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アジア開発銀行(ADB)の 融資による途上国の経済成長への影響

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1 アジア開発銀行(ADB)の 融資による途上国の経済成長への影響
名古屋学院大学 経済学部 3年生 大町仁人

2 目次 1.研究動機・目的 2.アジア開発銀行とアジアインフラ投資銀行 3.各国の成長と融資額の回帰分析 4.回帰分析を受けての考察 5.結論

3 1.研究動機・目的 昨年10月、中国主導のアジアインフラ投資銀行(以下、 AIIB)が創設された
 →なぜ日本はそれに不参加の意思を表明したのか。   →日本がアメリカとともに最大出資国として参加して いるアジ       ア開発銀行(以下、ADB)に何か理由があるので はないか    →ADBが参加国に与える影響から何かわかるのでは ないか 先述のとおり、ADBについて研究する。本研究では、ADB が融資した国のGDP(経済成長)に影響をもたらしている のか、回帰分析を用いて検証する。

4 2.アジア開発銀行(ADB)とアジアインフラ投資銀行(AIIB)

5 アジア開発銀行(ADB)とは 1966年に発足した国際開発金融機関。現在67の国と地 域が加盟している。
本部はフィリピンのマンダルーヨン市。

6 アジアインフラ投資銀行(AIIB)とは 2014年10月24日に設立。現在57か国が参加している 国際開発金融機関。
2015年末に業務開始予定。 中国が主導で本部は北京。

7 2つの機関(ADBとAIIB)の比較 アジア開発銀行(ADB) アジアインフラ投資銀行(AIIB) 中心となる国 日本・アメリカ 中国 本部
マンダルーヨン(フィリピン) 北京(中国) 加盟国 67か国/地域 57か国※このうち41か国がADB参加国 資本金 1635億ドル 500億ドル(当初) 融資態度の違い 決断に慎重 決断が迅速

8 なぜAIIBは構想されたのか ヨーロッパはなぜ参加したのか ADBは融資するかの判断が慎重=融資実行までが遅い
アメリカ・日本が中心=中国が影響を与えられない アジアの中心国家となるため ヨーロッパはなぜ参加したのか チャイナマネーの取りこみ 中国との関係強化

9 アメリカと日本が参加しない理由 透明性のなさ アメリカと中国の政治的な対立 中国の将来性への不安

10 3.各国の成長と融資額の回帰分析 -ADBの融資額が各国の経済成長に影響を与えているのか検証する-

11 出典:アジア開発銀行ホームページ 『年次報告』

12 回帰分析・t検定とは 回帰直線(Y=aX+b)において、Yの値(被説明変数)にX の値(説明変数)がどれほどの影響を与えているかを測る 指標。 回帰分析によって得られるt値の絶対値が一定の値(自由 度と有意水準から決定される)をこえたら、有意と判断さ れる。 また修正済み決定係数(補正R2)が分析の説明力となる。

13 ADB融資額は経済成長に影響を与えている。
バングラデシュ 被説明変数:実質GDP          サンプル数:13 係数 t-値 切片 -0.94 人口(百万人) 0.629*** 3.76 ADB融資額(百万ドル) ** 2.68 出典:アジア開発銀行ホームページ 『年次報告』 :世界経済のネタ帳HP 修正済み決定係数(補正R2):0.88 ADB融資額は経済成長に影響を与えている。

14 インド ADB融資額は成長に影響を与えていない 被説明変数:実質GDP サンプル数:13 係数 t値 切片 -5000.37***
被説明変数:実質GDP          サンプル数:13 係数 t値 切片 *** -7.56 人口(百万人) 5.688*** 8.78 ADB融資額(百万ドル) -0.48 出典:アジア開発銀行ホームページ 『年次報告』 :世界経済のネタ帳HP 修正済み決定係数(補正R2):0.92 ADB融資額は成長に影響を与えていない

15 中国 ADB融資額は成長に影響を与えていない 被説明変数:実質GDP サンプル数:13 係数 t値 切片 -25336.7*** -6.40
被説明変数:実質GDP          サンプル数:13 係数 t値 切片 *** -6.40 人口(百万人) 20.415*** 6.28 ADB融資額(百万ドル) ‐0.0627 -0.22 修正済み決定係数(補正R2):0.87 出典:アジア開発銀行ホームページ 『年次報告』 :世界経済のネタ帳HP ADB融資額は成長に影響を与えていない

16 インドネシア ADB融資額は成長に影響を与えていない 被説明変数:実質GDP サンプル数:13 係数 t値 切片 -1463.68***
被説明変数:実質GDP          サンプル数:13 係数 t値 切片 *** -5.69 人口(百万人) 9.372*** 7.88 ADB融資額(百万ドル) -1.44 出典:アジア開発銀行ホームページ 『年次報告』 :世界経済のネタ帳HP 修正済み決定係数(補正R2):0.82 ADB融資額は成長に影響を与えていない

17 フィリピン ADB融資額は成長に影響を与えていない 被説明変数:実質GDP サンプル数:13 係数 t値 切片 -166.919**
被説明変数:実質GDP          サンプル数:13 係数 t値 切片 ** -2.73 人口(百万人) 3.087*** 4.25 ADB融資額(百万ドル) 0.24 修正済み決定係数(補正R2):0.71 出典:アジア開発銀行ホームページ 『年次報告』 :世界経済のネタ帳HP ADB融資額は成長に影響を与えていない

18 ベトナム ADB融資額は成長に影響を与えていない 被説明変数:実質GDP サンプル数:13 係数 t値 切片 -213.049***
被説明変数:実質GDP          サンプル数:13 係数 t値 切片 *** -3.88 人口(百万人) 3.755*** 5.41 ADB融資額(百万ドル) 0.55 出典:アジア開発銀行ホームページ 『年次報告』 :世界経済のネタ帳HP 修正済み決定係数(補正R2):0.88 ADB融資額は成長に影響を与えていない

19 パキスタン ADB融資額は成長に影響を与えていない 被説明変数:実質GDP サンプル数:13 係数 t値 切片 84.552* 2.05
被説明変数:実質GDP          サンプル数:13 係数 t値 切片 84.552* 2.05 人口(百万人) 0.0973 0.35 ADB融資額(百万ドル) 0.0146 1.67 修正済み決定係数(補正R2):0.12 出典:アジア開発銀行ホームページ 『年次報告』 :世界経済のネタ帳HP ADB融資額は成長に影響を与えていない

20 7か国の結果 バングラデシュのみ有意が出た。 どのセクターがバングラデシュに影響しているのか。 国名 有意性の有無 バングラデシュ ○
インド × 中国 インドネシア フィリピン ベトナム パキスタン バングラデシュのみ有意が出た。 どのセクターがバングラデシュに影響しているのか。

21 輸送・通信セクターが経済成長に影響している
バングラデシュ 被説明変数:実質GDP    サンプル数:13 係数 t値 切片 * -2.08 人口 0.786*** 5.77 農業・天然資源 -1.19 社会基盤整備 1.83 輸送・通信 0.0206** 3.20 エネルギー -1.43 出典:アジア開発銀行ホームページ 『年次報告』 修正済み決定係数(補正R2):0.88 輸送・通信セクターが経済成長に影響している

22 4.回帰分析の結果とそれを受けての考察 -ADBの融資が与える影響についてー

23 回帰分析の結果 バングラデシュのみなぜ 有意にでたのか またインドネシア・イン ド・中国が小さいながら もマイナスに出た理由は
国名 係数 t値 バングラデシュ ** 2.68 インド -0.48 中国 ‐0.0627 -0.22 インドネシア -1.44 フィリピン 0.24 ベトナム 0.55 パキスタン 0.0146 1.67 バングラデシュのみなぜ 有意にでたのか またインドネシア・イン ド・中国が小さいながら もマイナスに出た理由は 有意に出なかった他の国 はなぜなのか

24 回帰分析の結果を受けての考察 バングラデシュ・・・アジア最貧国とも呼ばれていたため 融資の影響が大きく出たのではないか。
インドネシア・・・スマトラ島沖地震が影響を与えている のではないか。もしくはGDPが影響しているのではないか。 インド、中国・・・人口の多さと発展している国であるた め影響が小さくマイナスが出たのではないか。 そのほかの有意でなかった国・・・ある程度の経済力があ ると融資の影響が小さくなっていくのではないか。

25 考察を受けて① 7か国のGDP推移 ⇒t値がマイナス値だった国はほかの国に比べてGDPが高い 上位3か国はほかに比べ、高い水準にある
データ出典:世界経済のネタ帳HP

26 考察を受けて② 下位4か国 ⇒有意が出たバングラデシュはほかの国に比べてGDPが低い 下位4か国にもGDPに差がある
考察を受けて② 下位4か国 ⇒有意が出たバングラデシュはほかの国に比べてGDPが低い データ出典:世界経済のネタ帳HP

27 5.結論

28 結論① ADBの融資はGDPが低い国のほうが経済成長に影響を 与える。 →ADBは今後、GDPが低い国へ積極的に融資すべきで ある。
またその中でも輸送・通信セクターに有意な結果が出 た。  →GDPが低い国への融資は輸送・通信セクターを優先 したほうが良い。

29 結論② AIIBの設立を受けてADBは業務の速度向上を目指すと した。本研究では、ADBの融資はある程度の経済規模 があると、経済成長に影響を与えることができないと 結論している。  →日本とアメリカはAIIBに加わらず、別の機関 (ADB)の中心の国として競合し、また協力することで、 発展途上国の経済成長をより促すことができるのではな いか。

30 本研究の問題点 結果、分析した7か国のうち、バングラデシュを除く 6か国においてADBは貢献できてないとでたが、その 他の国ではどうなのかを分析する必要がある。 バングラデシュが有意に出た理由としてGDPを挙げた が、他の要素も関係しているのではないか。 →今後も継続して研究を進めていく必要がある。

31 参考文献 アジア開発銀行 『年次報告1999』~『年次報告 2011』(http://www.adb.org/)
アジア開発銀行 『年次報告1999』~『年次報告 2011』( 外務省HP ( 世界経済のネタ帳(


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