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Published byAna Carolina Capistrano Modified 約 5 年前
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北大MMCセミナー 第68回 附属社会創造数学センター主催 Date: 2017年6月15日(木) 16:30~18:00
Speaker: 石原 秀至(東京大学大学院総合文化研究科) Shuji Ishihara (The University of Tokyo) Place: 電子科学研究所 中央キャンパス総合研究棟2号館 5F北側講義室(北12条西7丁目) Title: 細胞から組織へ:形態形成のための新規連続体理論 From cells to tissue: a continuum model for morphogenetic deformation アブストラクト: 等高線法を用いた結晶のスパイラル成長の数理モデルを用いて、共回転対と呼ばれる、 同じ回転方向を示すらせん転位の対による結晶表面の成長速度について考察する。 Burton-Cabrera-Frankによると、対の距離がある臨界距離より遠い場合は 単独のらせん転位による結晶表面の成長と見分けが付かないとされる。 他方その臨界距離より近い場合は、対を限りなく近づけた時の成長速度が 単独のらせん転位の2倍になるとされるが、その中間の距離において 成長速度がどうなるかという評価式は与えられていない。 そこで上記の事実について数値計算実験を行った結果、臨界距離にずれがあることを発見した。 そこで共回転対による成長速度の評価を行い、その観点から臨界距離の新しい定義とその数値を与え、 これが数値計算実験の結果と非常に良く合うことを報告する。 評価と臨界距離の改善において重要な役割を果たしたのは単独のらせん転位により 与えられるスパイラルステップの回転速度で、Burton-Cabrera-Frankはこれを アルキメデスのらせんによる近似から計算していた。この結果をより精度の良いものに 改めることによりある程度の指標となる成長速度の評価式を得ることができた。 Abstract: 動物の個体発生過程では、組織の変形が起こる。この変形は、細胞レベルでは、 細胞形や相対位置の変化、細胞分裂や細胞死といった様々な過程からなる。数理モデルとしては Cell Vertex Model(CVM)や Cellular Potts Model(CPM) などがよく使われているが、個々の細胞のふるまいは確率的な挙動も多く、また、細胞レベルと組織レベルの関係を理解するためにも、粗視化した数理モデルは有用である。一方、連続体モデルとしては、(粘)弾性理論が多くもちいられ、細胞を表す自由度を含むものはなかった。我々は、細胞形を楕円で近似し、変形とのキネマティクスを決めた上で、 CVM/CPMで用いられるエネルギー関数と、熱力学形式から、細胞形態を表す内部自由度を含む連続体を構成した。また、アクティブ・ゲルの理論と同様な形式でアク ティブ項を導入した。これらの枠組みで、たとえば、Convergent extension と呼ばれる細胞組織の自発的な変形が説明できることを示す。 連絡先: 北海道大学電子科学研究所 附属社会創造数学研究センター 人間数理研究分野 長山 雅晴 内線: 3357
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