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14 水酸化PCBの生成について (1日鉄環境エンジニアリング㈱,2大阪市立環境科学研究所,3元大阪府環境情報センター)

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1 14 水酸化PCBの生成について (1日鉄環境エンジニアリング㈱,2大阪市立環境科学研究所,3元大阪府環境情報センター)
         ○福沢志保1,森田健志1,島瀬正博1,國武明伸1,先山孝則2,奥村為男3     (1日鉄環境エンジニアリング㈱,2大阪市立環境科学研究所,3元大阪府環境情報センター)  水酸化ポリ塩化ビフェニル(水酸化PCB)は生体内におけるPCBの代謝物の一つで、一部の異性体は甲状腺ホルモンや女性ホルモン等の作用に影響を与えると指摘され1)、生体試料に関する測定事例が多数報告されている。環境試料では先山ら2)が水環境や底質中に水酸化PCBが存在することを示した。この調査結果は、環境中においても物理化学反応や生物の代謝反応によってPCBが水酸化PCBに変化する可能性を示唆している。我々も土壌中の水酸化PCBの存在実態について調査し、汚染土壌と環境土壌との区別なく、水酸化PCB濃度とPCB濃度に相関が見られることを前回報告した3)。また、各種条件下においてPCB混合品(KCmix)から水酸化PCBが生成されることを報告した4)。野見山ら5)は軌道計算により前駆PCBから生成される水酸化PCBを予測しているが、実際に主要PCBから生成される水酸化PCBを調査した例はまだない。そこで本報告では、PCBから水酸化PCBへの生成機構を確認するため、PCBの単体を土壌及びシリカゲルに添加し、紫外線照射および遮光条件で生成する水酸化PCBの同定を行い、いくつかの知見を得たので以下に報告する。   目的  試験条件  水酸化PCBの生成確認試験の出発物質として10種類のPCB異性体(Accu Standard 社製)を用いた。PCB標準品10mgを各媒体に添加して、以下の条件における水酸化PCBの生成確認試験を実施した。  分析条件  水酸化PCBの分析については既報3)に従った。  各媒体に13Cでラベル化した水酸化PCB(2~7塩化物)を加え、アセトニトリルで振とう抽出後、遠心分離、ヘキサン洗浄、ヘキサン抽出し、フロリジルカートリッジカラム(Sep-Pak Plus Florisil Waters社製)で精製した。硫酸ジメチルを用いて誘導体化し、アルカリ分解、ヘキサン抽出後、再度フロリジルカートリッジカラムにより精製し、測定試料とした。  測定には高分解能GC/MS(JMS-700、日本電子社製)を用い、GCカラムにはHT-8PCB(長さ:60 m、内径0.25 mm、関東化学社製)を使用した。水酸化PCBの同定・定量には市販標準物質(47種)と合成標準物質(80種)6)を使用し、1~9塩化の水酸化PCBを測定した。標準物質群と近接するRTに検出されたピークのうち、同位体イオン強度比が一致したものを水酸化PCBとして同定した。 入手できた154種の異性体の内標準物質に対するRRTと比較することにより、各試験条件で生成した水酸化PCB異性体の同定を試みた。 試験条件① :UV照射-シリカゲル-2week 試験条件②-1:遮光-湿土壌-1month 試験条件②-2 :遮光-湿土壌-3month PCB標準物質10mg添加 シリカゲル5g 紫外線照射 分析 2週間後に試料を全量回収し、水酸化PCBを測定する。 15Wの紫外線殺菌灯 (National製,GL15,l=253.7nm,紫外線放射出力4.9W) を連続照射する。 PCB標準物質10mg添加 PCB-Free土壌5g 遮光静置 分析 1ヶ月後に試料を全量回収し、水酸化PCBを測定する。 水道水を10mL加えた後、密封し、遮光保存する。 PCB標準物質10mg添加 PCB-Free土壌5g 遮光静置 分析 3ヶ月後に試料を全量回収し、水酸化PCBを測定する。 水道水を10mL加えた後、密封し、遮光保存する。  水酸化PCBクロマトグラム 単品PCBを用いた水酸化PCBの生成確認試験において得られた水酸化PCBのクロマトグラムを以下に示す。 UV照射-シリカゲル-2week 遮光-湿土壌-1month 遮光-湿土壌-3month UV照射-シリカゲル-2week 遮光-湿土壌-1month 遮光-湿土壌-3month  #3  #101  #12  #118  #26  #153  #32  #180  #52  #209  結果と考察 単品PCBから生成された水酸化PCBのクロマトグラムは、ピーク本数が10本前後と環境試料に比べ少ない結果であった。同定した異性体を前駆PCBの脱塩素体、OH付加体、Cl置換体とその他で色分けを行った。前駆PCBに由来した水酸化PCBが同定される一方で、無関係の異性体が同定されるものもあった。これは標準物質を保有しない他の成分である可能性が考えられる。1~10塩素体のPCBについて水酸化PCBの生成確認試験を実施したが、今回選択したPCB異性体においては低塩素体の方が生成した水酸化PCBの量が多かった。しかし、同じ5塩素体であっても#101の水酸化PCB生成量は#118の水酸化PCB生成量の5倍以上(遮光条件)であった。このように水酸化PCBの生成のしやすさは、PCBの構造によって大きく異なることが示唆された。また、#3、#12では、遮光1ヶ月に比べ3ヶ月の一水酸化PCBの生成量が少なく、反応がより進行することが予想される。 今回、標準物質がなく同定できなかった未知の水酸化PCBも多かったが、前駆PCBからの水酸化PCBの生成機構に関して、環境試料中の水酸化PCBを調査する上で役立つ情報が得られたと考えられる。  さいごに  参考文献     1)森脇洋ら:生活衛生,50,1,3-11(2006) 2)先山孝則ら:第16回環境化学討論会講演要旨集, (2007) 3)島瀬正博ら:第17回環境化学討論会講演要旨集, (2008) 4)森田健志ら:第17回環境化学討論会講演要旨集, (2008) 5)野見山桂ら:第17回環境化学討論会講演要旨集, (2008) 6)奥村為男:第12回環境化学討論会講演要旨集, (2003)


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