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I:銀河系 単位名 大学院:恒星物理学特論IV 教官名 中田 好一 授業の内容は下のHPに掲載される。
2009年1月19日 単位名 大学院:恒星物理学特論IV 教官名 中田 好一 授業の内容は下のHPに掲載される。 成績は出席とレポートの双方により決めます。 I: 銀河系
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授業タイトル A: 赤色巨星をめぐって 2008年10月 6日 B: 赤色巨星構造の追究 2008年10月20日
授業タイトル A: 赤色巨星をめぐって 2008年10月 6日 B: 赤色巨星構造の追究 2008年10月20日 C: ハヤシライン 2008年10月27日 D: スペクトル分類 2008年11月10日 E: ダスト光学 2008年11月 17日 F: 天体ダスト 2008年12月 1日 G: 赤外スペクトル 2008年12月15日 H: 等級とカラー 2008年12月22日 I: 銀河系の赤色巨星 2008年 1月19日 J: 系外銀河の赤色巨星 2008年 1月26日 H:等級とカラー
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I.1.太陽近傍の赤色巨星 I.1.1.M型赤色巨星の分類 Keenan,P.C. 1966 ApJS 13, 333-378
ミラ型星分類のため、様々な観測を集めて分類基準を定めた。 I: 銀河系
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Keenan,P.C. ,Cameron,R.F.,Deutsch,J.A. 1974ApJS262, 271-302
70-85Å/mmの観測をMt.Wilson,Palomar、Lowellで行い、新しい 基準を作る。MK分類。
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Cameron,D.M., Nassau,J.J. 1955 ApJ 122, 177-181
Nassau,J.J., Blanco,V.M. 1958, ApJ 128, 46- 晩期M型になると、短波長可視スペクトルが極端に弱くなる。 ーー> 長波長スペクトルでの分類が欲しい。 M6 AバンドのTiOが極大。TiOλ8432はまあまあ強い。 M6.5 TiOλ8432は極大。λ8300の「ピンチング」がはっきり見える。 VOλ7400,7900がかすかに見える。 M7 VOλ7900がまあまあ強くなる。VOλ7400は。見えない場合あり M8 VOλ7400,7900, TiO8300 がさらに強い。 M9 VOλ7400,7900がTiO7600と同じくらい強い。 M10 VOλ7900が非常に強い。7900で断ち切られたようになる。 しかし、λ>8300Aでのスペクトルによる分類は未開拓である。 赤外線星では近赤外J,H, Kバンドでのスペクトルしか得られない。 その領域のスペクトル分類は質量放出の中心星のスペクトル型を研究する上で重要である。しかし、スペクトル型の指標となる強い吸収線、バンドが存在しないので 現在、近赤外スペクトルによるスペクトル型の分類は行われていない。 I: 銀河系
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青 Keenan 赤 Nassau I: 銀河系
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I: 銀河系
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I.1.2.太陽近傍ミラ型星の等級とカラー Keenan,Garrison,Deutsch 1974 ApJ 262, 271-307
Keenan,Garrison,Deutsch 1974 ApJ 262, 271-307 ミラ型星の周期と極大時スペクトル型との関係 周期が長くなるとスペクトル型は晩期型になっていく。 P>400dのスペクトル型が得られていない。 さらに晩期へと延びるのか? それとも、M8で止まるのか? V Del,R Cenは逆に早期型への復帰を示唆している。 I: 銀河系
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太陽近傍ミラ型星の赤外2色図: M型とC型が分離する。特に右図。ただ、M型の赤外ミラになったときC型にかぶらないかの検証が必要である。
太陽近傍ミラ型星の赤外2色図: M型とC型が分離する。特に右図。ただ、M型の赤外ミラになったときC型にかぶらないかの検証が必要である。 I: 銀河系
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Whitelock,P.A., Feast,M.W. 2000 MN 319, 728-758
Hipparcosが観測した太陽近傍ミラ型星のJ,H,K測光観測 Kバンド測光の例 ○=M-ミラ ●=C-ミラ ×=Sミラ △=M-SR ▲=C-SR Hp=Hipparcos等級 長周期になると(Hp-K)が大きくなる、つまり赤くなる。 M型星とC型星は分離。 同じ周期ならC型星が青い。 P<225dで2系列に注意 I: 銀河系
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質量放出中の星では2μm付近(Kバンド)では星の大気からの光が強く、 IRAS12μm付近ではダストシェルからの熱輻射が強いと考えられる。
従って、カラー[K-12] は星からの質量放出率の良い指標となる。 下は太陽近傍ミラ型星の周期Pとカラー[K-12] との関係である。 青点線の下は星本体のカラーとみなせる。 P>300dから赤くなる 短周期(130d<P<190d)で赤い星がある。 ○=M-ミラ ●=C-ミラ ×=Sミラ △=M-SR ▲=C-SR BB(2000K) I: 銀河系
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同じ図を、長期変光モニター観測のある星について、大振幅か小振幅かで分けたものが下である。
大振幅のミラが質量放出を起こしているらしい。以下のシナリオが想定される。 (1)大振幅は広がった大気を生み出す。 (2)その低温、高密度環境でダストが作られる。 (3)マスロスはそのダストに働く輻射圧で発生する。 ○=小振幅 (ΔK<0.5) △=大振幅 (ΔK>0.7) I: 銀河系
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I.1.3.太陽近傍ミラ型星の運動 Feast,M., Whitelock,P.A. 2000, MN 317, 460-487
Hipparcosによる固有運動の観測 ーー> μ 速度の視線に垂直成分 赤外変光観測 P Mk R(距離) <K> 視線速度 Vr 速度の空間成分が全て求まる。 w v 太陽近傍のミラを周期Pで7グループに分けて、 空間速度の平均値を出した。 太陽 u u GC I: 銀河系
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I: 銀河系
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銀河回転より大幅に小さい 大きな外向き速度 I: 銀河系
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太陽近傍ミラ型星の中でもグループ2の周期=170d付近の星は 銀河系バルジの延長なのではないだろうか?(Feast)
その他の、例えば矮星でそのような運動学特性を持ったグループが あるだろうか? バルジ GC グループ2の軌道 銀河回転速度 太陽 他グループ グループ2の速度 I: 銀河系
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I.2.銀河系バルジの赤色巨星 I.2.1.BWの赤色巨星 Baade windows 銀河中心方向はAv=20-30等の星間吸収
しかし、一部に吸収の弱いところがある。 NGC6522領域、Sgr I、Sgr II 1963 in Evolution of Stars and Galaxies ed Gaposhkin, Harvard U. Press Baade windowsの赤色巨星探査 Morgan 1956 Whitford 1978 吸収線強度が楕円星系のそれと似ている Blanco,McCarthy,Blanco 1984 グリズムサーベイ >M6をNGC6522から半径24.4‘以内に306星 炭素星がない。 高メタル、老齢? I: 銀河系
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Frogel,J. Whitford,A. 1987 ApJ 320, 199-237 CTIO4mによる測光観測 。
CTIO4mによる測光観測 。 JHK2色図で、球状星団、太陽近傍、バルジと順に並ぶ。 変光星の位置が 通常M型星からずれることに注意 I: 銀河系
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バルジ、太陽近傍、球状星団で2色図上の位置がずれることがわかったが、スペクトル型とカラーの関係もすこしずれる。
●=バルジ ○=近傍 同じスペクトル型に対してはバルジ星は近傍星より青い。 同じカラーに対しバルジ星は近傍星より晩期スペクトルとなる。 I: 銀河系
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分子吸収が至る所で強いので、M型星の温度をスペクトルのどこで測るかは難しい問題である。
1.02μmと2.20μm 付近は比較的安定した連続スペクトルが取れることが右の図から分かる。 I: 銀河系
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(102-C220)を温度指標として用い、スペクトル型との関係を下にプロットした。同じ(102-C220)に対しBWの赤色巨星は太陽近傍より晩期スペクトル型となることが分かる。
この結果は前に示した スペクトル型と(V-K) (J-K)との関係と一致している。 I: 銀河系
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バルジの星が高メタルで老齢という期待からは、右図でバルジの赤色巨星枝がもっと右によるべきである。
K-(J-K)の色等級図 バルジの星が高メタルで老齢という期待からは、右図でバルジの赤色巨星枝がもっと右によるべきである。 しかもこれはRo=7kpc を仮定しての図である。 もし、Roが上がると、バルジの赤色巨星枝はM3と47Tucの間に入ってしまう。 これが、バルジには2Gyr程度の中間年齢種族が存在するという説の一因である。 I: 銀河系
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バーデの窓(Baade’s Window)と太陽近傍星のレッドクランプ星 バーデの窓 太陽近傍
縦軸は絶対等級 MI 縦軸は見かけ等級 I バーデの窓のレッドクランプは太陽近傍よりも赤い。これは平均メタル量が高いためと考えられる。両者の等級差が距離指標である。 Paczynski/Stanek 1998 ApJ 494, L I: 銀河系
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