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前立腺腫瘍のVmatにおけるGafchromic film EBT3を 用いた線量検証
理学部物理学科 櫛田淳子研究室 3bsp3102 山田鴻一郎
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前立腺について 位置 膀胱の下 役割 前立腺液の精製 ⇒ 精子に対し栄養付与、保護 治療法 外科的手術
位置 膀胱の下 役割 前立腺液の精製 ⇒ 精子に対し栄養付与、保護 治療法 外科的手術 ⇒ 太い血管がたくさんあり、手術器具の 挿入空間がなく、位置的に困難 化学療法(抗がん剤) ⇒ 抗がん剤の感受性が低い ⇓ 放射線治療 Fig.1 前立腺の治療計画 [1]
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前立腺について 膀胱 前立腺 Fig.2 前立腺の治療計画 [1] Fig.3 人体 [2]
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腫瘍(がん)について 正常上皮細胞 良性腫瘍 悪性腫瘍(がん化) がん細胞が 自律的増殖 正常細胞からがん化への変異 ⇒ 段階層
正常細胞からがん化への変異 ⇒ 段階層 ①発がんと浸潤初期 ②がん浸潤、血管新生、血流への浸潤 ③血流からの離脱、浸潤、転移巣の確立 この3つを叩かないといけない がん(原)遺伝子変異 がん抑制遺伝子変異 正常上皮細胞 良性腫瘍 悪性腫瘍(がん化) 再発する がん細胞が 自律的増殖
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IMRTと回転原体照射について IMRT 回転原体照射
IMRT(Intensity Modulated Radiation Therapy) 強度変調放射線治療 放射線の通過を遮断するための金属板であるマ ルチリーフコリメータ(MLC: Multi-Leaf Collimator) を用いて正常組織の照射線量を抑えて、腫瘍部 分の線量の所だけ多く照射する治療法 ⇒ 当てたい場所に制限して、照射 照射門数:腫瘍に対し、照射方向の数 照射門数を1つとしてガントリを回転させながら 照射する治療法 ⇒ 回転しながら照射 腫瘍 1門目 4門目 Fig. 5 門数 腫瘍 1門目 Fig. 6 回転原体照射 3 門目 5門目 2門目 6門目 7門目 Fig. 4 MLC
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Vmatについて 足から見た方向 三次元画像
VMAT(Volumetric Modulated Arc Therapy) : 回転強度変調放射線治療 IMRT + 回転原体照射 ⇒ ガントリを回転させながら、線量率、ガントリ速度、 MLCの形状を変化させながら照射する治療法 メリット 治療時間の短縮、余分な線量の被曝低減 etc デメリット 患者の治療計画毎に線量検証が必要 ⇓ 今回はこのVMATを用いて前立腺腫瘍の検証を 利用し検証方法、原理の理解に努めた。 ガントリ回転方向 前立腺 照射方向 体の正面から見た方向 体側から見た方向 Fig. 7 前立腺の治療計画画像
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Gafchromic Film EBT3 特徴 R-TECH社の線量検証用フィルム 大きさ “8”×”10” 203.5㎠ [4]
大きさ “8”×”10” 203.5㎠ [4] 感光層の表裏が不均一に分布 100µmの厚さのシリカ微粒子で挟まれている。 照射位置の線量が濃度に依存 一般のスキャナーで使用可能 スキャン方向とfilm角度に依存 リアルタイムに放射線による画像の生成が可能 現像処理が不必要 水中で使用可能 明室で切断可能 これが重要 Fig.8 照射前フィルム Fig.9 照射しスキャン後フィルム
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3 points U 解析と 4points解析のPass率の比較 フィルムが濃度とスキャン方向に依存
結果 3 points U 解析と 4points解析のPass率の比較 フィルムが濃度とスキャン方向に依存 median filter matrixを加えて検証
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結果 ① 3 points U 解析と 4points解析のPass率の比較
3 points U 解析と 4 points 解析では3 points U 解析を検証では行っているが、なぜ 4 points 解析を行わないのか疑問に思ったので行ってみた。 解析結果からPass率はFig.5と6 の3 points U 解析では99.72% 、4 points 解析では 99.13%であった。 Pass率の違いはFig.5と6の赤く染まっている部分である。
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結果 ① 3 points U 解析と 4points解析のPass率の比較
この赤くなっている部分は治療計画とスキャンしたEBT3filmの線量分布との 違いを表している。 これによって、4 points 解析と3 points U 解析では3points解析の方が良く なっている。これはpointの位置による誤差である。 なぜならば、これらのpointはRT-3000-New-Waterファントムの基準穴を基に ペンを用いて手で書いた事である。 このことより、検証時にはなるべく手で書く point数を少なくし、3 points U 解 析を行う必要がある。
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結果 ② フィルムが濃度とスキャン方向に依存
結果 ② フィルムが濃度とスキャン方向に依存 線量濃度変換テーブル:濃度を線量に変換するための指標のこと。 fig.7のようにスキャナーのスキャン方向に対して画像を0°または90°回転させる ことによってPass率が変化した。また線量濃度変換テーブルとEBT3filmのスキャン 方向は同方向である。 Fig.8のように0°と90°でEBT3 filmのスキャンを行った。 このグラフから、Pass率が濃度とスキャン方向に依存していることが分かった。 検証時には、線量濃度変換テーブルとEBT3filmのスキャン方向を同方向にする必 要がある。 Fig. 10 MLC(左:[3]) Fig. 11 線量濃度変換テーブルのスキャン画像
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結果 ③ median filter matrixを加えて検証
フィルムには感光層の表裏が不均一に分布している。 median filter matrix を加えると低線量領域で治療計画との線量が一致しない傾向があるため、 必要があると思ったので加えた。 Fig. 12 filmスキャン画像 Fig. 13 median filter matrix の原理 [5]
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結果 ③ median filter matrixを加えて検証
Non Pass率:99.72% 3×3 Pass率:98.80% 7×7 Pass率:92.00% 5×5 Pass率:96.29% 9×9 Pass率:94.54% Fig. 14 3 points U解析の median filter matrix (Non、3×3、5×5、7×7、9×9)を加えたときの線量差と距離差画像
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結果 ③ median filter matrixを加えて検証
結果は median filter matrix を加えたらPass率は向上しなかった。また median filter matrix の行列範囲を大きくしていくにつれてPass率は減少して いった。 median filter matrix を加えることによって線量の勾配が平坦化されることに よって誤差が大きくなっていった。
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結果 ③ median filter matrixを加えて検証
Fig. 15 median filter matrix を加えていない 3 points U 解析画像
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結果 ③ median filter matrixを加えて検証
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まとめ 検証時には この3つ行うことが重要である。 3 points U 解析で行う。
EBT3filmのスキャン方向は線量濃度変換テーブルと同方向にして、 スキャン方向に対して90°回転させる。 median filter matrix を加えない この3つ行うことが重要である。
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参考文献 [1] 愛知県立中央病院 [2] 人体の3次元形状データ生成方法および3次元形状データ生成装置 %E5%BD%A2%E7%8A%B6%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E7%94%9F%E6%88%90%E6%96%B9%E 6%B3%95%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%EF%BC%93%E6%AC%A1%E5%85%83%E5%BD%A2%E7 %8A%B6%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E7%94%9F%E6%88%90%E8%A3%85%E7%BD%AE/disp- A, html [3] 杉田玄白記念 公立小浜病院 [4] R-TECH社 [5] メディアンフィルター
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ザックリ説明ショー 背景(まとめて説明) 検証方法(やったこと)について言う。 解析結果が[結果]に書いてある。
①3 points U 解析と4 points 解析を行ってみた! ②スキャン方向が違うFilmで治療計画画像と解析してみた! ③median filter matrix を加えて、2つの解析におけるPass率を調べてみた! 今回の結果を用いて、ACCUTHERA社のマルチセル方式動体ファントムの有用性を検討していく!
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