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2013.11.7 キャリア形成支援センター看護職部門 真鍋 理絵

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1 2013.11.7 キャリア形成支援センター看護職部門 真鍋 理絵
看護診断フォローアップ研修 2013.11.7                       キャリア形成支援センター看護職部門                        真鍋 理絵

2 本日の研修内容 <午前> 1.看護過程・看護診断・NOC・NICの 復習 2.事例展開 <午後> 事例検討(GW)

3 本日の研修目的 1:看護診断・NIC・NOCが理解できる (復習) 2:看護診断を導き出す過程を 理解できる 3:適切な看護診断・看護成果・ 看護介入を導き出すことができる

4 看護過程・看護診断・NOC・NICについて 復習

5 看護過程とは

6 看護過程とは □実在の、または起こる可能性のある健康問題に対して、個人や集団が示す反応に重点を置いた、個別的な看護を提供するための組織的・系統的な方法 □ヘルスケアを必要とする人々に、可能な限り最高の看護を保証するための、一連の筋道の通った思考過程

7 看護過程の目的   看護上の問題を      解決する         (問題解決技法)  問題解決のためのあたりまえの思考の筋道

8 看護過程の5つのステップ 情報収集 アセスメント 看護診断 (看護問題) 評価 計画(目標と介入) 実施 ND(看護診断) 13領域
情報収集  アセスメント 看護診断 (看護問題) 計画(目標と介入) 実施 評価 ND(看護診断) 看護成果分類 NOC 看護介分類 NIC

9 正確な看護診断を導くために アセスメントは最も重要な段階 ・アセスメントの目的:情報を分析・査定し対象者を理解し健康問題を明確にする
 1)データ収集  2)データの解釈  3)情報の整理  4)診断仮説の設定       (「診断」への橋渡し)

10 アセスメント 1)データ収集 ・データ収集のターゲット(看護師の臨床判断) 診断的判断(看護診断の特定に関わる判断) 治療的判断(優先順位、目標設定、効果判定) 倫理的判断(意志の尊重、倫理道徳に関わる 判断) ・データ収集の枠組み NANDAーI分類法Ⅱの(13領域) ・データ収集の時期と期間(ケアを必要とする限り) ・データの質の確保(正確で信頼性の高いデータ)

11 豊富で質の高い情報  事実状況に触れているかどうか  良好な援助関係を持ちながら集めているか  意図的なコミュニケ―ション・スキルも   必要  誰が見ても客観的な事実か  主観的体験を客観的に捉える

12 アセスメント 2)データ解釈 何が正常で異常なのか 「看護」の専門的知識が必要 3)情報の整理・分類 クラスタリング 問題領域毎の関連づけ 4)診断仮説の設定 看護師が責任を持って扱う問題かどうか 強みの明確化

13 分析的アセスメント 情報をどう読むか どう見るか どう見積もるか どう評価するか どう査定するか 解釈 判断 推理・推論

14 診断プロセス 1)診断仮説の検証・確定 その診断仮説に至ったかの理由、診断根拠を 明確にする ・診断根拠の検証 診断指標/危険因子リストとの照合 ・根拠は量?質? ・定義を照合 2)問題と要因の関連づけ ・関連因子・危険因子の確認 要因に働きかけることが看護介入につながる

15 診断プロセス 3)優先順位の決定 ・緊急性:早急に実施しないと状態が悪化する問題 ・問題間の相互作用:他の問題に影響している問題 ・マズローのニーズ階層:生理的ニーズに関わる 問題をまず優先。安全・安心のニーズ、社会 的・帰属感・愛情のニーズ、自尊心・社会的 地位のニーズ、自己実現・自己開発のニーズ ・患者の希望

16 看護診断とは

17 看護診断 □看護診断(Nursing Diagnosis)とは 「実在または潜在する健康問題・生命過程に対する個人・家族・地域社会の反応についての臨床判断である。看護診断は看護師が責任をもって結果を出すための看護介入の選択根拠になる」 (1990年の第9回NANDAで採択され、2009年改訂)

18 看護診断 NANDAの看護診断は 1.看護師の臨床判断である 2.治療の根拠を提供する 3.実在または潜在する健康問題/生命過程に
 1.看護師の臨床判断である  2.治療の根拠を提供する  3.実在または潜在する健康問題/生命過程に    対する反応についての臨床判断である  4.個人・家族・地域社会の健康問題/    生命過程に対する反応を診断する          看護師の視点で診断

19 看護診断と医学診断の比較 医学診断 看護診断 共同問題 健康問題 人間の反応

20 看護診断 <看護診断の意義> □看護の専門領域を提示することができる □看護師間で対象の「看護問題状態・状況」 に対する共通認識を持つことができる □対象の看護問題状態・状況を的確に表現 することができる

21 看護診断の構成 1.診断名 2.定義 3.診断指標 4.関連因子  5.危険因子   「NANDA-I看護診断 定義と分類」で          確認してみよう

22 看護診断の構成 1.診断名:診断の名称部分 2.定義:診断名で表される状態を説明する短い文章 3.診断指標:診断名で示される状態にみられる 症状と徴候。この症状や徴候が患者に存在して いれば診断が実在する 4.関連因子:診断名で示される状態を起こしうる 因子・原因 5.危険因子:問題を引き起き起こしうる可能性の ある因子 定義と分類で確認

23 看護診断名とは 関連のある手がかりのパターンを表現 する簡潔な用語または語句 (状態を示す) 記述語を含む事もある 診断名:下痢
 診断の名称部分(診断概念)    関連のある手がかりのパターンを表現   する簡潔な用語または語句    (状態を示す)    記述語を含む事もある 診断名:下痢  診断名:非効果的気道浄化     気道浄化 + 非効果的(記述語)  

24 定義とは 明瞭で正確な記述であり、その意味を的確に説明し、類似の診断との区別に役立つ 例)看護診断:下痢 定義 柔らかい無形便の排出
明瞭で正確な記述であり、その意味を的確に説明し、類似の診断との区別に役立つ 例)看護診断:下痢 定義 柔らかい無形便の排出 あてはめでなく必ず定義を確認

25 診断指標とは 診断ラベルで示される状態にみられる症状と 徴候。この症状や徴候が患者に存在していれ ば診断が実在する。 例) 看護診断:下痢 □腹痛 □少なくともとも1日3回の 軟らかい液状の便を排出 □激しい腹痛 □腸音の亢進 □裏急後重 指標が多いほど診断の確率は高い   

26 関連因子とは 診断ラベルで示される状態を 起こしうる因子・原因 例) 看護診断:下痢 <心理的因子> □不安 □高いストレスレベル
 診断ラベルで示される状態を    起こしうる因子・原因  例) 看護診断:下痢   <心理的因子>    □不安 □高いストレスレベル   <状況因子>    □薬物治療の有害作用 □アルコール乱用など   <生理的因子>    □感染経過 □炎症 □過敏 など

27 危険因子とは 問題を引き起き起こしうる 可能性のある因子 例)感染リスク状態 <危険因子> □慢性疾患 □不十分な後天性免疫
 問題を引き起き起こしうる          可能性のある因子 例)感染リスク状態  <危険因子>   □慢性疾患 □不十分な後天性免疫   □観血的処置 □栄養不良  など    リスク型看護診断のみ

28 看護診断の種類 <看護診断の種類 > 1.実在型 2.リスク型 3.ウェルネス型 4.ヘルスプロモーション型 5.シンドローム型

29 看護診断の種類 <実在型看護診断> ・個人・家族・地域社会に存在する健康問題/生活過程に対する、人間の反応を記述するもの ・関連のある手がかりや推論のパターンにクラスターできる(ひとかたまりにできる)診断指標(発現、徴候と症状)によって裏付けられる

30 看護診断の種類 <実在型看護診断> たとえば 栄養摂取消費バランス異常:必要量以下 非効果的気道浄化 急性混乱

31 看護診断の種類 <リスク型看護診断> ・その状態を起こしやすい個人・家族・地域社会に生じる健康問題/生活過程に対する人間の反応を記述するもの ・その状態を起こしやすくする危険因子に裏付けられる 予防的看護

32 <リスク型看護診断> たとえば 感染リスク状態 体液量不足リスク状態 急性混乱リスク状態 など リスク状態 がつく
看護診断の種類 <リスク型看護診断> たとえば 感染リスク状態 体液量不足リスク状態 急性混乱リスク状態 など リスク状態 がつく

33 看護診断の種類 ・個人・家族・地域社会のウェルネスのレベルに対する人間の反応を記述するもの
      <ウェルネス型看護診断> ・個人・家族・地域社会のウェルネスのレベルに対する人間の反応を記述するもの ・関連のある手がかりや推論のパターンにクラスターできる(ひとかたまりにできる)診断指標(発現、徴候と症状)によって裏付けられる     健康の質または健康である状態

34 看護診断の種類 <ウェルネス型看護診断> たとえば 現在 「効果的母乳栄養」のみ 看護ケアを提供することによって、さらに
     <ウェルネス型看護診断> たとえば   現在  「効果的母乳栄養」のみ  看護ケアを提供することによって、さらに  ウェルネス状態に持っていくことができる

35 看護診断の種類 <ヘルスプロモーション型看護診断> ・個人・家族・地域社会の心身の健康を増進し、人間としての健康の可能性を実現するための動機付けと望みに対する臨床判断である ・この動機付けと望みは、栄養や運動など、特定の健康行動を強化する準備ができていることによって示される ・どのような健康状態にも使うことができ、現在健康である必要はない

36 ・この準備状態は診断指標によって裏付けられる(レディネスがあるかどうか)
・介入は設定した成果を達成する能力をできるだけ正確に確認するために、個人・家族・地域社会との協議のもとに選択される   患者のモチベーションややる気と直結   患者参画型の看護につながる

37 看護診断の種類 <ヘルスプロモーション型看護診断> たとえば 自己健康管理促進準備状態 意思決定促進準備状態 などなど 促進準備状態 がつく

38 看護診断の種類 <シンドローム型看護診断> ・ほとんどいつも同時に起きる徴候と症状のクラスター(かたまり)、すなわち グループのこと。あわせて、これらのクラスターは明確な臨床像を示す(McCourt,1991) 1つの状態から起こりうるいくつもの 看護診断をまとめて予防する

39 看護診断の種類 <シンドローム型看護診断> たとえば 状況解釈障害性シンドローム 移転ストレスシンドローム などなど

40 多軸構造による診断概念 軸 診断概念 診断対象 判断 部位 年齢 時間 診断状態 実在型 コーピング 個人 非効果的 非効果的コーピング
第1軸 第2軸 第3軸 第4軸 第5軸 第6軸 第7軸 診断概念 診断対象 判断 部位 年齢 時間 診断状態 実在型 コーピング 個人 非効果的 非効果的コーピング 看護診断

41 看護診断の分類 NANDA-I 分類法Ⅱ (2009-2011年) (当院では164のマスタ登録) 領域(ドメイン) 13
領域(ドメイン) 13   類(クラス)   47 看護診断名    206

42 看護診断の分類 ・NANDA-Iでは3年ごとに看護診断が見直される 追加・削除、表現の変更など ・ 年版では理解しやすい表記と なっている

43 看護診断の分類 領域(ドメイン) 13 類(クラス) 47 看護診断名 218 NANDA-I 分類法Ⅱ (2012-2014年)
(当院では165のマスタ登録)        *2012年に「転倒転落リスク状態」が追加 領域(ドメイン) 13 類(クラス)   47 看護診断名    218

44 13領域(ドメイン) 1・ヘルスプロモーション 8.セクシャリティ 2.栄養 9.コーピング/ストレス 耐性 3.排泄 10.生活原理 4.活動/休息 11.安全/防御 5.知覚/認知 12.安楽 6.自己知覚 13.成長/発達 7.役割関係  NANDA-I 看護診断分類法Ⅱ

45 NOC/NICについて

46 NOC・NICとは 看護診断(ND) Nursing Diagnosis 看護成果分類(NOC)
   Nursing Outcomes Classification 看護介入分類(NIC)    Nursing Interventions                Classification

47 NOCとは Nursing Outcomes Classification 患者目標・行動目標・期待される結果
  患者目標・行動目標・期待される結果    (「問題」が解決された結果、すなわち看護     介入の成果を現す看護成果を記述する     用語)   プロセス的思考  

48 看護成果分類(NOC)の分類構造 第4版 領域(ドメイン)  7 類(クラス)   31 成果ラベル   385 尺度     17

49 NOC 看護成果分類(NOC)の分類構造 領域1 領域2 領域3 領域4 領域5 領域6 領域7 類A ~D 類E~Y 類M~P 類Q~T
類U~e 類W~d 類b ~c

50 スケール値 アウトカム(看護成果) アウトカムインディケータ(指標)

51 NICとは Classification 看護介入分類 Nursing Interventions 具体策・ケア計画
      具体策・ケア計画 (「問題」を解決するために看護師が実施する看護師の看護援助内容をあらわす用語)

52 看護介入分類(NIC)の分類構造 領域(ドメイン) 7 類(クラス) 30 介入(インターベンション)542 行動(アクティビティ)
第5版 領域(ドメイン) 7 類(クラス)  30 介入(インターベンション)542 行動(アクティビティ)    

53 インターベンション(介入) アクティビティ((行動)

54 事例展開

55 <クリティカルシンキング> □意図的、目標指向型の思考 憶測でなく、証拠に基づいた判断をくだす □論理的かつ構造的に考えること(批判的思考) 自分自身がきちんと論理的、構造的に考えているか批判(チェック)しながら思考する。

56 <クリティカルシンキング> 日常の決まり切った事をする時のような あまり頭を使わない思考ではない 目的志向・意図的志向で □事実に基づき思考し、判断する □アイデア・結論・診断などを導き出す

57 <クリティカルシンキング> □ある問題や課題に遭遇したとき ①それを解決するにはどうすればよいか ②問題の本質は何か ③もっと他に考えることはないか 自分の力でその状況を判断し 一番重要なものは何か 判断すること

58 <クリティカルシンキング> □なぜ、できにくいのか ①単に情報が不十分? ②知識が不十分? ③他に何があれば判断できる? □判断する能力 ①対人援助能力 ②科学的根拠

59 <科学的根拠に基づく看護> EvidenceーBased Nursing E B N

60 × × 科学的根拠に基づく看護 ・看護師:疾患を診断・治療 ・看護師に必要な知識: *疾患や症状の知識 *患者の病状が心身や生活に及ぼす影響
  *疾患や症状の知識   *患者の病状が心身や生活に及ぼす影響      についての知識     適切な判断・看護計画の立案 ×

61 × × 科学的根拠に基づく看護 看護師:薬の調合・患者の食事を作る *薬の効果や副作用 *患者の食事の栄養価の知識がなければ?
看護師:薬の調合・患者の食事を作る     *薬の効果や副作用   *患者の食事の栄養価の知識がなければ?      薬による危険の予測や防止      患者が残した食事上の問題を見いだす ×

62 科学的根拠に基づく看護 看護師が行う患者への行為: *病態的な理解(疾患や症状の知識) *薬に対する薬理学・生理学的知識
  *病態的な理解(疾患や症状の知識)   *薬に対する薬理学・生理学的知識      *食事に対する栄養学的知識     あらゆる知識を用いて判断して成立     科学的な知見が根拠となって看護師の     判断・行為が決定される

63 科学的根拠に基づく看護 EBNとは: 科学的根拠をより精緻なものとして、 看護師が行う判断や実践行為を
  科学的根拠をより精緻なものとして、   看護師が行う判断や実践行為を   科学的に明解に説明する、 と言う考え方

64 経験知による看護 キャリアを積んだ看護師: *経験的にこうした方が良い! *科学的知識による説明はつかないが、
   *経験的にこうした方が良い!    *科学的知識による説明はつかないが、      それなりの良き結果をもたらす実践  長年の実践による看護師の勘(予知)や判断                   経験知

65 経験知による看護 看護: 人間の生き死に に直接的に関与する看護実践は、全てを明解に科学的に説明することは困難
  人間の生き死に に直接的に関与する看護実践は、全てを明解に科学的に説明することは困難     *科学的な方法で検証し、順次 明らかにする     *看護師、個々の、深く鋭い経験知が働く                 臨床看護が成り立つ 経験知と科学的根拠は、共に必要

66 経験知による看護 あなたの看護は? *何故、患者をシャワー浴でなく清拭としたのか? *何故、2時間おきの体位変換では不足なのか?
 *何故、患者をシャワー浴でなく清拭としたのか?  *何故、2時間おきの体位変換では不足なのか?  *腹部手術後疼痛を訴える患者に、あなたは薬剤以外     に、どんな鎮痛方法ができますか?  *足浴の効果は?                   その根拠は?

67 看護実践の特徴 対人性:    患者と向き合ったところで、その行為が          直接的に行われる(技術)       看=手と目、 護=言と鳥と右手           人間的・関係的

68 看護実践の特徴 患者のもつ心身の健康上の問題を改善・解決 看護過程 患者との人間関係的な機能 対人関係能力 状況に応じた両機能の活用
                   看護過程 患者との人間関係的な機能                    対人関係能力 状況に応じた両機能の活用 看護実践は、患者との関係から始まり、   そこを起点として展開される  

69 看護実践の特徴 看護の対象:あらゆる健康状態にある人 看護活動の目的: 病のために“生きにくさや不自由さ”の中に
  病のために“生きにくさや不自由さ”の中に   ある人を支え、可能な限り自立を促し、QOL   の向上を図る 対人関係(援助的人間関係)を基礎     初期の出会いの関係の濃淡や信頼の程度が、     問題解決的な過程の効果を決定する      

70 × 看護における クリティカルシンキング 目的志向・意図的志向で 偶発的・無作為な思考 クリティカルシンキング:
  日常の決まり切った事をする時のような      “あまり頭を使わない” 思考でない 事実に基づき思考し判断する アイデア・結論・診断などを導き出す × 偶発的・無作為な思考 目的志向・意図的志向で

71 看護における クリティカルシンキング クリティカルシンキングに必要な能力 ◆ 知識 ◆ 創造力 ◆ 経験 ◆ 直感的洞察力 ◆ 推理力
   ◆ 知識    ◆ 創造力    ◆ 経験    ◆ 直感的洞察力    ◆ 推理力  どこで活用するか? 看護過程のあらゆる段階

72 看護における クリティカルシンキング 困難な状況 めざす看護をする 弱点を知って努力! ◆ どうしても疾患中心の視点
  ◆ どうしても疾患中心の視点           全人的視点・生活者としての視点が不足   ◆ 病態生理や治療に関する知識は経験的に強い   ◆ 綿密なアセスメントをカットして結論を急ぐ        経験的知識で患者データを決めつけ・        偏見など   ◆ コンピュータ化によりクリックでOK!   ◆ なんたって多忙!! めざす看護をする 弱点を知って努力!

73 患者の情報、 but 重要な問題や決定に役立ちそうと考える情報
臨床判断の必要性 患者の情報、 but  重要な問題や決定に役立ちそうと考える情報 1.アセスメント 情報収集によって得た手がかり(CUE)を   アセスメントして重要か否かを判断する     患者A     患者B 看護介入を導く  必要か?  重要か?   何故 そう考えるのか?

74 × × 臨床判断の必要性 2.診断仮説を立てるとき 仮診断を決定する前に、考えられる様々な 診断を探る 早合点 即決
仮説=確定 2.診断仮説を立てるとき 仮診断を決定する前に、考えられる様々な   診断を探る               早合点               即決 考えられる診断について、データを分析し   特定の看護診断(仮)をはっきりさせる ×

75 臨床判断の必要性 2.診断仮説(=予測)を立てるとき 例 ① 女性患者 32歳 ② 身長160、0cm、 体重80.0kg
 例 ① 女性患者 32歳     ② 身長160、0cm、 体重80.0kg     ③ かなりのストレスがあり、働き過ぎ と          言う     ④ 運動はしていない あなたの診断(仮説)は?

76 臨床判断の必要性 2.診断仮説(=予想)を立てるとき あなたの看護診断は? 1.栄養摂取消費バランス異常:必要量以上 2.非効果的コーピング
3.非効果的健康維持 ここが重要! 可能性の高い診断 必要な追加データ 考えた診断(仮)を1つづつ検証

77 臨床判断の必要性 3.診断仮説の検証(評価) 正確な診断 複数の診断仮説で、どの診断が患者の問題に 最も適切か=看護の焦点 を判断する
ここが重要! 3.診断仮説の検証(評価) 複数の診断仮説で、どの診断が患者の問題に   最も適切か=看護の焦点 を判断する ①看護診断ラベルの定義を照合 ②診断指標(アセスメントで一致した      手がかり)を照合 能力:①臨床知識     ②臨床経験     ③診断に関する知識 不正確な診断を除去 正確な診断

78 臨床判断の必要性 看護師は脳作業! 4.正確な診断を下す 診断指標 アセスメントで明らかになった手がかり 矛盾する手がかり
ここが重要! 4.正確な診断を下す 診断指標    アセスメントで明らかになった手がかり    矛盾する手がかり       最も正確なデータを見極める   ①患者の問題を最も的確に反映するもの   ②看護ケアに最も有効な診断か、を判断する       特定の看護診断の妥当性を否定する情報

79 臨床判断の必要性 5.個別的な看護計画を立てる その患者に合った目標・介入を 考える 標準的な看護計画を個別化する
  ◆病態・状況・患者の反応について知識を応用   ◆患者に受け入れられる その患者に合った目標・介入を 考える

80 臨床判断の必要性 6.適切な介入 優先順位を考える 早くて正確な介入 ◆非効果的気道浄化 ◆非効果的健康維持 (迅速) (知識・技術)
   ◆非効果的気道浄化    ◆非効果的健康維持 (迅速) (知識・技術) (安心)

81 臨床判断の必要性 7.看護介入の評価 実施したケアが効果的か否か ◆1つ1つの看護介入の効果 ◆期待する目標(成果)ごとの達成度を分析
 ◆1つ1つの看護介入の効果  ◆期待する目標(成果)ごとの達成度を分析    *評価基準    *患者の反応

82 事例によるクリティカルシンキング Uさん:35歳 男性 転倒して両下肢を骨折し、3日前にOPを受けている 1.ヘルスプロモーション
事例によるクリティカルシンキング  Uさん:35歳 男性        転倒して両下肢を骨折し、3日前にOPを受けている 1.ヘルスプロモーション     若年性リウマチ性関節炎(20歳頃より)     喫煙歴:なし、 飲酒歴:時々ビール適量 健康には気をつけていた 2.栄養     入院後は食欲がなく常食を1/3 程度摂取     食事は自分で摂取していた     身長:168,0cm  体重:58.0kg 3.排泄     3~4時間毎に排尿(尿は透明黄色)     排便は、OP後2日目にあった

83 事例によるクリティカルシンキング Uさん:35歳 男性 4.活動・休息 ①手指・手関節、肘部・膝部・足部の関節が腫脹し、変形がある
事例によるクリティカルシンキング  Uさん:35歳 男性 4.活動・休息     ①手指・手関節、肘部・膝部・足部の関節が腫脹し、変形がある     ②事故前は、杖を使用して歩行していた     ③本日よりリハビリが開始、松葉杖歩行を練習中     ④関節炎のため左右の下肢筋力は低下     ⑤バイタルサイン:BT 37,2℃、 BP 132/70 、 PR 84     ⑥ADL:入院までは すべて自立     ⑦睡眠:ほぼ毎日とれている  5.知覚・認知     ①両下肢を保護するような動作が見られる     ②下肢のしびれ感などはない、と言う

84 事例によるクリティカルシンキング Uさん:35歳 男性 6.自己知覚 ①リウマチのためこれまで同様、外での仕事は無理、と思っている
事例によるクリティカルシンキング  Uさん:35歳 男性 6.自己知覚     ①リウマチのためこれまで同様、外での仕事は無理、と思っている     ②自称:がんばり屋 7.役割・関係     ①結婚し、2人の子供がいる(7歳と4歳)     ②親から譲り受けた宝石商を自営 (経済的にはきりきり、と言う) 8.セクシュアリティ:記入なし 9.コーピング・ストレス耐性      これまで、大きな出来事には妻や兄に相談してやってきた と言う 10.生活原理:記入なし 

85 事例によるクリティカルシンキング Uさん:35歳 男性 あなたが考える問題領域は? 11.安全・防御
事例によるクリティカルシンキング  Uさん:35歳 男性 11.安全・防御      術部以外の創傷なし、 WBC:7500、 CRP:1.3、 BT:37.2℃      転倒の既往:自宅生活で杖歩行に慣れるまでは数回転倒した      ここ数年は、ない 12.安楽      両下肢の疼痛を訴えるが、滅多に薬の希望はしない 13.成長・発達: 記載なし あなたが考える問題領域は?

86 あなたが問題と考える領域は? 1.運動障害 ①転倒して両頸骨・腓骨骨折 ②3日前、両下肢観血的手術・ギプス固定
       ①転倒して両頸骨・腓骨骨折                 ②3日前、両下肢観血的手術・ギプス固定       ③若年性リュウマチ性関節炎の既往       ④手指・肘関節、膝・足関節は変形       ⑤事故前は、杖を使用して歩行       ⑥両下肢筋力は低下       ⑦リハビリ開始により、松葉杖歩行を練習中

87 あなたが問題と考える領域は? 2.栄養 3.疼痛 ①入院後、食欲がない ②食事摂取量:常食1/3 ③身長 168,0cm 体重 58,0kg
      ①入院後、食欲がない       ②食事摂取量:常食1/3            ③身長 168,0cm  体重 58,0kg       ④術後3日目 3.疼痛       ①両下肢に疼痛の訴えがある       ②鎮痛剤は滅多に希望しない       ③OP後3日目

88 あなたが問題と考える領域は? 4.安全 ①自宅で杖歩行に慣れるまでは数回転倒 した事があるが、ここ数年はない 5.セルフケア
    ①自宅で杖歩行に慣れるまでは数回転倒       した事があるが、ここ数年はない 5.セルフケア 6.家庭の維持や経済的ニーズ      ①関節炎があるので、今後も外で働けない      ②自営の宝石商は経済的にはきりきり(生活)     

89 この次のシンキングは? まさか即決? なぜ? 診断仮説を導くには、あと、 どんな情報が必要か ① 忙しくて時間がない! ② 面倒くさい!
この次のシンキングは?  ① 忙しくて時間がない! ② 面倒くさい! ③ わからない  などなど・・・・・ まさか即決? なぜ?  診断仮説を導くには、あと、 どんな情報が必要か

90 どんな追加情報があれば 診断仮説ができるか?
どんな追加情報があれば      診断仮説ができるか? 1,運動障害   ◆事故前の通常の生活状態(ADLは自立か要介助か) 患者の運動機能の回復に役立つ能力・動機に 関する情報が入手でき、セルフケアの状況が 明確になる       看護の必要性

91 どんな追加情報があれば 診断仮説ができるか?
どんな追加情報があれば       診断仮説ができるか? 2.栄養摂取量   ◆食欲が低下する要因    (疼痛・薬剤等による嘔気・活動低下 など)   ◆栄養が不足しているか否か     (嗜好食品、食習慣 など)   ◆体重58.0kgの評価       168.0×168.0×22=62.0kg      現在-4kg(6%減少) 問題の存在

92 どんな追加情報があれば 診断仮説ができるか?
どんな追加情報があれば       診断仮説ができるか?   3.疼痛   ◆これまでの疼痛(慢性)の程度・対処 ◆創部痛の詳しい内容(表情や行動)  ◆術後の疼痛対策 ①問題の存在 ②他の問題との関連性

93 どんな追加情報があれば 診断仮説ができるか?
 どんな追加情報があれば       診断仮説ができるか? 4.転倒の危険性   ◆転倒をおこしそうな要因       環境・身体的・注意力など認知 5.セルフケア   ◆OP後制限されている, または     患者が不自由と感じる日常生活活動 6.家庭の維持や経済的な問題   ◆家族の生活の状況   ◆妻の仕事や役割   ◆家族の経済的ニーズ 問題の存在

94 仮診断 1.身体可動性障害 2.栄養摂取消費バランス異常:必要量以下 3.疼痛 4.セルフケア不足 5.転倒リスク状態
6. 家族介護者役割緊張

95 仮診断の検証 1.身体可動性障害 定義:自分で体を動かす能力が制限されている状態 診断指標: ①体位変換が困難 ②歩行の変化
  ①体位変換が困難   ②歩行の変化   ③関節可動域の制限   ④ADLを実施する際の不安定な姿勢

96 仮診断の検証 1.身体可動性障害 ①関節の変形を伴うリウマチ性関節炎があり、歩行時に 杖を使用(可動性障害は機能レベル1)
仮診断の検証  1.身体可動性障害 ■診断指標:    ①関節の変形を伴うリウマチ性関節炎があり、歩行時に     杖を使用(可動性障害は機能レベル1)    ②両下肢ギプス固定     ③上記②に加え、松葉杖歩行練習中であり、他者の     一部介助でADLが可能(レベル2)                             機能レベル 5:完全に自立 4:器具・装具の使用で自立               3:監視・教育の援助が必要、                                   2:他者の援助と器具が必要、1:全面的依存     身体可動性障害は適切

97 仮診断の検証 2.栄養摂取消費バランス異常:必要量以下 定義:栄養摂取量が不足して、代謝必要量を満たしていない 診断指標:
    ①理想体重より20%少ない     ②推奨食物摂取量より少ない不十分な食物摂取の訴え     ③味覚の変調        ④情報の不足

98 仮診断の検証 2.栄養摂取消費バランス異常:必要量以下 ■診断指標: 正常(±10%)、肥満:20%以上、体重増加:10~20%増加、
  ①体重58.0kg(標準体重の-6%)の評価: 正常                                    正常(±10%)、肥満:20%以上、体重増加:10~20%増加、         体重減少:10~20%減少、 痩せ:20%以上減少 ②食事摂取量は普通食の1/3(800Kcal/d)であるが、     体重は正常範囲 ①現段階では栄養摂取消費バランス異常:必要量以下 は     適切とは言えない

99 仮診断の検証 2.栄養摂取消費バランス異常:必要量以下 栄養摂取消費バランス異常:必要量以下の可能性
②術後3日目であり、今後OPによる組織の異化作用・リハビリ・リウマチ    性関節炎等により代謝量が増加し、体重減少の可能性などが考え    られる。これらに関し継続した観察・情報収集を行い判断を要する       (~の可能性) 栄養摂取消費バランス異常:必要量以下の可能性 可能性型看護診断:    現時点ではデータが十分とは言えないが、存在する疑いのある問      題を示す。データが揃うまでの仮の状態。 ①すぐにリストアップしない ②手がかりからデータへ→診断 or 削除 比較:リスク状態

100 仮診断の検証 3.疼痛 定義:組織損傷・組織損傷に関連して説明される不快な感覚および 診断指標: ①疼痛の訴え ②疼痛を緩和する体位
仮診断の検証  3.疼痛 定義:組織損傷・組織損傷に関連して説明される不快な感覚および         情動的な経験(激しい苦痛や不快感を報告している状態) 診断指標:    ①疼痛の訴え       ②疼痛を緩和する体位    ③防御的・保護的行動    ④・・・・・など

101 仮診断の検証 3.疼痛 ■診断指標 ②これまで手足の関節痛はあったが我慢してきた 患者の疼痛の訴えは、関連性の高い手がかり:
仮診断の検証  3.疼痛 ■診断指標     ①OP後、下肢の運動時に疼痛の訴え(薬の希望少ない)       ②これまで手足の関節痛はあったが我慢してきた                 患者の疼痛の訴えは、関連性の高い手がかり:        診断はかなり適切 リウマチ性関節炎による(慢性)疼痛があるが自制内。むしろ、OPに関連した疼痛の程度や緩和法を確認する必要がある

102 仮診断の検証 4.セルフケア不足:摂食・入浴/清潔・更衣/整容・排泄 定義:それぞれの行動を自分でできない状態
仮診断の検証  4.セルフケア不足:摂食・入浴/清潔・更衣/整容・排泄 定義:それぞれの行動を自分でできない状態               機能レベル 分類法(0~4)で示す ■診断指標:    ①セルフケアの不足に関するデータはひとつもない 診断は適切とは言えない 松葉杖歩行練習中で、一部の日常生活行動時に他者の援助が必要と考えられ、身体可動性障害を用いる方が看護ケアを導き出すのに有効。

103 仮診断の検証 5.転倒リスク状態 手がかりは①②③と一致し、診断は適切 定義:身体に危害を加える転倒を起こしやすくなること
仮診断の検証  5.転倒リスク状態 定義:身体に危害を加える転倒を起こしやすくなること 危険因子:①下肢の装具・補助具の使用(杖)          ②転倒の既往          ③車椅子の使用          ④環境因子(暗い照明の部屋・滑りやすい床)      手がかりは①②③と一致し、診断は適切

104 仮診断の検証 5.家族介護者役割緊張 定義:家族の介護者としての役割を遂行する上で、介護者が困困難を感じやすい状態 ①介護者の健康障害
仮診断の検証  5.家族介護者役割緊張 定義:家族の介護者としての役割を遂行する上で、介護者が困困難を感じやすい状態    ①介護者の健康障害    ②必要な介護期間    ②家族に影響を与える状況的ストレス因子の存在(例:経済的      困難 等 ■診断指標:      ①今後も外では働けない ②経済的にはきりきり  

105 仮診断の検証 5.家族介護者役割緊張 この段階では該当するデータの存在がなく診断は不適切
①小さな子供が2人いる妻の健康状態などの情報が不足している。   また事故により、今後はリハビリをしながら自営業を営み生活を維持   することは、さらに困難なことが予測され、経済状態についての情報   が必要である。 ②慢性疾患をもちながら今回の入院や退院後を考えると、追加情報を   収集した上で、この診断の確定・削除の判断を行う。                 

106 確定診断 # P:身体可動性障害(機能レベル2) E:①リウマチ性関節炎に伴う下肢関節の変形 ②両下肢ギプス固定(に伴う運動制限や
 # P:身体可動性障害(機能レベル2)     E:①リウマチ性関節炎に伴う下肢関節の変形       ②両下肢ギプス固定(に伴う運動制限や         筋力減退)     S:①両下肢関節運動の制限       ②松葉杖による歩行練習中       ③日常生活で他者の介助が一部必要              配下膳・排便・車椅子移動・清潔   

107 確定診断 ②リウマチ性関節炎に伴う上下肢関節 組織の変化 S:①OP後、下肢を動かす時に疼痛の訴え (滅多に鎮痛剤の希望はない)
 # P:疼痛     E:①OPによる術部組織の破壊や侵襲       ②リウマチ性関節炎に伴う上下肢関節        組織の変化  S:①OP後、下肢を動かす時に疼痛の訴え        (滅多に鎮痛剤の希望はない) ②関節の疼痛は我慢してきた

108 確定診断   # P:転倒リスク状態      R:①松葉杖使用(リハビリ開始1日目)         ②両下肢ギプス固定         ③転倒の既往         ④車椅子の使用(移動手段)

109 確定診断   # P:身体可動性障害   # P:疼痛   # P:転倒リスク状態 優先すべき看護診断   # 身体可動性障害   # 転倒リスク  

110 優先すべき看護診断 #1 P:身体可動性障害(機能レベル2) E: ①両下肢のギプス固定 ②上肢の筋力低下 ③関節の変形 ④疼痛
 #1 P:身体可動性障害(機能レベル2)      E: ①両下肢のギプス固定         ②上肢の筋力低下         ③関節の変形         ④疼痛      S: ①松葉杖歩行練習中(自力で歩行できない状態)         ②ADL活動が思うようにできない        ③下肢運動時の疼痛や関節痛の訴え  # 2 P:転倒リスク状態       R:前述①~④   

111 優先すべき看護診断とした根拠 1.Uさんの自立性を維持し、使用しないことによって起こる 両上下肢筋肉や関節の機能低下を進行させない。
  両上下肢筋肉や関節の機能低下を進行させない。 2.疼痛   身体を動かせない事が疼痛の診断の要因とはならない。   疼痛を#1の関連要因としたことで介入は可能である。   この逆は成立しない。   ①疼痛だけの要因で体を動かせないのではない。   ②疼痛を治療するための介入では、体を動かせない状態を      効果的に介入できない。    


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