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事例研究(ミクロ経済政策・問題分析 I) - 規制産業と料金・価格制度 -

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1 事例研究(ミクロ経済政策・問題分析 I) - 規制産業と料金・価格制度 -
(#502 – ベクトル自己回帰分析(VAR)の応用) 2017年 12月 戒能一成

2 0. 本講の目的 (手法面) - 応用データ解析の手法のうち、時系列分析 VAR分析の概要を理解する (内容面) - 計量経済学・統計学を実戦で応用する際の 留意点を理解する

3 1. 時系列分析とVAR 1-1. “Box-Jenkins法”(定常化解析法) [復習] ARMAX モデル完成
     Granger因果性検定で y → x の因果性がないことを確認 #1 定常化処理 (成立条件#2)      y, x を 対数化、階差化、指数化などの処理により 定常性      (ADF)検定 を用いて、ほぼ「弱定常」の状態にする #2 モデル仮構築・推計      ACF, PACFの状態を見て、モデル構築・非線形回帰推計 #3 系列相関消滅の確認 (成立条件#1)      #2 のモデルの残差ε(t) を求め、Q検定、BGLM検定など により系列相関が残っていないことを確認する; - 系列相関が残っていれば不可、 #2 に戻り再構築      - 系列相関が消え かつ AIC(orBIC)最小のモデルが解 3

4 1. 時系列分析とVAR 1-2. “Box-Jenkins法”の条件が不成立の場合 - #3 系列相関が残留 (成立条件#1 不成立) → パネルデータ分析・(パネルVAR分析) 複数主体・時点のデータを統合しパネル化 - #1 定常化処理が困難 (成立条件#2 不成立) → 共和分(Co-integration)分析 (しかし通常は 1階階差・2階階差で定常化) - #0 逆因果性(or 双方向因果性)が存在 (成立条件#0 不成立) → VAR分析・(パネルVAR分析) 4

5 1. 時系列分析とVAR 1-3. Granger因果性検定と因果方向性 [復習] - y と x の間に 「y → x」方向 の因果性がない (成立条件#0) ことを確認する検定 - Granger Causality (因果性) 検定 (∀βk = 0?) x(t) = μ + Σθi*x(t-i) + Σβk*y(t-k) +ε(t) x*(t) = μ*+ Σθ*i*x(t-i) +ε*(t) 仮に x(t) を xの過去値 と yの過去値 を説明 変数として推計した結果が、xの過去値のみ で推計した結果(x*(t)) と有意な差がないならば、 y→x 方向の「(Grangerの意味での)因果性」なし 5

6 1. 時系列分析とVAR 1-4. Granger因果性検定の意味(1) - Granger因果性検定時には、 y と x を用いた VARと、x のみの VARを行い、 過去分の yの 係数に関する F検定 or χ2検定 を行う ( F検定 : y の過去の係数が全て 0 と仮定した 際の残差平方和(SSR)を比較 ) ( χ2検定 : y の過去の係数を 0 と比較 ) → 過去分の y の係数が全て 0 と有意な 差がないのであれば、y の過去の系列は x に影響を与えているとは言えない 6

7 1. 時系列分析とVAR 1-5. Granger因果性検定の意味(2) - Granger因果性検定で y → x 方向の「逆因果」 が検出されることと、実際に y と x の間に通常 の意味での原因と結果の関係があることとは、 直接的に関係しない ← Granger因果性検定は、通常の因果性の 必要条件でしかなく、時系列的に見て 「先に起きたのはどちらか」を判定するのみ (ex. 企業の債務不履行 と 業績悪化 決算で業績悪化が報じられる前に債務不 履行が起きるが、真の因果は逆である ) 7

8 1. 時系列分析とVAR 1-6. Granger因果性検定の意味(3) - 同様に、因果性があるはずがない x と y の 間に Granger因果性検定で y → x 方向の「逆因 果」が検出された場合でも、ARMAXモデルや単 純なパネルデータ分析の利用は避けるべき ← Granger因果性検定で逆方向の因果性が 観察されるということは、真の因果性はとも かく Y = β*X + ε という算式の Y と ε が相関を持ち、最小二乗法の成立要件が 数学的に満たされていないことを示す 8

9 1. 時系列分析とVAR 1-7. Granger因果性検定結果と対処 Y = β
1. 時系列分析とVAR 1-7. Granger因果性検定結果と対処 Y = β*X + ε というモデルを用いて分析を 行おうとする際に; - y と x の間に 「y → x」方向 の因果性がない (Granger 因果性検定 「保留」) → ARMAX, パネルデータ分析などが可 - y と x の間に 「y → x」方向の因果性がある (Granger 因果性検定 「棄却」) → VAR (・パネルVAR) 分析を行う必要有 但し 結果解釈が困難という問題有(後述) 9

10 2. 時系列分析としてのVAR 2-1. VARの基礎(1) - 試料 y, x の間に「y → x」方向の逆因果性が ある場合でも、y, x 両方の過去の値を説明変数 として使い、y(t), x(t) を自己相関項(AR)モデルで 同時推計してしまうことが可能 - 当該推計を Vector Auto Regression と呼ぶ y(t) βyy1 βxy1 y(t-1) εy(t) x(t) βyx1 βxx1 x(t-1) εx(t) → VARには最小二乗法が使える利点有 但し結果の分析・解釈が困難という欠点有 = + ・・・ + 10

11 2. 時系列分析としてのVAR 2-2. VARの基礎(2) - VAR分析では、y, x の時系列をともに内生変数 の AR(自己相関) であると仮定して解くため、 同時均衡など双方向の因果性や逆因果性が 存在する場合でも Y = β*X + ε とした際の係数 行列 β を得ることができる - 適切な外生変数が設定され、適切な次数が選 択された VAR の係数行列 βは、y, x を誘導型 で分析した結果を与える 11

12 2. 時系列分析としてのVAR 2-3. VARによる分析の概念 t+1 期 βxx βxy βyy y(t+1) x(t+1) βyx
衝撃応答→ h期後への △xの伝搬 分散分解→ h期後の △xの由来比較 y(t+1) x(t+1) y(t) x (t) △X 12

13 - VAR分析においては、y, x の過去の値を両方と も内生変数として同時推計するため、次数が 多くなると個々の係数を解釈する意味は乏しい
   も内生変数として同時推計するため、次数が    多くなると個々の係数を解釈する意味は乏しい    - VAR分析の結果分析・解釈は以下の 2つを使用     - 衝撃応答分析 Impulse Response Analysis 当期に △x の変化があった際、h期後の x, y が どの程度変化するか - 分散分解分析 Variance Decomposition An. h期後に △x が x, y にどの程度寄与するか 13

14 2. 時系列分析としてのVAR 2-5. VARによる分析結果の意味 - VAR分析の結果は、βについて行列形式で 誘導型で分析した係数が表現される - VAR分析の結果は構造型での分析結果同様の 解釈をすることはできない (ex. βは弾力性? ) → 必要な外生変数が欠けている可能性有 → 不必要な AR項が含まれている可能性有 - 見方を変えれば、これらの問題があっても数学 的に解くことができ予測も可能という手法が VAR 14

15 2. 時系列分析としてのVAR 2-6. VARにおける最大次数決定 - VAR分析の最大次数の決定( = 何期前迄の過 去値を内生変数に設定するか )については、 AIC/BIC などを用いて自動判定が可 ( STATA コマンド; varsoc [var.X1] [var. X2]・・ ) - FPE, AIC, BIC(SBIC), HQIC など利用する手法や 情報基準により結果が異なるが、BIC(SBIC) 又は HQIC が適切で、FPE・AIC では次数が過大推計 になる場合があることが証明されている ( Lutkepohl (2005) ) 15

16 2. 時系列分析としてのVAR 2-7. VARによる分析と順序仮定 - VAR分析において、衝撃応答・分散分解の両方 とも、結果表現に際して変数の「順序 ordering」を 仮定する必要有 (ex. Cholesky Deco. Ordering ) (∵ x, y に同時に起きた変動は識別できない) - 順序を仮定する結果、最も上位の変数の 1期目 の変動には、自己の変動分しか寄与しない (= 1期後について分析を行うことはできない) - 期数が増加するにつれて、順序を仮定した影響 は減衰していく 16

17 3. VARを用いた分析例 3-0. 家計の灯油・LPGの価格・消費量 [復習] - 家計世帯別月次灯油消費量 (家計調, ‘03 JAN-) → 月次ダミ-, 原油価格など外生変数が存在
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18 3. VARを用いた分析例 3-1. 家計の灯油・LPGの価格・消費量(1) #0 各データの時系列設定 (STATA : tsset X, [monthly] ) #1 価格・消費量についての最大次数解析 (STATA : varsoc X1, X2 ; 灯油13期・LPG14期) #2 (#1 の結果を用いた) Granger因果性検定 (STATA : var X1, X2, lag(1/13(14)) → (推計後) vargranger ) #3 定常化 (この場合 対数化, ADF検定) (続く) 18

19 3. VARを用いた分析 3-2. 家計の灯油・LPGの価格・消費量(2) 最大次数

20 3-3. 家計の灯油・LPGの価格・消費量(3) Gr.因果性
3. VARを用いた分析 3-3. 家計の灯油・LPGの価格・消費量(3) Gr.因果性 (途中結果略)

21 3. VARを用いた分析例 3-4. 家計の灯油・LPGの価格・消費量(4) #4 VAR分析 (STATA : var X1,・・ Xn, maxlag(1/t), exog(・・ ) #5 VAR – Impulse Response 分析 (STATA : IRF関数・ファイル使用) → 価格・数量に 1単位 の変化があった場合 次期以降の価格・数量の変化を予測 (#6 VAR – Variance Decomposition 分析 → 将来の価格・数量への寄与度を予測 ) 21

22 3. VARを用いた分析例 3-5. 家計の灯油・LPGの価格・消費量(5) 灯油VAR (途中結果略)
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23 3. VARを用いた分析 3-3. 家計の灯油・LPGの価格・消費量(6) 灯油-IRF   価格に衝撃/ 数量への各時点での効果

24 3. VARを用いた分析 3-3. 家計の灯油・LPGの価格・消費量(7) 灯油-IRF   価格に衝撃/ 数量への累積効果

25 3-3. 家計の灯油・LPGの価格・消費量(8) 結果解釈 - 価格・数量の「自分自身への影響」に注意 !
3. VARを用いた分析 3-3. 家計の灯油・LPGの価格・消費量(8) 結果解釈     - 価格・数量の「自分自身への影響」に注意 ! S0 価格・費用 Sn P0 X0 (現状) 与えた衝撃   △P (≠ Pn-P0) (X’) D0 Xn (N期後に予測される均衡        ← VAR-IRF 試算結果           △P→Q & △P→P) Pn 消費者余剰 変化 Dn 数 量 Q0 Qn


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