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Ellerman Bombを伴う浮上磁場領域の 偏光磁場観測

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Presentation on theme: "Ellerman Bombを伴う浮上磁場領域の 偏光磁場観測"— Presentation transcript:

1 Ellerman Bombを伴う浮上磁場領域の 偏光磁場観測
○渡邉皓子、岡本健太、 北井礼三郎、西田圭佑、 清原淳子、上野悟、 柴田一成 (京都大学) 発表時間:9分 Ellerman Bombを伴う浮上磁場領域の偏光磁場観測というタイトルで発表さ せていただきます、 京都大学理学研究科修士1年の渡邉皓子です。 よろしくお願いします。

2 Ellerman Bombとは? Hα wing(彩層下層)で観測される約1000kmのサイズをもつ小さな領域での増光現象
典型的寿命 20分 1917年Ellermanによって発見 reconnectionによる加熱説が有力 Ellerman Bombとは、Hα wingなど、彩層下層を見るラインで観測される、約1000kmのサイズをもつ 小さな領域での増光現象を言います。 右下図はHα wingのイメージで、黒点付近には多くのEllerman Bombがあります。 典型的寿命は20分ほどで、1917年にEllermanによって発見されて以来、さまざまな研究がなされてきました。 メカニズムについては、磁気リコネクションによって彩層下部の加熱という説が有力とされています。 左の絵はHαのスペクトルです。Ellerman Bombはこのように、line centerでは暗く、wingが広い範囲で光るという 特徴をもちます。 Ellerman Bombの 特徴的プロファイル これとか これとか Hα line center ドームレス太陽望遠鏡    Hα-0.8Åの画像 15000km

3 飛騨天文台でのEllerman Bombの観測
ドームレス太陽望遠鏡 Hα-0.8Åの画像 Kurokawa et al. (1982) 楕円型、サイズ: 800km x 400km Kitai et al. (1983) Hα profile: 彩層中の温度と密度の高い、上昇しているlayerで形成される Matsumoto et al. (2008) Ellerman Bombの上空にHαサージを観測 15000km Hα profile of an EB (ΔT=1500K, ρ/ρ0=5) (6 km/s) 飛騨天文台では、これまでに多くのEllerman Bombの観測がなされてきました。 1982年のKurokawa et al.では、Ellerman bombの形が円ではなく、楕円形であることがわかり、 1983年のKitai et al.では、Ellerman Bombを特徴づけるHαスペクトルでwingに広がった輝線の説明として、 彩層中の温度と密度の高い、上昇している層がこのようなスペクトルを形成している、ということを発表しました。 最近では、2008年のMatsumoto et al.で、Ellerman Bombの上空にHαサージがあり、 これはmagnetic reconnection説の証拠である、という論文があります。 今日発表しますのは、この間submitしてまだアクセプトされていない論文に関するものです。 Watanabe et al. (2008), submitted 偏光磁場観測装置(Vector magnetograph)を用いた活動領域の長時間観測

4 Vector magnetograph 鉄630.25nm付近の吸収線を撮影
大気モデルを仮定して計算すると、光球での3次元磁場情報が得られる Stokes I Stokes Q 630.15nm 630.25nm Stokes U Stokes V

5 Observation 機器 飛騨天文台 ドームレス太陽望遠鏡 Hα filtergram, Vector magnetograph
機器 飛騨天文台 ドームレス太陽望遠鏡       Hα filtergram, Vector magnetograph 対象 NOAA10917 日時 2006年10月22日 スリット固定(tracking), 観測時間: 110分, cadence: ~40秒, 空間分解能: 0.275″(200km) Hα−0.8Å 40万km Hα+0.8Å スリット 観測は飛騨天文台ドームレス太陽望遠鏡を用いました。 ドームレス望遠鏡では、Hαリオフィルターによるイメージ撮像と、鉄6302.5のラ インでのfull Stokesベクトル磁場観測を同時に行なうことができます。 この二つの機器を同時に用いて、おととしの10月22日、NOAA10917という活 動領域を観測しました。 左側は同じ日に同じく飛騨天文台にあります、SMART望遠鏡で撮影した NOAA10917で、西に33°の所に位置しています。 右はドームレス望遠鏡で撮影したHα像で、Ellerman Bombはラインセンター から-0.8Åずれたところで撮ったイメージで一番良く見えます。 ラインセンターで撮ったイメージにたくさんのダークフィラメントがあることから も、この領域が発達したemerging flux regionであることが わかります。 ******************************* ************************** 観測に用いた波長はHα-5(連続光)、-1.2,-0.8,-0.5,0.3,center,0.3,0.5,0.8,1.2の 10種類です。 飛騨天文台SMART で観測した10/22の Hα太陽全面像 Hα center Hα−5.0Å

6 Hα −0.8Å  movie 活発な浮上磁場領域である フレアは起こっていない 35km/s

7 方法 Vector magnetographで光球の磁場,速度場の時間変化を調べる
Hα wing imageで、Vector magnetographのスリットに近接しているEllerman Bombの位置を調べる Ellerman Bomb(彩層下層)が起こっている下の光球の磁場の様子に、 共通する特徴がないか スリット

8 結果 Ellerman Bombは、 (a) 浮上磁場の足元 (b) 浮上磁場のtop に位置している。 EB: Ellerman Bomb
EFT: emerging flux tube Hαフィルターグラムで同定したEllerman BombとVector magnetographで見つけたEmerging flux tubeの 位置関係をまとめると、このようになりました。 emerging flux tubeの足元にあるものが大多数で、頂上にあるものもありました。 20000km

9 浮上磁場 (emerging flux) Doppler velocity の分布 inclination angle の分布
我々はEllerman bombとemerging flux tubeの位置関係に焦点をあてて調べました。 Vector magnetographのデータを解析することにより、磁場強度、磁力線の傾き角、ドップラー速度など が得られます。 それらのデータを読み取り、3つの小さなemerging flux tubeを発見しました。 emerging fluxはこの例にあるように、中央付近で磁場の傾き角が水平より下向きから水平より上向きに変わります。 また、中央には上昇流があり、足元付近では重力によりガスが磁力線に沿って落ち込むため、下降流が観測されます。 このような特徴を持つ領域をemerging flux tubeと考えました。

10 結果 Ellerman Bombは、 (a) 浮上磁場の足元 (b) 浮上磁場のtop に位置している。 EB: Ellerman Bomb
EFT: emerging flux tube Hαフィルターグラムで同定したEllerman BombとVector magnetographで見つけたEmerging flux tubeの 位置関係をまとめると、このようになりました。 emerging flux tubeの足元にあるものが大多数で、頂上にあるものもありました。 20000km

11 Schematic model of EBs x x x x x x (a) (b) 浮上磁場の足元 既存磁場と浮上磁場の間での
reconnection (b) x x 浮上磁場のtop 光球より上空にあるlocally dipの 場所でのreconnection もしくは 浮上磁場が既存磁場にぶつかる とき起こるreconnection それぞれのモデル。 x x

12 浮上磁場のメカニズム 磁場の水平成分が、 Parker不安定性の特徴的 波長で波打っていることを 発見 Parker不安定の条件
Isobe et al.(2007) Parker不安定の条件 (ガス浮力)>(磁気張力) (H: pressure scale height) スリット 次にどのようにして磁力線が浮上するのかについても、観測的結果が得られましたので紹介します。 Ellerman bombが起こっている付近の光球での磁力線の水平成分は、この図のように、左右に波打っていることがわかります。 また、その波長は 磁場の水平成分が、 Parker不安定性の特徴的 波長で波打っていることを 発見

13 Parker不安定性の証拠 真上から見た図 さらに浮上 圧力小 浮上 圧力大 光球面 横から見た図

14 Summary 浮上磁場領域の磁場の鉛直成分だけでなく、水平成分にもParker不安定性の特徴的波長を発見
Ellerman Bombは、光球での浮上磁場の足元、もしくは浮上磁場のtopで多く観測される 浮上磁場領域の磁場の鉛直成分だけでなく、水平成分にもParker不安定性の特徴的波長を発見 以上まとめます。 鉄6302.5Åのラインで偏光磁場観測をし、EBが小さなemerging fluxの足元、もしくは頂上付近で起こっているということがわかりました。 過去の研究では足元で良く起こるということは知られていましたが、頂上でも起こる、ということはあまり観測例がないと思います。 また、光球でのemerging fluxの特徴的長さとしてParker不安定性の起こる長さがありますが、今回我々は 磁場の水平成分にもParker不安定性の特徴的長さを発見しました。

15 おしまい Contents of this presentation will be published
おしまい Contents of this presentation will be published. “Spectro-Polarimetric Observation of Ellerman Bombs” H.Watanabe et al. submitted to ApJ SPECIAL THANKS 北井礼三郎  柴田一成 岡本健太   西田圭佑    清原淳子   上野悟 萩野正興   石井貴子          (敬称略)


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