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電力フィードバック進行波型熱音響システムの自励発振条件
長岡技術科学大学 ○梅本康平,小林泰秀,山田昇
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熱音響とは 熱と音波のエネルギ-変換 細かい流路を持つスタックを管の中に設置し、スタックの両端に温度勾配をつけると管内に音波が発生する(自励発振) ループ管の共振を利用し強い進行波音波が得られる まず熱音響について説明します。 熱と音波のエネルギ-変換を伴う現象を熱音響現象と言います。 1mm角程度の細かい流路を持つスタックを管の中に設置し、スタックの両端に温度勾配をつけると管内に音波が発生します。 これを熱音響自励発振と呼びます。ループ管の共振を利用し、強い進行波音波を得ることができます。 タイトルにない話から始めるわけがない。 スタックの写真は1枚にしては? スタック 1mm程度 音波 温度勾配 スタック 自励発振
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背景 ループ管進行波型熱音響発電機 ループ管・・・音響系の共振 リニア発電機・・・機械系の共振 発電可能な周波数が固定
不安定な熱源に対して運転周波数を変化させることができない ループ管 リニア発電機を取り付けて発電を行うループ管進行波型熱音響発電機があります。 進行波を利用できるため、定在波型にくらべてエネルギー変換効率が高い利点がありますが、 ループ管による音響系の共振やリニア発電機による機械系の共振により 発電可能な周波数は固定されており、不安定な熱源に対して運転周波数を変化させることができない問題があります。 最後の文で、音響系の共振だけ言及されているのに違和感を受けます。 また、説明文が、 「その。。。はこうなっていて、その結果がこうで、さらにそれがこうなって、それがつぎにこうなって、。。。。」 と延々と続くような印象を受けます。前後の文章の関連があるのは良いですが、全体をとらえることができず、 話がどこに向かうのだろう、という不安感を与えます。 リニア発電機
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背景 電力フィードバック進行波型熱音響発電機 [小林,山田 2012] 自励発振を行うシステムの実現はなされていない 音波 熱音響コア
リニア 発電機 電気 回路 音波 熱音響コア この問題を解決するために、音波の代わりに電力をフィードバックする、電力フィードバック進行波型熱音響発電機が考案されています。つまり、スタックと熱交換器を含む熱音響コアに、二つのリニア発電機、電気回路から構成されるシステムです。リニア発電機の共振周波数を可変させる必要はありますが、音響管の制約を受けない利点があります。 ただし、これは構想段階で実際に自励発振を行うシステムの実現はなされていません。 最後の文、「実現」は、今もなされていないのだから、現在形とすべき(過去形にすると、この発表で実現できたのだな、という誤った予想を抱かせます)。 「熱音響コア」が初出だから、と言って、その定義をここで行うと、このスライドの目的がぼやけます。 各スライドで一番の目的はなにか?を常に考えてください。 電力 音波 音波 電力 音波 電力フィードバック ループ管
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目的 最終目的 本研究の目的 電力フィードバックシステムを実現する リニア発電機の共振周波数を固定とした場合に対して、
電力フィードバックシステムの発振条件を解析する手法を提案する 本研究の最終目的はこの電力フィードバックシステムを実現することです。 本発表では研究の初期段階として、リニア発電機の共振周波数を固定とした場合に対して、 電力フィードバックシステムの発振条件を解析する手法を提案することを目的とします。
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問題設定 熱音響コア、一つのリニアモータ、フィードバック 回路の周波数応答が与えられたとき 電力フィードバックシステムの発振の可否と周波数を予測する 問題設定です。考えるべき問題は熱音響コア、一つのリニアモータ、フィードバック回路の周波数応答が与えられたとき、 この電力フィードバックシステムの発振の可否と周波数を予測することです。 ただし、熱音響コアの周波数応答は、従来研究と同様に、コア両側の圧力および体積速度からなる伝達マトリクスとして与えられ、 リニアモータの周波数応答は、圧力および体積速度から、コイルの端子電圧および電流までの周波数応答として与えられるとします。 また簡単のため、二つのリニアモータの特性は同一であるとします。 フィードバック回路は簡単のため次の3通りの場合を考えます。 熱音響コア リニア モータ 電気 回路
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電気回路 電気回路は3つの条件とする vs1 vs2 i2 i1 CaseA vs1 vs2 i2 i1 R CaseB R=1kΩ vs1
L CaseC C L=10mH C=100μF CaseAは直結、 CaseBは開放を模擬するために1kΩの抵抗を介した場合、 CaseCはコイルとコンデンサを接続した場合です。 caseCはあとで示しますが、この値は発振に余裕が生じるように試行錯誤で決定したものです。 やはり、この説明は問題設定に組み込むべきですね。 TKをどう与えるか言わなければ、Θは定まらない。Hだけでは。 caseCのような補足説明は、聞き手を安心させるので良いです。 電気回路は3つの条件とする
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問題設定(つづき) 開ループ系の周波数応答に基づいて発振条件を解析する 電気的 音響的 ナイキストの安定判別による発振条件の判別法
電力フィードバック部 熱音響コア リニア モータ 電気 回路 制御対象 開ループ系の周波数応答に基づいて発振条件を解析するために、閉ループ系の切り分け方には次の二通りが考えられます。 リニアモータと熱音響コアをまとめて電圧と電流を入出力とする電気的な分け方と、 熱音響コアとそれ以外の部分をまとめて圧力と体積速度を入出力とする音響的な分け方です。 本研究では、ナイキストの安定判別による発振条件の判別法を適用するために、音響的な分け方を採用することとします。 タイトルは「問題設定(つづき)」の方が良い。コントローラとして設計するのは、左右どちらの図でも「電気回路」の部分なので。 電気的 音響的 ナイキストの安定判別による発振条件の判別法 [小林,山田 2014]を適応するために音響的な分け方を採用する
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ナイキストの安定判別による 発振条件の判別法
図のような閉ループ系の発振条件 のナイキスト軌跡が原点に重なるか囲むこと ナイキストの安定判別による発振条件の判別法について説明します。 熱音響コアとそれ以外の部分の周波数応答がそれぞれG,Kとして与えられたとき、 熱音響システムが発振するための必要十分条件は この行列式のナイキスト軌跡が原点と重なるか囲むことです。 ただし、GとKは、進行波圧力成分を入出力信号とする因果的なシステムの周波数応答です。 G K
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ナイキスト安定判別に基づく方法 因果的システムの周波数応答計測 G K 因果的システムの周波数応答はこのように計測されます。
この図は、熱音響コアの周波数応答を計測する実験装置です。 4つの圧力センサを使って計測した圧力振幅を用いて、コア両側における進行波圧力成分A1,B1などをこのように求めます。 コアに入ってくる成分A1,B2を入力、でていく成分A2,B1を出力とすると、これは因果的なシステムとなります。 左右のスピーカを別々に駆動して周波数応答実験を行うことにより、因果的システムGの周波数応答がこのように求まります。 コア以外の部分Kも同様に求めることができます。 電力フィードバックシステムの発振解析を行うためには、このKをリニアモータの周波数応答からどう構成するかが問題となります。
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H 実験装置(リニアモータ) 共振周波数45Hz リニアモータの入出力特性 ps pc A B vs i SPK P.A PC D/A
A/D R l=0.768 w u vc リニアモータの入出力特性 共振周波数45Hz この図はリニアモータと、その入出力特性を計測する装置です。 リニアモータは市販スピーカのダンパとコーン紙を取り除き、ボイスコイルを、ベローズを介して内径約50mmの塩ビ管に接続したもので、共振周波数は約45Hzです。 リニアモータの左側の装置はコア部の計測装置と同じです。 このスピーカとリニアモータを別々に駆動して周波数応答実験を行うことにより、リニアモータの端子電圧、電流から、 二つの進行波圧力成分までの伝達マトリクスHを先ほどと同様に求めることができます。 スライドの目的と直接関係のないことを盛り込むと、何か言い訳がましく聞こえます。 また「目的でも言った通り」は、忘れているかもしれないけど、目的で既に言ってある、というような印象も与えかねません。
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電力フィードバック部の因果的表現の導出 K G 伝達マトリクス Hから電力フィードバック部Kの因果的システム表現 を構成する
Tk vs2 vs1 B2 A1 B1 A2 i2 i1 K G Hから電力フィードバック部Kの因果的システム表現 を構成する 伝達マトリクス このHを用いて、電力フィードバック部の因果的システム表現Kを構成することを考えます。 そのためにまず、A1,B1からA2,B2までの伝達マトリクスΘを求めます。次に、Gのときと同様に、 Θの入出力を入れ替えれば、因果的システム表現Kが得られます。 最終的にシステムGと同様に変換することで、全体のシステムが因果的な表現にすることができます。 説明が逆では?「Gと同様に変換」できることを予め知っているからこそ、Θを構成する話を安心して聞くことができます。 原稿と同じです。 Θ 因果的な表現に変換する
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電力フィードバック部の因果的表現の導出 θ G H1,H2とHの関係 H2 H1 Tk vs2 vs1 B2 A1 B1 A2 i2 i1
ここでインバースは、入出力の入れ替え、この行列と-1は進行波と電流の向きの反転を意味します。 H1,H2とHの関係
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G 解析結果:コアの周波数応答 約2dB (1.26倍) 理論式 A1 B2 A2 0dB A2 B1 0dB B1 n段 Th=400℃
(以降では、得られた解析手法を用いて、発振状況の予測を行った結果を説明します。) まず、熱音響コアの周波数応答を示します。進行波圧力成分A1,B2から、A2,B1まで、4組のゲインと位相を表しています。 高温側熱交換機の温度は400度、低温側は31度です。熱流と逆方向に進行する音波が増幅されることが知られており、この図でもB2からB1のゲインが約2dBとなっています。 A1からA2のゲインは0dB未満となっており、逆方向の音波が抑制されることがわかります。 熱音響コア一段では自励発振する解析結果が得られなかったため、以降の解析では熱音響コアが仮想的に多段接続された場合の解析結果を示します。多段接続した場合の理想的な増幅度は、一段の場合のべき乗となることが知られています。 タイトルは、解析結果:コアの周波数応答、などの方がよいかも。 図の数値は見えますか?少なくとも、0dBより大きいのか、小さいのかは見えてほしい。 TH/TCの話を本気でするなら、「非常に小さい」という感情的な表現をやめて、具体的な数値を示すべきです。 「今回」という表現が多くみられますが、前回も次回もないのだから、「今回」と言っても意味がありません。次回の連合ではこういう発表を行う、ということが知らされているなら別ですが。 理論式 n段 Th=400℃ Tc=31℃
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解析結果:電力フィードバック部の周波数応答
A1 B2 i2 i1 K A2 A1 0dB A2 vs2 H2 B2 B1 H1 vs1 A2 i2 i1 vs2 Tk vs1 0dB B1 B1 コア以外の部分(電力フィードバック部?)の周波数応答を示します。 青がケースA、赤がケースB、緑がケースCを表しています。 リニアモータの共振周波数45Hz付近以外では、B2からA2、A1からB1のゲインがほぼ0dBとなっており、リニアモータに入射した音波はほぼ全反射されることがわかります。 45Hz付近ではゲインの低下がみられます。A1からA2, B2からB1のゲインにも、45Hz付近でピークが見られることから、 共振周波数ではリニアモータに入射した音響パワーが電力を介して他方のリニアモータから音響パワーとして出力されることがわかります。 ただし、そのゲインは直結の場合でも約??dBと低く、今後装置の改善が課題です。 しかし、ケースBのゲインが約??dB下がっており、フィードバック回路を開放すると電力フィードバックできないという妥当な結果です。ケースCの場合はあまり変わらない結果になりました。 ここで「ケースCの結果があまり変わらない」、と言ってしまうと、後の変化を説明できなくなります。わずかな変化を読み取るべきです。少なくとも、位相が変わっているはず。 数値を読むには、グラフの目盛が不適切では? 40 100 40 100 40~50Hz付近 B2からA2 A1からB1 A1からA2 B2からB1 ゲイン低下 ゲインのピーク
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解析結果caseA 300Hz 70Hz ケースAの場合のナイキスト軌跡を示します。軌跡は原点を囲んでおらず、コア1段では発振しないことがわかります。 赤○は45Hzの点を示しています。 コアの段数を増やしていくと10段で発振するという結果になりました。 原点近くに45Hzの点があることから、リニアモータの共振周波数で発振すると考えられます。 40Hz
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解析結果caseB R=1kΩ 開放に近づけると発振しなくなる 電力フィードバックにより発振が生じる
開放に近づけると発振しなくなる 電力フィードバックにより発振が生じる ケースBでコアが10段の場合のナイキスト軌跡を赤線に示します。フィードバック回路を開放に近づけると発振しなくなる事がわかります。このことから、電力フィードバックによりcase Aの自励発振は実際に、電力フィードバックにより生じていると考えられます。
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解析結果caseC L=10mH C=100μF コイルとコンデンサを直列に接続することで発振に余裕が生じる
緑線の方がより大きな余裕をもって原点を囲んでおり、 コイルとコンデンサを直列に接続することで発振させやすくできることが考えられます。 コイルとコンデンサを直列に接続することで発振に余裕が生じる
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まとめ リニアモータの周波数応答に基づき,電力フィードバック部の因果的システムの周波数応答を構成する手法を示した
電力フィードバックにより実際に熱音響自励発振が生じる可能性を示した 直列につないだLC回路を用いることで発振に余裕をもたせられることを示した まとめとしまして リニアモータの周波数応答に基づき,電力フィードバック部の因果的システムの周波数応答を構成する手法を示しました 電力フィードバックにより実際に熱音響自励発振が生じる可能性を示しました 直列につないだLC回路を用いることで発振に余裕をもたせられることを示しました
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