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慶應義塾大学医学部 精神・神経科 藤澤大介、川原庸子
平成29年度東京都自殺未遂者支援研修 自殺予防の考え方 慶應義塾大学医学部 精神・神経科 藤澤大介、川原庸子 /
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今日の話題 自殺未遂者への支援の考え方 自殺未遂を未遂に防ぐ
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自殺未遂者への支援の考え方
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自殺未遂者支援が大切なわけ 自殺未遂での搬送は、貴重な介入の機会 自殺未遂は将来の自殺既遂の最大の危険因子
未遂後1年以内に1~3%、5年以内に約9%が自殺で死亡。 Owen et al. Br J Psychiatry. 2002 自殺者の44%に自殺未遂の既往がある。 Isometsä ET, Lönnqvist. Br J Psychiatry. 1998 自殺未遂での搬送は、貴重な介入の機会 アセスメント、介入、つなぎができる唯一の機会なことが多い
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最後の自殺未遂から既遂まで 最後の自殺未遂での救急外来受診から既遂までの期間 ・初回の自殺企図 ・身体疾患の併存 ・精神科未受診患者
約半数が6か月以内に既遂 約1割が1か月以内に既遂 (熊本医療センター:N=36) ・初回の自殺企図 ・身体疾患の併存 ・精神科未受診患者 が 短期(6か月未満)の自殺既遂リスク (p<0.05; x2 test) Kawahara Y, Fujisawa D, et al. Int Assoc Suicide Prevention 2015
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最初は軽い自殺企図も、 次の自殺は致死的になりうる
企図手段 未遂時 (件) 薬物過量内服 22 リストカット 16 衝動行為 5 いっ頚 4 飛び降り 2 服毒 1 切創・刺創 轢断 入水 0 焼身 不明 企図手段 既遂時 (件) リストカット 0 薬物過量内服 5 衝動行為 いっ頚 10 飛び降り 7 服毒 4 切創・刺創 3 轢断 1 入水 焼身 不明 8 吉田(川原)ら,2014
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人が自殺に傾倒していくプロセス 自殺 失業 多重 債務 準備 →精神疾患 状態 病気 死別 個人が有する危険因子 外的な 危険因子 ひきがね
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自殺企図者の90%以上が精神疾患に罹患している
(うつ病 躁うつ病) スライド改訂 パーソナリティ障害の位置とフォントサイズを変更 今、自殺につながりやすい要因として、精神障害もあげられていましたが、 自殺企図者の調査では、大多数は、最後の行動に及ぶ前に、 うつ病や、適応障害などストレス関連障害、統合失調症などの診断に該当する状況でした。 これらの病気を早期に発見して適切なケアにつなげることが必要です。 ICD-10診断(N=1348) Kudo Kaoru, et al: Study of the outcome of suicide attempts: characteristics of hospitalization in a psychiatric ward group, critical care center group, and non-hospitalized group.BMC Psychiatry 2010, 10:4
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自殺は複合的な問題から生じる 問題 病気 多職種による 複合的支援が必要 環境の変化 生活苦 支払 滞納 借金 心理 問題 家庭 問題 孤立
ハローワーク 問題 病気 環境の変化 生活苦 支払 滞納 借金 心理 問題 家庭 問題 孤立 誤った対処 体調 不良 身体疾患 生活費がない 保健・医療・福祉 生活保護 飲酒行動 ローン 税金滞納 生活の場 水道・ガス サポートの欠如 居場所がない 消費者金融から多重債務 地域 相談窓口 学校・家庭 家庭不和 保健・医療 福祉・地域 うつ状態・希死念慮
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つまり、問題は、 精神科ケア(医療) + 社会的支援
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自殺未遂者への積極的支援 Assertive Case Management 厚労省戦略研究ACTION-J
介入群 ケースマネージャによる ・定期面談 ・社会背景の情報聴取と支援へのつなぎ ・精神科的評価、心理教育 と精神科治療へのつなぎ 救急外来を受診した自殺未遂患者 ・20歳以上 ・精神疾患あり ・文書同意 R N=914 対照群 通常治療 Kawanishi C, et al. Lancet Psychiatry 1, , 2014
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自殺未遂者への積極的支援は再企図リスクを低下させる 厚労省戦略研究ACTION-J
介入群 対照群 リスク比 1ヵ月 3/444 (1%) 16/445 (4%) 0.18* 3か月 7/430 (2%) 32/440 (7%) 0.21* 6か月 25/417 (6%) 51/428 (12%) 0.47* 12か月 43/397 (11%) 60/399 (15%) 0.70 18カ月 55/380 (14%) 71/385 (18%) 0.75 Kawanishi C, et al. Lancet Psychiatry 1, , 2014
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問題があれば支援機関につなげる。etc.)
Post ACTION-J介入の流れ 精神科医診察 初回面接 心理教育 フェイスシート記入 CM紹介 状態確認 治療アドヒアランス確認 (ex. 再企図は起きていないか。 かかりつけに受診できているか。 生活上の問題は起きていないか。 問題があれば支援機関につなげる。etc.) 第1回定期面接(1週間後) 第2回定期面接(1カ月後) フォローアップ 第3回定期面接(2カ月後) 第4回定期面接(3カ月後) かかりつけが他院の場合でも救急で搬送された病院で フォローアップを続ける。 第5回定期面接(6か月後)
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H28 診療報酬化 PSWの介入に加算がついた初めての 診療報酬
PSWの介入に加算がついた初めての 診療報酬 [施設基準] (リエゾン加算算定施設) 自殺企図後の精神疾患の患者への指導に係る適切な研修を受けた専任の常勤医師1名及び適切な研修を受けた専任の常勤看護師又は専任の常勤精神保 健福祉士等1名が適切に配置されていること。
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救急医療での役割(帰宅時) トリアージ 指示 フォローアップ 初期治療・対応 意識レベル バイタルチェック リスクアセスメント ニーズ評価
例えば・・・ 頭部外傷 自殺未遂者 トリアージ 意識レベル バイタルチェック リスクアセスメント 再企図リスク評価 初期治療・対応 CT、MRIなど 神経学的検査 入院/帰宅 ニーズ評価 チーム連携 指示 フォローアップ かかりつけ医受診 「頭を打った人へ」 必要な精神科治療・ 支援機関へのつなぎ
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メンタルヘルス・ファーストエイドの 5原則 「り」 「は」 「あ」 「さ」 「る」 声をかけ、リスクを評価し支援を始めましょう
決めつけず、批判せずに話(はなし)を聞きましょう 安心(あんしん)につながる支援と情報を提供しましょう 専門家のサポートを受けるよう勧めましょう その他のヘルプやセルフヘルプ等のサポートを 勧めましょう 声をかけ、リスクを評価し支援を始めましょう(り:声かけ、リスク評価、支援開始) 決めつけず、批判せずに話(はなし)を聞きましょう(は:はなしをよく聞く) 安心につながる支援と情報を提供しましょう(あ:あんしんにつながる支援と情報) 専門家のサポートを受けるよう勧めましょう(さ:専門家のサポート) その他のヘルプやセルフヘルプ等のサポートを勧めましょう(る:セルフヘルプ等のサポート) 専門家に相談する前のメンタルヘルス・ファーストエイド: こころの応急処置マニュアル(創元社)
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どのように支援するか ・ラポールの構築 望ましいコミュニケーション ・リスク・アセスメント ・支援に“つなぐ”
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自殺をする人の心理 •両価性 生きたい願望 と 死にたい願望 の間の揺れ動き (苦しみから逃れたいという衝動と、生きたい願望がともに存在)
生きたい願望 と 死にたい願望 の間の揺れ動き (苦しみから逃れたいという衝動と、生きたい願望がともに存在) •衝動性 自殺は衝動的な行為 (表面張力+1滴のストレス が 自殺企図に) •心理的視野狭窄 切羽詰っていると、視野(思考・感情・行為)の幅が狭まっていく 自殺以外の、問題解決の方法を考えられなくなってしまう
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両価性「振り子モデル」 衞藤暢明先生(福岡大学) 資料より 死にたい気持ち 生きたい気持ち 自殺念慮 目の前の状態は 一点の状態にすぎない
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心理的視野狭窄 (トンネルの中の一点の光)
絶望感 精神障害 孤独感 この辛い状況から脱するにはこの方法しかない・・・
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支援的な態度 -「TALK」の原則 T(Tell) 誠実な態度で話しかける 腫れ物にさわるようにしない。自然に。 A(Ask) 自殺についてはっきりと尋ねる 「死にたいと思ったの?」 「何に困っていたの?」 L(Listen) 相手の訴えに傾聴する K(Keep safe) 安全を確保する 自殺の背景が解決するまで一人にしない
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もう一度、人を社会を信じてみよう、と思ってもらえる態度
のぞましいコミュニケーション 注意深く静かに耳を傾ける 相手の感情を理解する(共感) 受容や尊重を非言語的に伝える 相手の意見や価値観に対して、それを尊重する気持ちを表す(主 体性の尊重) 誠実に心をこめて話す 相手への関心や気遣い、思いやりを表す 相手の感情に注目する もう一度、人を社会を信じてみよう、と思ってもらえる態度 自殺予防 プライマリ・ヘルスケア従事者のための手引き(日本語版 第2版)より
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のぞましいコミュニケーション(例) 「とてもたいへんな思いをしたのですね」 「とてもつらかったのですね」
「話せる範囲で構わないので、よければ話していただけますか」 ・沈黙を恐れない (黙っていることも、聴いている、という重要なサイン) ・支援者や支援窓口の情報を提供するだけでも十分な支援
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望ましくないコミュニケーション 頻回の中断 衝撃を受けたことを表してみたり、感情的になる 自分が忙しいと相手に伝える 横柄な態度をとる
押しつけがましい、もしくは、不明瞭な発言をする 誘導的な質問をする 自殺予防 プライマリ・ヘルスケア従事者のための手引き(日本語版 第2版)より
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どのように支援するか ・ラポールの構築 ・リスク・アセスメント ・支援に“つなぐ”
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急性期病院と地域の連携・つなぎ 院内の連携、チーム医療(ソーシャルワーカー、リエゾンチーム等) ⇒多様なニーズ、問題に包括的に対応する
⇒多様なニーズ、問題に包括的に対応する 地域のメンタルクリニック、精神科病院との連携 ⇒診療情報提供書の作成、紹介先の医療スタッフへの連絡 地域の社会資源の活用 ⇒精神保健福祉センター、保健所 自治体HPでの相談窓口案内、自殺予防対策事業 学校や職域(健康相談質、産業医など) 民間団体 メンタルヘルスに関する情報提供ウェブサイト ex)厚労省:みんなのメンタルヘルス、こころもメンテしよう(若者向け)) こころのスキルアップ・トレーニング など
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具体的な支援先の情報提供 こころといのちの相談・支援東京ネットワーク 相談窓口一覧 (東京都福祉保険局) より
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具体的な支援先の情報提供 ・具体的な支援先の情報提供 ・「相談できる場所がある」ことを伝える 支援機関 セルフヘルプ HP
各自治体のリーフレット 緊急時のホットライン ・具体的な支援先の情報提供 ・「相談できる場所がある」ことを伝える
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医療機関から支援機関へ
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どのように支援するか ・ラポールの構築 ・リスク・アセスメント ・支援に“つなぐ”
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リスクアセスメントの際の問診 (基本な流れは他の疾患と同じ)
受診理由 現病歴 生活問題、社会問題 人間関係、喪失体験などが自然と語られることもある かかりつけ 内服 精神疾患の既往 身体疾患の有無、セルフケアの状況 既往歴 家族歴 自殺企図歴 身体疾患、精神疾患に関する悩み 家族など 緊急連絡先 家庭問題 ソーシャルサポートの欠如 希死念慮 今後の自殺計画の有無など緊急的な兆候の有無 検査
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自殺の危険因子 「自殺未遂患者への対応~救急外来(ER)・救急科・救命救急センターのスタッフのための手引き」(日本臨床救急医学会,2009)
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自殺再企図リスクが高い人 受傷機転 ・致死性の高い手段 例:縊首、とびおり、練炭 ・重篤や異常性が高い手段
例:縊首、とびおり、練炭 ・重篤や異常性が高い手段 (例:腱までの切創、腹部切創など) ・受傷の機転が不明で妙な人 (例:“よく覚えていないけど落ちた”) ・過去に重症の自殺企図をしている人 (今回の企図手段が軽くても要注意) 背景 ・自殺の決意の高さ 自殺の手段、遺書、発見されないよ う実施 ・絶望感 例:借金返済のあてがない ・見守り・サポート体制 ・専門的支援とつながっているか ・今後の予定 近親者の命日が近い、など
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希死念慮の確認 「死にたい気持ち」は自ら語られることが少ない 見捨てられ不安 羞恥心 罪悪感 患者の一番の関心ごとに関連する問題
心理的視野狭窄 など 「死にたい気持ち」は自ら語られることが少ない 医療者側から尋ねることが大切 患者の一番の関心ごとに関連する問題 信頼関係を築き、問題を扱う手がかりになる はっきりと聞く 患者は混乱状態にあり、あいまいな表現を理解する余裕がない 「死にたいという気持ちがありますか」 「死んでしまいたいくらいつらいことはありますか」 「もういなくなってしまいたいと思うことはありますか」
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緊急度が高い臨床症候 患者の言葉だけでなく、客観評価を併用する Warning signs(Ruddら, 2006)
否定・否認する患者がいる 重度の精神症状の一つとして、言葉が少なくなる Warning signs(Ruddら, 2006) BPSAS(Behavioral and Psychological Signs of Attempting Suicide) (羽藤)
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緊急度が高い兆候 自殺を具体的に計画している 精神病症状(幻聴、幻覚、妄想、言動のまとまらなさ)
焦燥感(そわそわ、衝動性、怒り、気分や行動の容易な変動) 追い詰められ感(心理的視野狭窄)、絶望感 硬い表情、態度(医療者に心を開いていない、または、精神症 状としての拒絶) アルコールや薬物の作用下 病識のなさ(自分を客観視できない=理性的に対応できない) 苦痛の改善策が見出せていない(例:痛みなどの身体症状) Warning sign(Rudd), BPSAS(羽藤)より
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自殺未遂を未遂に防ぐ
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総合病院における院内自殺の多くは一般病棟で起きている
対象 575の一般病院・総合病院 過去3年間の院内自殺 29% (117病院,347件)
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身体疾患は自殺の危険因子 身体疾患と自殺の危険(一般人口との比較) 慢性腎不全 人工透析 14.5倍 腎移植 3.8倍
慢性腎不全 人工透析 倍 腎移植 3.8倍 がん 頭頸部 倍 その他 1.8倍 HIV/AIDS 6.6倍 SLE 倍 脊髄損傷 倍 ハンチントン病 倍 多発性硬化症 倍 消化性潰瘍 倍 <Harris EC et al, 1994>
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がん罹患後の自殺リスク 対象30歳以上のスウェーデン一般住民6,073,240人コホート(追跡期間1991年-2006年)
534,154人ががんに罹患(前立腺>乳腺>大腸>皮膚>血液>--) 1週間以内:2.5/1000人年 3か月以内:0.9/1000人年 1年以内:0.60/1000人年 予後不良のがん(食道、肝・膵、肺)で顕著 Fang F, et al. NEJM 366;14, 2012
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がん・緩和ケア領域における希死念慮の関連因子
身体的苦痛 疼痛 抑うつ 希死念慮 ソーシャル サポート 絶望感 Chochinov H, et al. Psychosomatics Jul-Aug;39(4): Breitbart W, et al. JAMA 284(22), , 2000 などより作成
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“自殺予防はみんなの仕事” 医療者は貴重なゲートキーパーである 立場、機関ごとに果たすべき役割がある 気づき・連携・つなぎがキーワード
切れ目のない支援体制・ネットワークづくり 医療者は貴重なゲートキーパーである
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ケアする人自身のセルフケア 思い出す 救急医療、精神科医療は社会の隙間の一つ 自身のフラストレーションを患者にぶつけない
自殺は複合的な問題。患者の長年の背景に基づくもの 自傷・自殺を選ぶまでには相当の理由があったはず 他に助けを求める先がないから救急医療にたどり着いた 救急医療、精神科医療は社会の隙間の一つ 個人や医療でどうにもできないこともある できるささやかなことを、粛々と 自身のフラストレーションを患者にぶつけない セルフケア、職場でのお互いのサポート
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まとめ 一層の連携を、これからもよろしくお願いいたします! ・医療 + 社会的支援 へのつなぎによって自殺は減らせます。
・医療 + 社会的支援 へのつなぎによって自殺は減らせます。 ・救急医療現場は、将来の自殺既遂を食い止める大切な場面です。 ・自殺未遂者は、脆弱な心理状態に陥っています。 「もう一度社会を信じてみよう」という気持ちになれるかどうかは、対応する人の態 度や言動にかかっています。 一層の連携を、これからもよろしくお願いいたします!
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救命救急センターに搬送された自殺未遂者の自殺企図の再発防止に対する複合的ケース・マネージメントに関する研修会
(詳細は自殺予防学会HP参照) 救命救急センターに搬送された自殺未遂者の自殺企図の再発防止に対する複合的ケース・マネージメントに関する研修会
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(Psychiatric Evaluation in Emergency Care)
(詳細は臨床救急医学会HP参照) (Psychiatric Evaluation in Emergency Care) 主催:NPO法人PEEC研究機構 共催:日本臨床救急医学会 日本精神科救急学会 日本総合病院精神医学会 後援:厚生労働省、昭和大学病院、東海大学医学部 アシスタント ファシリテーター 【PEECコースの一般目標】 精神科医不在の状況において 精神科的問題を有する救急患者に標準的な初期診療を提供するために、救急医療スタッフとして必要な医学的知識、接遇法、入院管理、リソースの有効活用、外来フォローアップへのつなぎ方をコースを通して身につける。 参加者 「大量服薬による自殺企図をおこしたパーソナリティ障害」 「救急外来を頻回受診する過換気症候群」 「統合失調症で不穏・興奮を呈する例」 「覚せい剤などの違法薬物の中毒例」 など
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参考資料 「自殺未遂患者への対応~救急外来(ER)・救急科・救命救急センター のスタッフのための手引き」(日本臨床救急医学会,2009)
「精神科救急医療ガイドライン(自殺未遂者対応)」(日本精神科救急学 会,2015) 自殺予防 プライマリ・ヘルスケア従事者のための手引き(日本語版 第2版) 医療者が知っておきたい自殺のリスクマネジメント(高橋祥友,医学書 院) PEECガイドブック(Psychiatric Evaluation in Emergency Care)-チーム医 療の視点からの対応のために-(監修:日本臨床救急医学会,へるす 出版)
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