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臨床試験の考え方 ーある効能追加の開発を例にー

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1 臨床試験の考え方 ーある効能追加の開発を例にー
医薬品医療機器総合機構 新薬審査第二部審査役 池田正行

2 信州・長野県観光協会 スキーと脳活性化の関係検証
信州・長野県観光協会はスキーと脳の活性化の関連性について、科学的な検証作業を始める。脳機能研究の第一人者である篠原菊紀・諏訪東京理科大教授らの協力を得てデータを収集。健康への関心が高い中高年らにアピールし、低迷が続くスキー人口の底上げにつなげていく考えだ。 まず24日に千葉市のスポーツ施設、セントラルフィットネス・ポートスクエア店で実験をする。スキーの初級者から上級者まで30―60歳代の9人が被験者として参加。スキー練習用マシンを利用し、運動前と後で脳の酸素量などがどう変化したかを調べる。 脳の測定装置では島津製作所の協力を得る。実験でスキーと脳の活性化の関連性を示せれば、結果を一般に公表する。 定年退職を迎える団塊の世代など向けに、健康管理に有効なスポーツとしてスキーをPRしていく。 実験では茅野市観光連盟とも協力する。今後は茅野市の車山高原スキー場などで、実際にゲレンデで運動した後の脳や血液の状況などを調べていく予定だ。 (日本経済新聞2007/01/18)

3 今日のお話:臨床試験の基本 検証すべき仮説は?:誰に、何をしたら、どうなる 誰に:試験対象集団の決め方 何をしたら:介入手段
組み入れ基準と除外基準 何をしたら:介入手段 どうなる:評価項目 有効性評価、安全性評価 主要と副次 相(フェーズ)ということ 試験結果の吟味

4 信州・長野県観光協会 スキーと脳活性化の関係検証
信州・長野県観光協会はスキーと脳の活性化の関連性について、科学的な検証作業を始める。脳機能研究の第一人者である篠原菊紀・諏訪東京理科大教授らの協力を得てデータを収集。健康への関心が高い中高年らにアピールし、低迷が続くスキー人口の底上げにつなげていく考えだ。 まず24日に千葉市のスポーツ施設、セントラルフィットネス・ポートスクエア店で実験をする。スキーの初級者から上級者まで30―60歳代の9人が被験者として参加。スキー練習用マシンを利用し、運動前と後で脳の酸素量などがどう変化したかを調べる。 脳の測定装置では島津製作所の協力を得る。実験でスキーと脳の活性化の関連性を示せれば、結果を一般に公表する。 定年退職を迎える団塊の世代など向けに、健康管理に有効なスポーツとしてスキーをPRしていく。 実験では茅野市観光連盟とも協力する。今後は茅野市の車山高原スキー場などで、実際にゲレンデで運動した後の脳や血液の状況などを調べていく予定だ。 (日本経済新聞2007/01/18)

5 検証すべき仮説 “スキーは脳を活性化する”
対象集団とその欠落について:よくある落とし穴 例:スタチンは脳梗塞を予防する 介入手段について 用法・用量:どの程度のスキーなのか? 類薬との関係:なぜスノボではないのか? アウトカムついて なぜ、脳なのか?なぜ肝臓でも腎臓でも心臓でもないのか? なぜ、活性化なのか?なぜ、“癒し”ではないのか? そもそも活性化とは何か?

6 今日のお話:臨床試験の基本 検証すべき仮説は?:誰に、何をしたら、どうなる 誰に:試験対象集団の決め方 何をしたら:介入手段
組み入れ基準と除外基準 何をしたら:介入手段 どうなる:評価項目 有効性評価、安全性評価 主要と副次 相(フェーズ)ということ 試験結果の吟味

7 誰に:対象集団 信州・長野県観光協会はスキーと脳の活性化の関連性について、科学的な検証作業を始める。脳機能研究の第一人者である篠原菊紀・諏訪東京理科大教授らの協力を得てデータを収集。健康への関心が高い中高年らにアピールし、低迷が続くスキー人口の底上げにつなげていく考えだ。 まず24日に千葉市のスポーツ施設、セントラルフィットネス・ポートスクエア店で実験をする。スキーの初級者から上級者まで30―60歳代の9人が被験者として参加。スキー練習用マシンを利用し、運動前と後で脳の酸素量などがどう変化したかを調べる。 脳の測定装置では島津製作所の協力を得る。実験でスキーと脳の活性化の関連性を示せれば、結果を一般に公表する。 定年退職を迎える団塊の世代など向けに、健康管理に有効なスポーツとしてスキーをPRしていく。 実験では茅野市観光連盟とも協力する。今後は茅野市の車山高原スキー場などで、実際にゲレンデで運動した後の脳や血液の状況などを調べていく予定だ。 (日本経済新聞2007/01/18)

8 誰に:試験対象集団 本当の標的集団はどれ?:重要な属性は? 相(フェーズ)によって異なる対象集団 試験対象集団と市販後の対象集団
属性:年齢,健康への関心度,スキー技術 健康への関心が高い中高年 30-60歳代 定年退職を迎える団塊の世代 相(フェーズ)によって異なる対象集団 試験対象集団と市販後の対象集団

9 相で異なる対象集団 信州・長野県観光協会はスキーと脳の活性化の関連性について、科学的な検証作業を始める。脳機能研究の第一人者である篠原菊紀・諏訪東京理科大教授らの協力を得てデータを収集。健康への関心が高い中高年らにアピールし、低迷が続くスキー人口の底上げにつなげていく考えだ。 まず24日に千葉市のスポーツ施設、セントラルフィットネス・ポートスクエア店で実験をする。スキーの初級者から上級者まで30―60歳代の9人が被験者として参加。スキー練習用マシンを利用し、運動前と後で脳の酸素量などがどう変化したかを調べる。 脳の測定装置では島津製作所の協力を得る。実験でスキーと脳の活性化の関連性を示せれば、結果を一般に公表する。 定年退職を迎える団塊の世代など向けに、健康管理に有効なスポーツとしてスキーをPRしていく。 実験では茅野市観光連盟とも協力する。今後は茅野市の車山高原スキー場などで、実際にゲレンデで運動した後の脳や血液の状況などを調べていく予定だ。 (日本経済新聞2007/01/18)

10 相で異なる対象集団 まず24日に千葉市のスポーツ施設、セントラルフィットネス・ポートスクエア店で実験をする。スキーの初級者から上級者まで30―60歳代の9人が被験者として参加。スキー練習用マシンを利用し、運動前と後で脳の酸素量などがどう変化したかを調べる。 今後は茅野市の車山高原スキー場などで、実際にゲレンデで運動した後の脳や血液の状況などを調べていく(対象集団の欠落)

11 相毎に異なる対象集団 クロピドグレルの場合 第Ⅰ相:健常成人 第II相:脳血栓、脳塞栓、TIA患者
第III相:脳梗塞患者(心原性脳塞栓を除く) エンタカポンの場合 第II相:パーキンソン病(PD)患者 第III相: wearing-off現象を有するPD 340例

12 試験対象集団と考慮すべき因子 脳梗塞を例に
検証したいことは何か? 有効性と安全性 有効性が出しやすい集団? リスクが低い集団 vs リスクが高い集団 数と実行可能性 市販後の思惑と試験結果の外挿可能性 脳梗塞?脳血栓?脳塞栓?TIA?

13 組み入れ基準と除外基準 まず24日に千葉市のスポーツ施設、セントラルフィットネス・ポートスクエア店で実験をする。スキーの初級者から上級者まで30―60歳代の9人が被験者として参加。スキー練習用マシンを利用し、運動前と後で脳の酸素量などがどう変化したかを調べる。 今後は茅野市の車山高原スキー場などで、実際にゲレンデで運動した後の脳や血液の状況などを調べていく(対象集団の欠落)

14 組み入れ基準と除外基準 生物学的背景:年齢、性別 基礎疾患、既往歴:脳の病気 介入の感受性に影響を与える因子 スキーの技術・経験
スキーに行く頻度 最近のスキー旅行

15 今日のお話 検証すべき仮説は?:誰に、何をしたら、どうなる 誰に:試験対象集団の決め方 何をしたら:介入手段 どうなる:評価項目
組み入れ基準と除外基準 何をしたら:介入手段 どうなる:評価項目 有効性評価、安全性評価 主要と副次 相(フェーズ)ということ 試験結果の吟味

16 介入手段を左右する因子 用法・用量の問題 被験者の技術 被験者の状態 スキー用具 ゲレンデの状態 運動負荷の程度

17 相で異なる介入手段 まず24日に千葉市のスポーツ施設、セントラルフィットネス・ポートスクエア店で実験をする。スキーの初級者から上級者まで30―60歳代の9人が被験者として参加。スキー練習用マシンを利用し、運動前と後で脳の酸素量などがどう変化したかを調べる。 今後は茅野市の車山高原スキー場などで、実際にゲレンデで運動した後の脳や血液の状況などを調べていく(対象集団の欠落)

18 今日のお話:臨床試験の基本 検証すべき仮説は?:誰に、何をしたら、どうなる 誰に:試験対象集団の決め方 何をしたら:介入手段
組み入れ基準と除外基準 何をしたら:介入手段 どうなる:評価項目 有効性評価、安全性評価 主要と副次 相(フェーズ)ということ 試験結果の吟味

19 脳血流増加?それがどうした?

20 評価に影響する交絡因子 気温 ウェア 視覚入力:ナイターでは? リフト・ゴンドラ ゲレンデの食事 友人との会話

21 スノーボード、スケートばかりではなく、ただの散歩でも同じでは?
有効性の特異度の検討 スノーボード、スケートばかりではなく、ただの散歩でも同じでは?

22 一体本当の御利益は何なのか? 信州・長野県観光協会はスキーと脳の活性化の関連性について、科学的な検証作業を始める。脳機能研究の第一人者である篠原菊紀・諏訪東京理科大教授らの協力を得てデータを収集。健康への関心が高い中高年らにアピールし、低迷が続くスキー人口の底上げにつなげていく考えだ。 まず24日に千葉市のスポーツ施設、セントラルフィットネス・ポートスクエア店で実験をする。スキーの初級者から上級者まで30―60歳代の9人が被験者として参加。スキー練習用マシンを利用し、運動前と後で脳の酸素量などがどう変化したかを調べる。 脳の測定装置では島津製作所の協力を得る。実験でスキーと脳の活性化の関連性を示せれば、結果を一般に公表する。 定年退職を迎える団塊の世代など向けに、健康管理に有効なスポーツとしてスキーをPRしていく。 実験では茅野市観光連盟とも協力する。今後は茅野市の車山高原スキー場などで、実際にゲレンデで運動した後の脳や血液の状況などを調べていく予定だ。 (日本経済新聞2007/01/18)

23 御利益と関係がありそうな言葉の数々 脳の活性化 健康 脳の酸素量など 健康管理に有効 脳の血液の状況
ぶれ、あいまい、不明確←わかっていないから! →“それって、一体何よ”という問いかけの繰り返し

24 スキーによる脳活性化試験でのハードエンドポイントは何か?

25 目的の明確化の鍵は とりあえずの目的と、本当の目的
馬:代用エンドポイント 将:ハードエンドポイント

26 教育の有用性 身近な材料を使って 学生を対象にした資料を作れば 自分の頭の中が整理され わかりやすい説明ができて 優れた教師として評価される


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