学が平成19年度では5大学でありましたが、平成24年度では少なくとも26大学が対象としており、科学オリンピック参加者の可能性が広がってきています。 科学オリンピックが周知され、大学でも科学オリンピックの意義が認められていることの現われではないかと思います。今後も入試に導入する大学が増えていくことも期待されます。 ※大学によって対象学部や基準は異なる
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国際大会の歴史 国際数学オリンピック 1959 1990 2003 国際物理オリンピック 1967 2006 2022 国際化学オリンピック
国際大会 開始年 日本 初参加年 国際大会日本開催 国際数学オリンピック 1959 1990 2003 国際物理オリンピック 1967 2006 2022 国際化学オリンピック 1968 2010 国際情報オリンピック 1989 1994 --- 国際生物学オリンピック 2005 2009 国際地学オリンピック 2007 2008 2016 国際地理オリンピック 1996 2013 科学オリンピック夫々の教科も歴史を重ねてきています。 日本での国際大会は数学、生物学、化学、が開催されています。 大会規模は数学が100国、化学、生物学では70以上の国と地域が参加をするという大規模な国際大会でした。 国際物理オリンピックは、参加国数は80を超え、参加生徒は400名近くという、国際数学オリンピックにつぐ規模の大きさになっています。 今年2013年は地理オリンピックの国際大会が8月に京都で開催されます。 さらに2016年には地学オリンピック日本開催が計画されています。 国際物理オリンピックは2022年の開催を予定されています。
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未来のヒーロー・ヒロインの発掘・育成のために
国際科学オリンピック ~日本開催の意義~ 科学への興味を喚起し,理解を深める好機 国民の科学リテラシー向上に資する 世界標準の科学教育レベルに触れ,改革への議論・行 動を促す機会 グローバルな人脈づくり 将来の科学技術を担う世界の人材に日本を知ってもらう 機会 未来のヒーロー・ヒロインの発掘・育成のために 産官学の協働で国際大会を成功裡に
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