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第一回公開ガバナンス研究会 ガバナンスと公共性

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1 第一回公開ガバナンス研究会 ガバナンスと公共性
第一回公開ガバナンス研究会 ガバナンスと公共性 静岡大学情報学部 吉田寛 2007年6月9日

2 「ガバナンス」の語義と語源 ガバナンス(Governance) Govern
The way in which country (or company) is governed (or managed). Collins COBUILD ED for Al. The action or manner of governing. Concise Oxford ED. Govern  「船のかじをとる」が原義 治める、統治する、管理する、決定する、律する、etc.(ジーニアス) to have responsibility for making laws, managing economy, and controlling public services. (COBUILD) Conduct the policy and affairs of a state, organization, or people. (Oxford)

3 「ガバナンス」の諸定義 「統治が社会的、政治的および行政的行為者による活動を指すのに対し、ガバナンスのほうは、関係行為者の相互作用、共同による秩序形成を指していると考えられる。」(小林傳司「科学技術とガバナンス」、『思想 No.973 』、岩波書店、2005年、pp.5-26) 「統治者が一方的、トップダウン的に非統治者を統治するものではなく、両者間の信頼関係をはじめ、社会の諸構成員の協力や合意によって統治することを意味する。その意味においてガバナンスは政府だけの仕事ではない。」(宮川公男、山本清編著『パブリック・ガバナンス』、日本経済評論社、2002年、 ) 「経済、政治、社会のすべての構成分野の相互性を生かしながら総合的に秩序を維持するという意味でガバナンスというコンセプトを用います。」(丸尾直美「総合政策とガバナンス」、『ガバナンス』上條末夫編、北樹出版、2005年、p.34.) 「ガバナンスはガバメントよりはどこかしら広いものを指し、舵取りやゲームの規則にかかわっている」(A.Kjaer, Governance, Polity Press, p.7. 引用は、西岡晋「パブリックガバナンス論の系譜」、『公私領域のガバナンス』p.2より) 「社会の進路を示し、舵をとるためのアクター(担い手)の行動パターン、あるいは、組織や集団が、個々人では達成できない成果をあげるために、必要なルールを設定するプロセス」(『NIRA研究報告書 ガバナンス改革のソプ号戦略』p.9)

4 ガバナンスの類型とトピックス 以降、類型ごとに議論のフレームワークと論点を概観する。 類型 分野 背景 基本性格
グッド・ガバナンス、グローバル・ガバナンス 国連、開発援助、国際社会 グローバリゼーション 合法性、効果、実行 ITガバナンス、ネット・ガバナンス 情報技術 ITの普及 合法、透明性、効果 コーポレート・ガバナンス 経営、市民社会 コンプライアンス、企業の社会的責任(CSR) 合法性、説明、透明性 科学技術ガバナンス、メディア・ガバナンス 専門性、研究、教育、ジャーナリズム 専門職社会、資格社会 説明、透明性、参加 パブリック・ガバナンス、ソーシャル・ガバナンス、ローカル・ガバナンス 市民社会、政策、NGO論、地域、地方自治 市民パワー、分権、民主主義 参加、包含、透明性、説明、合意 以降、類型ごとに議論のフレームワークと論点を概観する。

5 グッド・ガバナンス(GG)基本性格 GGは国際的開発援助の要件 決定と実行の当事者(政府もその一つでしかない)の参加
その決定と実行の必要性に関する広く深い合意 アカウンタビリティ(特に影響を受ける者への説明責任) 参加者や決定・実施のプロセスなどが透明であること すべてのメンバーの包含(誰もが排除されずに考慮される) 一定の期間内に制定・実行されること 効果と効率(結果が社会のニーズ、自然条件などにかなう) 公平なルールを取り決め、そのフレームワークに従って合法的に決定・実施 GGは国際的開発援助の要件 「良い統治(グッド・ガバナンス)に基づく開発途上国の自助努力を支援するため、云々」 日本外務省ODA大綱基本方針(1)

6 「ガバナンス」の流行 1988年 国際政治学雑誌「Governance」創刊 1998年 日本行政学会で取り上げられる
静大では電子ジャーナルとしてフルテキストが読めます。( 1998年 日本行政学会で取り上げられる 共通論題1-1 「日本の行政改革―ガバメントからガバナンスへ」 (1998年度研究会・総会 5月30日・31日 神奈川大学) 2000年 小渕元首相 「21世紀日本の構想」懇談会最終報告書  第一章-III-1 「統治からガバナンス(協治)へ」 「日本は、本来の、しかし日本にとっては新しいガバナンスを築き、成熟させていかなければならない。 」

7 ガバメントの危機→ガバナンス 19C近代民主政の危機 第一次大戦に至る民主政崩壊 =ガバメントにおける「政治」「公共性」の解体
( アーレント『全体主義の起源』 ) 致命的な矛盾を含む「国民国家(national state)」 個別利害の代弁機構としての政党の解体  帝国主義による支配 同化と暴力 官僚制による匿名的支配 言論の不在 大衆社会による共同性の喪失 個人主義 ⇒参加と言論をベースとした「ガバナンス」へ

8 ガバナンス 創発か? 公共か? 【創発モデル】各々は自分の問題に関わり、利己的に振舞うが全体として秩序が構成される
ガバナンス 創発か? 公共か? 【創発モデル】各々は自分の問題に関わり、利己的に振舞うが全体として秩序が構成される アダム・スミス 「神の見えざる手」 合理的利己的個人をベースとした経済の制御(市場) 利己心をベースとした道徳感情による社会づくり Web2.0 「」 Google、Amazonのビジネスモデル(『web進化論』) 利用者の参加を取り込んだサービス 【公共モデル】各々は自分の問題とは別個に、利他心ないし公共心を持って全体を考える H.アーレント「ポリス的なるもの」 J.ジェイコブズ「統治の倫理」 創発モデルはシステム(設計、運営者・社)による支配ではないか?

9 ポリス的なるもの 「市民」の理念 ポリスの政治的活動(ガバナンス)の条件は、「討議のための政治的空間」
ポリス的なるもの 「市民」の理念 ポリスの政治的活動(ガバナンス)の条件は、「討議のための政治的空間」  ポリスは自然的なもの(フュシス)でなく、人為的な(ノモス)公共空間 ポリスの中では「暴力」ではなく、討議と説得、審議に基づく決定 民会や広場(アゴラ)での討論が社会を作る 共同と自治 市民間の友愛(フィリア)を育てる  「政治的空間」 ポリス 公 理性・言論 市民 「経済的空間」 家庭  私 欲望・生産 女性・奴隷 公的領域と私的領域の区別については『人間の条件』アーレント、筑摩書房、1994年参照 ポリスにおける公共性の尊重と共同については『デモクラシー』千葉眞、岩波書店、2000年参照

10 「統治の倫理」 ジェイコブズ『統治の倫理 市場の倫理』より
「統治の倫理」 ジェイコブズ『統治の倫理 市場の倫理』より 統治の倫理 原語 市場の倫理 原語 この両方の倫理が混同されるとき、社会に悪徳が生じる マフィア(取引に暴力を持ち込む) 汚職(政治に取引を持ち込む) 区別による相互尊重⇒資本主義の抑制 プラトン『国家』的、身分制的発想

11 公共と参加 公共モデル・ガバナンスの望ましい形 公共の問題にリアリティを感じることができるか? 公共心⇒参加⇒ガバナンス
「ガバナンス論」という授業のポイント リベラリズム/コミュニタリズムの問題

12 文献


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