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天皇陛下 生前退位について 法文学部 経済情報学科 市川ゼミ 2年 濵田直人.

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1 天皇陛下 生前退位について 法文学部 経済情報学科 市川ゼミ 2年 濵田直人

2 興味を持った点 天皇の交代は一生にそう何度も起こるものではない 摂政による代行ではなく、生前の交代は稀
後継の不在や女性宮家問題など、しばしば話題となっている

3 記事の概要 天皇が数年中にも生前退位を検討している
明治22年以降、法的に崩御以外での代替わりは認められておらず、 皇室典範の改定や加筆、拡大解釈など検討が続いている 法改正のほかにも、いくつかの問題が予想されており、難航が予想 される 象徴天皇のあり方や皇位継承の問題など、皇室制度を巡る諸問題 の再検討が必要である

4 初読の感想 近年だけでも骨粗しょう症やマイコプラズマ肺炎などの病気、冠動脈 バイパス手術の執刀など、年齢からくる体力の衰えが顕著なのにも かかわらず、通常の公務に加えて熊本地震の見舞いを行うなど激 務を続けているため、退位そのものは妥当な判断だと感じた。 皇位継承の条件や、今回問題になっている生前退位そのものにつ いて疑問を持った

5 天皇の退位について 皇室典範では、 「天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに卽位する。」(皇室典範 第4條) とあり、天皇が生きながらに公務を全うできなくなり、退位や禅譲をさ れることは想定されていない。 ただし、 「天皇が成年に達しないときは、攝政を置く。 天皇が、精神若しくは身体の重患又は重大な事故により、國事に関す る行爲をみずからすることができないときは、皇室会議の議により、攝 政を置く。」(皇室典範 第16條) とあり、この条文への加筆により、摂政を置くことが一例として検討さ れる(7/20 朝日新聞)

6 その他の問題 天皇の意向を受け、国会審議で提起された論点は主に以下の通りで ある。 退位後の問題
退位後の天皇が「上皇」などとして政治に関与し続けることはないか 退位の強制問題 天皇自身の意思ではなく、外部の圧力により退位を迫られることはな いか 象徴天皇制との整合性問題 恣意的な退位を認めた場合、憲法が定める「国民の総意に基づく」と いう天皇の地位と矛盾しないか (7/20 朝日新聞)

7 過去の類例への対応 摂政 大正天皇の病が重くなった1921年、当時皇太子だった昭和天皇が 「摂政」に就任 臨時代行 昭和天皇の病が重くなった80年代後半、当時皇太子だった今の天皇 陛下や、今の皇太子浩宮さまが国事行為を臨時代行 (7/20 朝日新聞)

8 新聞の見解 天皇陛下が、皇太子さまに皇位を譲る生前退位の意向を示されているこ とが分かった。 差し迫った健康上の問題が理由ではなく、少なくとも1年前から周囲に言 及していたとされる。驚きとともに共感を持った人も多かったのではないか。 陛下には「象徴としての地位と活動は一体不離」との固い信念があるとい う。公務を誠実に務めたいとの姿勢は一貫している。 (中略) 陛下は今春にも、身近な関係者に「天皇である以上は公務を全うする」と の趣旨の考えを示したという。 他方で「年齢というものを感じることも多くなり、行事の時に間違えることも ありました」(15年の誕生日会見)とも述べている。 これらの発言から、公務を減らさざるを得ないのであれば、天皇の地位に とどまるべきではないとの思いも見え隠れするようだ。 (7/15 南日本新聞 社説より一部抜粋)

9 新聞の見解 天皇陛下が、皇太子さまに皇位を譲る「生前退位」の意向を持たれ ていることが分かった。 陛下のご意思を重く受け止めたい。 皇室典範に生前退位の規定はない。退位を可能にするには、典範 の改正や特別立法などの法的措置が必要となる。 (中略) 仮に生前退位を可能とする場合には、退位後の地位が検討課題と なる。皇太子さまが新たな天皇に即位されると、秋篠宮さまが皇位継 承順位の1位となる。その場合、皇太子は不在だ。 皇室の将来を考えれば、秋篠宮さまの長男、悠仁さまの誕生で途絶 えている女性天皇・女系天皇の議論も避けて通れない。 (7/15 YOMIURI ONLINE 社説より一部抜粋)

10 読後の見解 条文の一部改正や、加筆であれば比較的早く実現できるのではな いか
改正の有無にかかわらず問題は存在するため、今回の議論の延長 上に何らかの改正は必至だと感じた 少なくとも今上天皇は、象徴天皇と公務とを一体不離のものと考え ており、審議で問題視された2点は重大な物には感じられない 「国民の総意に基づく」天皇としての問題や、今の皇太子以降の世 襲においても批准しうる柔軟性が制度の方にも求められていると感 じた

11 まとめ 「生前退位」については天皇自身による意向の公表は未だ行われて いないため、陛下の考えを待つ必要がある。
政府や宮内庁でも勤めの重さと陛下の年齢から考えが二分してお り、慎重な議論が求められる。 仮に退位した場合、次の皇太子がいないことや、今後も続く後継不 足の問題など、皇族制度に関わる諸問題を再考する契機とするべき だ。

12 参考文献・URL 朝日新聞(7/20) 南日本新聞(7/15,7/19) YOMIURI ONLINE(7/15) NHK NEWS WEB
天皇「生前退位」 ご意向忖度して広範な議論を NHK NEWS WEB 天皇陛下「生前退位」のご意向  (7/20閲覧) 皇室典範


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