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第6章 デフレの鍵は賃金 ー「なぜ日本だけが?」の答え
第6章 デフレの鍵は賃金 ー「なぜ日本だけが?」の答え D班 板橋、西野、渡辺 石井、宮川
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1.賃金の変動に注目する “実体経済が回復しても改善の兆しがみられないもう一つの問題はデフレーションである” ⇒ *日本の物価・・・下げ
⇒ *日本の物価・・・下げ *GDPデフレーター・・・下げ *卸売物価指数・・・下げ *消費者物価・・・デフレ *名目賃金・・・下げ 2002年 多くの企業でベースアップゼロ ・定期昇給制度見直し ・年俸制導入企業増加 制度変更は平均的な名目賃金水準を低下させる
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90年代 日本の労働分配率が以上に高まる “維持不可能なほど高い水準に” よって、、、経営者側が賃金上昇の抑制 賃下げを求める 1998年 日本の名目賃金下落傾向 図6-1,2 中堅・中小企業では分配率の低下は緩やか 大企業セクターでは労働分配率が水準を下回って低下 ⇒大企業の人件費抑制スタンスの強まりが分配率の下げすぎの 主要 *平均賃金低下の理由 ・賃金の低い非正規労働者の比率があがったこと ・フルタイムの正規労働者の賃金がさがったこと *ユニットレーバーコストの低下 ⇒生産一単位あたりに要するコスト
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“日本経済がマイナスに陥った年” ★名目賃金の下落が始まった1998年になにがおこったのか。 1997年 タイのバーツが急激に値下がり
1997年 タイのバーツが急激に値下がり ⇒アジア通貨危機発生 (アジア経済危機の影響などで輸出が減少) 1998年 小渕首相が金融再生法 ⇒金融庁設置 ・北海道拓殖銀行破綻 ・日本長期信用銀行は日本政府により国有化され新生銀行に生まれ変わった。 “日本経済がマイナスに陥った年”
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なぜ日本の賃金は下落するのか? <理由> ほかの国と比べて賃金が伸縮的で あるため ①「ボーナス」の役割 ②「春闘」の役割
<理由> ほかの国と比べて賃金が伸縮的で あるため ①「ボーナス」の役割 →景気・企業業績に応じて賃金を変えやすい ②「春闘」の役割 →全企業・全産業で賃金が毎年同時期に決まってしまう
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効率賃金モデル 需要αの変化に対して賃金Wには影響を与えず、労働雇用Lのみを変化させる
◆従業員が最も効率よく働いてくれる賃金の額を決定付けるモデル 高すぎる→企業の利潤が減る 低すぎる→従業員のやる気が低下or辞めてしまう 参照 P181 (6.1)~(6.3)式 一般的な賃金モデルでは… 需要αの変化に対して賃金Wには影響を与えず、労働雇用Lのみを変化させる
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「日本型」効率賃金モデル
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日本の産業における生産性の向上が求められる
2-1 日本の賃金とデフレ体質 ・日本独特の賃金傾向 ①「雇用を増やした成長業種ほど賃金が下がる」 →増加した雇用の多くを低賃金の非正規雇用で賄うため →日本のパートの賃金は正規社員の48%と低く、企業は人件費を抑えるべく積極的にパートを起用 ②「事務職の飽和」=「賃金の低下」 →給与の高い技術職等は人手不足だが一般的な事務職は人手が余っている →事務職の求職者間の競争が激しいため、人件費を抑えたい企業は賃金を低く設定する 上記2点の改善のためには… 日本の産業における生産性の向上が求められる
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2-2 合成の誤謬としてのデフレ ◆合成の誤謬とは
2-2 合成の誤謬としてのデフレ ◆合成の誤謬とは 個人にとって合理的な行動であっても、多くの人がその行動をとることによって、社会全体に不都合な結果が生じること e.g. 将来に備えての貯蓄 →結果として社会経済の停滞を招く ◆日本がデフレーションに陥った理由 企業にとって一時的に合理的なこと(e.g. コスト削減のための定期昇給の見直しetc.)が、結果として名目賃金の低下を招き、デフレーションを誘因した
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