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GC/MSによるノニルフェノキシ酢酸類の分析
独立行政法人土木研究所 ○ 小森 行也 八十島 誠 田中 宏明 本日は、LC/MSを用いてノニルフェノキシ酢酸類の分析方法を検討 した結果を報告いたします。
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背 景 □ 内分泌攪乱化学物質の社会問題化 □ 国土交通省の実態調査(河川、下水) □ NP、NPEOが比較的高濃度で存在
背 景 □ 内分泌攪乱化学物質の社会問題化 □ 国土交通省の実態調査(河川、下水) □ NP、NPEOが比較的高濃度で存在 □ NPはエストロゲン様活性が比較的強い □ NP関連物質の収支を求めるためにNPEC の測定が必要 本研究を行うに至った背景を説明します。 まず、 ■NPECはNPEOの分解生成物であり、SPEED’98で内分泌攪乱作用があると 疑われている化学物質の一つであるNPを最終的に生成することが知られてい ます。 ■NPEOは、非イオン界面活性剤の1種であり、 近年では、陰イオン界面活性 剤と肩を並べるほど広く使用されていると報告されています。 ■NPEOおよびNPについては、分析方法が数多く報告されている状況ですが、 NPECの分析法については報告例が少ない状況にあります。特に下水試料 に適用した例は少ないようです。
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下水道における実態調査結果(H11年度、中央値、μg/l)
物質名 流入水 放流水 エストロゲン様活性 ・ノニルフェノール 4.7 0.001 ・ビスフェノールA ・アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル ND - ・フタル酸ジ-2-エチルヘキシル 13 0.3 - ・フタル酸ジ-n-ブチル ND - ・17β-エストラジオール 0.0088 1 ・NPn=1-4EO 0.7 未測定 ・NPn≧5EO 0.3 未測定 (-は2g/lで換算可能はデータが得られなかったもの)
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目 的 □ NPnEC分析法の確立 □ 下水試料への適用 ・LC/MSを用いた検討 ・HPLCを用いた検討 (流入下水、処理水)
目 的 □ NPnEC分析法の確立 ・GC/MSを用いた検討 ・LC/MSを用いた検討 ・HPLCを用いた検討 □ 下水試料への適用 ・下水試料を対象とした試験法の開発 (流入下水、処理水) これらの背景を受け、今回我々は、最近汎用性の高さから注目されて きているLC/MSを用いたNPECの分析法の確立を目的として検討を行いました。 また、下水試料への適用例が少ないことから、下水試料への適用も目 的としました。 4
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前処理方法 試料 メチル化 ろ過 放冷 ろ液 残渣 振とう 固相抽出 静置 溶出 GC/MS 溶出 14%BF3/メタノール0.5ml 1L
90℃、1時間 ろ過 放冷 GF/B 水2ml、ヘキサン1ml ろ液 残渣 超音波抽出 振とう (メタノール5mL×2) 固相抽出 C18+SAX 静置 ヘキサン層を分取 本法の前処理方法を説明します。 まず、試料1Lをろ過し、ろ液と残渣に分けます。残渣は、少量のアセ トンに浸して超音波抽出し、エバポレータを用いてこれを濃縮します。 濃縮液は、ろ液にあわせます。つぎにMeOHでコンディショニングした PS2カートリッジに試料を通水させます。通水が終了したPS2カートリッ ジはMeOH10mLで溶出させ、この溶液をLC/MS測定用試料としまし た。 内標準物質(ピレン-d10) 溶出 メタノール5ml GC/MS 溶出 20%塩酸/メタノール5ml 5
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GC/MS測定条件 7 本法のLC/MS測定条件を示します。 使用機器は、先ほど写真で示したものです。
カラムは、逆相カラムのXDB-C18を使用しました。 溶離液は、MeOH80%で、流速は0.2mLとしました。 試料の注入料は10μL、イオン化はネガティブモード、 その他はこちらに示した条件で測定を行いました。 7
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標準試料での検量線 8 まず、MeOH標準溶液で作成した検量線を示します。 横軸は濃度、縦軸は、目的物質と内標準の面積値の比を示しています。
これによると、2~100μg/Lの範囲でNP(1)~(3)ECともに高い相関 が得られました。 8
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標準試料繰り返し測定結果 (ng/μl) 10 MeOH標準溶液に2μg/Lの濃度のNPECを添加し、5回の繰り返し測
定を行ったところ、標準偏差,ばらつきはこのようになりました。 標準偏差の10倍を定量下限とすると、装置の定量下限は2μg/Lとな りました。 10
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まとめ □ GC/MSによるNPnECの分析法を報告した
□ GC/MSを用いた本法では下水処理水において 比較的低濃度(0.03μg/l)まで分析できる可能 性が示唆された □ 下水を用いた添加回収試験の結果、回収率は いずれも90%以上であった。 本日の発表をまとめます。 □まず、本日は、LC/MSを用いたノニルフェノキシ酢酸の分析法を報告 しました。 □検討の結果、本法では、下水処理水に適用できる可能性が見いだされ、 また、比較的低濃度の領域まで分析できる可能性が示唆されました。 13
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