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A-4 アセスメントとプランニング について学ぼう 研修スライド 校内研修 研修流れシート 情報シート 【研修のねらい】
アセスメントとプランニング について学ぼう ファシリテーター用 受講者用 【研修のねらい】 チーム会議において,効果的な支援策を生み 出すためには何が必要なのか?事例を用いた 演習を通して,児童生徒に寄り添ったアセス メントと具体的なプランニングの仕方を学ぶ。 研修スライド 研修受講者に提示するスライド資料です。 チーム会議マニュアル スライドに合わせて使用する読み原稿付きの資料です。 研修中の補助資料及び研修後の参考資料としてご活用ください。 【研修時間】 40分程度 小学校版 中・高版 小・中・高共通版 【推奨時期】 4月 【準備物】 □コンピュータ □プロジェクター □スクリーン □ホワイトボード(黒板やA3用紙などでも可) □マーカー(黒・赤・青3色✕グループ数) *グループ分の数を用意しておきます。 □記録用機器(デジカメ,タブレットなど) □情報シート(参加人数分印刷・研修中に配布) □チーム会議マニュアル (参加人数分印刷・研修会前に配布) 【研修形態】 校内研修 スライドに合わせて使用する読み原稿付きの資料です。 研修流れシート 情報シート 研修中の演習に必要な架空の児童生徒についての資料です。 【留意事項】 ●情報シートやペン等の配布は,研修の中で行うことになっていますが,事前に配布してもかまいません。 ●研修の中ではチーム会議を3~4人で行う設定にしていますが,各学校の実情に合わせたグルーピングを事前に行うようにしてください。 ●「チーム会議マニュアル」については印刷の上,冊子にしていただき事前に配布してください。 ●校内研修の時間確保が難しい場合は,学年単位で研修を行うことが可能です。 小学校版 中・高版 小学校版 中・高版 【参考文献】 「ちょんせいこのホワイトボード・ミーティング」 小学館 2016 Copyright (C) 2019Miyagi Prefecture. All Rights Reserved
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アセスメントとプランニングに ついて学ぼう(中・高版) 【参考文献】 「ちょんせいこのホワイトボード・ミーティング」 小学館 2016 3
それでは「アセスメントとプランニングについて学ぼう」の研修を始めます。 この研修では,チーム会議の中で,アセスメントとプランニングをどのように行えばよいのかを学びます。 【参考文献】 「ちょんせいこのホワイトボード・ミーティング」 小学館 2016 3
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ホワイトボードなどを使ったチーム会議 【情報】 【見立て】 【支援計画】 生徒に関する情報 情報を基にした生 徒に対する見立て
見立てに基づいた 支援目標と支援策 この研修で行うチーム会議は,ホワイトボードなどを使って話合いを可視化しながら進めます。ご覧のようにホワイトボードを3つに区切り,左側には生徒に関する情報,真ん中には情報を基にした生徒に対する見立て,右側には見立てに基づいた支援目標とその目標を達成するための支援策を記入します。 4
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プラン ニング アセスメント ホワイトボードなどを使ったチーム会議 【情報】 【見立て】 【支援計画】 生徒に関する情報 情報を基にした生
徒に対する見立て 見立てに基づいた 支援目標と支援策 プラン ニング アセスメント 情報収集から見立ての部分までを「アセスメント」,支援計画の部分を「プランニング」といいます。 5
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アセスメントとプランニングについて (3) 効果的な支援に不可欠なアセスメント
効果的な支援に不可欠なアセスメント 不登校児童生徒に効果的な支援を行うためには、アセスメント(見立て)をしなければならない。その実態の把握が的確でなければ、そこから導き出される支援計画(プランニング)も不適切なものとなり、不登校児童生徒に合ったものにはならない。 (3) 文部科学省の「不登校児童生徒への支援に関する最終報告」では,アセスメントで実態の把握を的確にしなければ, 文部科学省「不登校児童生徒への支援に関する最終報告」(H28)より引用
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アセスメントとプランニングについて (3) 効果的な支援に不可欠なアセスメント
効果的な支援に不可欠なアセスメント 不登校児童生徒に効果的な支援を行うためには、アセスメント(見立て)をしなければならない。その実態の把握が的確でなければ、そこから導き出される支援計画(プランニング)も不適切なものとなり、不登校児童生徒に合ったものにはならない。 (3) そこから導き出されるプランニングも不適切なものとなり,不登校児童生徒にあったものにならない」と示されています。 では,具体例を基に,アセスメントとプランニングについてさらに深く考えていきましょう。 文部科学省「不登校児童生徒への支援に関する最終報告」(H28)より引用
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この生徒に,どんな対応をしますか? こちらのスライドをご覧ください。家でゲームばかりしているため,朝起きられず欠席が続いており,なぜ学校へ行かないのか尋ねても,理由がはっきりしない生徒がいたとします。先生方ならどんな対応をしますか?
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この生徒に,どんな対応をしますか? 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。
りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①家で楽しくゲーム をしている。 ②ゲームに夢中にな ってしまっている ことで生活リズム を崩している。 まずは「家でゲームばかりしているため,朝起きられず欠席が続く」「家庭で,なぜ学校へ行かないのか理由を聞くが,はっきりしない」という情報から,見立てを「家で楽しくゲームをしている」「ゲームに夢中になってしまっていることで生活リズムを崩している」とした場合,どのような対応になるでしょう? 【2・3名に聞いてみる。ただし,研修の時間が十分に確保できない場合は聞かずに進んでもかまわない】 【聞いた場合】 そうですよね,ありがとうございます。 9
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この生徒に,どんな対応をしますか? 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。
りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①家で楽しくゲーム をしている。 ②ゲームに夢中にな ってしまっている ことで生活リズム を崩している。 □1「勉強が遅れる ぞ」と注意する。 □2「ゲームばかり してはだめだ」と 諭す。 □3 登校するよう 促す。 【聞いた場合はここから】 今発言してもらったように,この場合の対応は(発言内容が例と異なれば復唱しながら下の読み原稿へ) 【聞かずに進めた場合はここから】 この場合の対応は「『勉強が遅れるぞ』と注意する」「『ゲームばかりしてはだめだ』と諭す」 「生活リズムを取り戻すためにも登校を促す」というようになると思います。 しかし,このような表面的な見立てで本当にいいのでしょうか?この支援によって生徒の変容は期待できるでしょうか? 今度は,見立てを変えて支援策を考えてみたいと思います。 10
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本人が困っていること この生徒に,どんな対応をしますか? 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため,
りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 まず,情報から「本人が困っていること」を探してみます。 本人が困っていること 11
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本人が困っていること この生徒に,どんな対応をしますか? 観点 1.生命・身体の危険 2.本人のプレッシャー 3.本人の過剰反応 【情報】
【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 観点 1.生命・身体の危険 2.本人のプレッシャー 3.本人の過剰反応 「困っていること」は,ご覧のような3つの観点を基に探します。 1つ目は「生命・身体の危険」,2つ目は「本人のプレッシャー」,3つ目は「本人の過剰反応」です。「過剰反応」とは,状態がよいときは表れない行動のことです。 それでは,「本人が困っていること」を一緒に探してみましょう。 本人が困っていること 12
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この生徒に,どんな対応をしますか? 観点 1.生命・身体の危険 2.本人のプレッシャー 3.本人の過剰反応 【情報】 【見立て】
【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 観点 1.生命・身体の危険 2.本人のプレッシャー 3.本人の過剰反応 この事例では,「朝起きられず欠席が続いている」ことが,1の「生命・身体の危険」に該当すると考えられます。 また,「ゲームばかりしている」のは,2の「本人のプレッシャー」に該当すると考えられます。 13
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この生徒に,どんな対応をしますか? 観点 1.生命・身体の危険 2.本人のプレッシャー 3.本人の過剰反応 【情報】 【見立て】
【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 観点 1.生命・身体の危険 2.本人のプレッシャー 3.本人の過剰反応 さらに,「ゲームばかりしている」ことに加え,「なぜ学校へ行けないのか理由を聞くがはっきりしない」のは,3の「本人の過剰反応」に該当すると考えられます。 14
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この生徒に,どんな対応をしますか? 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。
りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①朝起きられず欠席 が続く ②夜中までゲームを している ③登校しない理由が はっきりしない このように,生徒の立場になって困っていることを見付けたら,赤マーカーで線を引き,早急に対応すべきものの優先順位を決めます。今回はご覧の3つを挙げ,ホワイトボードの見立ての欄に転記しました。 さて,学校を休んでいる間,本人はどんな思いで過ごしているでしょうか? 15
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生徒の気持ちは? ① 朝起きられず欠席が続く ② 不安な気持ちを忘れたい… ゲームばかりしている
欠席が続いたから学校の様子が分からない。戻れるかな? ② ゲームばかりしている 不安な気持ちを忘れたい… ③ 登校しない理由がはっきりしない もしかすると,欠席が続いたために学校のことや友達のことが気になっているかもしれません。 また,「モヤモヤした気持ちや不安な気持ちを忘れたい…」など,不安が強く,どうしていいか分からずにいるかもしれません。 さらに,「なぜ登校できないのか,自分でも分からず戸惑っている」ことも考えられます。 なぜ登校できないのだろう… 自分でも分からない… 16 16
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見立てると? ① 朝起きられず欠席が続く ② ゲームで心のバランスをとろうとしている 不安な気持ちを忘れたい… ゲームばかりしている
欠席が続いたから学校の様子が分からない。戻れるかな? 学校を休んでいたら周囲の様子が気になり,行きづらくなってしまった ② ゲームばかりしている 不安な気持ちを忘れたい… ゲームで心のバランスをとろうとしている ③ 登校しない理由がはっきりしない そこで,1つ目の気持ちについて「学校を休んでいたら周囲の様子が気になり,行きづらくなってしまった」と見立てました。 同様に2つ目については「ゲームに集中することで不安を忘れ,心のバランスをとろうとしている」,3つ目については「自分でも分からず,他人にも分かってもらえず苦しい」と見立てました。 なぜ登校できないのだろう… 自分でも分からない… 自分でも分からず,他人にも分かってもらえず苦しい 17 17
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この生徒に,どんな対応をしますか? 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。
りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①朝起きられず欠席が続 く ・学校を休んでいたら周 囲の様子が気になり, 行きづらくなってし まった。 ②ゲームばかりしている ・ゲームで心のバランス をとろうとしている。 ③登校しない理由がはっ きりしない ・自分でも分からず,他 人にも分かってもらえ ず苦しい。 今,見立てたことホワイトボードに記入すると,ご覧のようになります。 18
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この生徒に,どんな対応をしますか? 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。
りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①朝起きられず欠席が続 く ・学校を休んでいたら周 囲の様子が気になり, 行きづらくなってし まった。 ②ゲームばかりしている ・ゲームで心のバランス をとろうとしている。 ③登校しない理由がはっ きりしない ・自分でも分からず,他 人にも分かってもらえ ず苦しい。 □1 学級通信を届け,学 校の様子が分かるよ うにする。 □2 ゲームの話を聞く。 一緒にゲームをしない か聞く。 登校できないことや その理由が分からない ことに対する思いを受 け止める。 □3 保護者に学校と家庭 が連携して支援してい きたいことを伝える。 □4 登校したら先生方に 「よく来たね」「待っ てたよ」などと声を掛 けてもらう。 そして,この見立てから支援計画を考えてみると,「学級通信を届け,学校の様子が分かるようにする」,「好きなゲームの話をしながら生徒が自分の気持ちを話しやすい雰囲気を作り,不安や悩みを受け止める」,「保護者と連携しながら支援を行う」などのような支援策が出てくるのではないでしょうか。 19
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【見立て】 【支援計画】 表面的な行動に 目を向けると… 行動の背景に 目を向けると… ①家で楽しく ゲームをして いる。 ②ゲームに夢中
①家で楽しく ゲームをして いる。 ②ゲームに夢中 になっている ことで生活リ ズムを崩して □1「勉強が遅 れるぞ」と注 意する。 □2「ゲームば かりしてはだ めだ」と諭す。 □3 登校するよ う促す。 表面的な行動に 目を向けると… 【見立て】 【支援計画】 ①朝起きられず欠席が続く ・学校を休んでいたら周囲 の様子が気になり,行き づらくなってしまった。 ②ゲームばかりしている ・ゲームで心のバランスを とろうとしている。 ③登校しない理由がはっき りしない ・自分でも分からず,他人 にも分かってもらえず苦 しい。 □1 学級通信を届け,目に 付く所に置いてもらう。 □2 ゲームの話を聞く。 一緒にゲームをしない か聞く。 登校できないことやそ の理由が分からないことに 対する思いを受け止める。 □3 保護者に学校と家庭が 連携して支援していきたい ことを伝える。 □4 登校したら先生方に 「よく来たね」「待ってた よ」などと声を掛けてもら う。 このように,同じ生徒の行動でも,それをどのように見立てるかによって,支援策は大きく変わります。不登校状態に苦しむ生徒に寄り添った支援をするためには,支援の方向性を決める基となるアセスメントがとても重要になってきます。 行動の背景に 目を向けると… 20
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本人の立場になり,本人が困っていることは何か,本人が今どんな思いでいるのか,見えない本人の思いを推し量ることが重要
アセスメントでは 本人の立場になり,本人が困っていることは何か,本人が今どんな思いでいるのか,見えない本人の思いを推し量ることが重要 アセスメントを行う際には,何よりも本人の立場になり,「本人が困っていることは何か」「本人が今どんな思いでいるのか」など,見えない本人の思いを推し量ることが大切です。 21 21
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アセスメントとは 「アセスメント」は,「氷山」に例えられることがあります。 22 22
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アセスメントとは 人の行動 23 表面的な事実だけで「人の行動」を見ることは,水面上に表れている「氷山の一角」だけを見ることと同じです。
表面的な事実だけで「人の行動」を見ることは,水面上に表れている「氷山の一角」だけを見ることと同じです。 23 23
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アセスメントとは 人の行動 ・行動の背景 ・人の特性 ・周りの環境 など 意識しないと見えないわ… 24
・周りの環境 など 「人の行動」には,行動に至るまでの「背景」や「人の特性」,「周りの環境」などが関係しています。これらは水面下に隠れている部分であるため,意識しないと見えてきません。 24 24
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アセスメントとは 人の行動 アセスメント ・行動の背景 ・人の特性 ・周りの環境 など こんなふうに思っていたのかも! 25
アセスメント ・行動の背景 ・人の特性 ・周りの環境 など この見えない部分も含めて,その人について理解しようとし,分析することが「アセスメント」では大事だと言われています。 25 25
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アセスメントとプランニング演習 【演習方法】 ・3~4人のグループを作る。 ・1人はファシリテーター役。 ・アセスメントを行う。
※ファシリテーターのポイント ・参加者全員から話を聞く ・発言は要約せずにそのまま書く ・「きれい」よりも「速く」 では,ここから演習を行いながら,アセスメントやプランニングについてより深く考えてみましょう。3~4人のグループになり,1人はファシリテーター役になってください。ファシリテーターが決まったら手を挙げて教えてください。 【決まったら】 それでは進めます。ファシリテーターの先生は,一人一人の発言をそのまま手元のホワイトボード(黒板やA3用紙などでも可)に書いてください。要約せずに素早くどんどん書きましょう。 手順に従いながら,一緒にアセスメントをしていきましょう。 26
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アセスメントとプランニング演習 【演習方法】 ・3~4人のグループを作る。 ・1人はファシリテーター役。 ・アセスメントを行う。
※ファシリテーターのポイント ・参加者全員から話を聞く ・発言は要約せずにそのまま書く ・「きれい」よりも「速く」 なお,進行の際は,「チーム会議マニュアル」の5ページにある「ファシリテーター用進行マニュアル」の「チーム会議進行例」を参考にしてください。 では,必要なものをお配りしますので,少々お待ちください。 【情報シート,ホワイトボード(黒板やA3用紙などでも可),マーカー(黒,青,赤)を配る。事前に配布してもかまわない】 チーム会議マニュアル p.5 【ファシリテーター用進行マニュアル】を参照 27
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【情報】 【見立て】 【支援計画】 本日 11/7(水) 2-1 Aさん 連続4日欠席(年間14日) ・昨年度の欠席は15日。
・数学と英語が苦手で,成績 が極端に低い。 ・音楽が好きで,吹奏楽部で トラペットを担当している。 ・友人は少なく仲の良い級友 は学級に2人しかいない。 ・夏休み後「授業で言われた 指示が分からず理科と英語 の先生に注意される」と養 護教諭に話していた。 ・先週,学年主任に高校のこ とを聞いてきた。 ・昨日電話で担任に「明日は 行く」と言っていたが,今 朝は家を出た後すぐ戻った。 ・両親は欠席が多いことを心 配している。 【配布が完了した様子を見て】 お待たせしました。今,配布した情報シートですが,ホワイトボード(黒板やA3用紙などでも可)の左側に置いて使用してください。 では,情報シートを基にアセスメントをしてみましょう。 28
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【 アセスメントの手順 】 Step1. 情報の共有 Step2. 情報からの見立て (1) (2) 「困っていること」の把握
【 アセスメントの手順 】 情報シートの通り Step1. 情報の共有 本人が Step2. 情報からの見立て (1) (2) (3) 「困っていること」の把握 話し合う「困っていること」 の決定と転記 「困っていること」の背景の見立て 手順は先程説明した通りです。 ステップ1の情報共有については,情報シートの通りです。こちらで,情報シートを読み上げますので,一緒に情報を確認しましょう。 (セリフ) 11月7日 (水) 2-1 A(女) 連続欠席4日目(年間14日) ・昨年度の欠席15日。 ・数学と英語が苦手で成績が極端に低い。 ・音楽が好き。吹奏楽部でトランペットを担当している。 ・友人は少ないが,アニメの話で気が合う友人が学級にいる。 ・夏休み明け,「授業で指示が分からず,特に英語と理科で注意されることがある」と養護教諭に話していた。 ・先週,学年主任に進路のことを聞いてきた。 ・気持ちの浮き沈みが激しい。 ・両親は欠席が多いことを心配している。 以上です。 では,ステップ2の(1)と(2)に入ります。 大切なことは,教員や保護者,周りの生徒ではなく,「本人」が困っていることに注目することです。 Step3. 強みの探索
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本人の「困って いること」に赤線を引き,転記する 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ①○○○○○ああ ②○○○○○ ③○○○○○ 観点
本日 11/7(水) 2-1 Aさん 連続4日欠席(年間14日) ・昨年度の欠席は15日。 ・数学と英語が苦手で,成績 が極端に低い。 ・音楽が好きで,吹奏楽部で トラペットを担当している。 ・友人は少なく仲の良い級友 は学級に2人しかいない。 ・夏休み後「授業で言われた 指示が分からず理科と英語 の先生に注意される」と養 護教諭に話していた。 ・先週,学年主任に進路のこ とを聞いてきた。 ・昨日電話で担任に「明日は 行く」と言っていたが,今 朝は家を出た後すぐ戻った。 ・両親は欠席が多いことを心 配している。 ①○○○○○ああ ②○○○○○ ③○○○○○ 本人の「困って いること」に赤線を引き,転記する 観点 1.生命・身体の危険 2.本人のプレッシャー 3.本人の過剰反応 では,本人が困っていることに赤線を引きます。そして,その中で早急に対応すべきものの優先順位を決め,3つまで選び,見立て欄に転記してみましょう。 時間は3分間です。それでは始めてください。 【3分後】 時間になりました。 30
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【 アセスメントの手順 】 Step1. 情報の共有 Step2. 情報からの見立て (1) (2) 「困っていること」の把握
【 アセスメントの手順 】 Step1. 情報の共有 Step2. 情報からの見立て (1) (2) (3) 「困っていること」の把握 話し合う「困っていること」 の決定と転記 「困っていること」の背景の見立て では,次に,ステップ2の(3)に移ります。先ほど説明したように,本人がどのような気持ちでいるのかを,今ある情報から分析し,本人になったつもりで考えます。 Step3. 強みの探索
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【 見立ての記入例 】 本人の見えない思いを推し量りましょう! 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため,
【 見立ての記入例 】 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①朝起きられず欠席が続 く ・学校を休んでいたら周 囲の様子が気になり, 行きづらくなってし まった。 ②ゲームばかりしている ・ゲームで心のバランス をとろうとしている。 ③登校しない理由がはっ きりしない ・自分でも分からず,他 人にも分かってもらえ ず苦しい。 本人の見えない思いを推し量りましょう! それでは,【見立て】欄の,それぞれの項目についてアセスメントしてみましょう。ファシリテーターの方は,「というと?」「もう少し具体的に教えてください」などのオープン・クエスチョンを活用して,見立てが深まるように進めていきましょう。 時間を7分間取りますので,各グループで始めてください。 (状況により,「あと○分です」などと声を掛けながら) 【7分後】 時間になりました。 32
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【 アセスメントの手順 】 Step1. 情報の共有 Step2. 情報からの見立て (1) (2) 「困っていること」の把握
【 アセスメントの手順 】 Step1. 情報の共有 Step2. 情報からの見立て (1) (2) (3) 「困っていること」の把握 話し合う「困っていること」 の決定と転記 「困っていること」の背景の見立て では,次に,ステップ3に入ります。 本人の「強み」を意識すること,本人ができていることを見ようとすることで,支援の幅を広げましょう。 Step3. 強みの探索
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【 アセスメントの手順 】 Step3. 強みの探索 強みとは… できること (長所) 頑張っていること 好きな こと 趣味 特技 人
【 アセスメントの手順 】 Step3. 強みの探索 強みとは… できること (長所) 頑張っていること 好きな こと 趣味 特技 人 (保護者) 人 (友人) モノ (ゲーム) 「強み」とは,生徒のできること,頑張っていること,好きなこと,趣味・特技など,本人のエネルギーになるものを指しています。 また,支援につながる本人を取り巻く人やモノも「強み」になります。
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強み 【 「強み」の探し方 】 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。
【 「強み」の探し方 】 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①朝起きられず欠席が続 く ・学校を休んでいたら周 囲の様子が気になり, 行きづらくなってし まった。 ②ゲームばかりしている ・ゲームで心のバランス をとろうとしている。 ③登校しない理由がはっ きりしない ・自分でも分からず,他 人にも分かってもらえ ず苦しい。 強み この例題のケースでは,「ゲーム」を本人の強みと捉えて青線を引きました。「ゲーム」をしている時は,本人の不安が和らいでいるのではないかと考えたからです。 このように,「困っていること」と捉えた部分を「本人の強み」と捉えることもできます。 35
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強みに 青線を引く 【情報】 【見立て】 【支援計画】 チーム会議マニュアル p.11 【「強み」の例】参照
11/7(水) 2-1 A(女) 連続4日欠席(年間14日) ・昨年度の欠席は15日。 ・数学と英語が苦手で,成績 が極端に低い。 ・音楽が好きで,吹奏楽部で トラペットを担当している。 ・友人は少なく仲の良い級友 は学級に2人しかいない。 ・夏休み後「授業で言われた 指示が分からず理科と英語 の先生に注意される」と養 護教諭に話していた。 ・先週,学年主任に進路のこ とを聞いてきた。 ・昨日電話で担任に「明日は 行く」と言っていたが,今 朝は家を出た後すぐ戻った。 ・両親は欠席が多いことを心 配している。 強みに 青線を引く 先生方の事例の中では,何が本人の「強み」になるでしょうか。「チーム会議マニュアル」11ページにある「強み」の例を参考にしながら見付けてみましょう。 時間を2分間取りますので,話し合って,情報の中から,本人の「強み」になりそうな部分に青線を引いてみてください。では,始めてください。 【2分後】 時間になりました。 チーム会議マニュアル p.11 【「強み」の例】参照 36
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【情報】 【見立て】 【支援計画】 ①朝起きられず欠席が続 く ・学校を休んでいたら周 囲の様子が気になり, 行きづらくなってし まった。
11/7(水) 2-1 A(女) 連続4日欠席(年間14日) ・昨年度の欠席は15日。 ・数学と英語が苦手で,成績 が極端に低い。 ・音楽が好きで,吹奏楽部で トラペットを担当している。 ・友人は少なく仲の良い級友 は学級に2人しかいない。 ・夏休み後「授業で言われた 指示が分からず理科と英語 の先生に注意される」と養 護教諭に話していた。 ・先週,学年主任に高校のこ とを聞いてきた。 ・昨日電話で担任に「明日は 行く」と言っていたが,今 朝は家を出た後すぐ戻った。 ・両親は欠席が多いことを心 配している。 ①朝起きられず欠席が続 く ・学校を休んでいたら周 囲の様子が気になり, 行きづらくなってし まった。 ②ゲームばかりしている ・ゲームで心のバランス をとろうとしている。 ③登校しない理由がはっ きりしない ・自分でも分からず,他 人にも分かってもらえ ず苦しい。 では,ここから,プランニングに移ります。 37
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【 プランニングの手順 】 Step1. 支援目標の設定 Step2. 支援の具体化 (1) (2) 支援策の検討 役割分担の明確化
【 プランニングの手順 】 Step1. 支援目標の設定 Step2. 支援の具体化 (1) (2) 支援策の検討 役割分担の明確化 Step3. 計画した支援策のチェック プランニングの手順は,スライドの通りです。 Step4. 次のチーム会議の日程決め
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【 プランニングの手順 】 Step1. 支援目標の設定 Step2. 支援の具体化 (1) (2) 支援策の検討 役割分担の明確化
【 プランニングの手順 】 Step1. 支援目標の設定 Step2. 支援の具体化 (1) (2) 支援策の検討 役割分担の明確化 Step3. 計画した支援策のチェック まずは,支援目標を設定します。 Step4. 次のチーム会議の日程決め
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【 プランニングの手順 】 支援目標を設定し,チームとしての 支援の方向性を一致させましょう! Step1. 支援目標の設定
【 プランニングの手順 】 Step1. 支援目標の設定 1週間後の生徒をイメージして支援目標を 設定する ②具体的な支援策を考える 支援目標を設定し,チームとしての 支援の方向性を一致させましょう! ③次回のチーム会議の予定を考える 1週間後に生徒がどうなっていてほしいかをイメージして,支援目標を設定しましょう。目標を設定することにより,チームでの支援の方向性を一致させ,組織的な支援につなげることが大切です。
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この生徒に,どんな対応をしますか? チーム会議マニュアル p.13 【 支援目標参考シート 】を参照 【情報】 【見立て】 【支援計画】
・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①学校を休んでいる ・学校を休んでいたら周 囲の様子が気になり, 行きづらくなってし まった。 ②ゲームばかりしている ・ゲームで心のバランス をとろうとしている。 ③登校しない理由がはっ きりしない ・自分でも分からず,他 人にも分かってもらえ ず苦しい。 チーム会議マニュアル p.13 【 支援目標参考シート 】を参照 支援目標は,「チーム会議マニュアル」の13ページにある「支援目標参考シート」を参考にしてください。 今の生徒の状態なら,支援によって1週間後にどのような姿が期待できるかを考えて決定します。 例題のケースでは,朝起きられないものの,家族と学校の話はできることから,シートを参考に「朝,学校に行く準備をする」という目標を立てました。 41
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この生徒に,どんな対応をしますか? チーム会議マニュアル p.13 【 支援目標参考シート 】を参照 【情報】 【見立て】 【支援計画】
・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①学校を休んでいる ・学校を休んでいたら周 囲の様子が気になり, 行きづらくなってし まった。 ②ゲームばかりしている ・ゲームで心のバランス をとろうとしている。 ③登校しない理由がはっ きりしない ・自分でも分からず,他 人にも分かってもらえ 朝,学校に行く準備をする チーム会議マニュアル p.13 【 支援目標参考シート 】を参照 目標が決まったら支援計画欄の1番上に青色マーカーで書き,枠で囲みます。 では,2分間取りますので先生方の事例でも支援目標を考えてみましょう。 それでは,始めてください。 【2分後】 時間になりました。 42
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【 プランニングの手順 】 ポイントは… ・見立てを踏まえる ・強みを生かす Step1. 支援目標の設定 Step2. 支援の具体化
【 プランニングの手順 】 Step1. 支援目標の設定 Step2. 支援の具体化 (1) (2) 支援策の検討 役割分担の明確化 ポイントは… ・見立てを踏まえる ・強みを生かす Step3. 計画した支援策のチェック 次に,具体的な支援策を考えます。ポイントは,アセスメントで行った,「見立て」を踏まえながら,「強み」を生かした支援策にすることです。 Step4. 次のチーム会議の日程決め
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どのような支援が必要? 見立て 支援策 学校を休んでいたら周囲の様子が気になり,行きづらくなってしまった。
放課後,学級通信を届け,学校の様子が分かるようにする。 例題のケースでは,ご覧の見立てに対して「学級通信を届け,学校の様子が分かるようにする」という支援策が考えられます。こうすれば,今のクラスの様子を知ることで,学校に対する不安な気持ちを和らげることができそうです。 44 44
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どのような支援が必要? 見立て 支援策 学校を休んでいたら周囲の様子が気になり,行きづらくなってしまった。
放課後,学級通信を届け,学校の様子が分かるようにする。 学校に行けない理由が自分でも分からず,他人にも分かってもらえず苦しい。 家庭訪問をし,登校できないことやその理由が分からないことに対する思いを受け止める。 保護者に学校と家庭が連携して支援していきたいことを伝える。 また,3つ目の見立てに対しては「家庭訪問をし,登校できないことやその理由が分からないことに対する思いを受け止める」「保護者に学校と家庭が連携して支援していきたいことを伝える」という支援策が考えられます。本人に寄り添うことで,「分かってくれる人がいる」と安心感が生まれ,学校側が家庭と連携することで,支援の方向性を一致させ,より効果的な支援につなげることができます。 45 45
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どのような支援が必要? 見立て 支援策 学校を休んでいたら周囲の様子が気になり,行きづらくなってしまった。
放課後,学級通信を届け,学校の様子が分かるようにする。 学校に行けない理由が自分でも分からず,他人にも分かってもらえず苦しい。 家庭訪問をし,登校できないことやその理由が分からないことに対する思いを受け止める。 保護者に学校と家庭が連携して支援していきたいことを伝える。 さらに,強みであげた「ゲーム」を生かして,「ゲームの話をする」「一緒にゲームしてもいいか聞いてみる」という支援策も考えられそうです。本人ができていることや負担なくできることから会話の糸口を作ることで,家庭訪問を負担に感じず,信頼関係の構築や継続的な支援にもつながります。 強み… ゲームで安心できる。 ゲームの話をする。 一緒にしてもいいか聞く。 46 46
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どのような支援が必要? チーム会議マニュアル p.15 【支援策の例】を参照 見立て 支援策
学校を休んでいたら周囲の様子が気になり,行きづらくなってしまった。 放課後,学級通信を届け,学校の様子が分かるようにする。 チーム会議マニュアル p.15 【支援策の例】を参照 学校に行けない理由が自分でも分からず,他人にも分かってもらえず苦しい。 家庭訪問をし,登校できないことやその理由が分からないことに対する思いを受け止める。 保護者に学校と家庭が連携して支援していきたいことを伝える。 支援策については,「チーム会議マニュアル」の15ページにある「支援策の例」を参考にしてください。 強み… ゲームで安心できる。 ゲームの話をする。 一緒にしてもいいか聞く。 47 47
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【 支援計画の記入例 】 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。
【 支援計画の記入例 】 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①学校の話題が嫌 ・学校にいると不安な気 持ちになるが,誰にも 言えないでいる ②学校を休んでいる ・少し学校を休んでいた ら,行きづらくなって しまった ・学校に行く機会を見付 けられず困っている ③ゲームばかりしている ・心のバランスをとろう している ・不安な思いを紛らわそ うとしている □1 学級通信を届け,目に付 く所に置いてもらう。 (○/○ 放課後 担任 家訪) □2 ゲームの話を聞く,一緒 にゲームをしないか聞く。 登校できないことやその理 由が分からないことに対す る思いを受け止める。 □3 保護者に学校と家庭が連 携して支援していきたいこ とを伝える。 (○/○ 放課後 主任 家訪) □4 登校したら先生方に「よ く来たね」「待ってたよ」 などと声を掛けてもらう。 (○/○ 放課後 主任 職員室) 朝,学校に行く準備をする 支援策が決まったら,青ペンを使い,支援目標の下に書きましょう。 48
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【 支援計画の記入例 】 いつ? 誰が? どこで?
【 支援計画の記入例 】 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①学校の話題が嫌 ・学校にいると不安な気 持ちになるが,誰にも 言えないでいる ②学校を休んでいる ・少し学校を休んでいた ら,行きづらくなって しまった ・学校に行く機会を見付 けられず困っている ③ゲームばかりしている ・心のバランスをとろう している ・不安な思いを紛らわそ うとしている □1 学級通信を届け,目に付 く所に置いてもらう。 (○/○ 放課後 担任 家訪) □2 ゲームの話を聞く,一緒 にゲームをしないか聞く。 登校できないことやその理 由が分からないことに対す る思いを受け止める。 □3 保護者に学校と家庭が連 携して支援していきたいこ とを伝える。 (○/○ 放課後 主任 家訪) □4 登校したら先生方に「よ く来たね」「待ってたよ」 などと声を掛けてもらう。 (○/○ 放課後 主任 職員室) 朝,学校に行く準備をする いつ? 誰が? どこで? その際,「いつ」「誰が」「どこで」するのかも,支援策の下に書きます。 49
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【 支援策チェックリスト 】 Step3. 計画した支援策のチェック 「見立て」と「強み」を支援策に生かせているか
【 支援策チェックリスト 】 「見立て」と「強み」を支援策に生かせているか 支援策が具体的で実行可能なものになっているか 心のエネルギーを充電する(減らさない)支援策になっているか 支援策が目標の実現に向かっているか 「いつ」「誰が」「どこで」が明記されているか 役割分担のバランスが適切になっているか なお,支援策を考えた後,手順の③として,ご覧の6つの観点でチェックを行いますので,これを意識して支援策を考えてみてください。チーム会議マニュアルの17ページにもありますので,参考にしてください。 チーム会議マニュアル p.17【支援策チェックリスト】参照
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【 支援計画の記入例 】 チーム会議マニュアル p.14,15 参照 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため,
【 支援計画の記入例 】 【情報】 【見立て】 【支援計画】 ・家でゲームばか りしているため, 朝起きられず欠 席が続く。 ・家庭で,なぜ学 校へ行かないの か理由を聞くが はっきりしない。 ①学校の話題が嫌 ・学校にいると不安な気 持ちになるが,誰にも 言えないでいる ②学校を休んでいる ・少し学校を休んでいた ら,行きづらくなって しまった ・学校に行く機会を見付 けられず困っている ③ゲームばかりしている ・心のバランスをとろう している ・不安な思いを紛らわそ うとしている □1 学級通信を届け,目に付 く所に置いてもらう。 (○/○ 放課後 担任 家訪) □2 ゲームの話を聞く,一緒 にゲームをしないか聞く。 登校できないことやその理 由が分からないことに対す る思いを受け止める。 □3 保護者に学校と家庭が連 携して支援していきたいこ とを伝える。 (○/○ 放課後 主任 家訪) □4 登校したら先生方に「よ く来たね」「待ってたよ」 などと声を掛けてもらう。 (○/○ 放課後 主任 職員室) 朝,学校に行く準備をする では,先生方の事例でもやってみましょう。ファシリテーターの方は,「というと?」「もう少し具体的に教えてください」などのオープン・クエスチョンを活用しながら,より具体的な支援策を引き出せるようにしましょう。 時間を7分間取りますので,「チーム会議マニュアル」の14,15ページも参考にしながら支援策を考えてみてください。 では,始めてください。 【7分後】 時間になりました。 チーム会議マニュアル p.14,15 参照 51
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【 プランニングの手順 】 Step1. 支援目標の設定 Step2. 支援の具体化 (1) (2) 支援策の検討 役割分担の明確化
【 プランニングの手順 】 Step1. 支援目標の設定 Step2. 支援の具体化 (1) (2) 支援策の検討 役割分担の明確化 Step3. 計画した支援策のチェック では,ステップ3に入ります。考えた支援策を「支援策チェックリスト」に照らし合わせてみましょう。 Step4. 次のチーム会議の日程決め
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【 支援策チェックリスト 】 Step3. 計画した支援策のチェック 「見立て」と「強み」を支援策に生かせているか
【 支援策チェックリスト 】 「見立て」と「強み」を支援策に生かせているか 支援策が具体的で実行可能なものになっているか 心のエネルギーを充電する(減らさない)支援策になっているか 支援策が目標の実現に向かっているか 「いつ」「誰が」「どこで」が明記されているか 役割分担のバランスが適切になっているか ご覧のチェックリストを見ながら支援策を見直します。必要な場合は,変更しても構いません。 では,時間を2分間取りますので,各グループで確認してみてください。 【2分後】 時間になりました。このように支援策をチェックし,支援目標の達成に一歩ずつ近づけるようにしましょう。
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【 プランニングの手順 】 Step1. 支援目標の設定 Step2. 支援の具体化 (1) (2) 支援策の検討 役割分担の明確化
【 プランニングの手順 】 Step1. 支援目標の設定 Step2. 支援の具体化 (1) (2) 支援策の検討 役割分担の明確化 Step3. 計画した支援策のチェック プランニングの最後に,次回のチーム会議の予定を立てます。 Step4. 次のチーム会議の日程決め
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【 プランニングの手順 】 支援の振り返り ○/○(○) Step4. 次のチーム会議の日程決め
【 プランニングの手順 】 支援の振り返り ○/○(○) 今回は,架空の事例のため予定を決めることはできませんが,実際のチーム会議では,次回の予定を決め,プランニングの下に記入します。 Step4. 次のチーム会議の日程決め
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【 プランニングの手順 】 Step4. 次のチーム会議の日程決め 継続的にチーム会議を開くことで… → その時々で変化する生徒の状況を把握
【 プランニングの手順 】 継続的にチーム会議を開くことで… → その時々で変化する生徒の状況を把握 → 本人・保護者からの信頼 → 担任の負担軽減 等 生徒の状況は,その時々で変化し,それに合わせて必要な支援も変わるのではないでしょうか。だからこそ,継続的にチーム会議を開き,生徒の状況を確認しながら支援を続けることが大切です。そうすることで,本人や保護者からの信頼が深まったり,担任の先生の負担が軽減されたりするかもしれません。 Step4. 次のチーム会議の日程決め
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【参考文献】 「ちょんせいこのホワイトボード・ミーティング」 小学館 2016
チーム会議の手順まとめ チーム会議の手順をまとめます。アセスメントでは,左上の日時,氏名,欠席状況をはじめとする情報に基づき,本人の困っていることの見立てと本人の強みの探索までを行います。そして,アセスメントでの「見立て」と「強み」を踏まえて,具体的なプランニングを考える,という流れになります。このチーム会議の手順を整理しておき,今後のチーム会議に生かしていきましょう。 【参考文献】 「ちょんせいこのホワイトボード・ミーティング」 小学館 2016
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どのようなアセスメントとプランニングをしたのか見て回りましょう!
アセスメント・プランニングの演習 シェアリング どのようなアセスメントとプランニングをしたのか見て回りましょう! それでは,ここでシェアリングをします。今,話し合ったことをお互いに見合い,見立てや支援計画の共通点や違いなどを見付けながら,アセスメントとプランニングに対する考えを深めたいと思います。 時間を3分間取りますので,他のグループのホワイトボードを見て回ってください。それでは,始めてください。 【3分後】 時間になりました。
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・考えたこと ・感じたこと ・今後生かして いきたいと思うこと 本日の研修から 59
いきたいと思うこと それでは最後に,本日の研修を通して,考えたことや感じたこと,今後生かしていきたいと思うことなどをシェアリングしましょう。時間を3分間取りますので話し合ってください。 【3分後】 それではいくつかのグループに聞いてみたいと思います。 【感想を聞いたら復唱するなどの応答】 そうですよね,ありがとうございます。 59
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アセスメントとプランニングに ついて学ぼう(中・高版) ①アセスメントが変わるとプランニングも変 わるため,情報共有だけでなく,不登校に
まとめ ①アセスメントが変わるとプランニングも変 わるため,情報共有だけでなく,不登校に 至った背景・要因や,そこに至るまでの心 情を推し量ることが大切。 ②チーム会議では,見立てと強みを生かして 具体的にプランニングすることが大切。 それでは,本日の研修のまとめです。 アセスメントが変わるとプランニングも変わります。本人に寄り添い,効果的な支援策を生み出すためにも,アセスメントでは,情報共有だけでなく,不登校に至った背景・要因やそこに至るまでの心情を推し量ることが大切です。 また,チーム会議では,見立てと強みを生かして具体的にプランニングすることが大切です。 以上で,「アセスメントとプランニングについて学ぼう」の研修を終わります。 60
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