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メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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Presentation on theme: "メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏"— Presentation transcript:

1 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏
2017年11月09日 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

2 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏
6.本(書籍) 6.1本の存在論-本の垂直性 本の垂直性(後世を意識した媒体性)・・・その垂直性を強く示すのもの 過去には写本(cf中井正一「委員会の論理」1936)がその典型かと(稀少資源の紙に書かれた媒体)。 現在は、本の商業的市場の外にある図書館もその垂直性がありうる。  (公共図書館の無料原則の潜在的な理由であるかも・・・門外漢の呟きだが) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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垂直性と物神性 本の物神性・・・このような本の垂直性と随伴して(平行して)本の物神性が生じる  「本は踏むべからず」 反対に プリントアウトした資料・・・使わなくなったら裏紙はメモに。否、最終試験後は即、ゴミ箱行き 古新聞・・・ちり紙交換、ゴザ、レジャーシート でも配付資料や新聞記事をソースに本 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

4 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏
物神化(フェティシズム)の説明1/2 下着フェチ、脚フェチ・・・下着、脚によって本来性欲が充たされるわけではない。 貨幣へのフェティシズム(カール・マルクス)・・・貨幣を万能の価値のように崇めること。:本来、貨幣・・・単に労働時間の記録・証明。労働時間の交換の媒体。 物神化(フェティシズム)=本来崇拝すべきものでないものを、神のように崇めること 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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カール・マルクス( ) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

6 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏
物神化(フェティシズム)の説明2/2 そう考えると、我々の性欲もフェティシズムに過ぎないとの見方も可能 以下のような性とお金の相同性 性欲・・・フェティシズム 本来の愛(交換)の対象・・・遺伝子 お金・・・フェティシズム 本来の取引(交換)の対象・・・労働時間 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

7 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏
本へのフェティシズム1/4 本のコレクション、つんどく・・・読まれてなんぼのものなのに←愛書家のフェティシズム 蔵書・文庫bibliothèque ・傷めずに読む(書き込み厳禁)→一つの図書館(libraryの意味)の源流か 物神化していないケース・・・ テープやマイクロフォンがなかった時代、著者の声や考えを記録したものにすぎない面(子曰く(『論語』)、あるいは筆記者としてのプラトン) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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本へのフェティシズム2/4 大学教員の意識・・・授業<<<論文・本の執筆(その後ろに控える文部科学省。大学改革支援・学位授与機構) これもある種の本、活字へのフェティシズム 私自身も同じ穴の狢(ムジナ) 要は昔の本の機能は、テレビやラジオが果たしうる 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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本へのフェティシズム3/4 本のフェティシズム示す言葉 1.本を踏むべからず ・・・幼少期より、「知-集合性の証」としての本への尊敬の念。集合性への畏れ、おののき あるいは知識への敬意 本のソース・元とはいえ、新聞記事や授業の配付資料は、本に較べ、多くの人の手を経ていない 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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本へのフェティシズム4/4 2.読書百遍、意自ずから通ず →ある種の「全体性」の幻想 ・・・作者の単なる「部分」ではなく、「部分」でありつつ「全体」を象徴する。本当は作者の考えの一プロセスを示すものに過ぎないのに。 3.「人間書物」という言い方。ミハイル・イリーン( )『書物の歴史』 ・・・これは逆にいえば、知恵者の人間よりも<<<書物の方がという意識(それは倒錯しているが) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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本のフェティシズムの理由1/5 1.宗教上の教典や歴史、特に正史が紙(あるいは紙の前史となる文字の記録媒体・石・竹・羊皮紙)の利用をかなり独占 ▽昔のヨーロッパの大学、神学部中心。修道院の大聖堂付属の施設として大学が始まった。 中世の有力大学のうち例外はボローニャ大学 日本でも鎌倉五山、京都五山は学問の中心、Bible は語源的に本の意味もある(bibliothèque、bibliography)(しかも語源はパピルス)(パピルス→ビブリオ、パピルス→ペーパー)。The Book は「聖書」の意味にも。 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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本のフェティシズムの理由2/5 神学や仏教哲学が学問・哲学の中心であった。修道院の図書館の姿にみられるもの 宗教=学問、本の保持者・保護者 カッシオドルスの建てたヴィヴァリウムVivarium修道院(540年創設)の写字室・・・ギリシア・ローマの古典を現代に残すのに貢献 本の垂直性を典型的に示す 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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東ゴート王国元宰相にしてヴィヴァリウム修道院の創始者カッシオドルス (485頃-585頃) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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オックスフォード大学マートンカレッジ 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

15 ハーバード大学メモリアル教会 https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4078919
2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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比叡山延暦寺大講堂 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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湯島聖堂大成殿 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

18 (参考)湯島聖堂にまつわる筑波大学のイベント
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本のフェティシズムの理由3/5 従来の本・・・聖書、歴史書・・・集合性の証し(デュルケム学派流にいえば) ▽現在の本 でも 内なる他者性を含める・媒介性(矛盾するものを媒介し=結びつけつつ、体系づける)    少なくとも、本の素材となった雑誌や新聞の記事(書き下ろしでない本の場合)や、著者のメモ(書き下ろしの場合)の作成にかかった時間よりも多くの時間が1ページに投入。 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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本のフェティシズムの理由4/5 ▽労働価値説的に、雑誌や新聞<<<本 2.本の物神性の背景としての、言葉の物神性 ▽「人生は一行のボオドレエルに若かない」 (芥川龍之介『或阿呆の一生』 )・・・芸術至上主義的な立場 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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本のフェティシズムの理由5/5 3.蓄積的で精査されて作られる情報源・・・更新しづらい・・・普遍的真理が盛り込まれていると考えられる可能性が高い。 ▽ネット情報の反対の性格(昔の本の形態にも相関) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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6.2出版社の二つの仕事 「本屋」という言葉の二義性、多義性 出版屋さん?書店さん?場合によって印刷屋さん、製本屋さんとも 現在の出版社の主な仕事 ・・・雑誌作りと本作り(ただし双方は連動するが、仕事内容はだいぶ違う) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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「書き下ろし」という言葉 従来「書き下ろし」は、本の帯の謳い文句・売り文句 ということは? 通常、本は書き下ろしではない 雑誌・新聞の連載を集める(編集する)→本の骨格→回ごとの矛盾・表記の違いの解消→完成 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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雑誌の編集部員の二つの機能 雑誌作り・・・新聞作りと本作りの中間的性格 編集部員が新聞同様自分で記事を書く場合   (記者的機能) 編集部員が外部の寄稿者の原稿を割り付けていく場合(編集者的機能) ・・・実際は著者として署名する有名人に、編集部員がインタビューして作る記事も多い 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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大手出版の商社的機能 大手出版社 編集や雑誌制作の何割かは子会社や別会社に(外注・アウトソーシング) その場合、自分たちは実質、名前を貸したり、販売網を提供したりするだけのことも(ネームバリューの力) 雑誌でも記者的機能、縮小(外注ゆえ)    →商社的機能を発揮 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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本のみの出版社 本のみの出版をする会社 ほとんど人員を要さずに、大きな仕事 全国的に良く知られているところでも、社員数名も・・・採用は一社当たり10数年に一度 本作りは、電話1本と人脈があれば可能 窮極の外注産業・・・文章は作家先生や有名教授。版下作りは版下屋さん。印刷は印刷屋さん、製本は製本屋さん(彼らはこれを本屋と呼ぶ)、表紙デザインはデザイナー。挿絵は挿絵画家先生。 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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「本屋」の多様な意味 昔は、印刷屋と出版屋と本屋(場合によっては版画屋、画家、作家)がある程度、同じ人物や企業によって担われていた              ↓ 分業化 本屋で多様な意味に 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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出版社の商社化1/2 (出版社をはじめ)全てのマス・メディア産業 商社的機能(編集者的機能の窮極) 記者的機能(自前でものを作る) 企業の大規模化、老舗企業のブランド価値の向上・・・ 現代に近づくにつれて 記者的機能→商社的機能 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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出版社の商社化2/2 記者的機能は非分業(自給自足)に近い(その典型が自給自足産業の典型・新聞社) 商社的機能は分業(分業←→自給自足) よって現代になればなるほど前者→後者に マスメディア企業が大規模になればなるほど 前者→後者に(編集プロダクション・制作プロダクション)(テレビの例だが「発掘!あるある大事典」(関テレ)の納豆騒動) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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(余談) 編集プロダクション、制作プロダクション(下請け)・・・元請けの大手マスメディアに較べ就職しやすい ただしいつまでも安月給、元請けの若手正社員の部下にとどまる キャリアを積んで独立してフリーになるか、元請けに転職するのなら良いかも。 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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6.3出版物の販売 委託販売(ほぼ、岩波と福音館を除き) 書店は出版物の陳列棚・・・買い取らない 短いサイクルで流れていく(児童書は例外) 委託販売で売れ残った出版物・・・取次店経由で出版社に返品・・・3-5年のスパンで倉庫に保管(在庫は課税の対象に。税法が本を物神化しているようにも思われる)・・・倉庫で3-5年経ったもの・・・裁断か古紙市場に(ゾッキ本) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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6.4出版物の特徴 互換性が効かない→ブランド忠誠心(特定の著者・特定の出版社だから買う・読むという人が多い)が強まる(後藤将之)岩波・福音館・みすず 放送にはない特徴 新聞は放送と出版の中間 代替可能性に対する代替不可能性 Cf.ホルクハイマー&アドルノ『啓蒙の弁証法』 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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商品とは?1/5 出版物はここでいう「商品性」が多少弱い情報商品 では、商品とは? 価格の付いているものは全て商品?→違う、でも我々の日常感覚はそう。 違う例・・・政府刊行物、国立大授業料、市営バス料金、国鉄(JRの前身)運賃、NPО法人の行うサービス、等々 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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商品とは?2/5 商品・・・「資本」を富ませるもの・利潤をあげるもの 資本家(⊇株主)に配当を得させ、しかも資本自体を自己増殖していくもの  G-W-G' なぜ自己増殖するか・・・労働者に払う賃金以上に資本の側が利益を得るから 資本は、自己増殖すること(儲けを得て、それを新たな資本に組み込むこと)を自己目的に 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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商品とは3/5 要は商品は理想や価値よりも利益(資本の自己増殖)を優先(「資本の無方向性」) 情報財のほとんどが商品・・・資本の自己増殖という目的のために、情報の中身が歪められる危険性 大量生産のもの、流通の速いものほど、利益至上主義になりやすい(商品性が強い) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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商品とは4/5 同時代に対する我々の眼・・・木を見て森を見ず 10年前に対する眼・・・木と森がある程度見える 100年前に対する眼・・・森のみが見える ➡同時代に対して近視眼的。近視眼的熱狂的讃美、熱狂的批判(最近の例「希望の党」) シューベルトもゴッホも同時代から低評価 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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商品とは5/5 よって、長期的視野に立つものほど、商品性(理想や価値よりも売れ行きを重視する姿勢)は弱いといえる ロングセラーも安定的な商売として成立する(岩波書店、みすず書房、福音館、等々) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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本と商品性1/2 逆にサイクル長く(紙は長持ちする、でも「酸性紙?」、でも50年は持ち堪える)、多品種少量生産の情報媒体である本・・・商品性はやや弱い とはいえ、現実の書店・・・委託販売→サイクル速い(開封もせずに返品される率さえも高い)→図書館の意義(流通期間の短い本という媒体を、紙という媒体の寿命に相応しく、長いものとする) 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

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本と商品性2/2 とはいえ、大半の本は(商品性はやや弱いが)商品であるということに注意を要す そして図書館の資料の大半は本であり、本の大部分は商品 商品でない本・・・政府刊行物、非売品(私家版)、自費出版など。政府刊行物以外、商品になりえた本より二級品(格下)のイメージも 「商品になる=審査を経た」という世間のイメージ 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

40 現実社会、商品の方が非商品より選ばれているが1/2
テレビドラマの世界・・・悪役・敵役以外美男美女ばかり・・・現実の世界の描写になっていない 素人の男女より、俳優、アイドル、モデルはイケメン美女揃い だけど、大半の美男美女の性格はきっと悪い 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

41 現実社会、商品の方が非商品より選ばれているが2/2
お袋さんの家庭料理より、レストランの食事は舌に愉しい だけど、外食ばかりする人は早死にする ➡商品は非商品の同類より絶対、質は上。 ・・・だけど、利益志向故の、歪みがある 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

42 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏
この章のまとめ1/2 書物、学問の垂直性の典型・・・聖書と結びつく書物、宗教施設と結びつく大学・学問 垂直性・・・後世や歴史や来世を意識 書物の水平性の典型・・・回転の速い商品としての軽装の書物 水平性・・・現在・同時代・空間性を意識 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏

43 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏
この章(6.)のまとめ2/2 現在の図書館資料の元となる素材(資料) ・・・現在は大半、商品としての本・・・一部を除き、水平的な媒体 図書館や本の旧来(本来)の機能 ・・・商業性に対抗する垂直性 ➡〔我々の課題〕現実に商品に取り囲まれる中でいかに商品のメリット(一定の水準の担保・多くの人々の共有)を活かしつつ、デメリット(売るための歪み)を減らすか 2017/11/09 メディア社会文化論・筑波大・情報学群・ 担当講師・後藤嘉宏


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