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RIビーム速度選択用チェレンコフ検出器の開発 ―稀少RIリングへの効率的なビーム入射に向けて―
埼玉大学 理工学研究科 物理機能系専攻 物理学コース 鈴木・山口研究室 13MP105 榎本彩乃
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発表内容 研究背景 チェレンコフ光とは チェレンコフ検出器詳細 実験内容 56Fe Beamを用いた実験結果
54Cr Beamを用いた実験結果 結論 最初に本発表内容について簡単に流れを紹介します。 一番目に、このチェレンコフ検出器を開発するに至った背景を説明し、 二番目に、そもそもチェレンコフ光とは何かを説明します。 3番目に開発を行ったチェレンコフ検出器の詳細について述べ、 4番目に性能評価実験の内容について述べます。 5番目に鉄56ビームを用いた実験結果、 6番目にクロム54ビームを用いた実験結果について述べ、 最後結論という流れで発表します。
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1.研究背景 中性子過剰核における興味 ? 宇宙に存在する核種はいったいどのようにして生成されたのであろうか 鉄までの軽い核種
鉄よりも重い核種 星内部の核融合反応 中性子星周辺や超新星爆発 核図表と 重い核種の生成経路 Unknown! 中性子過剰核の質量測定計画 稀少RIリング計画 まず最初に、チェレンコフ検出器を開発するに至った背景と経緯についてお話します。 宇宙に存在する核種はいったいどのようにして生成されたのかという謎は、 非常に興味深いトピックです。 鉄よりも軽いものは星内部の核融合反応によって 鉄よりも重いものは中性子星周辺や超新星爆発で生成されます。 この鉄よりも重い元素合成過程には主にs-processとr-processがあり、 s-processの経路上の核種は比較的安定で核種についての研究も進められているため、その過程はよく知られています。 一方r-processの経路は図のように中性子過剰核領域を辿るとされ、 経路上の核種は未だ発見されていなかったり、 質量や寿命などの基本性質が測定されていなかったりする核種が多いため、まだその過程が良く分かっていません。 この中性子過剰核の特徴は、とても生成率が低く、半減期がとても短いことです。 実験によって測定を行うことは困難となりますが、これらの核種が興味深いことから 理化学研究所において中性子過剰核の質量測定計画 通称、稀少RIリング計画が動きだしました。 中性子過剰核の特徴 1)生成率が低い(~1 event/day) 2)計算によって予想されている半減期がとても短い(≤ 50 ms)
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1.研究背景 稀少RIリング計画@理化学研究所 中性子過剰核の質量測定を目的とした装置 →稀少RIリング 稀少RIリングの目標
1)検出効率 ~100% 2)短時間(~ 1 ms)で質量精密測定を行う RILAC RRC SRC SHARAQ fRC BigRIPS IRC 生成標的 左の図はRadioactive Isotope Beam Factory 通称RIBFと呼ばれる施設です。 重イオン線形加速器で初期加速されたウランビームは 4つのサイクロトロンによって光速の70%まで加速 されます。 click! 加速後は生成標的に衝突し、ここで様々な粒子が生成 します。 click! そして、右に示したのが計画が進行中の稀少RIリングです。 稀少RIリングの開発目的前のスライドでも紹介したとおり、 元素合成過程r-processを決定するために、中性子過剰核の質量測定を行うことです。 蓄積リング内に稀少RIを周回させることで、その周回周波数と質量の関係から 短時間で質量の精密測定を行います。 中性子過剰核の特徴を踏まえ、稀少RIリングに課せられた目標性能は、 低生成率な粒子を測定するため、検出効率を100%にすること。 それから、短寿命の粒子を扱うため、短時間で質量精密測定を行うことです。 RIBF@理化学研究所 仁科加速器研究センター 稀少RIリング
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1.研究背景 Trigger Pulse チェレンコフ光 生成 チェレンコフ検出器の開発動機 を用いた <個別入射システム>
ランダムに飛来する 稀少RIを識別し蓄積する 稀少RI自身で生成する Trigger Pulseを 稀少RIよりも先に伝送し、Kicker magnetを励起 チェレンコフ光 を用いた Trigger Pulse 生成 <運動量アクセプタンス> BigRIPS 𝚫𝑷 𝑷 ~ 6% 稀少RIリング 𝚫𝑷 𝑷 ~ 1% 粒子を選別し、 Trigger Pulseを生成 BigRIPSから稀少RIリングまでを表した図です。 稀少RIリングはBigRIPS SHARAQの後ろに位置しています。 稀少RIリングには、個別入射システムが導入され、いつ生成されるか分からないRIを 識別して蓄積できるようにデザインされました。 その重要な役割を担うのはこちらのキッカー電磁石です。 キッカー電磁石は、稀少RIリングに粒子が入射した時にのみ、 目的の粒子をリングの周回軌道にのせるために磁場をかける装置です。 そのため、BigRIPS焦点面F3を通過した際にキッカー電磁石の磁場励起のためのトリガーパルスを稀少RI自身で生成し、 稀少RIがキッカー電磁石に到達する前に、トリガーパルスを伝送し、キッカー電磁石を励起させなければなりません。 また、BigRIPSの運動量アクセプタンスが6%に対して、 稀少RIリングの運動用アクセプタンスは1%と小さいため、 F3を通過した粒子が全て稀少RIリングに到達できるわけではありません。 無駄なトリガーパルス生成は、キッカー電磁石の実験効率を悪くしてしまいます。 そこで、信号処理が簡単で、かつ、βによって粒子選択が可能である チェレンコフ光を用いたトリガーパルス生成用の検出器を開発することとなりました。 Trigger Pulse 生成
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1.研究背景 𝚫𝜷 𝜷 ~𝟏% チェレンコフ検出器の目標性能 ! 稀少RIリング計画の第1ゴール・・・ 78Niの質量測定
チェレンコフ検出器の性能目標 1)稀少RIリングの性能に合わせ、検出効率 ~ 100% 2)稀少RIリングの運動量アクセプタンス、 バックグラウンドの粒子の混ざり込みを考慮し、 速度分解能 𝚫𝜷 𝜷 ~ 1% 稀少RIリング計画の第一ゴールは中性過剰核78Niの質量測定を行うことです。 図に示したのは、78Ni周辺の核図表で、赤で示したのはF3へ到達すると予想されている粒子です。 その生成率を示したのがこちらの図です。粒子シミュレーションソフトLISEを用いて計算されたもので、 横軸に粒子のエネルギー、縦軸に生成率、図中には核種が示されています。 バックグラウンド粒子は実験対象の78Niと比べると生成率が高く、 78Ni由来のトリガーパルスを生成するにはおよそ速度分解能が1%程度必要となります。 そこで、本研究では開発性能の目標値として 低生成率な粒子を扱うために、検出効率100% 稀少RIリングの運動量アクセプタンス整合と、バックグラウンド粒子の排除を目的に速度分解能1%以下 を掲げ、開発と性能評価を行いました。
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2.チェレンコフ光とは 𝐜𝐨𝐬 𝜽 = 𝟏 𝒏𝜷 チェレンコフ光の発生原理 高速荷電粒子 𝒄 𝒏 𝒕 𝜽 𝜷𝒄𝒕 物質中
次に、チェレンコフ光の発生原理についてです。 光の速度に近いような高速の荷電粒子について考えてみます。 物質中の荷電粒子の速度が、物質中の光の伝播速度よりも早く走ると、 このように光の波面よりも荷電粒子のほうが早く移動することになり、 後から来た波面と干渉し合い衝撃波のように、ある角度方向に光が進みます。 このようにして観測できるのがチェレンコフ光です。 この時のチェレンコフ光の放出角度は、荷電粒子の進んだ距離と、光子の進んだ距離から 物質の屈折率を用いてこのように表すことが出来ます。 𝐜𝐨𝐬 𝜽 = 𝟏 𝒏𝜷 物質中
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2.チェレンコフ光とは チェレンコフ光の検出方法 𝐜𝐨𝐬 𝜽 = 𝟏 𝒏𝜷 beam beam β 𝑥(mm) ラジエータ仕様
観測可能範囲 光電子増倍管(PM) PM 強度 強度 beam 𝐜𝐨𝐬 𝜽 = 𝟏 𝒏𝜷 beam β 𝑥(mm) ラジエータ(鉛ガラス) 開発を行ったチェレンコフ検出器では、 チェレンコフ光を発生させる物質として、写真のような厚さ0.5mmの薄い鉛ガラスを使用しました。 以降ラジエータを呼ぶことにします。主な仕様はこの表の通りで、 屈折率は光電子増倍管の高感度波長領域λ=400nmでだいだい1.9程度です。 大きさは、直径30mmの円形で密度はこのようになっています。 薄いラジエータを単一βを持つ高速荷電粒子が通過すると、 鉛ガラス内でのエネルギー損失によって粒子の速度が落ちるため、 物質入射前後のβの拡がりだけ、角度にも広がりが生じるような形となります。 この光を光電子増倍管でとらえることにより、角度分布から速度を間接的に測定できます。 また、様々なβを持った粒子を通過させ、ある角度に光電子増倍管を配置すれば、 あるβだけを選択する事が可能だと予想できます。 実験では、この二種類の状況を作り出して性能評価を行いました。 ラジエータ仕様 屈折率n (𝜆=400nm) 厚さ 0.5(mm) 大きさ 𝜙30(mm) 密度 5.42(g/cm2)
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2.チェレンコフ光とは 𝐜𝐨𝐬 𝜽 = 𝟏 𝒏𝜷 チェレンコフ光の波長依存性 バンドパスフィルター仕様 400(nm) 10(nm)
また、実験ではチェレンコフ光の波長領域を狭めるために、バンドパスフィルタを使用しました。 物質中の屈折率は、左側のグラフで表されるように、放出されたチェレンコフ光の波長に依存します。 また、チェレンコフ光の放出角度は右側のグラフで表されるようにこの式から屈折率に依存します。 あるβをもつ粒子のチェレンコフ光の放出角度領域をよりシャープにするために バンドパスフィルターを用いて観測する波長領域を狭めました。 主な仕様はこのようになっており、光電子増倍管の頭に取り付けて実験を行いました。 中心波長 400(nm) 半値幅 10(nm) 有効径 𝜙21.4(mm) 厚み 6.4(mm)
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3.チェレンコフ検出器詳細 𝑥 θ 𝑦 <動作まとめ> 𝑥、𝑦を任意に動かし、 放出角度𝜃→𝛽を測定 スライダ可動範囲~100 mm
beam X-axis ラジエータ 𝑥 θ 𝑦 PM Y-axis 次に、チェレンコフ検出器の詳細について説明します。 写真は実際のチェレンコフ検出器の様子です。 ビームは画面左奥から右手前に通ります。 モーターを三つ使用し、光電子増倍管を左右に、ラジエータを前後に動かせるよう スライダをアルミ板に固定しました。 スライダの可動範囲はそれぞれ100mmで全体の大きさは615×410mmです。 光電子増倍管とラジエータを固定するステージは拡大するとこのようになっていて、 ラジエータをビームに垂直になるよう固定し、 光電子増倍管は予想放射角度程度傾けて固定しました。 また、ジオメトリはこのようになっています。 ラジエータを動かす軸を便宜的にy軸、光電子増倍管を動かす軸はx軸とし、 それぞれ原点は交点としています。 チェレンコフ検出器の動作をまとめると、 このx、yを任意に動かすことで、放射角度θを測定します。 実験ではモータをリモートで動かせるようにして、 放射角度、つまりβを測定しました。 <動作まとめ> 𝑥、𝑦を任意に動かし、 放出角度𝜃→𝛽を測定
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4.実験内容 放射線医学総合研究所でのRIビーム生成 56Fe 500 MeV/u PM scan exp. PM fixed exp.
▶ Primary beam 56Fe MeV/u ▶ Secondary beam Target (Be) Nucl. Energy 42 mm 56Fe 230 MeV/u 50 mm 54Cr 200 MeV/u PM scan exp. PM fixed exp. それでは次に、実験内容について説明します。 実験は千葉県にある放射線医学総合研究所の重粒子線がん治療装置HIMACを用いて行いました。 線形加速器で初期加速した後、 シンクロトロンでさらに加速し、実験領域SB2コースへと粒子を送ります。 実験は最終焦点面F3に検出器を置いて行いました。 使用した一次ビームは500MeV/uの56Feビームで、 Be標的によって二次ビームを生成し、 チェレンコフ検出器付近で230MeV/uの56Feビームを 光電子増倍管をスキャンする実験に使用しました。 チェレンコフ検出器付近で200MeV/uの54Crビームは 光電子増倍管を固定して速度選択を行う実験に使用しました。 重粒子線がん治療装置 HIMAC (Heavy Ion Medical Accelerator in Chiba) SB2 course
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4.実験内容 各焦点面のセットアップ TOF (Time of flight) →𝛽測定 ΔE 測定 Beam位置検出 Beam検出
エネルギー損失 ΔE 測定 Beam位置検出 Beam検出 次に、各焦点面でのセットアップを説明します。 上流からこのような検出器が配置されており、 それぞれの検出器の役割は、 TOF検出のためにF1とF3のプラスチックシンチレーション検出器を使用し、 ΔE検出のためにシリコン検出器を配置、 ラジエータ上でのビーム位置検出のためにPPACを二台使用し、 ビームを検出、規格化するためにmini検出器を使用しました。 こちらは実際に検出器を配置したF3の写真です。 暗幕で覆われているのがチェレンコフ検出器、その手前に コリメータ、プラスチックシンチレーション検出器、PPACが配置されています。
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𝝈 Replay!! 5. 56Fe Beamを用いた実験結果 peak QDCスペクトル QDCスペクトル ratio x(mm)
ヒストグラム と解析方法 peak Replay!! 𝑅 : 位置x[mm]でのチェレンコフ光の観測率 0.25 0.2 0.15 0.1 0.05 15 20 25 30 35 40 45 50 ratio x(mm) チェレンコフ光の分布 N N チェレンコフ光の QDCスペクトル チェレンコフ光の QDCスペクトル ~68% 𝝈 それではまず、56Feビームを用いた実験の測定結果です。 こちらは横軸がch、縦軸はカウントのヒストグラムです。 光電子増倍管を移動させると、このように光子数の増減を確認することが出来ます。 この時の観測率と位置との相関をとったのがこちらのグラフです。 横軸が位置、縦軸は、チェレンコフ光が観測できた割合です。 ガウシアンのフィッティングを行い ピークとシグマの値を導出しました。 ch ch 光電子増倍管の動き
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5. 56Fe Beamを用いた実験結果 𝚫𝜷 𝛃 =𝟎.𝟖[%] 解析結果 𝑝𝑒𝑎𝑘(𝛽)=0.592(±0.016%) 分解能の導出
Y : 19.5 (mm) X (L) : 25.0 (mm) ビームサイズ ϕ30 (mm) 入射角度 ≤1 (degrees) 𝚫𝜷 𝛃 =𝟎.𝟖[%] Fitting Result 𝜎(𝛽)=(4.8±0.2)× 10 −3 𝑝𝑒𝑎𝑘(𝛽)=0.592(±0.016%) 分解能の導出 𝑅= 𝜎 𝑝𝑒𝑎𝑘 ×100[%] それでは56Feビームを用いた場合の解析結果を述べます。 右のグラフがチェレンコフ光の分布で 横軸をβに直してあります。 点が実験値、点線はフィッティング結果です。 フィッティングを行った結果、シグマはβで4.8*10-3 ピークは0.592となりました。 このσをピークで割ったものを分解能とし、 速度分解能を導出してみると、 0.8%を得ることが出来ました。 𝜷
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6. 54Cr Beamを用いた実験結果 𝑅= 𝑁 ck 𝑁 hist ck hist ヒストグラム と解析方法 PMでチェレンコフ光を
観測できた粒子 F2Si(ch) count 𝜷 NCK ラジエータを 平行に通過した粒子 F2Si(MeV) N 54Cr 51V 48Ti 45Sc 𝑅= 𝑁 ck 𝑁 hist hist ck 次は54Crビームを用いた実験のヒストグラムと解析方法について説明します。 左はチェレンコフ光のゲートをかけていないヒストグラムで、 右がチェレンコフ光のゲートをかけたヒストグラムです。 横軸は全て粒子の速度β、 二次元ヒストグラムの縦軸はF2に配置したシリコンのエネルギー損失 それをβ軸に射影したのが下の一次元ヒストグラムです。 チェレンコフ光によってβの選択が出来ていることが分かります。 54Crはゲート後でも確認できますが、 51V、48Tiなどは相対的に数が少なくなっています。 そこで、二次元ヒストグラムに対して、ゲート前後の数を数え、 それぞれの粒子の観測率 Rを調べました。 また、一次元ヒストグラムに対しては、 ゲート前後のヒストグラムの比をとることで 各βごとの効率を調べました。 hist ck hist 𝜷
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6. 54Cr Beamを用いた実験結果 高効率条件 Efficiency=(96±1)% select particle : 54Cr
Y : 19.5 (mm) X (L) : 25.0 (mm) X (R) : 29.0 (mm) CK ゲート無し Efficiency=(96±1)% 𝜷 count ratio CK ゲート有り それでは、54Crビームを用いた場合において、一番効率のよかった結果を述べます。 条件はYが19.5mm、XがLRそれぞれ25,29mmのものです。 チェレンコフ光のゲートをかけてもヒストグラムはわずかしか変化しませんが、 上下のヒストグラムの比をとってみると、効率は96%となりました。 シグマはだいたい0.02、ピークは0.575とすると速度分解能は3.5%程度。 𝜷
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Replay!! 6. 54Cr Beamを用いた実験結果 D C B A A B C D 粒子選択 F2Si(MeV) beam 𝜷
次に、光電子増倍管でとらえる粒子を変えた時の結果です。 青く表示したのが54Cr、 緑が51V オレンジが48Ti由来のチェレンコフ光としたときのイメージ図で、 それぞれの粒子由来のチェレンコフ光を捉えるように光電子増倍管を配置しました。 ピンクはさらに高角にPMを配置しています。 このときの二次元ヒストグラムをみてみると このように、PMの位置によって捉えた粒子が変化しているのが分かります。 これを観測率で確認してみると D 54Cr V Ti Non 𝜷
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6. 54Cr Beamを用いた実験結果 D C B A A B C D A B C D 粒子選択 R beam
このようになります。 これは、横軸をポジション、それぞれの粒子の観測率の相関図です。 54Crをとらえるように配置したポジションAの時には、一番観測率の高い粒子がきちんと54Crに、 51Vのときは51Vのように、 ポジションを変えることで観測しているメイン粒子がきちんと変わっているのが確かめられました。 D A B C D 54Cr V Ti Non 粒子選択できていることを確認
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7.結論 稀少RIリングのビーム入射効率向上ための速度選択器として、 チェレンコフ検出器を開発・性能評価実験を行った
稀少RIリングのビーム入射効率向上ための速度選択器として、 チェレンコフ検出器を開発・性能評価実験を行った 性能評価実験により、56Fe Beamにおいて 速度分解能 𝚫𝜷/𝜷~0.3% を得た 54Cr Beamにおいて 効率~96%を得た チェレンコフ光によって粒子選択が出来ることを確認した 得られた結果は求められている性能仕様をほぼ満たしているが改良が必要 実用化に向けての基礎研究結果を十分に得ることができた 最後に結論です。 このようにして得られた結果は求められている性能をほぼ満たしていますが、 同時に実現できていないので、 実際に導入されるまでには、その点をクリアするような改良が必要です。 全体を通して、実用化に向けての基礎研究結果を十分に得ることができました。 以上で発表を終わります。
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粒子選択の効率低下 原因考察 ラジエータ・PM間の距離増加による光子数の現状 放出範囲拡大による取りこぼし R ※
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測定回路 PM out Hamamatsu R9880U-210 Amp(Gain ×20) Phillips Scientific 774
ADC Lecroy 2249W 帯域幅(3db):100 KHz to 1.5 GHz 立ち上がり時間:220 pSec 遅延時間 Typ. : 1.5 nSec 電荷積分型 線形範囲 0 to -2.0 V ゲイン:-0.25 pC/count +/- 5% Full-Scale Range: ~-500 pC (最大カウント : 1980) category/3100/3001/R9880U-210/index.html 受光面サイズ:φ 8 mm 感度波長:230~700 nm (peak:350 nm) ダイノード構造: メタルチャンネル ダイノード段数:10 最大印加電圧:1100 V 許容平均陽極電流:0.1 mA ゲイン Typ. : 2.0 × 106 暗電流(30分後) Typ. : 1 nA 暗電流(30分後) Max. : 10 nA 量子効率:~40%(𝜆~400 nm) esd/catalog/main/Lcrynim/ 2249w-spec.htm
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運動量アクセプタンス 𝚫𝒗 𝒗 =𝟏𝟎 % t B TOF~1 μs kicker magnet 磁場変化 𝑷= 𝑨 𝑸 ∙𝒗
100 ns TOF~1 μs kicker magnet 磁場変化 𝑷= 𝑨 𝑸 ∙𝒗 𝚫𝑷 𝑷 = 𝚫( 𝑨 𝑸 ) ( 𝑨 𝑸 ) + 𝚫𝒗 𝒗 1% 10% 10%
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エネルギー分解能 → 速度分解能 𝐸= 1 2 𝐴 𝑚 0 𝛽 2 𝛾∝𝐴 𝛽 2 Δ𝐴 A ~0 Δ𝐸 E =2.3 Δ𝛽 β
エネルギー分解能 → 速度分解能 𝐸= 1 2 𝐴 𝑚 0 𝛽 2 𝛾∝𝐴 𝛽 2 Δ𝐴 A ~0 Δ𝐸 E =2.3 Δ𝛽 β Δ𝐸 E ~2.5% Δ𝛽 β ~1% 𝛽~0.5
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54Cr Beamを用いた実験結果-補足- Eff. = 96% ratio Δ𝛽 𝛽 = 2.7 % 𝜷
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稀少RIリング
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BigRIPS F3 F3ステージ (イオンチェンバー用架台) 大きさ 755mm×795mm 真空度 10-6~10-7 [Pa]
最大積載荷重 60kg 圧空で30cm上下
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測定に用いたラジエータ ガラス研磨レンズ by HOYA株式会社 硝種 TAFD30 厚み 0.5mm 比重 5.42
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RIBF鳥瞰図 RIBF@理化学研究所 仁科加速器研究センター 重イオン線形加速器 RILAC 理研リングサイクロトロン RRC
超伝導リング サイクロトロンSRC 固定加速周波数型リング サイクロトロンfRC 中間段リング サイクロトロンIRC
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モーター モーター 型式: 3K-C545 ホールディングトルク: 0.24N-m 外形寸法:42mm角 質量: 310g ドライバ
モーター 型式: 3K-C545 ホールディングトルク: 0.24N-m 外形寸法:42mm角 質量: 310g ドライバ 型式: MC-5035 駆動方式: マイクロステップ駆動 質量40g
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チェレンコフ光特性-放出角度-
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チェレンコフ光特性-光子数-
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放射線医学総合研究所@千葉 重粒子線がん治療装置 HIMAC
(Heavy Ion Medical Accelerator in Chiba) 2次ビームコース:SB2コース 運動量のふらつき≦0.1% @シンクロトロンビーム F1Slit ; +/-3mm momentum acceptance < +/- 0.15% 0.1%以上のβの精度は 実現不可能・・・?
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バンドパスフィルター効果 narrow band : 400 ± 10 (nm) wide band : 400 ± 40 (nm)
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