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Published bySára Dudás Modified 約 5 年前
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測定時にガラス電極の横の窓を開けるのは 電極の内部圧を開放し、ピンホール状に開いている液絡部から比較電極内部液(KCl)が染み出るようにするため KCl セラミックなどの多孔質でできています。 HCl
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液間電位 多孔質の隔壁 多孔質の隔壁 + - - + - - + - + + + + - - - - + - - + + + + + + -
負電荷過剰 正電荷過剰 上図のように多孔質の隔壁で仕切った2つの部屋に異なる濃度の塩酸が入っている状況を考えると、このときH+もCl-も拡散するが、H+の方が移動度が大きいため隔壁を挟んで、電位差が生じる。この電位差はイオンの拡散速度の違いから生じるもので、異なる電解質溶液の接合部にも現れる。このような電位差を液間電位と呼び、これを生じるような電解質溶液の接合を液体連絡、または略して液絡と呼ぶ。
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電気化学ポテンシャル μi=Gi+L・ zieψi =Gi+ziFψi
化学ポテンシャルは熱力学で用いられるエネルギー量で一般にμで表される。これはモル(mol)あたり(あるいは1分子あたり)のギブズエネルギーを意味し、通常は成分ごとに分けて考える。例えば成分iの化学ポテンシャルはμiで表す。電荷を帯びた反応種については電気的なエネルギーを考慮に入れる必要がある。電位がψにある系から-⊿eの電荷が放出されたときには-ψ・⊿eの電気的仕事が得られる。そこで、化学ポテンシャルに電気的仕事を合わせて電気化学ポテンシャルと呼びます。i成分がzie(C)の電荷を持つ荷電粒子であり、電位ψ(V=J/C)のところに置かれた時zieψi(J)の電気的エネルギーを持つ。したがってi成分1モルあたりの電気化学ポテンシャルは、 μi=Gi+L・ zieψi =Gi+ziFψi ただし、Lはアボガドロ数、Fはファラデー定数
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系のエンタルピー変化量= 仕事に使える自由エネルギー + 仕事に使えない束縛エネルギー
ギブズ自由エネルギー 系のエンタルピー変化量= 仕事に使える自由エネルギー + 仕事に使えない束縛エネルギー ⊿H=⊿G+T・⊿S 熱 ⊿G= ⊿H- T・⊿S エンタルピーの定義式から⊿H=⊿U+ ⊿ (V・P)= ⊿U+ V・⊿P +P・⊿V よって⊿G= ⊿U+V・⊿P+P・⊿V - T・⊿S エネルギー保存則からQ=⊿U+P・⊿V ⊿U=Q-P・⊿V したがって⊿G= Q - T・⊿S +V・⊿P エントロピーの定義式からQ=T・⊿S まとめると⊿G= V・⊿P
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⊿G= V・⊿P 理想気体を考えると状態方程式 PV=nRTよりV=nRT/Pを代入して圧力P0からP1までの変化量を求める(モル数n=1とする)と ∫ P1 P1 RT/P・dP=RT ln P0 P0 ⊿Gは状態G0(P0,T)からG1(P1,T)の変化なので P1 G1(P1,T)- G0(P0,T) =RT ln P0 P1 G1(P1,T) = G0(P0,T)+ RT ln P0 特にG0の状態を標準状態(25℃、P0=1atm)とすると標準生成ギブズ自由エネルギーをG0として G1(P1,T) = G0+ RT ln P1 標準状態から圧力の変化を伴う過程で、理想気体のギブズ自由エネルギーは、圧力の対数に比例して上昇する。
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理想気体を想定したように、理想溶液を仮定すると、「系」の圧力温度を一定に保つなら体積、内部エネルギー、エンタルピー、ギブズ自由エネルギーなどは溶液を構成する物質のモル数に比例すると考えられる。モル濃度をCとすると下記のように表される。 G(C,T) = G0+ RT ln C よって成分iの電気化学ポテンシャルは以下のようにも書き表せられる。 μi=Gi+L・ zieψi =Gi+ziFψi = Gi0+ RT ln Ci + ziFψi μi=Gi0+ RT ln Ci + ziFψi
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膜電位 液間電位は濃度の異なる電解質溶液をイオンが自由に透過できるような隔壁で仕切った時に現れる非平衡状態での電位差であった。もしこの隔壁の代わりに、陽イオンだけが透過できるような膜で仕切った場合、状況は異なる。仕切った直後は、濃度の高い方から低いほうへMz+が移動する。これはMz+の化学ポテンシャルの違いによって起こる拡散現象で、 Mz+の移動につれ左側では負電荷過剰になり、右側では正電荷過剰になる。その結果、 Mz+の電気化学ポテンシャルは左で下がり、右側では上がってくる。やがては両側で電気化学ポテンシャルが等しくなり、見かけ上の移動は止まる。このとき膜を挟んで高濃度側の陽イオンMz+(h)と低濃度側のイオンMz+(l)の間で平衡が成り立つ。 Mz+(h) Mz+(l) + - - + - - + - + + + + - - + - - - - + + + + + + - - + - - + - 負電荷過剰 正電荷過剰 塩MXの溶液(濃度が異なる)
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⊿ψ(l,h)= μl- μh= RT ln Cl + ziFψl - RT ln Ch - ziFψh Cl = RT ln
高濃度側の電気化学ポテンシャルは μh=Gi0+ RT ln Ch + ziFψh 低濃度側の電気化学ポテンシャルは μl=Gi0+ RT ln Cl + ziFψl ⊿ψ(l,h)= μl- μh= RT ln Cl + ziFψl - RT ln Ch - ziFψh Cl = RT ln + ziF(ψl - ψh) Ch 平衡状態にあるとき、電気化学ポテンシャルの差μl- μh =0と考えられるので、 Cl RT ln + ziF(ψl - ψh) =0 Ch RT Ch ⊿ψ= ψl - ψh = ln ネルンストの式 ziF Cl 平衡状態に達したときの膜の両側の電位差⊿ψを膜電位という。
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V ガラス電極を用いたpHメーターの電池図 AgCl Ag H+ H+ H+ H+ H+ H+ H+ H+ ガラス電極 比較電極 飽和KCl
0.1mol/l HCl AgCl Ag H+ H+ H+ H+ H+ H+ H+ 液絡 H+ ガラス電極 比較電極
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ガラス膜表面の構造 平面図 シラノール基 薄膜ガラス ガラス電極 SiOH SiO-+ H+ ケイ素 酸素 SiO4
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薄いガラス膜(0.1mm程度)を挟んで、接する2つの溶液のH+イオン濃度が異なると、その差に応じてガラス膜の両側に電位差(Eg)が現れる。ネルンストの式でガラス電極の内部に入れた既知の濃度のH+(〔H+〕in)に対し、サンプル中の水素イオン濃度が〔H+〕sampleのとき、次の電位を生じる。 RT 〔H+〕in Eg= ln 一般的に、内部の既知濃度のH+は、0.1モル塩酸溶液 F 〔H+〕sample pHメーターを構成する電池の起電力は、次の各式の平衡電位を合わせたもの E1:ガラス電極の内側電位 Ag(s)|AgCl(s)|HCl(0.1M) Eg:ガラス電極の内外に生じる膜電位 HCl(0.1M)|ガラス薄膜||Sample H+(X mol/l) E2:液間電位:銀・塩化銀電極の液絡を介したサンプル溶液と銀・塩化銀 電極の内部液(飽和KCl溶液)の間に発生する電位 Sample H+(X mol/l)||液絡|KCl(飽和)
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よってpHメーターでpHが測定できます。
E3:銀・塩化銀電極 KCl(飽和)|AgCl(s)|Ag(s) すなわち、 pHメーターを構成する電池の起電力Eは、 E=E1+Eg+E2+E3 このうちEg以外は一定と見なせられるので、 E1+E2+E3=E★とすると、 RT 〔H+〕in E=Eg+ E★= E★+ In F 〔H+〕sample RT E★は、標準液によって校正されるべき標準電極電位で、25℃では は、 、 ln(10)=2.303を用いれば F ここも既知 〔H+〕in E=E★+ log 〔H+〕sample よってpHメーターでpHが測定できます。
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Cin=10 Cout ⊿ψ= ψin- ψout RT Cout = ln = ziF Cin =-0.05917(V)
細胞の膜において、例えばカリウムイオンのように非対称に分布して平衡に達している場合には膜内外で電位差が生じている。例えば細胞内のカリウムイオン濃度が細胞外より10倍高い時、25℃における膜電位は・・・ Cin=10 Cout ln(10)=2.303 R= J/mol・K、F=96485C/mol、T=298.15K(25℃)より ⊿ψ= ψin- ψout RT Cout × = ln = × (-2.303) ziF Cin 96485 =- (V) よって細胞の内側のほうが、外側よりも約60mV電位が低いことになる。
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