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スパコンで探る宇宙の創成 西村 淳 (高エネルギー加速器研究機構 & 総合研究大学院大学)

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1 スパコンで探る宇宙の創成 西村 淳 (高エネルギー加速器研究機構 & 総合研究大学院大学)
スパコンで探る宇宙の創成 西村 淳 (高エネルギー加速器研究機構 & 総合研究大学院大学) 最先端物理の市民講演会 「時空は何でできているのか~ホログラフィー原理からの展望」 2017年4月8日(土)、京都大学 基礎物理学研究所

2 現代の宇宙像 137億年前に小さな点から生まれ、膨張。 画像提供:NASA / WMAP Science Team

3 では、宇宙は一体どのようにして 始まったのだろうか?

4 最先端の物理学が示唆する一つの可能性 ← 朝日新聞( 朝刊)

5 目次 1.時空は曲がる 2.曲がり過ぎるとどうなるか? 3.時空を10個の巨大な行列で表す?! 4.スパコンで見えた「宇宙の始まり」
5.まとめと展望

6 1.時空は曲がる

7 アインシュタインの一般相対性理論 アインシュタイン方程式 (1915-16) 時空の曲がり具合 重い天体があると、周囲の時空は
物質 (エネルギー) 重い天体があると、周囲の時空は 大きく曲げられている。

8 アインシュタインの一般相対性理論 アインシュタイン方程式 (1915-16) 時空の曲がり具合 重い天体があると、周囲の時空は
物質 (エネルギー) 重い天体があると、周囲の時空は 大きく曲げられている。 あたかも重い天体に引きつけられているように運動する。

9 アインシュタインの一般相対性理論 アインシュタイン方程式 (1915-16) 時空の曲がり具合 ニュートンの万有引力 近似的に
物質 (エネルギー) 近似的に ニュートンの万有引力

10 一般相対性理論を検証する 水星の近日点移動 重力レンズ効果 重力波の観測 ニュートンによれば安定な楕円運動のはずが・・・
遠い銀河がゆがんで見えたり、 二重に見えたり・・・ 重い天体など 2個のブラックホールが合体する際に 放出された重力波を、2015年ついに観測!

11 アインシュタイン方程式の解(1) : ブラックホール
シュヴァルツシルト解 (1915年) 「地平線」 これより中に入ると、 光さえも抜け出せない シュヴァルツシルト 質量が極度に集中  太陽の20倍以上の質量を持った星が重力崩壊することにより生成  銀河中心部分に巨大ブラックホールが存在すると考えられている。

12 アインシュタイン方程式の解(2) : 膨張宇宙
フリードマン解 (1920年代) 一様等方性を仮定 フリードマン

13 2.曲がり過ぎるとどうなるか?

14 初期宇宙では、時空は極端に曲がっていた 宇宙が小さくなるほど、時空の曲がり方は激しくなる 曲率 =  半径

15 一般相対性理論の限界 プランク長さ h (プランク定数) 量子力学 c (光の速さ) 特殊相対性理論 G (重力定数) 一般相対性理論
時空の曲率半径がプランク長さより小さくなったら、 一般相対性理論は使えない。 (重力の量子論が必要) 宇宙の始まりを探るのに、一般相対性理論は使えない。     原子核の大きさは cm程度。     素粒子実験で調べられている最も細かいスケールは 10-16 cm程度。   

16 では、ミクロの世界で重力を(量子論的に) 扱うには、どうしたらよいのか?

17 ミクロの世界では、力は粒子が媒介 (力の量子論的記述) 重力も 「重力子(グラビトン)」 が媒介すると考えたいが、
湯川秀樹 「強い相互作用」 クォークを束ねて陽子、中性子、中間子などを作る力 「電磁相互作用」 電磁気力、電磁波(光、X線、ガンマ線など) 「弱い相互作用」 中性子のベータ崩壊などを引き起こす 2012年7月4日にヒッグス粒子と 考えられる新粒子が発見された。 重力も 「重力子(グラビトン)」 が媒介すると考えたいが、 朝永流の「くりこみ理論」がうまくいかない。 朝永振一郎

18 超弦理論 : すべての素粒子は極微のヒモ 1980年代~ 一般相対性理論を極微のスケールまで拡張する理論の最有力候補。
グルーオン 光子 (フォトン) Wボゾン、Zボゾン など プランクの長さ (10-33cm) と同程度 重力子(グラビトン) など くりこみの問題を回避して、重力の微視的(量子論的)記述を可能にする と同時に、力と物質の統一的な記述も可能に。 一般相対性理論を極微のスケールまで拡張する理論の最有力候補。

19 3.時空を10個の巨大な行列で表す?!

20 ホログラフィー原理 Dブレーン 閉じたヒモ 開いたヒモ : N×N 行列 重力子(グラビトン) 曲がった時空 このように、重力の理論は
’t Hooft (1993) Susskind (1995) Maldacena (1997) Dブレーン (開いたヒモがくっつくことができる「板」) 閉じたヒモ 曲がった時空 重力子(グラビトン) 開いたヒモ : N×N 行列 行列で書かれたDブレーンの理論から、 曲がった時空の描像が現れる このように、重力の理論は 「ホログラフィー」的に記述できる

21 IKKT行列模型 ホログラフィーの投影面(D-ブレーン)を一点につぶしたような理論 1996年12月、4人の日本人が提唱
10個の N×N 行列の要素が持つ自由度により、 (但し、Nは無限大の極限をとる) 10次元の曲がった時空とその上を伝播するヒモのダイナミクスが表せると予想。 Asato Tsuchiya KEK  筑波大 KEK  京大 東工大  KEK KEK  阪大  静大 2002 1998 1999 1997

22 行列模型における量子論的な時間発展 この積分に大きな寄与をしている行列の配位から、 宇宙の時間発展を読み取る。 B
Sang-Woo Kim, Jun Nishimura, and Asato Tsuchiya, Physical Review Letters 108, (2012) c.f.) ファインマンの経路積分による    量子力学の定式化 10個の行列 t B のすべての要素に関する積分 y スーパーコンピュータで計算を実行 A この積分に大きな寄与をしている行列の配位から、 宇宙の時間発展を読み取る。 x

23 行列から宇宙の時間発展を読み取る Sang-Woo Kim, Jun Nishimura, and Asato Tsuchiya,
Physical Review Letters 108, (2012) 平均値 対角成分だけがゼロじゃなく なるような表示をとる。 時間を表す 小さい値 時刻  における 宇宙の状態を表す 小さい値 9次元の空間に対応

24 4.スパコンで見えた「宇宙の始まり」

25 3次元膨張宇宙の出現 時間 IKKT行列模型が持っている 9次元空間の回転対称性は 9つの方向の広がり 自発的に破れる。
Sang-Woo Kim, Jun Nishimura, and Asato Tsuchiya, Physical Review Letters 108, (2012) 3方向の広がりだけが急速に増大 IKKT行列模型が持っている 9次元空間の回転対称性は 自発的に破れる。 9つの方向の広がり 時間 “臨界時刻”

26 簡単化した模型における膨張則 (1) 膨張があまり進んでいない、宇宙初期で良い近似を用いた結果 インフレーション仮説 との関連性を示唆
Ito, Kim, Koizuka, Nishimura and Tsuchiya (2014) 指数関数的膨張を観測 インフレーション仮説 との関連性を示唆

27 簡単化した模型における膨張則 (2) 膨張が十分進んだ領域で良い近似を用いた結果 ベキ則的膨張を観測 輻射優勢期のフリードマン宇宙
Ito, Nishimura and Tsuchiya (2015) ベキ則的膨張を観測 輻射優勢期のフリードマン宇宙 との関連性を示唆 𝑡 𝑐

28 スパコン「京」を用いたIKKT行列模型の研究が、現在も進行中。
ポスト京、重点課題9、サブ課題A「究極の自然法則と宇宙開闢の解明」の1テーマ

29 5.まとめと展望

30 まとめ アインシュタインの一般相対性理論 (1915-16) 重力の起源は、時空の曲がり具合 (ブラックホール、膨張宇宙、重力波 etc.)
アインシュタインの一般相対性理論 ( )    重力の起源は、時空の曲がり具合 (ブラックホール、膨張宇宙、重力波 etc.) 宇宙の始まりを探るには、一般相対性理論では不十分。 プランク長さ (10-33 cm)程度の微視的なスケールでは、重力の量子論が必要。 重力の量子論の最有力候補 : 超弦理論 (1980年代~) 「ホログラフィー原理」の登場で、曲がった時空を行列で表すことが可能に。 IKKT行列模型 (1996) : 曲がった10次元時空とヒモのダイナミクスを表すものと予想 スパコンで調べた結果は、(3+1)次元の膨張宇宙の出現を示唆。

31 宇宙創成のイメージ動画

32 展望 超弦理論の今後の進展に、ご期待ください。
この結果は、IKKT行列模型が本当に、曲がった10次元時空とヒモのダイナミクスを 表す理論であることを支持。 又、そうであるならば、我々は既に「宇宙の始まり」を見ているといってよい。 それを実証するには、IKKT行列模型の数値的研究をさらに後の時間まで進めて、 一般相対性理論 + 素粒子理論 が有効な領域まで調べないといけない。 宇宙背景輻射の観測結果と矛盾しない宇宙が現れるのか? 実在する素粒子(電子、クォーク、フォトン、グルーオン etc.)がすべて現れるのか? ダーク・マター、ダーク・エネルギーの正体が解明できるか? 超弦理論の今後の進展に、ご期待ください。


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