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スライド資料 C4 ICT機器を活用した授業づくり ④特別支援学校における ICT活用 兵庫教育大学の小川です。一応作者です。

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1 スライド資料 C4 ICT機器を活用した授業づくり ④特別支援学校における ICT活用 兵庫教育大学の小川です。一応作者です。

2 スライド資料 C4-1 自尊心の育成とICT活用

3 特別支援教育でICTを活用する際に まず抑えて頂きたいことは
子供たちの自尊心や自己肯定感を 育むことが重要です 特別支援教育でICTを活用するには… まず、基本を押さえる必要があります まずは、基本をおさえましょう 特別支援教育でICTを活用する際にまず抑えて頂きたいことは子供たちの自尊心や自己肯定感を育むことが重要です 意思表出が難しい子供の場合は・・意思を表出する経験。つまり、自分の想いを伝える経験を積み重ねることが重要です 身体を思うように動かせない子供の場合は・・・「動くことが楽しい」と感じる経験が重要です

4 今回は特別支援教育におけるICT活用を お金に例えて説明します 「自尊心」「意思表出」「動く」の 3つについて今回は説明します
私は講演等で説明する際にこれらを「お金」に例えています 今回は特別支援教育におけるICT活用をお金に例えて説明します 「自尊心」「意思表出」「動く」の3つについて今回は説明します

5 ~自尊心の貯金編~ まずは「自尊心(自己肯定感)」をお金に例えてみましょう

6 ポジティブな経験をお金の 「収入」と捉えます ネガティブな経験を お金の「支出」と捉えます
ポジティブな経験をお金の 「収入」と捉えます ネガティブな経験を お金の「支出」と捉えます やる気が出たり、褒められたり、達成感を感じたり、勝負に勝ったり、要求が伝わったり、願いがかなったり、ポジティブな経験をお金の「収入」と捉えます 我慢したり、怒られたり、勝負に負けたり、イライラしたり、要求が伝わらなかったり、そんなネガティブな経験をお金の「支出」と捉えます 話は変わりますが・・・学生の頃を思い出してください。得意な教科は何でしたか? 理科や数学が得意ないわゆる「理系」タイプの人、国語や英語が得意ないわゆる「文系」タイプの人、音楽や美術が得意ないわゆる「芸術系」の人 皆さんそれぞれ得意な部分があったはずです。逆に、苦手な教科もあったかと思います それでは質問です。得意な教科と苦手な教科どちらが勉強が大変でしたか? 95%以上の確率で苦手な教科の方がしんどかったと思います 得意教科を貯金、苦手教科を借金と捉えるとイメージしやすいと思います 貯金をためる(得意教科を頑張る)と借金の返済(苦手教科を頑張る)どちらが楽しいですか? ストイックな方を除けば多くの方は貯金(得意分野を頑張る)と答えるでしょう

7 特別支援教育の世界は 「得意」が生まれにくく 「苦手」が生まれやすい世界です
もうお分かりかと思いますが・・・ 特別支援教育の世界は「得意」が生まれにくく「苦手」が生まれやすい世界です つまり、「借金」が生まれやすいといえます モチベーションを生み出すにはある程度の貯金が必要です お金はあるから支払うものであって…お金がなければ、支払いも消極的になります ボーナス前とボーナス後を思い浮かべると分かりやすいかもしれません まずは、貯金をためることが重要です お金を貯めることで活動に対するモチベーションが高まります 活動に参加した結果「困り」が発生する可能性はもちろんあるのですが・・ 困ることもまた権利であると私は思っています ただし、注意点があります お金を貯めすぎてお金持ちにしてはいけません お金持ちになると自信過剰になったり他人と比較してしまいます 表現としては悪いのですがいわゆる「調子ノリ」状態ですね。調子に乗せてはいけません その時は「主体的に」お金を払わせることが重要です

8 因数分解ができるのに 小学校の文章題が解けない 中3の男の子がいたとします あなたなら、どう指導しますか?
たとえ話をします 因数分解ができるのに小学校の文章題が解けない中3の男の子がいたとします。あなたなら、どう指導しますか? アイデアは出ましたでしょうか?これは実際の経験談なのですが・・ 私はこの生徒に対して文章題を教えるのは諦め計算能力を伸ばしていきました 「行列」を教えたのです。行列は高校3年生の単元ですがパターンで解ける部分が多いのです 彼は行列の問題を解けるようになりました そして、彼は言いました。「僕はバカじゃないんだ」 彼は勉強のことではじめて「貯金」したのです お金がたまった彼は言いました。「他の教科もやってみたい」 皆さんなら、どの教科を教えますか?私は「歴史」を教えました。歴史を方程式で教えました 平城京+84=平安京。さすがに騙されないか・・・「ほんまや!方程式や!」ハマった・・。 彼は、他教科の暗記系にもチャレンジしはじめ最終的には成績もあがりました

9 大事なのは順番です 「支出」→「収入」ではなく 「収入」→「支出」の順番で 経験させることが重要です
お金がたまれば支払いに意識が向きます 繰り返しになりますがお金はあるから払うのであってお金がないと払うことができません まずは、ポジティブな経験が重要です ただし、勝負に負けたり我慢する経験をさせてはいけない訳ではありません 大事なのは順番です。「支出」→「収入」ではなく「収入」→「支出」の順番で経験させることが重要です ある程度、自己肯定感を高める(貯金する)経験をして「やればできるという見通し」を立てることが重要です この「やればできる」という貯金を見通しを立てる際にICTは有効です

10 例えば、日本地図パズル系のアプリ 例えば、日本地図パズル系のアプリ
確かに、楽しみながら日本地図を覚えることが出来るのですが・・私が注目したところは別の箇所にあります こういうアプリは、実は楽しみながら「自尊心を貯金できる」のです このような類のアプリは楽しんでいたら、いつの間にか出来る様になることが多いです まず「出来た!」という経験がモチベーションを生み出します ある程度、出来る様になってきたら他の先生を呼んできて見てもらいましょう。 見てもらうことで、さらにモチベーションが高まります 自尊心の貯金がたまればお金を払いたくなります つまり、チャレンジしたくなります アプリを介して自尊心のお金を貯める溜まったら支払いをさせる

11 アプリを介して子供と教師が コミュニケーションをすることで 自尊心が貯金されるのです 一番大事なのはコミュニケーションです
ただし、アプリが自尊心を高めるわけではありません アプリを介して子供と教師がコミュニケーションをすることで自尊心が貯金されるのです。一番大事なのはコミュニケーションです タブレット端末に子守りをさせてはいけません。ICTに抵抗があるのはこの部分かもしれませんね 例えば、漢字ドリルのアプリがあったとします。子供が漢字ドリルのアプリを使っている隣であなたはどんな声掛けをしますか? 今までの流れから行くと「すごいね」「できたね」と言わないといけないのかな・・そう勘ぐった方も多いと思います でも、実は教師は隣で見ているだけでも良いのかもしれません 隣でただ頷くだけでも自尊心は貯金されます。言葉をかけることだけがコミュニケーションではありません 大事なことは出来たことを「できた」と認めてあげること。そして、それを実現するツールとしてICTの可能性があるのです

12 もし、アプリが使えない・・そういう方も安心してください
タブレット端末のカメラ機能だけでも自尊心を貯金できます タブレット端末にはカメラ機能やビデオ機能がついています 子供たちに写真を撮らせてそれを一緒に見るだけでもコミュニケーションは発生しますね 撮ったものをその場で見れるのもポイントです

13 もしこの3つが学校にあったら・・ もしこの3つが学校にあったら・・ テレビに接続して大きく見せることも可能です
HDMIケーブルがあればパソコンとテレビを接続することも可能です カメラで撮った写真は基本的にコミュニケーションが発生するのでオススメです 子供が撮った画像でプレゼンさせるのも面白いですね

14 人と人とのコミュニケーションの 媒体としてICTを活用すると ICTは決して冷たい道具ではありません
ICTの正式名称はInformation and Communication Technology・・ってご存知でしたか? ICTのCはCommunicationのCです 本来は機械と機械の通信という意味で「C」は用いられているのですが 教育の世界では「人と人とのコミュニケーション」と解釈してよい気がします 一度、ICTをコミュニケーションの媒介の役割をになうものと捉えてみてください。きっと、使い方が変わってくると思います

15 2人1組で使っても コミュニケーションが発生します
コミュニケーションは教師と子供のコミュニケーションとは限りません 2人1組で使ってもコミュニケーションが発生します 「コミュニケーション」という観点で一度ICT機器を捉えてみてはいかがでしょうか? ここまで、自尊心の貯金という観点でICTの活用法について紹介しました 自尊心が貯金されたら支払いが可能になります。すると、「困り」が発生します。 困りを支援するICT活用については「インクルーシブ教育とICT活用編」をぜひご覧ください。


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