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数学入門 5月7日.

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1 数学入門 5月7日

2 確認演習 lim 𝑥→2 𝑥−1 𝑥 2 +1 = 2− = 1 5 lim 𝑥→1 𝑥 2 −𝑥 𝑥 2 −1 = lim 𝑥→1 𝑥 𝑥−1 𝑥+1 𝑥−1 = lim 𝑥→1 𝑥 𝑥+1 = 1 2 lim 𝑥→ 𝑥 2 −4 𝑥−2 = lim 𝑥→ 𝑥 2 −4 𝑥−2 = lim 𝑥→2+0 𝑥+2 =4 Cf (confer 比較・参照). 問題1.7(2) lim 𝑥→2−0 𝑥 2 −4 |𝑥−2| = lim 𝑥→2 𝑥 2 −4 −(𝑥−2) =−4

3 確認演習 (4) lim 𝑥→∞ 𝑥 𝑥 2 +1 = lim 𝑥→∞ 1 𝑥 1+ 1 𝑥 2 = =0 (5) lim 𝑥→∞ 1+ cos 𝑥 𝑥 −1≤ cos 𝑥≤1 より0≤ 1+cos 𝑥 ≤2なので 0 𝑥 ≤ 1+ cos 𝑥 𝑥 ≤ 2 𝑥 (ただし,𝑥>0). lim 𝑥→∞ 0 𝑥 = lim 𝑥→∞ 2 𝑥 =0 なので,はさみうちの定理から lim 𝑥→∞ 1+ cos 𝑥 𝑥 =0

4 今日の内容 1.4章 関数の微分可能性 積の微分 合成関数の微分 合成関数の微分の応用(商の微分など)

5 関数の微分可能性 数学IIではいつも微分ができるものだけを扱ってきたが一般には常 に微分ができるわけではない
微分ができる(微分可能)とはどういうことか?  ⇒微分係数が定まること

6 関数の微分可能性 数学IIではいつも微分ができるものだけを扱ってきたが一般には常 に微分ができるわけではない
微分ができる(微分可能)とはどういうことか?  ⇒微分係数が定まること 𝑓 𝑥 = 𝑥 = 𝑥 (𝑥≥0) −𝑥 (𝑥<0) は𝑥=0では微分係数は 定まらなそう(?)

7 関数の微分可能性 関数𝑓(𝑥)について𝑥=𝑎で微分係数 𝑓 ′ 𝑎 = lim ℎ→0 𝑓 𝑎+ℎ −𝑓(𝑎) ℎ
 が定まるとき,𝑓(𝑥)は微分可能であるという 区間𝐷のすべての点で微分可能であるとき,𝑓(𝑥)は𝐷で微分可能で あるという

8 関数の微分可能性 関数𝑓(𝑥)について𝑥=𝑎で微分係数 𝑓 ′ 𝑎 = lim ℎ→0 𝑓 𝑎+ℎ −𝑓(𝑎) ℎ
 が定まるとき,𝑓(𝑥)は微分可能であるという 𝑓 𝑥 = 𝑥 = 𝑥 (𝑥≥0) −𝑥 (𝑥<0) は𝑥=0では微分係数は定まらないので微分可能でない.というのも lim ℎ→0 𝑓 0+ℎ −𝑓(0) ℎ = lim ℎ→0 |ℎ| ℎ は存在しないので(ただし lim ℎ→0+0 |ℎ| ℎ および lim ℎ→0−0 |ℎ| ℎ は存在する)

9 微分可能性と連続性の関係 定理1.7(微分可能⇒連続) 関数𝑓(𝑥)が𝑥=𝑎で(区間𝐷で)微分可能なら𝑥=𝑎で(区間𝐷で)連続 (証明) lim ℎ→0 𝑓 𝑎+ℎ −𝑓 𝑎 =0 を示せばOK lim ℎ→0 𝑓 𝑎+ℎ −𝑓 𝑎 = lim ℎ→0 𝑓 𝑎+ℎ −𝑓(𝑎) ℎ ∙ℎ = lim ℎ→0 𝑓 𝑎+ℎ −𝑓(𝑎) ℎ ∙ lim ℎ→0 ℎ = 𝑓 ′ 𝑎 ∙0=0

10 積の微分 定理1.8 𝑓 𝑥 ,𝑔(𝑥)が微分可能なとき (1: 積の微分) 𝑓 𝑥 𝑔 𝑥 ′ = 𝑓 ′ 𝑥 𝑔 𝑥 +𝑓 𝑥 𝑔′(𝑥) (証明) 左辺= lim Δ→0 𝑓 𝑥+Δ𝑥 𝑔 𝑥+Δ𝑥 −𝑓 𝑥 𝑔(𝑥) Δ𝑥 = lim Δ→0 { 𝑓 𝑥+Δ𝑥 −𝑓 𝑥 Δ𝑥 𝑔 𝑥 +𝑓(𝑥+Δ𝑥) 𝑔 𝑥+Δ𝑥 −𝑔(𝑥) Δ𝑥 }

11 例題1.7(1) 𝑑 𝑑𝑥 2𝑥+1 𝑥 2 −3 =? 左辺= 2𝑥+1 ′ 𝑥 2 −3 + 2𝑥+1 𝑥 2 −3 ′ =2 𝑥 2 −3 + 2𝑥+1 2𝑥 =6 𝑥 2 +2𝑥−6

12 合成関数の微分 合成関数とは 一般に𝑔∘𝑓 𝑥 ≠𝑓∘𝑔 𝑥 𝑔 𝑓 𝑥 𝑓(𝑥) 𝑔(𝑓 𝑥 )
関数𝑦=𝑓 𝑥 ,𝑧=𝑔(𝑦)が与えられたとき,z=𝑔∘𝑓 𝑥 ≔𝑔(𝑓(𝑥))を 𝑓(𝑥)と𝑔(𝑥)の合成関数という (例) 𝑓 𝑥 = 𝑥 2 ,𝑔 𝑦 = 1 𝑦 のとき,𝑔(𝑓 𝑥 )= 1 𝑥 2 一般に𝑔∘𝑓 𝑥 ≠𝑓∘𝑔 𝑥 (例) 𝑓 𝑥 =𝑥−2, 𝑔 𝑥 = 𝑥 のとき, 𝑔(𝑓 𝑥 )= 𝑥−2 .一方で,𝑓(𝑔 𝑥 )= 𝑥 −2

13 合成関数の微分 定理1.9 関数𝑦=𝑓 𝑥 , 𝑧=𝑔(𝑦)がそれぞれ𝑥,𝑦について微分可能な ら,合成関数𝑧=𝑔(𝑓(𝑥))も𝑥について微分可能で 𝑑𝑧 𝑑𝑥 = 𝑑𝑧 𝑑𝑦 𝑑𝑦 𝑑𝑥 = 𝑔 ′ 𝑦 𝑓′(𝑥) (証明) Δ𝑦=𝑓 𝑥+Δ𝑥 −𝑓 𝑥 , Δ𝑧=𝑔 𝑦+Δ𝑦 −𝑔(𝑦) Δ𝑧 Δ𝑥 = Δ𝑧 Δ𝑦 Δ𝑦 Δ𝑥 = 𝑔 𝑦+Δ𝑦 −𝑔(𝑦) Δ𝑦 𝑓 𝑥+Δ𝑥 −𝑓 𝑥 Δ𝑥 両辺Δ𝑥→0とすれば(Δ𝑦,Δ𝑧→0となり)与式得られる.

14 例題1.8(1) 𝑑 𝑑𝑥 𝑥 2 −5𝑥+3 4 =? 𝑦= 𝑥 2 −5𝑥+3 4 とする.𝑡= 𝑥 2 −5𝑥+3とおくと𝑦= 𝑡 4 𝑑𝑦 𝑑𝑡 =4 𝑡 3 , 𝑑𝑡 𝑑𝑥 =2𝑥−5より 𝑑𝑦 𝑑𝑥 = 𝑑𝑦 𝑑𝑡 𝑑𝑡 𝑑𝑥 =4 𝑡 3 (2𝑥−5)=4 𝑥 2 −5𝑥+3 3 (2𝑥−5)

15 問題1.10(1) 𝑦= 𝑥 4 +2𝑥+1 3 を微分せよ

16 問題1.10(1) 𝑦= 𝑥 4 +2𝑥+1 3 を微分せよ (解) 𝑡= 𝑥 4 +2𝑥+1とおくと𝑦= 𝑡 3 𝑑𝑦 𝑑𝑡 =3 𝑡 2 , 𝑑𝑡 𝑑𝑥 =4 𝑥 3 +2なので 𝑑𝑦 𝑑𝑥 = 𝑑𝑦 𝑑𝑡 𝑑𝑡 𝑑𝑥 =3 𝑡 2 4 𝑥 3 +2 =3 𝑥 4 +2𝑥+1 2 (4 𝑥 3 +2)

17 合成関数の微分の応用:商の微分 定理1.8 𝑓 𝑥 ,𝑔(𝑥)が微分可能なら (2:商の微分) 𝑔 𝑥 ≠0である点で 𝑑 𝑑𝑥 𝑓(𝑥) 𝑔(𝑥) = 𝑓 ′ 𝑥 𝑔 𝑥 −𝑓 𝑥 𝑔′(𝑥) 𝑔 2 (𝑥)

18 𝑥 −𝑛 の導関数(例1.4) 𝑥 −𝑛 ′ =−𝑛 𝑥 −𝑛−1 (𝑛は自然数) Cf. (𝑥 𝑛 )′=𝑛 𝑥 𝑛−1 なので「指数部を前に降ろして指数部分は-1する」 という意味で負の整数でも同じ公式が成り立つ (例) 𝑥 −3 ′ =−3 𝑥 −4 1 𝑥 ′ = 𝑥 −1 =− 𝑥 −2 =− 1 𝑥 2 証明は教科書p.6の定理1.1(指数部が正の場合)と同様にできる

19 合成関数の微分の応用:商の微分 定理1.8 𝑓 𝑥 ,𝑔(𝑥)が微分可能なら (2:商の微分) 𝑔 𝑥 ≠0である点で 𝑑 𝑑𝑥 𝑓(𝑥) 𝑔(𝑥) = 𝑓 ′ 𝑥 𝑔 𝑥 −𝑓 𝑥 𝑔′(𝑥) 𝑔 2 (𝑥) (証明) 𝑑 𝑑𝑥 𝑓(𝑥) 1 𝑔(𝑥) = 𝑓 ′ 𝑥 1 𝑔 𝑥 +𝑓 𝑥 𝑔 𝑥 −1 ′ = 𝑓′ 𝑔 −𝑓 𝑔 −2 𝑔′ 積の微分 𝑡=𝑔(𝑥)として合成関数の微分

20 例題1.7(2) 𝑦= 𝑥 𝑥 2 +1 を微分せよ (解) 𝑦 ′ =𝑥′ 1 𝑥 𝑥 1 𝑥 2 +1 ′ = 1 𝑥 2 +1 −𝑥 𝑥 2 +1 −2 (2𝑥) = 𝑥 2 +1−2 𝑥 2 𝑥 = 1− 𝑥 2 𝑥 公式使うと: 𝑦 ′ = 𝑥 ′ 𝑥 2 +1 −𝑥( 𝑥 2 +1)′ 𝑥 = 𝑥 2 +1−𝑥(2𝑥) 𝑥 = 1− 𝑥 𝑥

21 問題1.9(3) 𝑦= 1 𝑥 を微分せよ

22 問題1.9(3) 𝑦= 1 𝑥 2 +1 を微分せよ (解) 𝑦 ′ = 𝑥 2 +1 −1 ′ =− 𝑥 2 +1 −2 2𝑥 =− 2𝑥 𝑥 商の微分使うと 𝑦 ′ = 1 ′ 𝑥 2 +1 −1( 𝑥 2 +1)′ 𝑥 = 0−2𝑥 𝑥 =− 2𝑥 𝑥

23 合成関数の微分の応用:( 𝑥 𝑚 𝑛 )の微分 実は指数部分が有理数でも同様の公式が成立!
合成関数の微分の応用:( 𝑥 𝑚 𝑛 )の微分 実は指数部分が有理数でも同様の公式が成立! 整数𝑚, 𝑛 (𝑛≠0)について 𝑥 𝑚 𝑛 ′ = 𝑚 𝑛 𝑥 𝑚 𝑛 −1 (証明) 𝑦= 𝑥 𝑚 𝑛 とすると 𝑦 𝑛 = 𝑥 𝑚 両辺を𝑥で微分すると 𝑛 𝑦 𝑛−1 𝑦 ′ =𝑚 𝑥 𝑚−1 よって 𝑦 ′ = 𝑚 𝑛 𝑥 𝑚−1 𝑦 𝑛−1 = 𝑚 𝑛 𝑥 𝑚−1 𝑥 𝑚 𝑛 𝑛−1 = 𝑚 𝑛 𝑥 𝑚−1− 𝑚 𝑛 (𝑛−1) = 𝑚 𝑛 𝑥 𝑚 𝑛 −1 指数部分が有理数の指数法則は数IIでやってる

24 問題1.12(1) 𝑦= 2−3𝑥 を微分せよ

25 問題1.12(1) 𝑦= 2−3𝑥 を微分せよ (解) 𝑦= 2−3𝑥 1 2 なので 𝑦 ′ = 1 2 2−3𝑥 − 1 2 −3 =− 3 2 2−3𝑥

26 宿題 問題1.9(4),(5) 問題1.10(2) 問題1.12(2)~(6)


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