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対立仮説下でのみ存在する 遺伝形式という母数を持つ 2x3分割表検定に関する考察 ~SNPによるケース・コントロール関連検定~

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1 対立仮説下でのみ存在する 遺伝形式という母数を持つ 2x3分割表検定に関する考察 ~SNPによるケース・コントロール関連検定~
京都生物統計セミナー(KBS京都) 2009/11/10 京都大学医学・生命科学総合研究棟 京都大学大学院医学研究科附属ゲノム医学センター統計遺伝学分野 山田 亮

2 遺伝子DNA mRNA タンパク質 分子機能 形質

3 DNA mRNA1 mRNA2 Peptide1 Peptide2 Peptide3 Molecule3 Molecule2 Molecule1 Molecule4 Phenotype1 Phenotype2 Phenotype3 Phenotype4

4 Association study with DNA-markers
Non-susceptible Susceptible DNA-mRNA-Protein relation is not straight, but comparison between DNA variations and phenotype variations bypassing mRNA/proteins simplifies the analysis structure.

5 ディプロイド 父由来 母由来 5

6 優性遺伝・劣性遺伝 父由来 母由来 父由来 母由来 父由来 母由来 父由来 母由来

7 優性遺伝・劣性遺伝 父由来 母由来 父由来 母由来 父由来 母由来 父由来 母由来 ヘテロ ホモ1 ホモ2 アレルコピー数 2 0 1 1
2 0 1 1 0 2 形質比 優性遺伝形式 1:0 0:1 劣性遺伝形式 1:0 0:1 7

8 優性遺伝・劣性遺伝 父由来 母由来 父由来 母由来 父由来 母由来 父由来 母由来 アレルコピー数 2 0 1 1 0 2 形質比
2 0 1 1 0 2 形質比 優性遺伝形式 1:0 0:1 劣性遺伝形式 1:0 0:1 湿性耳垢は優性 が2つか1つで湿性 乾性耳垢は優性 が2つで乾性 8

9 複合遺伝性疾患と閾値モデル Complex genetic traits and threshold model
Heritability = 0.6    Vall=Vg+Ve; Vg=0.6 VlocusX=0.6x0.01 Allele freq of X = 0.4 HWE Phenocopy = 0.2 X non-risk homozygoutes X heterozygoutes Prevalence = 0.01 RR(homo1vs homo2) =1.71 RR(hetero vs homo2) = 1.29 X homozygoutes 9

10 多型

11 SNPのケース・コントロール解析 AA Aa aa 和 ケース r1 r2 r3 R コントロール s1 s2 s3 S t1 t2 t3

12 SNPのケース・コントロール解析 ジェノタイプ(AA Aa aa)の違いはケースになるリスクに影響するか? リスクアレルはあるか?
ヘテロだからこそ、という可能性を見るか、ヘテロはホモ1とホモ2の間と見るか ? Risk(AA) >= Risk(Aa) >= Risk(aa) ?

13 SNPのケース・コントロール解析 2の問いは1の問いでAがリスクをもたらすことを前提としている 2の母数は1に関する対立仮説下でのみ存在する
リスクアレルはあるか? A (もしくは a) はケースになるリスクをもたらすか? 遺伝形式は何か? AA Aa は aa に比べてケースになるリスクを増やすがその強弱はどうか? 2の問いは1の問いでAがリスクをもたらすことを前提としている 2の母数は1に関する対立仮説下でのみ存在する

14 遺伝形式という対立仮説下でのみ存在する(局外)母数を持つ 2x3分割表検定に関する考察 ~SNPによるケース・コントロール関連検定~
リスクアレルはある Risk(A)>Risk(a) 局外母数 k には範囲がある Risk(Aa)=k Risk(AA) +(1-k) Risk(aa); 0<=k<=1 k=1 : 優性 k=0 : 劣性 14

15 道具を導入

16 2x3分割表の幾何表現

17 n1+n2+...+nk=N; ni>=0 正(k-1)次元単体 k-1次元空間上のk本の相互に「対等な」ベクトルが cos (-1)(-1/(k-1)) なる角をなして作る

18 AA Aa aa Pop1 r1 r2 r3 R Pop2 s1 s2 s3 S t1 t2 t3 T R t1 t2 S t3

19

20 3カテゴリ(AA,Aa,aa)はそれぞれ2/3pの角で交わる向きに、幅t1,t2,t3を与えている
Pop1 r1 r2 r3 R Pop2 s1 s2 s3 S t1 t2 t3 T Pop1の正三角形とPop2の正三角形は R,Sに比例した大きさで 独立帰無仮説の点を中心に 点対称で配置され 3カテゴリ(AA,Aa,aa)はそれぞれ2/3pの角で交わる向きに、幅t1,t2,t3を与えている t2 t3 t1

21 面積を計算して、テーブル数を計算する この正三角形の面積は テーブル数は 1 N-2 N-1 1 2 N-1 N N

22 周辺度数から、とりうるテーブル数を幾何的に計算
9057 20005 10014 39076 52040 300012 78009 430061 61097 320017 88023 469137 単位正三角形は高さ1 N: テーブル数 A: 多角形の面積 L: 多角形の周長 7億6352万5503

23 SNPのケース・コントロール解析 2の問いは1の問いでAがリスクをもたらすことを前提としている 2の母数は1に関する対立仮説下でのみ存在する
リスクアレルはあるか? A (もしくは a) はケースになるリスクをもたらすか? 遺伝形式は何か? AA Aa は aa に比べてケースになるリスクを増やすがその強弱はどうか? 2の問いは1の問いでAがリスクをもたらすことを前提としている 2の母数は1に関する対立仮説下でのみ存在する

24 AA Aa aa 和 Pop1 r1 r2 r3 R Pop2 s1 s2 s3 S t1 t2 t3 T 検定手法いくつか
3独立カテゴリについての2群間の独立性検定 優性形式検定 劣性形式検定 Armitage-Cockran トレンド 検定~線形重み付けトレンド検定

25 自由度2カイ自乗統計量 3独立カテゴリについての2群間の独立性検定
10 20 30

26 等高線は楕円 をθ回転したもの  θ b a

27 Aa    <x,y> : 内積 ei : 3方向の単位ベクトル aa AA

28 AA Aa aa 和 Pop1 r1 r2 r3 R Pop2 s1 s2 s3 S t1 t2 t3 T 検定手法いくつか
3独立カテゴリについての2群間の独立性検定 優性形式検定 劣性形式検定 Armitage-Cockran トレンド 検定~線形重み付けトレンド検定

29 AA Aa aa 和 Pop1 r1 r2 r3 R Pop2 s1 s2 s3 S t1 t2 t3 T t2 + t3 t1
r1, s1 が等しければ、同じ検定結果 劣性 自由度1

30 AA Aa aa 和 Pop1 r1 r2 r3 R Pop2 s1 s2 s3 S t1 t2 t3 T 優性 自由度1
r3, s3 が等しければ、同じ検定結果

31 AA Aa aa 和 Pop1 r1 r2 r3 R Pop2 s1 s2 s3 S t1 t2 t3 T 線形トレンド 自由度1
r2, s2 が等しいライン 2r1+r2, 2s1+s2が等しければ、同じ検定結果 r1-r3, s1-s3が等しければ、同じ検定結果 =

32 3カテゴリ 自由度2 線形トレンド 自由度1 劣性 自由度1 優性 自由度1

33 3カテゴリ 自由度2 劣性 自由度1 劣性検定カイ自乗値は、3カテゴリ検定カイ自乗値の「接線」

34 自由度2の検定値楕円に引いた3接線は、3つの異なる自由度1の検定統計量に対応していた。
接線は楕円の全周に引ける。 3本の接線は、ホモとヘテロのリスク比に対応づけられる。 接線は自由度2検定で帰無仮説が成立しないときにのみ値を持つ母数である。 「興味ある」接線はどれか?

35 複合遺伝性疾患と閾値モデル Complex genetic traits and threshold model
Heritability = 0.6    Vall=Vg+Ve; Vg=0.6 VlocusX=0.6x0.01 Allele freq of X = 0.4 HWE Phenocopy = 0.2 X non-risk homozygoutes X heterozygoutes Prevalence = 0.01 RR(homo1vs homo2) =1.71 RR(hetero vs homo2) = 1.29 X homozygoutes 35

36 「興味ある」接線はどれか? ヘテロはホモ1とホモ2の間 ? Risk(AA) >= Risk(Aa) >= Risk(aa) ? “MAX” from Dominant to Recessive OMTT (Optimal Mode Trend Test)

37 Chi-square for Trend AA Aa aa marginal pop1 d11 d12 d13 R pop2 d21 d22
weight w1 w2 w3 dij = obsij –expij wi : トレンドの重み {w1,w2,w3}={1,r,0}; -∞<=r<=∞ r=1 : 優性モデル r=0.5 : 線形トレンド r=0 : 劣性 -∞<=r<=∞ : 自由度2 0<=r<= : OMTT

38 自由度2 自由度1 P値は OMTT 自由度・・・ 自由度1 優性 自由度1

39 おまけ

40 http://www. genome. med. kyoto-u. ac. jp/wiki_tokyo/index


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