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光学特性を考慮した アマモの分布シミュレーション
21418561 水野 雄介
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目次 背景 目的 対象植物 結果 考察
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背景 アマモ場は, 1.多くの生き物達の住処,産卵場となることから「生態のゆりかご」として海洋の生物多様性に寄与している.
2.有機物の分解,窒素,リンなど栄養塩の取り込みなどによる水質浄化機能 3.埋立や港の建設,海岸整備といった直接的な変化から,人口増加や工場建設に伴う水質の悪化等の間接的な変化も含めた人間活動による環境変動を受けやすい.
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背景 近年,世界中で藻場の減少がみられる・・・ 原因)人間活動による沿岸域の埋め立て,護岸工事 しかし、その詳しい減少メカニズムは不明
アマモの減少 海洋環境の悪化 漁業資源の減少 さらなる環境の悪化 (出典:伊勢湾の干潟・藻場の現状と変遷)
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目的 アマモの分布可能領域を通して, アマモ場が最も大きな影響をうけるストレス要因を特定する 本研究の目的として,
今の状態で分布できる可能性を秘めた領域 現在の分布 汚濁度(TSS)の変化によってもたらされる分布可能領域 Chl aの変化による分布可能領域
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従来のアマモの分布制限に関する研究 1.アマモの分布下限水深について 2.風や波浪といった物理的条件を考慮した上限の水深限界分布
(Duarte, 1991; Morita, 2003) の2点に絞られていて,植物の成長要因である光合成が考慮されていないし、 アマモの分布シミュレーションに関しても従来まったくなされていない。 そこで, 光合成速度もアマモ分布の制限要素であると予想し, アマモの分布シミュレーションを作成した。
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対象植物 アマモ(Z. marina)は,陸上のイネによく似た海草(海藻とは違うので注意)である.
静穏な砂泥質の浅海底に地下茎と根を張って生育する. 太陽光 海藻 頭足類 貝類 魚類 甲殻類 昆虫 地下茎
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対象植物 part2 生殖株 アマモの草体 栄養株 本シミュレーションでは,左側だけと仮定
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研究場所 伊勢湾と松阪湾 なぜ,松阪湾なのか? 伊勢湾の中で,最もアマモの分布域が多い場所だから 地区名 アマモの面積 木曾崎 長島 桑名
長島 桑名 川越 四日市 楠 鈴鹿 津 香良州 500 三雲 126220 松阪 155755 明和 伊勢 22205 二見 75165 研究場所 伊勢湾と松阪湾 なぜ,松阪湾なのか? 伊勢湾の中で,最もアマモの分布域が多い場所だから
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領域の詳細 松阪湾 伊勢湾 1グリッド当たりの面積 171 (m^2) 242 (m^2) 面積 42.75 (km^2)
最大水深 10 (m) 60 (m)(内湾) アマモの葉の最大の高さ 1.0 (m)
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本研究のパラメータの説明
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シミュレーション概要 3つの柱 1.アマモの葉の形態 2.アマモ群内の光強度分布 3.吸収率を考慮した葉群の光合成
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3. Photosynthesis CO2 吸収率 瞬間的な光合成速度 TSS, Chl a 日生産量の和 1,2の理論によって導き出された光強度 アマモの最大の分布可能領域 水深と葉の高さ及び葉の位置のデータをinput
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1.アマモの形態 葉面積をoutputする (Seagrass bending angle) β 太陽光
L = Ls * shoot density l(z) = L * B(z) Lp(z) = l(z) * sin β Ls:1shoot当たり葉面積 L:葉面積指数 l(z):深さ zでの葉面積指数 Lp:水平に投影した葉面積
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2.光強度 各層について,光強度をoutput Ed:下方光強度 Eu:上方光強度 tL:葉の厚み Ed(λ, z-2)
Eu(λ, z-1) アマモ群の葉の層 z-1 Ed(λ, z-1) Eu(λ, z) 各層について,光強度をoutput アマモ群の葉の層 z Ed(λ, z) Eu(λ, z) アマモ群の葉の層 z+1
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3.葉群の光合成 光合成速度をoutput D(λ):吸光率 RL(λ):反射率 PUR(z): 光合成に利用される光強度
Pmax:最大光合成速度 3.葉群の光合成 吸収率 瞬間的な光合成速度 日生産量の和 光合成速度をoutput
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炭素(呼吸)要求量 T : 日照時間 (Zimmerman et al. 1996, Alcoverro et al. 1999) > 1 Shoot density を増加 =1まで繰り返す = 1 最大可能分布生産量 < 1 死亡
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Kd-select name TSS (mg / L^{1} TSS) Chl a (mg Chl / m^{3}) Kd1 25 50
40 Kd3 30 Kd4 20 Kd5 10 Kd6 Kd7 Kd8
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結果1
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結果2 Total shoot density が最大になる角度が存在する
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アマモの上限水深の制限も考慮した場合 TSS=25,Chl a = 50 TSS=25,Chl a = 50 かなり減る
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結果3 光合成 下がる 光合成+上限水深
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結論 松坂湾では,TSSやChl aの変化に対して,最大分布可能域の変化はあまり見られなかった.
アマモが位置する水深が浅く,少なくとも上記の変化に関しては,大きく値を変えない アマモの曲げ角度に対して,敏感にshoot density の違いをみせる. 陸上植物の挙動と一致.
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Δzを小さくしてみた 上がったが,挙動の変動が小さくなった
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結論2 アマモ分布の上限分布を考慮すると 敏感に反応する.つまり,松阪湾のアマモに関しては,水深が浅い場所に基本的に存在するため,光合成の効果が鈍く,あまり影響を与えないと考えられる.しかし、従来の研究にある上限水深もシミュレーションに取り入れてみたところ、大きな変化が見られた。.
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20 , 2, 1 20 , 2, 2 20 , 2, 3 20 , 2, 4 30 , 1, 1 50 , 1, 1 10 , 2, 1,kill 10 , 2, 1 30 , 2, 1 40 , 1, 1 ご清聴ありがとうございました
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背景と目的 アマモの分布に関する従来の論文 の2点に絞られる 1.水深を考慮した下限の限界分布 2.物理的条件を考慮した上限の限界分布
(Duarte, 1991; morita, 2003等) 1.光合成は植物の制限要素であると予想し,光合成速度もアマモの予測分布に考慮した. 2.どのパラメーターが最も影響が大きいのかシミュレーションによって検討する
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イメージ図 上から見た各層の葉面積 Δz biomass
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結果 Kd-select 大きく変化がみられない
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葉面積指数(LAI):本研究では,「L」
定義:地表の単位面積に対しての,その上方に存在するすべての葉の片側の総面積の比 ・植物群落の葉量を表す指数 ・葉が多いほど値は大きい ・落葉樹だと大体3-4 (m^2 m-^2) 双子葉類 単子葉類
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アマモの上限分布 上限分布の制限については 1.高波浪時の底層流速の増大によるアマモの葉の上部の切断 2.洗掘に伴う株の流失
ランダムに制限される幅を与えた.
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対象植物 part3 アマモ場(アマモがまとまって生えている場所)の機能と役割について 1.有用魚介類の幼稚仔の育成の場
「生態のゆりかご」と呼ばれている. 2.漁業資源のストックの場 漁場としての生産性が高い 3.有機物の分解,窒素,リンなど栄養塩の取り込みによ 水質浄化機能 4.光合成を通じた海の中の二酸化炭素の吸収源
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アマモを指標として,人間活動が(海洋)生態系に及ぼす影響を評価できる
アマモ場は, 1.多くの生き物達の住処,産卵場となることから「生態のゆりかご」として海洋の生物多様性に寄与している. 2.有機物の分解,窒素,リンなど栄養塩の取り込み 水質浄化機能 3.埋立や港の建設,海岸整備といった直接的な変化から,人口増加や工場建設に伴う水質の悪化等の間接的な変化も含めた人間活動による環境変動を受けやすい. アマモを指標として,人間活動が(海洋)生態系に及ぼす影響を評価できる (欧米では既に環境指標としての海草場の位置付けが確立されている.)
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結果2
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