地方都市における 大型店舗の郊外進出と 商店街の衰退

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1 地方都市における 大型店舗の郊外進出と 商店街の衰退
　　佐藤翼　喜多洋平　 鈴木豪　石毛聡　細谷幸生

2 目次 はじめに 大型店舗が郊外に進出するようになった要因 商業統計表のグラフ化による考察と既存研究の検証 商店街の現状と再構築案

3 はじめに 　　　　　　　　問題意識 ・店舗を郊外に新設するのはなぜか。 ・店舗を大型化することに利点はあるのか。 ・それによる地域経済への影響はないのか。

4 はじめに 　　　　　　　　研究目的 　・大型店舗が郊外に進出する要因を調べ、既存研究に基づき実証する。 　・それに伴う影響や懸念されることがないかを調べる

5 研究方法 はじめに ・郊外進出の要因となった法律や政策を調べる。
　　　　　　　　研究方法 　・郊外進出の要因となった法律や政策を調べる。 　・店舗数や売上の実数を、商業統計表から得てデータを表やグラフにし、傾向を考察する。

6 既存研究 内容 はじめに 山川充夫 『大型店立地と商店街再構築』 八朔社 （2004） 消費不況と大型店の出店戦略、商店街の盛
　　　　　　　　既存研究 山川充夫 『大型店立地と商店街再構築』　 　　八朔社 （2004） 内容 　　消費不況と大型店の出店戦略、商店街の盛 　衰分析と再構築などについて論考。

7 既存研究の結論 はじめに ・大型店舗を出店するための規制が緩和され、 郊外へ進出することが容易になった。 ・それは商店街に影響を及ぼした。
・商店街を再構築するために、商店街の商業者 自身の商店街活動への参加意識を高めること が必要。

8 大型店舗が郊外に 進出するようになった要因

9 まず、集積地はどのような要因で創られるのか？ 現実の空間システムは市場原理基本としつつも交通原
　現実の空間システムは市場原理基本としつつも交通原 理に大きく規定されている。 　地方都市の郊外では、バイパス・環状道路の整備と土 地区画整理事業との組み合わせによって創り出される。

10 大規模小売店舗法の改正 施行 １９９２年１月31日 内容 ・店舗面積１０００㎡未満の店舗の出店が原則的に自由化 ・出店の際の手続きの簡略化など、様々な規制が緩和

11 改正大店法の効果 ・大型店の出店が容易に ・流通外資の進出加速（例、トイザらス） → ・大型店同士のサバイバルゲームが極限状 態に突入
→　・大型店同士のサバイバルゲームが極限状 　　 態に突入 　　　（集客力を高めるために専門店街や娯楽施設との組み合せ） 　　 ・大型店のスクラップ・アンド・ビルド（Ｓ＆Ｂ）　　　　　　　　　　 　　 が加速 →商店街の解体　　　　　　　　　　

12 商業統計表のグラフ化による 考察と既存研究の検証

13 大規模小売店舗数の推移

14 １９８８年 １９９７年 増加倍率 大型店数 14632 21892 1.50倍 大型店内 小売商店 109955 124552 1.13倍 従業員数(人) 114.2万 158.6万 1.38倍 年間販売額(兆円) 32.8 48.3 1.47倍 売り場面積(㎡） 3326万 5497万 1.65倍

15 大型店内小売商店の各種指標におけるシェアの推移

16 大型店内小売商店の売場面積別の年間販売額 （１９９７年）

17 従業者一人あたりの販売額 （１９９７年）

18 グラフのまとめ 労働生産性は大型店内小売商店で規模の大 きい方がよいが、販売効率はそうではない。 よって、面積効率の逓減のコストをカバーする ために地代負担の小さい郊外へ

19 業態別の店舗数の推移

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21 商店街の衰退へ 大型店舗のＳ＆Ｂ →商店街の業態崩壊 大型店舗の郊外進出 →中心性の希薄化 さらに、高速交通体系や情報通信体系の整備
　→商店街の業態崩壊 大型店舗の郊外進出 　→中心性の希薄化 さらに、高速交通体系や情報通信体系の整備 　→中心機能が高位の都市に流出（ストロー現象） 商店街の衰退へ

22 商店街の現状と再構築案

23 商店街の現状 （注）資料　　経済産業省　「商店街調査」より項目を抜粋して作成　　（平成20年）

24 商店街の最近の景況と商店街タイプ

25 （注）資料　　経済産業省　「商店街調査」より項目を抜粋して作成　　（平成20年）

26 （注）資料　　経済産業省　「商店街調査」より項目を抜粋して作成　　（平成20年）

27 （注）資料　　経済産業省　「商店街調査」より項目を抜粋して作成　　（平成20年）

28 まとめ →商店街の活性化 現在商店街に魅力ある店舗が少なく、商業者 自身が商店街活動への参加意識が低い。
商店街のIT化を図ることに、若者を呼び込む →商店街の活性化