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海浜事故防止のための波浪推算および調査に関する基礎的研究
4-2 離岸流 海浜事故防止のための波浪推算および調査に関する基礎的研究 長岡技術科学大学 環境・建設系 犬飼直之
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りがんりゅう 離岸流について 1.波の動きでおきる流れ 2.世界中どこでもおきる流れ でも... 逃げ方を知っていればかならず助かる
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海の流れの分類 海流(ocean current):地球の自転で発生する. 波浪が原因で発生する流れ(砕波帯近傍で問題となる)
外洋の大規模な流れ, 潮汐流(tidal current):潮汐運動によって発生する流れ 沿岸流(longshore current),離岸流(rip current),戻り流れ(return flow),質量輸送流れ(mass transport flow): 河口流出流(river discharge):河川流量による流れ 密度流(density current):淡水・塩水または寒・暖などに起因する密度の 違いから生じる流れ 吹送流(wind-driven current):風によって誘起される流れ 波浪が原因で発生する流れ(砕波帯近傍で問題となる)
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離岸流の発生メカニズム(砂浜海岸) 従来(教科書的な)発生パターン 汀線 離岸流 波浪 集中 回折
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離岸流の発生メカニズム(突堤付近) 新潟県沿岸域での発生パターン ① 波浪 波浪 波浪 波浪 突堤 離岸流 沿岸流 沿岸流 集中 汀線
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離岸流の発生メカニズム(離岸堤付近) 新潟県沿岸域での発生パターン ② 波浪 汀線 回折 離岸流 集中 離岸堤
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砂浜の離岸流 漂砂によって可視化された離岸流 (ハワイ、オアフ島) サーファーが沖に出るのに利用している
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突堤付近の離岸流
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離岸流について ・波によって生じる流れの1つ ・流れが集中する場所で生成する 離岸流とは。。。
具体的には、長い砂浜海岸などで... ・汀線(海岸線)が円弧状に屈曲している場所の奥地 ・砂浜表面がデコボコ状に波打ってる場所のくぼ地 ・離岸堤などの構造物がある場所付近 ・離岸流頭付近では、流出した砂で海水が汚濁している場合が多い
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離岸流が起きやすい場所 -1 地形がへこんでいるところ 離岸流
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離岸流がおきやすい場所 -2 波のかたちがまわりとちがうところ 離岸流
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離岸流がおきやすい場所 -3 ゴミがあつまっているところ 離岸流
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離岸流がおきやすい場所 -4 まわりよりもザワついているところ 離岸流
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離岸流の見つけかた -5 突堤のちかくなど 沿岸流 離岸流
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りがんりゅう もし離岸流にまきこまれたら 1.あわてないこと! 2.かならず助かります 3.横に逃げる! 突堤 波打ちぎわ(海岸)
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海浜事故 研究の背景 新潟の海岸は侵食傾向 離岸流はないだろう 毎年海浜事故が発生している 事故原因は何か → 離岸流?
4-2 離岸流 研究の背景 新潟の海岸は侵食傾向 離岸流はないだろう 毎年海浜事故が発生している 海浜事故 事故原因は何か → 離岸流? (構造物付近) まずは流れの規模・大きさ等を把握したい
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研究の目的および手法 新潟県沿岸域の離岸流の発生条件, 規模などを把握したい 1.過去の事故事例調査 2.新潟県沿岸域の夏の波浪特性の把握
4-2 離岸流 研究の目的および手法 新潟県沿岸域の離岸流の発生条件, 規模などを把握したい そのために 1.過去の事故事例調査 2.新潟県沿岸域の夏の波浪特性の把握 3.現地調査 17
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本研究での「離岸流」の定義 (砂浜海岸,構造物付近の流れ) 海岸付近から沖向きへ流出する局所的な流れ 「離岸流」と定義
4-2 離岸流 本研究での「離岸流」の定義 (砂浜海岸,構造物付近の流れ) 海岸付近から沖向きへ流出する局所的な流れ 「離岸流」と定義 (含:戻り流れ,沖向流れ?) ハワイ (オアフ島) 18
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過去事故事例の調査 新潟県内では毎年どれくらいの海浜事故があるのか? 事故はどういう場所で発生したのか?
4-2 離岸流 過去事故事例の調査 新潟県内では毎年どれくらいの海浜事故があるのか? 事故はどういう場所で発生したのか? 朝日新聞記事データベース「聞蔵」で検索 どこの海岸でどのような事故があったのかを把握 事故の種類(沖に流されたのか,その他の要因か)を分類分け 19
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事故概要例(柏崎市周辺エリア)(新聞記事データベース1987-2006)
野積海水浴場 AM11:50 金山海水浴場 PM3:30 井鼻海水浴場 PM0:50 石地海水浴場 PM3:30 野積海水浴場 AM11:50 大崎海水浴場 PM2:00 AM10:00 椎谷海水浴場 PM2:30 柏崎市周辺エリアの事故概 ○:構造物付近での事故の可能性大 ○:離岸流に因る可能性大 番神海水浴場 PM3:00 AM11:35 長岡市 日付 時間 事故内容 地域 海水浴場 構造物付近 離岸流 の可能性 PM2:30 5歳女の子が溺れる. 柏崎市 椎谷海水浴場 ○ AM11:50 51歳男性が深みに足をとられて死亡. 三島郡 寺泊町 野積海水浴場 PM2:00 41歳男性が溺れる. 出雲崎町 大崎海水浴場 PM0:50 沖に流された人を助けようとした男性が行方不明. 井鼻海水浴場 PM3:00 53歳男性が死体で発見される. 番神海水浴場 AM11:35 沖合100mで33歳溺れる. PM3:30 61歳男性が沖合300mで死体で発見. 石地海水浴場 AM7:00 51歳男性,沖合50mで死体で発見. 上輪海水浴場 AM10:00 海水浴客3人が沖に流される.2人死亡,1人重体. 40歳男性が沖合80mで死体で発見. 長岡市 金山海水浴場 上輪海水浴場 AM7:00 柏崎市
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事故概要例(新潟市周辺エリア)(新聞記事データベース1987-2006)
次第浜海水浴場 PM2:00 荒井浜海水浴場 PM2:10 新潟市周辺エリアの事故概 ○:離岸流に因る可能性大,△:中 新発田市 太夫浜海水浴場 PM PM3:00 PM 日付 時間 事故内容 地域 海水浴場 離岸流の可能性 PM3:40 19歳男性が沖に出たまま行方不明. 新潟市 角田浜海水浴場 △ PM3:50 10歳男性と8歳女性が行方不明. 間瀬海水浴場 ○ PM3:00 20歳男性が沖合30mで行方不明.死亡. PM1:45 42歳男性,溺れて死亡. 田ノ浦海水浴場 AM10:00 71歳男性がカキ取り中に溺れ,死亡. PM11:00 ボート転覆.54歳と49歳男性が行方不明. 松浜 PM6:00 57歳男性が岩場で倒れていた. PM4:30 19歳男性が高波にのまれ溺れる. PM2:00 37歳女性が沖に流されて死亡. 北蒲原郡聖籠町 次第浜海岸 PM1:30 17歳男性が沖に流されて死亡. PM 中学生4人溺れ,うち2人死亡. 太夫浜海水浴場 ? 6歳男の子死亡. PM2:10 14歳男性が50m沖で沈んでいた. 北蒲原郡中条町 荒井浜海水浴場 15歳男性が沖に流されて行方不明.死亡 15歳男性が沖合200mで死体で発見 松浜海水浴場 PM11:00 新潟西港 角田浜海水浴場 PM3:40 PM3:00 新潟市 間瀬海水浴場 PM3:50 AM10:00 PM6:00 PM4:30 PM1:30 ? 田ノ浦海水浴場 PM1:45
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構造物近くでの事故が多い 事故海岸の航空写真 太夫浜,新潟市 大崎海岸,出雲崎町 事故日:‘01.8.15, ‘06.7.29, etc.
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過去事故事例の調査まとめ 毎年発生している 海上保安庁調べ 海浜事故件数 年間平均800件 死亡・行方不明 毎年約300人超
4-2 離岸流 過去事故事例の調査まとめ 海上保安庁調べ 海浜事故件数 年間平均800件 死亡・行方不明 毎年約300人超 新潟県の海浜事故 (新聞記事データベース) H8 H17 4件(3件) 1987年~1999年夏季 計14件 2000年~2006年夏季 計37件 15件(9件) 10件(7件) 毎年発生している 8件(7件) 2000年~2006年夏季(計37件,うち構造物付近事故26件)
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新潟県の波浪特性の把握(波向) 港湾空港技術研究所 ナウファス (NOWPHAS:全国港湾海洋波浪情報網)
4-2 離岸流 新潟県の波浪特性の把握(波向) 港湾空港技術研究所 ナウファス (NOWPHAS:全国港湾海洋波浪情報網) 2001~2004年7・8月 直江津沖 2001~2004年7・8月 新潟沖
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波向の比較(全期間と事故時) 全期間 事故日(3日間) 卓越波向時に事故が発生している 離岸流が発生しやすい波向きが多い
4-2 離岸流 波向の比較(全期間と事故時) 2001~2004年7・8月 直江津沖 全期間 事故日(3日間) (2001年~2004年7月,8月) 卓越波向時に事故が発生している 離岸流が発生しやすい波向きが多い 25
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新潟県の波浪特性(波高・周期) 1.波高50cm程度の時でも事故発生. 2.静穏→高波浪(又は逆)などの変化時でも事故. 7.10 新潟市
4-2 離岸流 新潟県の波浪特性(波高・周期) 7.10 新潟市 太夫浜海岸 8.1 柏崎市 番神海水浴場 8.13 上越市 中央海水浴場 8.22 柏崎市 石地海水浴場 1.波高50cm程度の時でも事故発生. 2.静穏→高波浪(又は逆)などの変化時でも事故.
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風速・波高の関係 風向・波向の関係 気象と海象の関係の把握 比較 ECMWF風情報(2004年7月・8月)
4-2 離岸流 気象と海象の関係の把握 ECMWF風情報(2004年7月・8月) ナウファス波浪情報(2004年7月・8月) 比較 風速・波高の関係 風向・波向の関係
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気象・海象の関係 風向に因らず卓越波向(NNW)を中心に事故発生 風向よりも波向に注意する必要あり? 北西 北西 4-2 離岸流 南 東 北
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4-2 離岸流 気象・海象の関係 風向 波向 直江津 29
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ナウファスデータだけでは 新潟と直江津の波浪状況しか分からない 他の海岸は? 波浪推算で求める 日本海沿岸域の波浪特性の把握 4-2 離岸流
そこで、本研究の目的としましては、 波浪推算モデルSWANと風データECMWFを用いて, 新潟県沿岸域を含む日本海全域で夏季における波浪特性を把握することを目的としています. 離岸流の発生メカニズムの解明を最終的な目的としています. 波浪推算で求める
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SWAN (Simulating Waves Nearshore)
4-2 離岸流 日本海沿岸域の波浪特性の把握 SWAN (Simulating Waves Nearshore) 水深データ 風データ SWANのコマンド 波高 波向 周期 波の発達過程 エネルギー散逸 (白波・砕波など) 波浪推算モデルには,SWANを用いました. この計算モデルは,水深データ,海水面上の風速データおよび各パラメータを設定するSWANのコマンドファイルがあり、 これらを入力することで, 波の発達過程やエネルギー散逸を考慮し, 各海域における波高,波向き,周期などの波浪条件を計算するものです.
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SWAN 計算条件(波浪推算) 130°E, 45°N 計算格子 200×200 格子 (格子間隔 5.55km) 水深データ
4-2 離岸流 SWAN 計算条件(波浪推算) 130°E, 45°N 計算格子 200×200 格子 (格子間隔 5.55km) 水深データ ETOPO2 (2’メッシュ) 風データ ECMWF (30’メッシュ・6時間) 1100km 日本海 計算時間 2004年7月1日~8月31日 計算領域は,図のような日本海を中心に1110km×1110kmであり,直交座標で計算を行いました. 計算格子は,200×200格子です. 水深デ-タは,ETOPO2の2分刻みの格子データを用いて作成しました. 風デ-タには,ECMWFの30’メッシュの6時間間隔のデ-タを与えました. デ-タ範囲は,緯度35~45度,経度130~140度です. 計算時間は,2004年7月1日~8月31日で行っています. 新潟 直江津 130°E, 35°N 1100km 140°E, 35°N
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SWAN 計算結果(波浪推算) 8/1 8/9 8/3 8/5 8/7 8/11 8/13 8/15 8/17 8/19 8/21 8/23
4-2 離岸流 SWAN 計算結果(波浪推算) 8/1 8/9 8/3 8/5 8/7 8/11 8/13 8/15 8/17 8/19 8/21 8/23 8/25 8/27 8/29 これは、日本海沿岸域における波高分布を表したものです. 計算は6時間間隔で行い、今回は48時間おきに出力しました. 赤くなるにつれて波高が高くなっています. 8月19日には台風が日本海上空にあり、その影響で波高が高くなっている状況がよくわかります. Anime これは8月1日から31日までの6時間おきの波高分布をアニメーションにしたものです. これらの数値はその地点の波高を表しています. 日本海全体の広範囲での計算はできていると思われます.
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観測データとの比較(波高) 直江津 8月 7月 直江津 4-2 離岸流 次に各海岸での波高の検証を行いました.
検証にはnowphasの観測データを用いました. 新潟県内のNowphasの観測データは直江津と新潟沖の2点なのでこの2点で検証を行いました. このグラフは,2004年7月、8月の計算結果から、直江津での各月の波高分布の経時変化を示したものです. 縦軸は波高、横軸は日付となっています. 黒い点がnowphasの観測データ、赤い点が今回計算で求めた値です. 7月の後半の部分を除いて観測結果とよくあっていると言えます.
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観測データとの比較(波高) 新潟 8月 7月 新潟沖 4-2 離岸流 こちらは新潟沖での波高の経時変化を表しています. こちらも同様に、
縦軸は波高、横軸は日付となっています. 黒い点がnowphasの観測データ、赤い点が今回計算で求めた値です. 7月の後半の部分を除いて観測結果とよくあっていると言えます. 7月後半のずれの原因ですが2004年7月には新潟豪雨、鯖江豪雨といった水害が発生しており、 長い間梅雨前線が停滞したことが原因に考えられます. 特殊な気象条件以外ではこの波浪推算モデルで各海岸の波浪条件を計算できているといえます.
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Nagaoka University of Technology
4-2 離岸流 2004年7月、8月における海浜事故 2004年7月、8月における海浜事故です. その中でも特に、7月10日の太夫浜での事故は目撃者がおり、 離岸流による事故ということがわかっています. これらの事故のおきた時間、場所での波浪条件を 波浪推算モデルによる計算により求めました. Nagaoka University of Technology
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事故日の波向ベクトル図 7月10日 8月1日 8月13日 8月22日 新潟市 太夫浜 柏崎市番神 上越市中央 柏崎市石地 4-2 離岸流
事故日の波向きベクトル図です. 7月10日の新潟市太夫浜での波向はおよそ北西の波向となっております. 8月1日の柏崎市番神での波向ですが、陸から沖方向の波向になっており、 実現象とはことなる結果となりました. 8月13日の上越市中央での波向はおよそ西北西の波向となっております. 8月22日の柏崎市石地での波向ですがおよそ北西の波向となっております. 事故日には北西の波向が多いことがわかります. 上越市中央 柏崎市石地 8月13日 8月22日
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現地観測 現地観測 観測期間 2006年9月9日~12月19日で計13回 観測条件 事故日を想定 波高0.5~1m程度 波向き 北西~北
4-2 離岸流 現地観測 新潟県の海浜事故 新潟県の波浪特性 気象・海象条件 現地観測 観測期間 2006年9月9日~12月19日で計13回 観測条件 事故日を想定 波高0.5~1m程度 波向き 北西~北
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4-2 離岸流 観測場所 新潟県柏崎市椎谷漁港の突堤 新潟県柏崎市大崎海水浴場
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観測方法 現地観測 GPSフロート観測: 筒状フロート中にGPSを内蔵し放流, 軌跡を取得し,流れを可視化. おもり(中性浮力維持の為)
4-2 離岸流 観測方法 現地観測 おもり(中性浮力維持の為) GPSフロート観測: 筒状フロート中にGPSを内蔵し放流, 軌跡を取得し,流れを可視化. 準備完了 GPSを防水シートへ GPSをフロートへ内蔵 観測装置(紐,フロート,GPS)
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離岸流生成状況 椎谷海岸
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観測結果 椎谷漁港 椎谷漁港横の突堤周辺の流況 2006年12月14日 椎谷漁港横の突堤周辺 2005年12月8日 最大流速 0.67m/s
4-2 離岸流 観測結果 椎谷漁港 2006年12月14日 最大流速 0.97m/s 2005年12月8日 最大流速 0.67m/s 2006年1月14日 最大流速 1.58m/s 50m 循環流 直径60m 0.67m/s 0.97m/s 1.58m/s 0.7m/s 0.5m/s 離岸流 0.7m/s 0.46m/s ゆっくりと漂流 0.97m/s 0.5m/s 突堤 防波堤 20m 波向 北西 波高 0.9~1.0m 風向 北北東 風速 4 m/s 最大流速 0.97m/s 椎谷漁港横の突堤周辺の流況 2006年12月14日 椎谷漁港横の突堤周辺
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観測結果 大崎海岸 波向 GPSフロート 2006年12月14日大崎海岸でのフロートの流況
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観測結果 大崎海岸 現地観測 2006年12月14日 大崎海水浴場 約20m 離岸流 沖 離岸流 1.38 m/s 0.78m/s
4-2 離岸流 観測結果 大崎海岸 現地観測 沖 離岸流 離岸流 1.38 m/s 1.34 m/s 0.78m/s GPSフロート投入 ゆっくりと漂う 沿岸流 向岸流 海岸 最大流速 1.38m/s 波向 北西 波高 0.8~1.0m 風向 北東 風速 5 m/s 約20m 2006年12月14日 大崎海水浴場
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現地観測まとめ ・離岸流が確認できたときの波高は約1m,波向きは北西で一定であった.
4-2 離岸流 ・離岸流が確認できたときの波高は約1m,波向きは北西で一定であった. ・波高が0.5m未満と低いときには,波向きが北西であっても離岸流は確認できなかった. ・離岸流が確認できなかったときは波向きは一日を通して一定 ではなかった.
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まとめ ■過去の事故事例を調査し,観測データと比較した ■新潟県沿岸域の波浪推算を実施した ■現地観測を実施した
●新潟県沿岸域では構造物付近での事故が多い →突堤付近などでは絶対に遊泳させない ●事故は波高50cm程度,および卓越波向時に発生 →特殊な海象条件で事故が発生している訳ではない →遊泳禁止措置,離岸流の注意喚起 ●離岸流の流速は50cm/s程度,1m/s以上も有り
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現地観測の限界 観測を実施した海岸の離岸流しか分からない 他の日(海象)の時は?他の海岸では? ↓ 数値シミュレーションをする必要あり. 方法: 沖合の波浪推算→各海岸の海浜流計算
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離岸流の シミュレーション 竹林(H15) 離岸流 岸向 平均 0.19 (m/s) 沖向 1m 2m 3m 4m 5m 水深 100m
1分間の流速の変化 200m 平均 0.19 (m/s) 離岸流の シミュレーション = e-001 竹林(H15)
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4-2 離岸流 計算領域・入力条件 50° 汀線 計算格子 300×600 格子 (格子サイズ 1×1m) 地形最深部 -13m 0° 地形勾配 1/20勾配 50m 600m 4m 波浪条件 ビーチ計画・設計マニュアル 有義波高 0.5m 計算領域は,図のような300m×600mであり格子数は300×600格子で行いました。 格子サイズは、1×1mです。 最深部を-13mとし,1/20の一様勾配をつけました。 突堤は、汀線から50mとし、幅を4mとしました。 入力条件は、ビーチ計画・設計マニュアルから遊泳可能限界波高の0.5mを用いました。 有義波周期は4秒としました。 波向きは0~50°までで計算を行い10°間隔で入力しました。 計算時間は520秒としました。 有義波周期 4秒 波向き 0°~50°(10°間隔) 300m 計算時間 520秒 最深部:-13m 2m Nagaoka University of Technology 一様勾配 1/20 49
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4-2 離岸流 突堤の影響 一様勾配の海岸では 沖向きの流れは発生していない (沿岸流のみ) 50° 一様勾配で突堤がある海岸では 沖向きの流れが発生 突堤の影響で離岸流が発生 これは流速を10周期平均したものをベクトル図化したものです。 一様勾配の海岸では沿岸流のみが発生しており、離岸流は発生していません。 突堤がある場合の一様勾配の海岸では、突堤周辺で離岸流が発生しています。 突堤の影響により沿岸流の行き場がなくなり、沖離岸流が発生したとかんがえられます。 次に突堤がある場合で波向きを変化させ突堤周辺での流況はどのようになっているのか数値計算により 調べてみました。 50° Nagaoka University of Technology 50
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4-2 離岸流 平均流速について 流速の符号 負 正 50° 0.04m/s まず、計算結果の水面変動のアニメーションを流します。 海浜流の流況の検討に取り扱う平均流速について説明します。 赤い点での岸沖方向での流速の時間的変化をグラフにしたものが右の図です。 流速の符号を陸に向かう流速を正、沖に向かう流速を負としました。 この点での流速は正の値と負の値をとりながら振動しています。 これを周期平均することでこの点での流速がどの方向へどの程度の速さがでているかがわかります。 平均流速を計算領域全体で出し、海浜流の流れを示す指標としました。 水面変動50度.avi 流速の時間的変化 Nagaoka University of Technology 51
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今後の課題 ■波浪推算 ・複数年の波浪推算 ■現地観測 ・複数海岸での離岸流観測 ■数値シミュレーション
・複数年の波浪推算 ■現地観測 ・複数海岸での離岸流観測 ■数値シミュレーション ・いろいろなパターンでの離岸流シミュレーション ○砂浜海岸,突堤・離岸堤付近など地形の違い ○流れの鉛直分布(表面と下層との流れの違い)
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