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睡眠障害改善に対する漢方薬使用の実態 1) 四国調剤グループ,2) 徳島文理大学薬学部医療薬学講座
田頭 諭1),宮本あゆみ1) ,田中繁樹1) ,浜田嘉則1) ,杉本賢一郎2),京谷庄二郎2) 1) 四国調剤グループ,2) 徳島文理大学薬学部医療薬学講座
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【目的】 睡眠障害治療、特に不眠症治療に漢方薬の併用あるいは単独使用が見受けられるようになっているが、保険薬局の薬剤師が不眠や不安に用いられる漢方薬について認知度が高いのか疑問である。また、患者においても効果がなかなか出ない、安定していない等の意見がある。そこで今回、保険薬局における不眠症治療での漢方薬使用に対する薬剤師の認知度、不眠症患者に対する漢方薬の使用実態、漢方薬使用に対する患者の意見等を調査した。
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【方法】 調査対象は、四国調剤グループの来局 不眠症患者及び勤務薬剤師とした。 「患者に対する調査項目」 ①年齢,②服用医薬品名,③服用期間
①年齢,②服用医薬品名,③服用期間 ④漢方薬の服用の有無 ⑤不眠の改善の有無等 「薬剤師に対する調査項目」 ①不眠症のタイプ,②使用医薬品, ③不眠症に対する漢方薬の使用 ④漢方薬併用の有無 ⑤治療に用いられた漢方薬名等
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対象患者の年代別分布 男性患者:31名 女性患者:88名
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入眠障害 65% 中途覚醒 19% 早期覚醒 5% 熟眠障害 11% 男性患者 女性患者 9% 13% 20% 58% 患者男女別不眠症状
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男性患者の服用薬剤と期間
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女性患者の服用薬剤と期間
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超短時間作用型 中間作用型 短時間作用型 汎用される医薬品 :男性 :女性
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患者男女別睡眠薬服用期間・ 症状改善・体調不調 女性患者 男性患者 :1年以上 :3ヶ月~1年未満 :1ヶ月未満
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不眠症で漢方薬服用経験のある患者 医薬品の服用期間 漢方薬服用の効果 不眠の症状 服用医薬品 年齢 60歳代 1年以上 ゾルピデム 改善なし
入眠障害中途覚醒 30歳代 不明 入眠障害 70歳代 3ヶ月以上1年未満 熟眠障害 早朝覚醒 50歳代 1ヶ月未満 改善 トリアゾラム 中途覚醒 フル二トラゼパム 不眠症で漢方薬服用経験のある患者
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早期覚醒 7% 熟眠障害 4% 不眠のタイプ 入眠障害 57% 中途覚醒 32% 薬剤師への質問
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薬剤師への質問 汎用される医薬品(系統別) ベンゾジアゼピン系 非ベンゾジアゼピン系 49% 39% オレキシン受容体拮抗薬 5%
メラトニン受容体作動薬 7% オレキシン受容体拮抗薬 5% ベンゾジアゼピン系 49% 非ベンゾジアゼピン系 39%
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繁用される医薬品の系統別 薬剤師への質問
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薬剤師への質問 不眠症に漢方薬が処方されてたことは 経験: 有り 7名, 無し 25名 処方された漢方薬名 抑肝散:5件
経験: 有り 7名, 無し 25名 処方された漢方薬名 抑肝散:5件 薏苡仁湯(ヨクイニントウ) 加味帰脾湯(カミキヒトウ) 柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンキョウトウ) 柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ) 桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ) 薬剤師への質問
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薬剤師への質問 催眠薬(ベンゾジアゼピン系等)と併用されることがあるか。 有り:4件・・・併用による効果がある。(4件)
無し:1件 不明:2件 漢方薬単体で処方されることはあるか。 ある:3件 ない:1件 不明:3件 不眠のタイプによって漢方薬は違うのか。 違う:2件 違わない:2件 不明:3件 薬剤師への質問 漢方薬は不眠症に対して有効であると考えるか。 はい:3件 いいえ:0件 不明:4件
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【結 論】 ①不眠症症状 患者及び薬剤師共、入眠障害が5割以上であった。 ②汎用される医薬品
【結 論】 ①不眠症症状 患者及び薬剤師共、入眠障害が5割以上であった。 ②汎用される医薬品 患者及び薬剤師共、ベンゾジアゼピン系が多かった。 作用時間では、超短時間作用型、短時間作用型、 中間作用型の順であった。 ③不眠症での漢方薬使用 患者では、119名中7名が使用経験あった。 薬剤師では、32名中7名が経験をしたと回答した。 他の者は不明と回答した。 ④睡眠薬と漢方薬の併用 患者では7名、薬剤師では4名が経験有りとした。 べンゾジアゼピン系の医薬品との併用と回答。 ⑤漢方薬は不眠症に有効 患者では、7名の内1名が有効であると回答したが、薬剤師で は7名中3名が有効であると回答した。 ⑥不眠症に用いられる漢方薬 薬剤師・患者共、抑肝散が多かった。
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漢方薬が不眠症に有効であるかの問いに多くの薬剤師が不明(よくわからない)と回答した。患者では、漢方薬を併用した場合の効果については、改善したが1名であり他は不明と回答した。漢方薬併用は、医薬品の服用期間が1年以上の患者が多く、年齢については30~70代までであった。
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今回の調査結果より、不眠症治療に対する漢方薬の使用については、患者はもとより薬剤師においても経験した者が少なく、治療効果についてもわからない者が多く、患者に服薬指導をする立場より、漢方薬の不眠症に対する作用のメカニズム等を理解させる必要があると考える。それにより、患者に対しても十分な服薬指導が出来るものと考えられる。
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