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日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 西山教行(京都大学)

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1 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 西山教行(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 2005年11月18日 日本言語政策学会 シンポジウム <ヨーロッパの多言語教育の動向> フランスにおける 多言語主義の現状と展開 西山教行(京都大学)

2 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 多言語主義教育 母語の他に2言語を学習する体制 他者への拓き 職業能力の一環としての言語学習 民主的ヨーロッパ人の形成 母語による言語・文化の多様性の認識

3 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 多言語教育政策の理念 個人の言語生活に言語・文化の複合性 複数言語の並列ではない 部分的能力の構築 生涯教育としての言語教育 多言語主義教育と異文化間の対話 他者の言語の学習により、他者への尊厳をはぐくむ

4 Threshould Levelから『共通参照枠』へ
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) Threshould Levelから『共通参照枠』へ The Threshould Levelの刊行(英語版1975年、現在までに24言語) 学習目的特定のための機能・概念モデルの提示 コミュニカティヴ・アプローチの発展へ 就学前児童から成人までの全レベルの言語教育に共通する共通参照枠の開発へ(1991年以降) 『共通参照枠』の刊行(2001年) 言語教育のシラバス、カリキュラム、教材、試験、評価の共通基準

5 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 国内言語政策と対外言語政策 ヨーロッパはフランス語普及の最重点地域 ヨーロッパ諸国におけるフランス語の地位の低下 多言語教育により、英語+フランス語の選択肢を確保 多言語教育の模範を狙うフランス ヨーロッパ諸国への影響力を確保する 国内言語教育の充実が対外フランス語普及の担保

6 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) フランスの言語教育への取り組み 早期教育の導入 義務教育修了までに2言語教育の実施 言語教育の多様化 ヨーロッパ語、地域語、移住者の出身語 諸言語教育館の開設(2002年)

7 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 早期教育の実施体制 1989年より、試験的に導入(小学5年、週1コマ90分) 2000年より、幼稚園年長(5歳)より導入教育(3年間)+言語教育(3年間)を実施 小学3年より5年までの学習によりA1のレベルをめざす

8 『参照枠』におけるA1のレベル(基礎段階)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 『参照枠』におけるA1のレベル(基礎段階) 聞くこと:数、値段、時間が理解できる 読むこと:短く、簡単に書かれている指示に従うことが出来る 話すこと、やりとり:誰かを紹介することが出来る 話すこと:個人情報(住所、電話、国籍、年齢など)を伝えることが出来る 書くこと:自分自身について、簡単な表現を使い文を書くことが出来る

9 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 早期教育の目的 他言語による表現への拓き 他言語との比較により、母語(フランス語)のよりよい理解、とくに読解能力の養成 母語以外の言語を学ぶ喜びと欲求 国際交流(姉妹校交流)の推進 英語教育に限定しない現代語教育

10 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 初等教育の課題 英語教育への一極化の流れ 初等段階での言語教育から英語をはずすべきとの提言 社会的ニーズの高いものはその後にも学習可能 教員の言語教授能力の養成 児童の家庭に向けた情宣の不足 地域の外国人、民間人との連携

11 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 中等教育の多言語教育 中学1年からの第1現代語リスト ドイツ語、英語、アラビア語、中国語、スペイン語、現代ヘブライ語、イタリア語、日本語、オランダ語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語 中学3年から第2現代語追加リスト トルコ語、バスク語、ブルトン語、コルシカ語、ガロ語、メラネシア諸語、アルザスやモーゼル地方の諸言語、オキシタン語、タヒチ語

12 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 中等教育の言語教育実施体制 中学1年より第2現代語の導入 『参照枠』の定めるB2レベルが第1現代語の達成目標(会話能力をのぞく) 外国人TAの活用 ヨーロッパ・セクションの設置 インターナショナル・セクションの設置

13 『参照枠』におけるB2のレベル(自立した言語使用)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 『参照枠』におけるB2のレベル(自立した言語使用) 聞くこと:かなり長い講演や演説理解することが出来る 読むこと:現代文学のテキストを理解できる 話すこと:関心のあるさまざまな話題について明瞭で詳しく説明することが出来る 書くこと:ある意見についての賛否を明らかにする論文を書くことが出来る

14 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 中等教育の課題 英語(第1現代語)+スペイン語(第2現代語)が多数 第1現代語(英語、ドイツ語、スペイン語)の固定化 ドイツ語、ロシア語の凋落 移住者の言語教育(アラビア語、ポルトガル語)の低迷 初等教育との連携の遅れ 初等教育での言語選択の影響 2言語教育に立ち遅れる職業学校

15 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 教員養成の課題 現代語教育の多様性の確保 外国語による教科教育教員の養成

16 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 高等教育での言語教育 教養課程における言語教育の継続 留学制度の拡充(Erasmus, Erasmus mundus) 言語教育の多様性 103言語を提供(東洋語学校が46言語を提供) 外国語コースでは63.9%が英語を選択

17 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 課題:英語の寡占化と言語の多様化 英語への一極集中 多様性の確保 ドイツ語の凋落 スペイン語の上昇 移住者の出身語教育の振興

18 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 元老院からの政策提言 多言語主義教育に向けた世論の形成 地域の言語教育資源の調査 魅力的で、効率的な言語教育への整備 生涯教育の一環としての言語教育 初等教育での教員養成の整備 国際交流、異文化間理解と連動する言語教育へ

19 日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学)
日本言語政策学会第7回大会 2005年11月19日(京都大学) 日本は何を学ぶか 中等教育と高等教育、生涯教育の連携 諸言語教育(国語、日本語、英語、フランス語、ドイツ語、中国語、朝鮮語など)の連携 生涯教育としての言語教育 多言語教育へ向けた世論の形成 言語教育と国際交流の推進 多言語教育をめざした教員養成の再編


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