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欅田 雄輝 S 北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科

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1 欅田 雄輝 S0750017 北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科
連想プロセスとしての印象評価を 起因とするデザイン創造の研究 A STUDY OF DESIGN METHOD ASSUMING IMPRESSION EVALUATION FOCUSING ON THE PROCESS OF ASSOCIATIVE CONCEPTS CHAINS 欅田 雄輝 S 北陸先端科学技術大学院大学  知識科学研究科

2 研究の背景―デザイン― 2019/5/15 近年、デザインにおいて人間の感性や感情に働きかけ る方法が重視され、デザイン面でも人間の感情を考え たデザインが必要となっている 印象や感性に基づくデザイン(感性デザイン)のフレーム ワークが重要であると考える

3 研究の背景 ものの見方 デザイン工学からの観点
2019/5/15 ものの見方   ➢デザイン創造においても「ものの見方」が重要であると指摘されて いる(田浦、1999) デザイン工学からの観点 ➢人は見ている対象の全体を見るのではなく、自分から見て 対象の特徴を抽出している(森、2005)   ➢人は自分なりの特徴で対象を認識し、対象を記憶し、対象 から連想する(森、2005)

4 研究の背景 特徴の抽出と特徴から受ける印象、生じる感情まで を連想プロセスとしてとらえることで、感性デザイ ン方法を考えるヒントになる
2019/5/15 特徴の抽出と特徴から受ける印象、生じる感情まで を連想プロセスとしてとらえることで、感性デザイ ン方法を考えるヒントになる 抽出された特徴と受ける印象の関係性に注目する 注目する 特徴 特徴の 印象 全体として生じる感情の源

5 研究の目的 印象や感性に基づくデザイン(感性デザイン)の研究
2019/5/15 印象や感性に基づくデザイン(感性デザイン)の研究 特徴の抽出から感情が生じるまでを連想プロセスとして とらえ、そのプロセス内の特徴と印象の関係から探る 人間の印象評価を起因とするデザイン方法を検討する

6 研究の方法 2019/5/15 実験的手法   ➢実験を行い、「特定の感情」を生じさせるようなデザインにおい て、特徴の抽出から感情が生じるまでの連想プロセスを、デザイン の中で注目している特徴とそれに対する印象の関係性から探る 実験1   ➢実験では、写真を用いて写真の中で注目する特徴の数と、 印象の数に注目する 実験2  ➢実験1の結果を考慮し、同一機能のプロダクトデザイン群 における特徴と印象の関係を探る

7 癒し 実験―実験1― 注目する特徴と受ける印象の関係に関する実験 多様なものから連想される ➢視覚刺激として写真を用いる
2019/5/15 注目する特徴と受ける印象の関係に関する実験 ➢視覚刺激として写真を用いる ➢生じる感情を「癒し」とする 癒し ふわふわ かわいい 多様なものから連想される きれい のんびり

8 実験―課題方法― 被験者はディスプレイに表示される写真に対して 1.写真に対し、「癒し」を感じるか感じないかをチェックする
2019/5/15 被験者はディスプレイに表示される写真に対して  1.写真に対し、「癒し」を感じるか感じないかをチェックする  2.写真の中で見ている特徴とその印象を入力する    ➢特徴と印象を対にして入力してもらう  3.1枚の写真に対し入力が終わったら、次の写真に移る    ➢制限時間は設けない 例)「猫が写っている写真」 注目している特徴 特徴の印象 かわいい ひげ さびしい

9 実験―分析手法― 1人の被験者が1枚の写真に癒しを感じた場合、その写真の癒 し度を「1」とし、各写真の癒し度をだす
2019/5/15 1人の被験者が1枚の写真に癒しを感じた場合、その写真の癒 し度を「1」とし、各写真の癒し度をだす 被験者が入力した注目する特徴とその印象を各写真ごとに分 類する   ➢重複する特徴や印象をひとつにまとめる   ➢漢字・ひらがなを揃える 特徴数、印象数の関係を分析する 定義   ➢注目している特徴の数=特徴数   ➢特徴の印象の数=印象数

10 実験―分析手法― 癒し度:4 特徴数:2 印象数:3 特徴の印象 注目している特徴 木:3人 雲:3人 癒しを感じるか 感じる:4人
2019/5/15 癒し度:4 特徴数:2 印象数:3 特徴の印象 鮮やか:1人 和む:1人 心地いい;4人 注目している特徴 木:3人 雲:3人 癒しを感じるか 感じる:4人 感じる:2人

11 実験結果 被験者は22-34歳の男女計10名 ➢写真の解像度の影響により、3枚の写真に対して不備があった ため除外した
2019/5/15 被験者は22-34歳の男女計10名  ➢写真の解像度の影響により、3枚の写真に対して不備があった ため除外した  ➢注目する特徴の印象において「好き」などの印象が不明確なも のは除外した 総回答数 総特徴数 総印象数 癒しを感じる 240 145 186 癒しを感じない 265 174 229

12 実験結果―分析― 各写真における印象数と特徴数の関係を示す 特徴数と印象数の平均値をとり、t-検定を行った
2019/5/15 各写真における印象数と特徴数の関係を示す 特徴数と印象数の平均値をとり、t-検定を行った t[47,0.01]=-5.49,p<0.01 有意差あり (相関係数0.58,標本数47)

13 実験結果―分析― 各写真の癒し度に対しての印象数と特徴数の関係を示 す それぞれの関係に5%の有意水準で正の相関がみられ た
2019/5/15 各写真の癒し度に対しての印象数と特徴数の関係を示 す それぞれの関係に5%の有意水準で正の相関がみられ た (相関係数0.59,標本数47) (相関係数0.50,標本数47)

14 実験結果―分析― 各写真の1つの特徴に対する印象数の割合を出し、癒 し度ごとの平均を示す 5%の有意水準で負の相関がみられた
2019/5/15 各写真の1つの特徴に対する印象数の割合を出し、癒 し度ごとの平均を示す 5%の有意水準で負の相関がみられた 癒し度 1つの特徴に対する印象数の平均 8 7 6 5 4 3 2 1 1.55 (相関係数-0.76,標本数9)

15 考察 特徴数より印象数が多く、有意差があった 癒し度が高いほど特徴数と印象数も高く相関があった
2019/5/15 特徴数より印象数が多く、有意差があった 癒し度が高いほど特徴数と印象数も高く相関があった 癒し度が高くなると、特徴数に対する印象数の割合が 低くなる ➢特徴数と印象数の関係から多義性が生じる ➢ 「癒される」という感情おいては、それを連想づける印象に多義性があるほど生じやすいと考えられる。しかし、多いほど癒しを感じやすいとは限らず、適正な範囲があると示唆される

16 実験―実験2― 2019/5/15 実験1の結果より、デザイナーはユーザーの見方に多義 性を考えたほうが良いが、立体図形の3次元解釈では多 義性が不明確であり人工物でも多義性を考えることが有 効であるかどうかを特徴数と印象数から検証する。 実験には、照明オブジェをもちいる 被験者数10人程度

17 実験刺激―照明オブジェ― 2019/5/15 キーワードを設定しその形状を任意で選定し、多義性を持たせる ために2点間でのモーフィングを行い、その中間図をベースに「癒 し」をイメージして照明オブジェを作製する。また、基本形状として 丸と三角からも作製する キーワード  ➢星、しずく、葉、雲 統一条件   ➢電球の数、色、材料、オブジェの大きさ  ➢被験者とオブジェの距離、オブジェを置く高さ  ➢時間?(照明をみる時間、刺激と刺激の間の時間)  ➢オブジェを見る方向(視点)?

18 実験刺激―照明オブジェ― 2019/5/15

19 実験 分析 ➢特徴数と印象数の関係(多義性があるかどうか) ➢ユーザーの評価(癒し度)と多義性の関係 今後
2019/5/15 分析  ➢特徴数と印象数の関係(多義性があるかどうか)  ➢ユーザーの評価(癒し度)と多義性の関係 今後  ➢照明オブジェのデザイン(~10月21日)  ➢照明オブジェの作製(~11月4日)  ➢実験(~11月14日)  ➢分析


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