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東京大学理学系研究科 天文センター M2 江草 芙実
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Spiral Galaxies きれいなspiral模様を作るには? 差動回転 →短時間(数回転程度)で形が崩れてしまう×
→短時間(数回転程度)で形が崩れてしまう× 密度波理論:物質波ではなく、物質の粗密が波となって伝わり、定常な形(パターン)を作る。 パターン速度:ΩP [km/s/kpc] パターンの回転する角速度 ポテンシャルと密度・腕の話
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Pattern Speed パターン速度がわかると?
銀河面でのcorotationやLindblad resonanceの位置が計算できる。 観測結果と比較する事で、resonanceにおいてどのような現象が起きているかを知る事ができる。 しかし、パターン速度は実際に物質が運動している速さではないので、観測から直接は求められない。
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Previous Method Tremaine-Weinberg method Canzian test Canzian 1993 その他
連続の式を使い、パターン速度を求める。 Canzian test Canzian 1993 速度場の非軸対称成分を使い、corotationの位置を求める。 その他 Armの形状からresonanceを決める。 星形成効率のarm/interarm比からcorotationを決める。 Simulationとの比較を行う。
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Arm-offset Method (0) 渦巻腕に付随する星形成領域と分子雲の位置のずれを用いる。 仮定 純粋な円運動 剛体のパターン
(ΩP=定数)
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Arm-offset Method (1) 観測されるずれ d=VG×Δt-VP×Δt [km] 分子雲の腕 VG×Δt VP×Δt
星形成領域 t=0 t=Δt VG=ガスの回転速度 [km/s] VP=パターンの回転速度 [km/s] Δt=星形成のタイムスケール [s] 観測されるずれ d=VG×Δt-VP×Δt [km]
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Arm-offset Method (2) ずれを角度で表すと、 θ=(ΩG-ΩP)×Δt Δt:一定と仮定すれば、 観測量:θ・ΩG
定数:Δt・ΩP →θはΩGの一次関数 →fittingによって、Δtと ΩPを同時に求められる。 Δt ΩP
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Arm-offset Method (3) 特徴 仮定がシンプルである。 モデルによらない。 パターン速度と星形成時間を同時に決定できる。
誤差の評価が行える。
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M51 (NGC5194) 分子雲データ:CO (Helfer et al. 2003) 星形成領域データ:DSSのB-band パラメータ
距離 9.6 Mpc P.A.=22 deg inc.=20 deg CO on DSS B-band
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Phase diagram
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θ-R relation
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Rotation Curve Sofue et al. (1999)より、
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θ-ΩG relation
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Results パターン速度 ΩP=26+6-4 km/s/kpc 星形成時間 ΔtSF=4.1±0.6×106 年
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Previous Results M51のパターン速度 ΩP= 38 Elmegreen et al. (1989)
Armの形状・amplitudeによるcorotationの決定 ΩP= 40 Vogel et al. (1993) 速度場の非軸対称成分によるcorotationの決定 ΩP= 16 Oey et al. (2003) HII regionのモデル計算との比較によるcorotationの決定 ΩP= 38±7 Zimmer et al. (2004) COに対してTremaine-Weinberg法を適用 ΩP= This work
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Corotation Radius This work Elmegreen et al. (1989)
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Other Galaxies: NGC4254 NMAによるCOとHα画像にarm-offset法を適用 結果
ΩP=26 +10 -6 km/s/kpc Δt=4.8± 年
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Other Galaxies: NGC4321 BIMA SONGによるCOとdssのBバンドデータにarm-offset法を適用 結果
ΩP=37 +7 -6 km/s/kpc Δt=7.8± 年
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Summary Arm-offset Method 3つの渦巻銀河について、それぞれのパターン速度を精度良く決定できた。
↑ 今まで桁の見積もりしかされていなかった、 星形成時間を初めて観測的に決定した。
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ALMAに向けて Arm-offset method Offsetの誤差の最大の原因は、分子雲データ(CO)の分解能(約6秒)
↓ ALMAにより高分解能が達成されれば、更に精度良くパターン速度・星形成時間を決定できる。 M51で分解能が1/10になったとすると、 ΩP=26+2-1 km/s/kpc ΔtSF=4.09±0.06×106 年 高分解能→データ点の増加 「パターン速度と星形成時間一定」の仮定について更なる議論が可能に。
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END
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これまでの結果 銀河名 パターン速度 方法 Kent (1987) NGC936 104 T-W Cepa & Beckman (1990)
NGC3992 (M109) NGC628 (M74) 32 56 SFEのarm-interarm比 Merrifield & Kuijken (1995) 60 ± 14 Sempere et al. (1995) NGC4321 (M100) 20 Canzian + s Canzian et al. (1997) 31 Canzian Wada et al. (1998) 65 simulation Kranz et al. (2001) NGC4254 (M99) Debattista et al. (2002) Milky Way 59 ± 5
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結果 NGC4321 NGC5194 NGC4254 Δt=9.7±1.9 106年 ΩP=39 +24 -16 km/s/kpc
Δt=9.7± 年 ΩP=39 +24 -16 km/s/kpc NGC5194 Δt=3.9± 年 ΩP=23 +35 -22 km/s/kpc NGC4254 Δt=4.8± 年 ΩP=26 +10 -6 km/s/kpc
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まとめ θ‐ΩG relation 結果として妥当な値が得られたので、 この方法の有用性が示された。
以前のNGC4254に加え、今回の2銀河(NGC4321とNGC5194)でも、直線状の分布を確認できた。 Fittingにより、それぞれの銀河においてΔtとΩPの値を同時に決定できた。 ↓ 結果として妥当な値が得られたので、 この方法の有用性が示された。
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今後の課題 ずれの求め方 誤差の評価 ↓ 結果として得られるΔt、ΩPの値の 信頼性を高める。 客観的で、自動的に計算できる手法を確立する。
ずれと回転速度の誤差を正しく評価したうえで、fittingを行う。 ↓ 結果として得られるΔt、ΩPの値の 信頼性を高める。
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