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総合獣医学演習C 獣医伝染病学 6回目.

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1 総合獣医学演習C 獣医伝染病学 6回目

2 犬のコアウイルス病 ・狂犬病 ・犬ジステンパ- ・犬伝染性肝炎 ・犬パルボウイルス感染症(病) 猫のコアウイルス病 ・猫ウイルス性鼻気管炎 ・猫汎白血球減少症 ・猫カリシウイルス病

3 コアウイルス病 ・感染すると重篤になり死亡する危険性  が高い感染症 ・感染しても治療すれば死亡することは  少ないが、病原体を排泄して周囲に迷  惑をかける感染症 ・人にも危害を及ぼす公衆衛生上重要な  感染症

4 犬伝染性肝炎 Infectious canine hepatitis
病原:犬アデノウイルス1    (Adenoviridae, Mastadenovirus) ・肝炎を特徴とする急性疾患. ・犬アデノウイルス2の弱毒生ワクチンで予防 犬伝染性喉頭気管炎(犬の伝染性気管気管支炎) Infections canine laryngotrachitis 病原:犬アデノウイルス2    犬パラインフルエンザウイルス    Bordetella brochiseptica ・犬のいわゆる「かぜ」 ・症状は軽いが集団飼育では急速に伝播

5 犬伝染性肝炎に見られる角膜の白濁 (ブルーアイ)。通常は自然治癒する

6 肝組織に見られる核内封入体

7 犬ジステンパー Canine distemper
・きわめて伝染力が強い感染症 ・弱毒生ワクチンで予防 ・呼吸器,消化器,神経系を含む多様な病状 宿主:多種の肉食目の動物(イヌ科、イタチ科、    アライグマ科)    ライオンやアザラシに流行が報告されている。 病原:犬ジステンパーウイルス    (Paramyxoviridae, Morbillivirus) 疫学  分布:世界中に広く分布  感染様式:直接接触,患犬の分泌物との接触や  飛沫の吸入

8 ジステンパーウイルス感染研では細菌の2次感染により膿性の目漏や鼻漏が見られる。

9 ジステンパーウイルス感染犬に見られる硬蹠症(ハード・パット)。蹠球や鼻鏡の角化亢進による乾燥、ひびわれが見られる。

10 神経症状を呈したジステンパーウイルス感染犬の小脳。核内封入体(短矢印)と細胞質内封入体(長矢印)の両方が観察される

11 Canine parvovirus infection
犬パルボウイルス感染症  Canine parvovirus infection ・1970年代に出現した犬のエマージングウイルス病 ・腸炎と白血球減少を主徴とし,心筋炎や死流産もある 宿主:犬科動物(猫も感染する可能性あり) 病原:犬パルボウイルス2型(CPV-2) 犬微小ウイルス感染症  Minute virus infection of canines ・新生子に重篤な下痢と呼吸器症状を示す ・パルボウイルス(CPV-2)に比べ病原性は弱い 宿主:犬 病原:犬パルボウイルス1型(CPV-1)  犬微小ウイルス(canine minute virus)とも呼ばれる。

12 犬パルボウイルスは2型の方が病原性が強く、激しい出血性下痢を起こす。

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15 犬の伝染性気管気管支炎(ケンネルコッホ) Canine infections tracheobronchitis
犬の伝染性気管気管支炎(ケンネルコッホ)  Canine infections tracheobronchitis ・犬のいわゆる「かぜ」 ・症状は軽いが集団飼育では急速に伝播  伝染性喉頭気管炎:Infectious canine laryngotracheitis    犬アデノウイルス2型の感染  犬パラインフルエンザ感染症: Canine parainfluenza infection   犬パラインフルエンザウイルス の感染  犬のボルデテラ症: Bordetellosis in dog   Bordetella brochiseptica の感染

16 ケンネルコッホ発症犬では肺に全様性の充血、鬱血が見られる

17 ブルセラ病 Brucellosis ・ブルセラ属菌による流産、早産、死産を主徴とする疾病。 ・乳腺炎、関節炎を起こすこともある。
 ・ブルセラ属菌による流産、早産、死産を主徴とする疾病。  ・乳腺炎、関節炎を起こすこともある。 宿主:牛,水牛,しか,めん羊,山羊,豚,いのしし,(犬) 病原:Brucella melitensis  B. abortus (牛), B. ovis (めん羊), B. melitensis (めん羊,  山羊), B. suis (豚), B. canis (犬), B. neotomae (キネズミ)  の6菌腫に分類されていたが、遺伝子学的類似性から  1菌種にまとめられた。 症状 犬では不顕性感染が多い。   鼠蹊部のリンパ節腫大、精巣炎や前立腺炎、胎盤炎や   妊娠後期の流産が報告されている。

18 左:精巣上体炎による疼痛のための自己創傷
右:B. canis による精巣上体炎

19 犬のライム病 宿主:野ネズミ、野性鳥獣、犬、猫 病原:Borrelia butgdorferi (米国)
   (日本では B.garinii, B.afzelii) 分布:Ixodes属のマダニ分布地域。    発生時期はマダニの活動時期と一致する。 感染様式:マダニ媒介。介卵感染はない。 臨床症状:発熱、食欲不振、元気沈衰、リンパ節腫脹  犬では神経症状(髄膜炎、脳炎、顔面麻痺)、   循環器障害(心筋壊死、心内膜炎)、   関節炎(北米で多い)。  人では皮膚の遊走性紅斑。

20 左:ライム病に感染した犬  の急性関節炎 上:ライム病関節炎に罹患  した犬の関節液

21 Feline calicivirus infection
猫カリシウイルス病 Feline calicivirus infection ・最も一般的に見られる猫のウイルス性呼吸器病。 ・発熱、鼻漏、くしゃみなどのカゼ症状を起こす。 宿主:猫および猫科の動物 病原:猫カリシウイルス (Feline calicivirus: Vesivirus属, Caliciviridae) 疫学:  分布:日本を含む世界各国に分布。  感染様式:罹患猫の分泌物を介する経口経鼻感染。        キャリアー猫からのウイルス排泄。

22 カリシウイルス感染猫では鼻漏、流涙を伴う呼吸器症状が見られる。

23 カリシウイルス感染猫では口腔内や舌に糜爛や水疱が見られる。

24 カリシウイルス アストロウイルス

25 Feline viral rhinotracheitis
猫ウイルス性鼻気管炎 Feline viral rhinotracheitis  ・猫ヘルペスウイルス1の感染による上部気道炎、結膜炎。  ・最も一般的に見られる猫の伝染性疾患。 宿主:猫および猫科の動物 病原:猫ヘルペスウイルス1 (Feline herpesvirus 1:   Varicellovirus属、Alphaherpesvirinae, Herpesviridae) 疫学:  分布:日本をはじめ世界各国に分布。  感染様式:  ・発症猫またはキャリア-となった回復猫の分泌物   によるの経口・経鼻感染。  ・病原体は回復猫の三叉神経節に潜伏感染し、ストレ   ス等により間欠的に排出される。

26 Negative stainをするとHerpesvirusのenvelopeはわかりにくい。

27 猫汎白血球減少症 feline panleukopenia
・急性経過の発熱,嘔吐,下痢, ・総白血球数の減少を主徴とする疾病 宿主:ほぼすべての猫科動物 病原:猫汎白血球減少症ウイルス    (Parvoviridae, Parvovirus) 疫学:世界に広く分布。日本でも発生 感染様式:糞便中ウイルスの直接感染ないしは汚染器        物を介した感染 予防:不活化または弱毒生ワクチン

28 猫汎白血球減少症は猫パルボウイルスの感染による疾病で、白血球減少とともに激しい出血性下痢を起こす。

29 猫伝染性腹膜炎および猫腸コロナウイルス感染症(Feline infectious peritonitis virus and feline enteric coronavirus infection
・免疫複合体介在性血管炎を特徴とする ・予後不良の慢性・進行性疾患 ・病原性の弱い猫腸コロナウイルスも存在し,猫伝染  性腹膜炎ウイルスとの鑑別が困難 宿主:猫とその他の猫科動物 病原:猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)および猫腸コロ       ナウイルス(FECV)。それぞれ生物学的性状に    より I 型と II 型に分けられるが,両ウイルスを    血清学的に識別するのは困難。

30 非滲出型:諸臓器と中枢神経系に灰白色結節 病原診断 Ⅱ 型のFIPVとFECVは培養細胞での分離が可能。 RT-PCRによる遺伝子検出。
病理診断  滲出型:線維素性腹膜炎  非滲出型:諸臓器と中枢神経系に灰白色結節 病原診断  Ⅱ 型のFIPVとFECVは培養細胞での分離が可能。   I 型ウイルスは培養が非常に困難。  RT-PCRによる遺伝子検出。 血清診断  抗体検査ではFIPVとFECVの区別はできない。  陰性ならFIP発症の否定的材料。

31 猫伝染性腹膜炎には滲出型(腹水貯留)と非滲出型(化膿性肉芽腫形成)がある。

32 Feline immunodeficiency virus infection
猫免疫不全ウイルス感染症  Feline immunodeficiency virus infection ・長い無症状期を経て発症 ・発症した場合は予後不良 宿主:猫 病原:猫免疫不全ウイルス(Retroviridae,Lentivirus) 疫学  分布:世界中。日本での感染猫の比率は比較的高い。  感染様式:血液,唾液,精液中のウイルスが交尾やけんかの際の咬傷により伝播

33 猫免疫不全ウイルス感染症では通常は病原性の無い微生物により病変が形成される。

34 FIV免疫能の低下で口内炎を起こす

35 feline hemoplasma infection
猫ヘモプラズマ感染症  feline hemoplasma infection ・猫の伝染性貧血(鍛鉄細胞が見られる) ・菌の赤血球表面寄生による貧血 宿主:猫 病原:Mycoplasma haemofilis および M. haemominutum    (最近までHemobartonella felis と呼ばれていた。) 疫学  分布:世界各地。日本でも発生  感染様式:咬傷,節足動物,母子感染 臨床  症状;貧血,間欠的発熱,呼吸促迫,頻脈,黄疸  予後:持続感染する。

36 病理診断:全身の貧血,脾腫 病原診断:末梢血液塗抹による病原体検出     (赤血球表面)、PCRによる遺伝子診断 血清診断:なし 予防:吸血節足動物駆除,喧嘩による咬傷防止。治療:テトラサイクリン系抗生物質 (注)犬でも報告されている。症状は猫に比べ    軽度。病原体は M. haemocanis。

37 猫ヘモプラズマ感染症では、赤血球に原虫病と類似した形の病原体が観察できる。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      写真 Haemobartonella felis に感染した猫の血液塗抹像。 好塩基性に染まったH. felis が赤血球表面に複数認められる(ギムザ染色) (大和 原図) テキスト 猫ヘモプラズマ感染症では、赤血球に原虫病と類似した形の病原体が観察できる。

38 猫のクラミジア病 病原:Chlamydophyla felis (オーム病は C.psittaci) 宿主:猫、ヒト
疫学:世界各国に分布。日本の猫の抗体保有    率は飼猫で約20%、野良猫で約50%。 臨床症状:結膜炎、時に角膜炎。目やにを出す。  鼻汁、くしゃみなどの上部気道炎が見られる。  稀に肺炎を起こす。 治療:テトラサイクリン系、マクロライド系の  抗生物質を使用。

39 C. Psittaci による結膜炎が進行して結膜水腫になった猫

40 重症熱性血小板減少症候群 Severe fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS
重症熱性血小板減少症候群  Severe fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS 2011年に発表されたダニ媒介性感染症。 病原:重症熱性血小板減少症候群ウイルス Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome (SFTS)virus: Phlebovirus属、Bunyaviridae) 宿主:犬、猫、人。中国では羊、山羊、牛での抗体保有率が高いと報告されている。    野性動物の抗体調査では、アライグマ、タヌキ、シカ、アナグマ、ハクビシン、サル、イノシシから抗体が検出されている。

41 分布・疫学  分布:中国、韓国、日本。 ・国内では、2013年1月に山口県でヒトのSFTS罹患が初めて報告された。これまでに391人の患者が和歌山県以西のほとんどの県から報告されている(2018 年度も23府県から届出がある)。 ・米国ではSFTSウイルスと近縁なHeatlandウイルスが、高熱、血小板減少、肝障害を起こした患者から分離されている。 ・インドではSFTSウイルスに近縁なウイルス(Moloorウイルス)がコウモリから分離されている。 ・日本で分離されるウイルス株の大部分は中国株と遺伝子の塩基配列が大きく異なるが、類似した株も分離されている(渡り鳥により感染ダニが運ばれることが疑われている。) ・マダニの刺咬により伝播。SFTSウイルス保有動物の血液や体液との接触でも感染する。 ・4月~8月に発生が多い。

42 臨床症状: ・猫は白血球や血小板の減少を伴う発熱、食欲消失、黄疸、嘔吐、下痢を発症し、致死率が高いと思われる。(致死率57.7%という報告がある) ・犬は一般的に無症状(不顕性感染)。 ・ヒトの場合、ダニに咬まれてから発症まで5-14日。発熱(38-41℃)、消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血)を主張とし、ときに、腹痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状などを伴う。致死率は10~30%程度。高齢になるほど死亡率が高い傾向がある。

43 Poxvirus infection in cat
猫のポックスウイルス病  Poxvirus infection in cat ・牛痘ウイルスと同一。 ・自然宿主は野生げっ歯類。 宿主:げっ歯類、猫および猫科動物、牛、人 病原:牛痘ウイルス (Cowpoxvirus, Orthopoxvirus属,    Chordopoxvirinae, Poxviridae) 疫学:  分布:主にヨ-ロッパとアジアに見られる。     日本国内での発生例はない。   感染様式:野生げっ歯類との接触が第一の感染経路。     罹患猫との直接接触による経皮感染。経気道     または経口的にも感染が成立。猫から人に感     染する。更に牛に感染することもある。

44 猫のポックスウイルスは牛痘ウイルスと同一で自然宿主は野生齧歯類。ブロック状のOrthopoxvirus

45 ハンタウイルス感染症  腎臓機能障害と皮下や結膜の出血を主症状とする腎症候性出血熱(Hemorrhagic fever with renal syndrome;HFRS)と、急性肺水腫や呼吸困難を主症状とし、米国に分布するハンタウイルス肺症候群 (Hantavirus pulmonarysyndrome; HPS)がある。 宿主: ラット。 病原:ハンタウイルス ブニヤウイルス科ハンタウイルス属 分布・疫学:  ・ユーラシア・東南アジア・アフリカなどに広く分布。   Sin Nombre virusを含めるとアメリカ大陸にも分布。  ・ネズミの尿中にはウイルスが大量に排泄される。ネズミ    に咬まれたり、傷口にネズミの体液や排泄物が付着す   ることで感染。

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47 ハンタウイルスの自然宿主 Peromyscus maniculatus Deer mouse Sigmodon hispidus
Cotton rat

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49 牛のレプトスピラ症 bovine leptospirosis in cattle
・多くの血清型をもつレプトスピラによる感染症 ・発熱,黄疸,貧血,血色素尿,乳量低下,妊娠牛の  流産などの色々な症状 宿主:牛,水牛,しか,豚,いのしし,犬,ヒト 病原:各血清型病原レプトスピラ Leptospira spp. 疫学:世界各地で発生、日本でも抗体陽性牛が多い 感染様式:皮膚や粘膜の創傷部位から侵入 臨床症状:  潜伏期は3~12日  急性:高熱,血色素尿,黄疸,貧血。  亜急性:発熱,時に血色素尿,黄疸,泌乳量低下,流産。  慢性:無症状で流産。 

50 牛のレプトスピラ症では血尿が見られる

51 犬のレプトスピラ症では黄疸や出血が見られる。

52 兎粘液腫 rabbit myxomatosis
・ウサギ類のみの感染症 ・アナウサギやカイウサギは感受性が高く致死的と  なるが,他のウサギは抵抗性 宿主:ウサギ 病原:ウサギ粘液腫ウイルス(Poxviridae,         Chordopoxvirinae, Leporipoxvirus) 分布:北米,欧州,オーストラリア。日本は発生なし 感染様式:感染動物との接触感染。      ウサギノミ,蚊,ブヨを介した感染

53                                                                                                      兎粘液腫はアメリカ大陸に存在していたウイルスで、牧草地をウサギの食害から守るために人為的にヨーロッパやオーストラリアに持ち込んだことで流行域が拡大した。 テキスト

54 兎粘液腫に見られる眼瞼腫脹と粘液分泌

55 皮膚に生じた結節

56 rabbit viral hemorrhagic disease
兎ウイルス性出血病  rabbit viral hemorrhagic disease ・兎出血病ウイルスによって起こる甚急性ないし  急性の致死的疾患 ・新生兎は抵抗性があり、2か月齢以上になると発症する。 宿主:ウサギ 病原:ウサギ出血病ウイルス(Caliciviridae, lagovirus) 疫学 分布:アジア,欧州,北アフリカ,中米,米国,    オーストラリア。日本では1994年に初発生。   感染様式:汚染糞便を介した経口、経鼻感染。        ハエなどによる機械的伝播。 予防:感染ウサギおよび同居ウサギの淘汰,    徹底した消毒。 治療:なし

57 兎ウイルス性出血熱は新生兎は抵抗性があり、2か月齢以上になると発症する。成熟とともに組織にレセプターが形成され、感受性になると思われる。


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