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第10週 その他の測位方法 自律航法とナビ 携帯電話測位 gpsOneの事例
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GPSの限界 今日,位置情報の計測とサービスの需要が高まる一方である。 測位の精度の向上と安定性の改善という2つのことを高く要求する.
DGPSでは1m程度の精度が得られるため、人間の移動を測定するという意味では、精度十分であるが。 トンネル、地下道、高架下などや高層ビル街、街路樹の多い通りなど、測位のできない場所も多い。 利用環境に制約されない位置測定の必要な事例も多い そこでは、GPSとジャイロセンサを組み合わせた自律航法(Dead Reckoning)や携帯電話測位(Cellular-phone Positioning System:CPS)が役に立つ。
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自律航法(Dead Reckoning)のシステム
方向センサ (コンパス/ジャイロ) GPS 地図 ナビ用コンピュータ 傾斜計 車速センサ ディスプレイ
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自律航法システムの作動 コンパスは磁北方向を定める.しかし,コンパスの精度は周辺環境にある金属物体に影響される。
車両が斜面を動く時、コンパスは地球磁気場の垂直成分から影響を受けるため、正確に方向を示さない。その影響を取り除くために傾斜計を使う。 車速センサは、車輪にパルスセンサを取り付けて車の走行速度と走行距離を測る. 現在,方向センサにコンパスよりも精密なジャイロが使われる.
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ジャイロの原理
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自律航法の動作方法 ジャイロや速度センサだけでは、走行距離が長いと誤差が累積して、予定コースを外れてしまう。そこで、地図を持ち込み、車の表示が走行中の道路から離れないようにする。 さらに,自律航法では,走行中の道路を間違ってマッチングすると、迷子になる可能性がある。そこで、GPSを導入し、出発地や途中の経由地が正確にわかるようにする。
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自律航法・地図・GPSを組み合わせたナビ
まず手入力あるいはGPSによって出発地を設定する。 コンピュータはコンパスと傾斜計のデータを使って前進方向を推計する。 同時に車速パルスによって走行距離が計算される。 このように前進方向と走行距離から現在地が推計される。 コンパスと傾斜計に誤差があるため、距離が長ければコースから外れる。 そこで、推計した位置を地図と比較して、現在地を更新してよいかどうかを判断する。 たとえば、現在の位置は道路区間にあるか、当該道路は前進方向と一致するかなどを条件にするわけである。 条件が満たされる場合、現在地を更新し、次のナビゲーションをはじめる。 GPSの計測値が入ったら、それも同様に以上の条件で更新の可否を判別する。
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単独GPSとジャイロ付きGPSの違い
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自律航法ナビの応用問題 軌跡を一貫して追跡する必要のある業務システムでは、ジャイロセンサとGPSの組み合わせが不可欠である。
たとえば、空中写真測量や航空機レーザスキャナシステムでは、カメラやセンサの姿勢パラメータをリアルタイムで、高精度にトラッキングしなければならない。 また、都市部でリアルタイムに道路を調査するときに、衛星数が4つ以上確保できない場合もあるため、飛行機と同様にジャイロセンサの併用が有効である。 さらに、歩行者ナビゲーションのシステムでは、人が歩道を歩くことが多いことを考えると、GPSだけでは安定した測位ができないため、軽量、高精度のジャイロセンサが必須となる。
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携帯電話測位の必要性 携帯電話基準局のサービスエリアは、都市部では数100mから数km、農村部では数kmから数10kmまであるため、それをもとにした携帯電話測位の精度が悪い。 そこで、1996年に米国連邦通信委員会(FCC)からE911という勧告が出された。それによると2001年までに緊急通報時の携帯電話の位置特定が95%の確率で150m以内となるように要求している。そこで、携帯電話の測位を開発する機運が急速に高まったわけである. 日本では2005年に全土に導入する予定.
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携帯電話測位の原理 信号強度:受信した信号の強度から距離を推計する。開けた場所では精度が高い。都市域ではマルチパスの問題があり、誤差が大きくなる。 ・到達角度:大きなアンテナで到達信号の角度を測る。都市域では基準局が多いため、アンテナの大きさが大きくなくてもよい。 ・位相計測:受信した信号の位相を測る。位相は非常に正確に測れる。ただし、GPSと同じように整数値バイアスの問題がある。 ・時間計測:受信機が信号の到達時間を正確に計測する。到達時間は距離の関数であり、信号強度法より正確に測れる。
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携帯電話測位の方式 セルフ方式 リモート方式 セルフ測位の原理は非常に簡単である。
電源入れると、携帯端末は1つの基準局と通信し、必要なシステム情報、たとえば基準局の位置、自分の近似位置、同期情報などを入手する。 そして、3~2個の基準局から到達時間を取得する。 これらの到達時間は位置計測値に変換される。 リモート方式 リモート測位では、まず,中央測位装置は、ユーザから特定のモバイルの測位要求を受ける。 この要求は複数の携帯端末を計測したり、特定の携帯端末の位置を今後3日間1分ごとに測位したりすることができる。 中央測位装置は携帯端末と基準局との間の往復時間を測定する。 そして、携帯端末は2番目の基準局との往復時間を計る。 これで2つの基準局との三角関係で位置を特定する。もし整数値バイアスが決まらないなら3つ目の基準局を探す。往復時間は、中央測位システムに送られ、位置が計算される。 そして、計算結果は、再びユーザに送られる。
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携帯電話測位のメリット/デメリット 携帯電話で測位できると、既存の携帯電話の通信基盤を使うため、基盤整備のコストが抑えられる。信号が弱いなら基準局を増やせばよい。 また,携帯システムは既存の電波を利用するため、新たに電波を割り当てる必要がない。 さらに重要なのはユーザ数が非常に多いため、双方向通信を生かした新しいアプリケーションの登場が期待できることだ。 しかし、携帯電話システムは測位のために設計されたわけでないため、解決しなければならない課題も多い。 たとえば、携帯電話システムは1つの基準局からしか信号を受けないように設計されている。これは良好な三角形を望むという測量の基本要求と矛盾する。
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gpsOneの測位(a)衛星3つの場合 GPS衛星 携帯基準局 携帯移動局
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gpsOneの測位(b)衛星2つの場合 GPS衛星 携帯基準局 携帯移動局
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gpsOneの測位(c)衛星1つ 携帯基準局 携帯移動局
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gpsOneの測位(d)衛星なし 携帯基準局 携帯移動局
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来週の知らせ 大学公務のため,来週,厳が授業に出てません. 最後のフィールド演習を行います.
GPS測位+温度センサで,キャンパス内の地表面の温度分布を測定する. 温度測定の原理を早く知りたい人は,第11回のスライドを見てください. 7つのグループに分けて行動します.授業に遅刻しないでください. 詳しくは当日,SA(徳江と飯塚)の指示に従ってください.
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