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薬理学発表 実習1 ヘキソバルビタール代謝 ・データ分析 ・P-450考察 (担当者)

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1 薬理学発表 実習1 ヘキソバルビタール代謝 ・データ分析 ・P-450考察 (担当者)
薬理学発表 実習1 ヘキソバルビタール代謝 (担当者) ・データ分析  井筒、岩坪、宇佐美、喜多、久保(武)、澤井、杉本(雅)、     田口(真)、辻(裕)、牧野、森田(成)、山下(淳) ・P-450考察  大西、大山、賀屋、久保(卓)、高、辻(泰)、服部、平井、  広瀬、藤本、宮本、山下(貴) 

2 ヘキソバルビタール代謝

3 目次 Ⅰ.実習データとその解析 1.Introduction 2.ヘキソバルビタール水酸化活性の変動 ①フェノバルビタール(PB)前処理
 2.ヘキソバルビタール水酸化活性の変動   ①フェノバルビタール(PB)前処理   ②β-ナフトフラボン(β-NF)前処理   ③性差  3.SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE) 〈質疑応答〉 Ⅱ.P-450について

4 1.Introduction チトクロームP450はほとんどすべての生物に存在し、 異物(薬物)代謝においては主要な酵素である。動物では
主に肝臓に存在し、NADPHの存在下で基質を水酸化する。  予めフェノバルビタールやβ-ナフトフラボンを投与した マウスでP450の活性がどのように変化するか調べる。ま た、性差によりP450の活性がどのように違うか調べる。

5 チトクロームP450とは何か? ・別名CYP。脂溶性薬物を水溶性に変え排泄しやすくする肝細胞内(主に小胞体すなわちミクロソーム)に存在する薬物代謝酵素。蓄積すると毒になるものが多い。例えば、フェノバルビタールやポリ塩化ビフェニルなど。 ・ヒト体内においては主なものは11種類存在し(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4etc)、全部で約100種存在する。また、細菌から植物、哺乳動物に至るほとんど全ての生物に存在し、全部で700種以上の存在が知られている。また、体内においては電子伝達系において主要な役割を果たしている。

6 ・肝臓の他に腎、消化管、副腎、脳、皮膚などほとんど全ての臓器に少量ながら存在する。
・構造としては、分子量約45000~60000であり、約500のアミノ酸残基からなり、活性部位にヘムを持つ。

7 2.ヘキソバルビタール 水酸化活性の変動

8 結果 (control) 性別 ♂ 体重(g) 300 255 285 320 肝重量(g) 14.85 14.27 12.29 13.85
サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 性別 体重(g) 300 255 285 320 肝重量(g) 14.85 14.27 12.29 13.85 16.74 肝重量/体重 0.0495 0.0476 0.0482 0.0485 0.0523

9 吸光度、代謝率 control、♂ no1 0.381 0.332 0.327 0.427 0.573 no2 0.361 0.492
サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 no1 0.381 0.332 0.327 0.427 0.573 no2 0.361 0.492 0.334 0.465 0.592 re1 0.142 0.146 0.108 0.371 0.255 re2 0.139 0.105 0.140 0.351 0.584 b 0.057 0.028 0.012 0.228 0.155 no平均 0.331 0.446 0.583 re平均 0.141 0.126 0.124 代謝率 0.73 0.68 0.67 0.39 0.77

10 比活性(μmol/分/mg protein)
タンパク量、比活性 control、♂ サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 タンパク濃度(μg/ml) 4500 3490 3208 4554 5156 タンパク量(mg) 0.72 0.56 0.51 0.73 0.83 反応時間(分) 40 比活性(μmol/分/mg protein)

11 結果 (PB) 性別 体重(g) 肝重量(g) 肝重量/体重 PB、♂ ♂ 240 260 280 13.28 13.68 14.96
サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 性別 体重(g) 240 260 280 肝重量(g) 13.28 13.68 14.96 15.02 18.43 肝重量/体重 0.0553 0.0570 0.0575 0.0625 0.0658

12 吸光度、代謝率 control、♂ no1 0.338 0.341 0.402 0.406 0.446 no2 0.349 0.361
サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 no1 0.338 0.341 0.402 0.406 0.446 no2 0.349 0.361 0.565 0.384 0.447 re1 0.152 0.120 0.337 0.313 0.391 re2 0.179 0.112 0.261 0.297 0.351 b 0.008 0.023 0.228 0.233 0.220 no平均 0.344 0.484 0.395 re平均 0.166 0.116 0.299 0.305 0.371 代謝率 0.53 0.72 0.56 0.33

13 比活性(μmol/分/mg protein)
タンパク量、比活性 control、♂ サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 タンパク濃度(μg/ml) 3046 2300 7710 6717 6294 タンパク量(mg) 0.49 0.37 1.23 1.07 1.01 反応時間(分) 20 比活性(μmol/分/mg protein)

14 ① PB前処理

15 P-450含量(nmol/mg protein)
HB水酸化酵素活性 control PB β-NF (nmol/min/nmol P-450) 1A1 0.04 1.41 0.9 1A2 0.03 0.57 0.5 2A1 0.15 0.1 0.12 2B1 1.27↑ 42.7 2B2 0.07 0.92↑ 8.2 2C6 0.36 0.69 0.26 4.5 2C7 0.093 0.083 0.048 2C11(♂) 1.2 0.49↓ 0.33 22.6 2C12(♀) 0.01 1 2C13(♂) 0.086 0.013 0.026 1.1 2E1 0.066 0.037

16 p-450含量(nmol/mg protein)
変化量が多く、酵素活性の大きいものに注目する p-450含量(nmol/mg protein) HB水酸化酵素活性 8.2 0.04 0.92 0.07 2B2 42.7 1.27 0.03 2B1 22.6 0.33 0.49 1.2 2C11(♂) (nmol/min/nmol P-450) β-NF PB control (変化量)×(酵素活性) =( )×42.7+( )×8.2+( )×22.6 =43.872 +の値が出たので、PB処置後、 比活性は増加すると考えられる。

17 t検定(両側) P=0.000934(<0.05) SD=1.858×10-2 SD=4.382×10-2 肝重量/体重
Control PB 4.95×10-2 5.53×10-2 4.75×10-2 5.70×10-2 4.82×10-2 5.75×10-2 4.86×10-2 6.26×10-2 5.23×10-2 6.58×10-2 平均   4.92×10-2 5.97×10-2 t検定(両側) P= (<0.05) SD=1.858×10-2 SD=4.382×10-2

18 t検定(両側) P=0.230(>0.05) SD=0.903×10-2 SD=3.283×10-2 比活性 Control PB
3.05×10-3 7.04×10-3 3.65×10-3 9.91×10-3 3.92×10-3 3.51×10-3 1.61×10-3 3.10×10-3 2.79×10-3 1.98×10-3 平均 3.00×10-3 5.11×10-3 t検定(両側) P=0.230(>0.05) SD=0.903×10-2 SD=3.283×10-2

19 結果 (control) 性別 ♂ 体重(g) 300 255 285 320 肝重量(g) 14.85 14.27 12.29 13.85
サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 性別 体重(g) 300 255 285 320 肝重量(g) 14.85 14.27 12.29 13.85 16.74 肝重量/体重 0.0495 0.0476 0.0482 0.0485 0.0523

20 吸光度、代謝率 control、♂ no1 0.381 0.332 0.327 0.427 0.573 no2 0.361 0.492
サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 no1 0.381 0.332 0.327 0.427 0.573 no2 0.361 0.492 0.334 0.465 0.592 re1 0.142 0.146 0.108 0.371 0.255 re2 0.139 0.105 0.140 0.351 0.584 b 0.057 0.028 0.012 0.228 0.155 no平均 0.331 0.446 0.583 re平均 0.141 0.126 0.124 代謝率 0.73 0.68 0.67 0.39 0.77

21 比活性(μmol/分/mg protein)
タンパク量、比活性 control、♂ サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 タンパク濃度(μg/ml) 4500 3490 3208 4554 5156 タンパク量(mg) 0.72 0.56 0.51 0.73 0.83 反応時間(分) 40 比活性(μmol/分/mg protein)

22 結果 (β-NF) 性別 前処置 体重(g) 肝重量(g) 肝重量/体重 β-NF、♂ ♂ β-NF 280 295 18.06 18.39
サンプル1 サンプル2 サンプル3 性別 前処置 β-NF 体重(g) 280 295 肝重量(g) 18.06 18.39 16.92 肝重量/体重 0.0645 0.0623 0.0604

23 吸光度、代謝率 β-NF、♂ サンプル1 サンプル2 サンプル3 no1 0.572 0.590 0.547 no2 0.565 0.603 0.593 re1 0.330 0.296 0.315 re2 0.395 0.258 0.300 b 0.128 0.130 0.136 no平均 0.569 0.597 0.570 re平均 0.277 0.308 代謝率 0.54 0.68 0.60

24 比活性(μmol/分/mg protein)
タンパク量、比活性 β-NF、♂ サンプル1 サンプル2 サンプル3 タンパク濃度(μg/ml) 5264 5735 5064 タンパク量(mg) 0.84 0.92 0.81 反応時間(分) 40 比活性(μmol/分/mg protein)

25 ② β-NF前処理

26 P-450含量(nmol/mg protein)
HB水酸化酵素活性 control PB β-NF (nmol/min/nmol P-450) 1A1 0.04 1.41↑ 0.9 1A2 0.03 0.57 0.5 2A1 0.15 0.1 0.12 2B1 1.27 42.7 2B2 0.07 0.92 8.2 2C6 0.36 0.69 0.26 4.5 2C7 0.093 0.083 0.048 2C11(♂) 1.2 0.49 0.33↓ 22.6 2C12(♀) 0.01 1 2C13(♂) 0.086 0.013 0.026 1.1 2E1 0.066 0.037

27 p-450含量(nmol/mg protein)
変化量が多く、酵素活性の大きいものに注目する p-450含量(nmol/mg protein) HB水酸化酵素活性 22.6 0.33 0.49 1.2 2C11(♂) 0.9 1.41 0.04 1A1 (nmol/min/nmol P-450) β-NF PB control (変化量)×(酵素活性) =( )×0.9+( )×22.6 =-18.389 -の値が出たので、 β-NF処置後、 比活性は減少すると考えられる。

28 t検定(両側) P=0.00079(<0.05) SD=0.00186 SD=0.00204 肝重量/体重 Control β-NF
4.95×10-2 4.76×10-2 6.45×10-2 4.82×10-2 6.23×10-2 4.85×10-2 6.04×10-2 5.23×10-2 Avg 4.92×10-2 6.24×10-2 t検定(両側) P= (<0.05) SD= SD=

29 t検定(両側) P=0.0983(>0.05) SD=0.000903 SD=0.000179 比活性 Control β-NF
3.05×10-3 3.65×10-3 1.93×10-3 3.92×10-3 2.24×10-3 1.61×10-3 2.79×10-3 Avg 3.00×10-3 2.14×10-3 t検定(両側) P=0.0983(>0.05) SD= SD=

30 結果 (control) 性別 ♂ 体重(g) 300 255 285 320 肝重量(g) 14.85 14.27 12.29 13.85
サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 性別 体重(g) 300 255 285 320 肝重量(g) 14.85 14.27 12.29 13.85 16.74 肝重量/体重 0.0495 0.0476 0.0482 0.0485 0.0523

31 吸光度、代謝率 control、♂ no1 0.381 0.332 0.327 0.427 0.573 no2 0.361 0.492
サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 no1 0.381 0.332 0.327 0.427 0.573 no2 0.361 0.492 0.334 0.465 0.592 re1 0.142 0.146 0.108 0.371 0.255 re2 0.139 0.105 0.140 0.351 0.584 b 0.057 0.028 0.012 0.228 0.155 no平均 0.331 0.446 0.583 re平均 0.141 0.126 0.124 代謝率 0.73 0.68 0.67 0.39 0.77

32 比活性(μmol/分/mg protein)
タンパク量、比活性 control、♂ サンプル1 サンプル2 サンプル3 サンプル4 サンプル5 タンパク濃度(μg/ml) 4500 3490 3208 4554 5156 タンパク量(mg) 0.72 0.56 0.51 0.73 0.83 反応時間(分) 40 比活性(μmol/分/mg protein)

33 結果 (性差) 性別 前処置 体重(g) 肝重量(g) 肝重量/体重 性差、♀ ♀ 性差 206 208 220 8.48 8.1 9.51
サンプル1 サンプル2 サンプル3 性別 前処置 性差 体重(g) 206 208 220 肝重量(g) 8.48 8.1 9.51 肝重量/体重 0.0412 0.0389 0.0432

34 吸光度、代謝率 性差、♀ サンプル1 サンプル2 サンプル3 no1 0.383 0.471 0.402 no2 0.400 0.484 re1 0.292 0.354 0.337 re2 0.336 0.418 b 0.056 0.057 0.060 no平均 0.393 0.436 0.441 re平均 0.314 0.323 0.378 代謝率 0.23 0.30 0.17

35 比活性(μmol/分/mg protein)
タンパク量、比活性 性差、♀ サンプル1 サンプル2 サンプル3 タンパク濃度(μg/ml) 7860 7980 6570 タンパク量(mg) 1.26 1.28 1.05 反応時間(分) 60 比活性(μmol/分/mg protein)

36 ③ 性差

37 P-450含量(nmol/mg protein)
HB水酸化酵素活性 control PB β-NF (nmol/min/nmol P-450) 1A1 0.04 1.41 0.9 1A2 0.03 0.57 0.5 2A1 0.15 0.1 0.12 2B1 1.27 42.7 2B2 0.07 0.92 8.2 2C6 0.36 0.69 0.26 4.5 2C7 0.093 0.083 0.048 2C11(♂) 1.2 0.49 0.33 22.6 2C12(♀) 0.01 1 2C13(♂) 0.086 0.013 0.026 1.1 2E1 0.066 0.037

38 p-450含量(nmol/mg protein)
HB水酸化酵素活性 1 0.01 2C12(♀) 22.6 0.33 0.49 1.2 2C11(♂) 1.1 0.026 0.013 0.086 2C13(♂) (nmol/min/nmol P-450) β-NF PB control ♂特有のP450のHB活性の合計=1.2×22.6+0.086×1.1 = ♀特有のP450のHB活性の合計=0.01×1 =0.01 よって♂の方が比活性が高くなると予想できる。

39 肝重量/体重 Control 4.95×10-2 4.76×10-2 4.12×10-2 4.82×10-2 3.89×10-2 4.85×10-2 4.32×10-2 5.23×10-2 Avg 4.92×10-2 4.11×10-2 t検定(両側) P= (<0.05) 標準偏差:♂ 、♀

40 比活性 Control 3.05×10-3 3.65×10-3 0.370×10-3 3.92×10-3 0.470×10-3 1.61×10-3 0.310×10-3 2.79×10-3 Avg 3.00×10-3 0.384×10-3 t検定(両側) P= (<0.05) 標準偏差:♂ 、 ♀

41 表にあるものを全て計算すると・・・ control 3.09×10-2(µmol/min/mg protein) PB
β‐NF 1.23×10-2(µmol/min/mg protein) 0.369 ×10-2(µmol/min/mg protein)

42 3.SDSポリアクリルアミドゲル 電気泳動 タンパク質を分子量によって分画する。

43 実験操作 4日間の実習で測定に使用した試料から、10種類を選択。
Laemmli sample buffer にタンパクを加え、濃度が1mg / ml となるように調製する。 加熱処理した後、各試料を 9μl ずつ各レーンに入れる。 200V で 35 分間電気泳動。

44 12/6 control 12/6 12/6 12/7 control 12/7 PB 12/13 PB 12/13 PB 12/14 β-NF 12/14 β-NF 12/14 β-NF marker marker 分子量 (kDa) 100 75 50 37 25

45 シトクロムP-450はどのあたりに バンドを作るのか?
CYP 分子量 1A1 53.0 kDa 1A2 55.5 kDa 2B1 49.0 kDa 2B2 51.0 kDa 2C11 50.0 kDa 2C12 2C13 48.0 kDa

46 12/6 control 12/6 12/6 12/7 control 12/7 PB 12/13 PB 12/13 PB 12/14 β-NF 12/14 β-NF 12/14 β-NF marker marker 分子量 (kDa) 100 75 50 37 25

47 肝のミクロソーム中にどの程度 含まれているのか?
CYP P-450含量(nmol/mg protein) Control(♂) PB β-NF 1A1 0.04 1.41 1A2 <0.03 0.57 2B1 0.03 1.27 2B2 0.07 0.92 2C11 1.20 0.49 0.33 2C12 <0.01 2C13 0.086 0.013 0.026 プロトコールP7参照

48 肝のミクロソーム中にどの程度 含まれているのか?
アミノ酸配列から求めた分子量 CYP 分子量 1A1 59.4 kDa 1A2 58.3 kDa 2B1 55.9 kDa 2B2 2C11 57.2 kDa 2C12 2C13

49 肝のミクロソーム中にどの程度 含まれているのか?
1mgのタンパクに含まれるシトクロムP-450は、 Control:    (59.4× × ×0.03 +55.9× × ×0.01 +55.9×0.086)×10-9×6.02×1023       ×1.66×10-18 = 83.7×10-3 mg (83.7×10-3 / 1.00)×100 = 8.37% *1kDa=106 / (6.02×1023) mg      =1.66×10-18 mg

50 肝のミクロソーム中にどの程度 含まれているのか?
1mgのタンパクに含まれるシトクロムP-450は、 PB:     (59.4× × ×1.27 +55.9× × ×0.01 +55.9×0.013)×10-9×6.02×1023       ×1.66×10-18 = 156×10-3 mg (156×10-3 / 1.00)×100 = 15.6% *1kDa=106 / (6.02×1023) mg      =1.66×10-18 mg

51 肝のミクロソーム中にどの程度 含まれているのか?
1mgのタンパクに含まれるシトクロムP-450は、 β-NF:     (59.4× × ×0.04 +55.9× × ×0.01 +55.9×0.026)×10-9×6.02×1023       ×1.66×10-18 =142×10-3 mg (142×10-3 / 1.00)×100 = 14.2% *1kDa=106 / (6.02×1023) mg      =1.66×10-18 mg

52 P-450含量(nmol/mg protein)
考 察 CYP P-450含量(nmol/mg protein) 分子量(バンド) Control(♂) PB β-NF 1A1 0.04 1.41↑ 53.0 kDa 1A2 <0.03 0.57↑ 55.5 kDa 2B1 0.03 1.27↑ 49.0 kDa 2B2 0.07 0.92↑ 51.0 kDa 2C11 1.20 0.49↓ 0.33↓ 50.0 kDa 2C13 0.086 0.013↓ 0.026↓ 48.0 kDa 2C12 <0.01 プロトコールP7参照

53 12/6 control 12/6 12/6 12/7 control 12/7 PB 12/13 PB 12/13 PB 12/14 β-NF 12/14 β-NF 12/14 β-NF marker marker 分子量 (kDa) 100 75 50 37 25

54 50 kDa 付近 50 12/6 control 12/6 ♀ 12/6 ♀ 12/7 control 12/7 PB 12/13 PB
12/14 β-NF 12/14 β-NF 12/14 β-NF marker marker 50

55 P-450含量(nmol/mg protein)
考 察 CYP P-450含量(nmol/mg protein) Control(♂) PB β-NF 分子量 1A1 0.04 1.41↑ 53.0 kDa 1A2 <0.03 0.57↑ 55.5 kDa 2B1 0.03 1.27↑ 49.0 kDa 2B2 0.07 0.92↑ 51.0 kDa 2C11 1.20 0.49↓ 0.33↓ 50.0 kDa 2C13 0.086 0.013↓ 0.026↓ 48.0 kDa 2C12 <0.01 プロトコールP7参照

56 50 kDa 付近 50 12/6 control 12/6 ♀ 12/6 ♀ 12/7 control 12/7 PB 12/13 PB
12/14 β-NF 12/14 β-NF 12/14 β-NF marker marker 50

57 P-450含量(nmol/mg protein)
考 察 CYP P-450含量(nmol/mg protein) Control(♂) PB β-NF 分子量 1A1 0.04 1.41↑ 53.0 kDa 1A2 <0.03 0.57↑ 55.5 kDa 2B1 0.03 1.27↑ 49.0 kDa 2B2 0.07 0.92↑ 51.0 kDa 2C11 1.20 0.49↓ 0.33↓ 50.0 kDa 2C13 0.086 0.013↓ 0.026↓ 48.0 kDa 2C12 <0.01 プロトコールP7参照

58 50 kDa 付近 50 12/6 control 12/6 ♀ 12/6 ♀ 12/7 control 12/7 PB 12/13 PB
12/14 β-NF 12/14 β-NF 12/14 β-NF marker marker 50

59 P-450含量(nmol/mg protein)
考 察 CYP P-450含量(nmol/mg protein) Control(♂) PB β-NF 分子量 1A1 0.04 1.41↑ 53.0 kDa 1A2 <0.03 0.57↑ 55.5 kDa 2B1 0.03 1.27↑ 49.0 kDa 2B2 0.07 0.92↑ 51.0 kDa 2C11 1.20 0.49↓ 0.33↓ 50.0 kDa 2C13 0.086 0.013↓ 0.026↓ 48.0 kDa 2C12 <0.01 プロトコールP7参照

60 50 kDa 付近 50 12/6 control 12/6 ♀ 12/6 ♀ 12/7 control 12/7 PB 12/13 PB
12/14 β-NF 12/14 β-NF 12/14 β-NF marker marker 50

61 目次 Ⅱ.P-450について  1.P-450の生理的意義  2.P-450の分子多様性  3.P-450の変動  4.PB、β-NFによる誘導  5.性差  6.人間のP-450分子種  7.薬物相互作用とP-450  8.SNPsとテーラーメード医療

62 P450の生理的意義  生物界におけるP450の役割は、様々な形で生命維持に関わってくる脂溶性低分子有機化合物を酸化することにあり、その大きな役割は、生命維持に必須の生体成分や、バイオシグナル物質を合成することである。

63 その他の重要な役割として、他生物などの外界との関わり合いの中で、自らを保全する働きへの関与があげられる。
外部から侵入する有害物質を分解、排除  (解毒) 異種生物を排斥、攻撃する化合物を合成するもの(生体防御物質合成) 異種生物を誘引する化合物を合成するもの(誘引物質合成)

64 P-450の分子多様性 P450は基質特異性の異なる複数の分子種からなる遺伝子スーパーファミリーを形成している。各々の分子種は基質特異性ではなくアミノ酸の相同性に基づいて命名される。 (例)CYP1A1 ⇒接頭語(CYP)、ファミリーを示すアラビア数字、サブファミ    リーを示すアルファベット、分子種番号を示すアラビア数字の組合せで表される。 全生物では700種類以上,ヒトでは50種類程度の分子種が報告されている。                          ラットの分子種を以下に挙げる。 CYP1A1、CYP1A2、CYP2A1、CYP2B1、CYP2B2、CYP2C6、CYP2C7、CYP2C11、CYP2C12、CYP2C13、CYP2E1 など

65 P-450の変動 内的要因 外的要因

66 内的要因 種差 性差 年齢差 病態 遺伝的要因 etc

67 年齢差によるP-450の変動 ( ヒト) * プロプラノロールは初回通過効果の高いβ受容体遮断薬で、 代謝にはCYP2D6が関係している。
* プロプラノロールは初回通過効果の高いβ受容体遮断薬で、  代謝にはCYP2D6が関係している。 New薬理学 P608より抜粋

68 年齢差によるP-450の変動 ( ラット ) 配布資料より抜粋

69 病態によるP-450の変動 ・ P-450は肝臓での活性が特に強く、 他の臓器に比べて5~30倍の活性がある。 ↓
 他の臓器に比べて5~30倍の活性がある。              ↓ ・ 肝硬変などによる肝細胞の破壊 ・ P-450の分布、放出量の減少

70 遺伝的要因によるP-450の変動 薬理遺伝形質の違い 原因 頻度 デブリソキン代謝不全 CYP2D6の活性低下 白人5~9% 東洋人1%以下
メフェニトイン代謝不全 CYP2C19の活性低下 白人2~3% 日本人20%

71 外的要因 食事 喫煙 環境ホルモン 医薬品 etc

72 食事によるP450の変動 ・低蛋白食・野菜食:P450活性減少 ・アルコール:CYP2E1が誘導される
   アルコール常用者ではトルブタミドの半減期                                               が非常用者の約1/2        

73 喫煙によるP450の変動 煙に含まれるベンツピレンによりCYP1A2が誘導 喫煙者ではテオフィリンクリアランスが
                喫煙者ではテオフィリンクリアランスが                                  増加しているので禁煙者と同等の効果                  を得るには1.5~2倍の用量が必要

74 環境ホルモンによるP450の変動 ・ダイオキシン:CYP1A1、CYP1A2を誘導 多環芳香族化合物であり、ベンツピレンなどと同様

75 医薬品によるP450の誘導 CYP1A2 CYP2B6 CYP2C CYP2E CYP3A CYP4 P450 誘導薬
代謝誘導を受けやすい薬 CYP1A2 オメプラゾール テイフィリン、カフェイン、フェナセチン、プロプラノロール、芳香族アミン CYP2B6 フェノバルビタール ヘキソバルビタール、ペントバルビタール CYP2C フェノバルビタール、リファンピシン フェノバルビタール、ヘキソバルビタール、フェニトイン、トルブタミド、ワルファリン CYP2E アルコール、イソニアジド エタノール、アセトアミノフェン、ハロタン CYP3A リファンピシン、フェノバルビタール トリアゾラム、ジアゼパム、ニフェジピン、ワルファリン、リドカイン、ジソピラミド、ステロイト、ベラパミル CYP4 クロフィブラート 中鎖脂肪酸

76 CYPの誘導 フェノバルビタール βナフタフラボン

77 CYP CYPは主に肝臓で合成され、薬物を代謝する酵素であり、薬物の刺激をうけて合成が促進されたり抑制されたりする。促進されるか、抑制されるか、無関係かはCYPの種類によって異なる。 ここでは、フェノバルビタールによるCYPの誘導を扱う

78 Barbital投与 核内受容体CARに結合 CYPの転写活性化 CYP増加 様々な薬物の代謝活性が高まる 様々な薬物の代謝活性が弱まる

79 Barbitalによって誘導されるCYP
 →CYP2C9、CYP2C19、CYP3A4、2B1,2B2など  CYP2C9はNSAIDやAngiotensin2阻害剤などを代謝する  CYP2C19はてんかんの治療薬(ジアゼパム)を代謝する  CYP3A4はシクロスポリンやHIV Antiviral、喘息治療薬、カルシウムイオンチャネル阻害剤などの多くの薬物を代謝する。

80 β‐ナフタフラボンのシトクロームの誘導機構
   β‐ナフタフラボンのシトクロームの誘導機構 β‐ナフタフラボンが細胞質受容体であるAhRと結合し、核内へ移行 *Ahとは芳香族炭化水素を表す     aryl hydrocarbonの略 タンパク質であるArnt(AhR  nuclear translocator)と  三者複合体を形成 標的遺伝子(CYP1ファミリーが代表)のエンハンサー領域にある異物応答配列(XRE)に結合 ArntにCBP/p300が結合 標的遺伝子の転写を活性化、つまり mRNA量の増加 CYP1A1、CYP1A2の酵素量の増加

81 形質膜 核膜 XRE β‐NF β‐NF Arnt β‐NF AhR CBP/p300 AhR Hsp90 CYP1A1遺伝子

82 AhRの構造 N末端側:HLH領域・・・塩基性アミノ酸を多く含む塩基性領域 標的DNAの塩基配列認識、Arntとの二量体形成の役割
   PASドメイン・・・リガンドの結合部位の存在、二量体形成にも関与 C末端側:グルタミンに富む領域・・・転写活性化ドメインとして機能

83 AhRのリガンド いずれもCYP1A1、CYP1A2を強く誘導。 リガンドは酵素により解毒、排出される。
β‐NFの他・・・多環芳香族炭化水素 (メチルコランスレン、ベンツピレンなど)          ハロゲン化芳香族炭化水素 (TCDD、ポリ塩化ビフェニルなど) 等        いずれもCYP1A1、CYP1A2を強く誘導。 リガンドは酵素により解毒、排出される。 つまり、酵素誘導の意義は、生体にとっての異物を、解毒、排出すること!

84 フェノバルビタールの持続時間 70~120時間 2~4mg/kg で誘導される

85 (B) (B) メチルコランスレンによる酵素誘導 (A) β‐ナフタフラボン     による酵素誘導 (A)     分布、AhRとの親和性、代謝

86 誘導に関わる受容体 ベータナフタフラボン(BN) AhR( Aryl hydrocarbon Receptor )
  Arnt(AhR nuclear translocator) フェノバルビタール(PB)   CAR:constitutive active receptor RXR:retinoid X receptor   SRC:steroid receptor coactivator

87 ? DNA DNA PB BN CAR AhR SRC Arnt RXR 構造遺伝子 CYP2Bファミリー CYP1Aファミリー
詳細は不明 ? DNA DNA PB BN AhR CAR SRC Arnt RXR 構造遺伝子 CYP2Bファミリー CYP3A4・2C9・2C19 CYP1Aファミリー

88 主要なCYPにより代謝される薬物 CYP 基質 1A2 2C19 2C9 2D6 3A4
CYP  基質 1A2 アセトアミノフェン、カフェイン、ハロペリドール、イミプラン、プロプラノロール テオフィリン 2C19 オメプラゾール、ジアゼパム(抗てんかん薬)、イミプラミン、プロプラノロール 2C9 イブプロフェン、トルブタミド(血糖降下薬)、ロサルタン(アンジオテンシンⅡ受容体阻害薬)、ワルファリン 2D6 カルベジロール、メトプロロール、プロプラノロール(β遮断薬)、イミプラミン(抗うつ薬)、ハロペリドール(抗精神病薬)、 3A4 クラリスロマイシン、エリスロマイシン(マクロライド系抗生物質)、シクロスポリン(免疫抑制薬)、インジナビル(抗HIV薬)、エストラジオール(ステロイド)

89 性差 オスのラット 処理 雄性のP-450 (%) 雌性のP-450 (nmol/mg) 2C11 2C12 未処理 0.31±0.20
35 <0.03 <4 テストステロン 0.37±0.07 43 <3 エストラジオール 0.21±0.02 29 手術経験あり 0.26±0.03 27 精巣除去 0.15±0.03 18 精巣除去+テストステロン 0.23±0.03 精巣除去+エストラヂオール 0.17±0.06 26

90 メスのラット 処理 雄性のP-450 (%) 雌性のP-450 (nmol/mg) 2C11 2C12 未処理 <0.03 <4
0.25±0.03 36 テストステロン <5 0.23±0.01 39 エストラジオール 0.22±0.01 35 手術経験あり <0.05 <1 0.32±0.05 卵巣除去 <0.01 0.29±0.03 33 卵巣除去+テストステロン 0.08±0.02 14 <2 卵巣除去+エストラヂオール 0.23±0.02

91 性ホルモンによって誘導されるP-450がある。
ヒトでは差が小さいので薬物の投与量を変えなくてもあまり支障がない。

92 ヒトCYPの分子種 主なものは、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4
これら5種で、ヒトで起こる全代謝反応の95%を司る。 ヒト肝臓ではCYP3A4が最も多く発現。多くの医薬品の代謝を触媒する、重要な酵素。

93 分子種の例 CYP2B6 (本実験でも使用した抗てんかん薬、フェノバルビタールによって誘導される)
マウスのCYP2B (Cyp2b10)はフェノバルビタール様の誘導物質であるTCPOBOPによって誘導されますが、ヒトのCYP2B (CYP2B6)はTCPOBOPによる誘導を受けません。 同じ物質に対してでも、種によってCYPの発現に差が出る CYP2C19(遺伝的多型により日本人の20~25パーセントが低代謝活性) 欠損者にCYP2C19で代謝される薬物を投与した場合、その薬物は代謝されずに血中濃度が異常に高くなり、副作用が出る。 同じ種内でも、薬物代謝活性に差が出る

94 薬物相互作用 ある種の薬物と薬物の組み合わせにより、薬物の効果が予想以上に強く現れたり、逆に、期待した効果が得られなくなったりする場合がある。これは薬物の相互作用によるものであり、多くの薬物が、同じ酵素(CYP)を利用して代謝されていることが、相互作用の原因となってる。

95 1.酵素誘導 CYPを誘導し、薬物代謝を早める
 誘導薬によって遺伝子からmRNAへの転写が活性化されることによって、薬物代謝酵素タンパク質量が増加する。 酵素誘導によって肝臓の特定のCYP量が増えると、そのCYPが関与する薬物の代謝が亢進し、薬物の血中濃度が低下する。

96 CYPの基質特異性はそれほど厳密ではない
2.酵素阻害 CYPの活性を阻害し薬物代謝を遅らせる  CYPの基質特異性はそれほど厳密ではない 薬物代謝が併用薬物で阻害されることがある。 1)単一のCYPを薬物と併用薬物が取り合う競合的な阻害 2)併用薬物(またはその代謝物)がCYPの活性中心  であるヘム鉄に結合し、CYPが不活性化することによる阻害

97 薬物同士の相互作用ではないけれども・・・
<吸収過程での相互作用> 薬物同士の相互作用ではないけれども・・・  カルシウム拮抗薬をグレープフルーツジュースとともに服用した場合、生物学的利用率は1.6倍から5倍まで上昇し、作用の増強がみられる。 小腸上皮細胞に発現しているCYP3A4の活性がグレープフルーツジュース中の成分によって阻害され、代謝が低下したため。

98 薬物代謝の個体差と遺伝的多型 ~CYPの遺伝的多型~

99 塩基配列のわずかな違い 薬物の体内動態に大きな変化 通常、代謝効率の低下 薬物の血中濃度 より高く、長時間維持される

100 遺伝的多型と副作用 有効域が狭い 副作用が起こりやすい 時間 血中濃度 時間 血中濃度

101 テーラーメイド医療へ 個人の薬物代謝能に合わせた投与量 副作用を抑え、効果的な処方


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