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新学習指導要領に対応した 子どもの学びを高める授業づくり
新学習指導要領に対応した 子どもの学びを高める授業づくり 中学校数学 新しい学習指導要領は、2021年から完全実施になります。 これまでの学習指導要領とどこが変わり、 どんな授業をしていくことが求められているかみてみましょう。
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1 新学習指導要領について 新学習指導要領は、 予測困難な時代を生きる子どもたちに、
1 新学習指導要領について 新学習指導要領は、 予測困難な時代を生きる子どもたちに、 「解き方があらかじめ定まった問題を効率よく解く」だけでなく、 「出会ったことのないさまざまな場面や変化に柔軟に対応できる力」を つけることを求めている。 また、PISA2015やTIMSS2015、全国学力・学習状況調査における 小学校での「基準量、比較量、割合の関係を正しく捉えること」や 「事柄が成り立つことを図形の性質に関連付けること」、 中学校での「学習意欲」や「数学的な表現を用いた理由の説明」の課題からも 改善を図っている。
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中央教育審議会答申 別添資料4-1(平成28年12月)
算数・数学科において育成を目指す資質・能力の整理 中央教育審議会答申 別添資料4-1(平成28年12月) 【中学校】 知識・技能 思考力・判断力・表現力等 学びに向かう力・ 人間性等 ・ 数量や図形など に関する基礎的な 概念や原理・法則 の理解 ・ 事象を数学化 したり、数学的に 解釈したり、表現 ・処理したりする 技能 ・ 数学的な問題解 決に必要な知識 ・ 日常の事象を数理 的に捉え、数学を活 用して論理的に考察 する力 ・ 既習の内容を基に して、数量や図形な どの性質を見いだし、 統合的・発展的に考 察する力 ・ 数学的な表現を用 いて事象を簡潔・明 瞭・的確に表現する 力 ・ 数学的に考えること のよさ、数学的な処理 のよさ、数学の実用性 などを実感し、様々な 事象の考察や問題解決 に数学を活用する態度 ・ 問題解決などにおい て、粘り強く考え、そ の過程を振り返り、考 察を深めたり評価・改 善したりする態度 ・ 多様な考えを認め、 よりよく問題解決する 態度 中央教育審議会答申では、 中学校数学科で育成を目指す資質・能力を 「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」の 3つの柱に沿って明確化し、このように整理している。
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あわせて、幼児教育から高等学校までの学校段階ごとに、
育成を目指す資質・能力が整理された。 これらを踏まえ、学習指導要領における数学科の目標が次のスライドである。
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数学的な見方・考え方を働かせ,数学的活動を通し て,数学的に考える資質・能力を次のとおり育成す ることを目指す。
数学科の目標 数学的な見方・考え方を働かせ,数学的活動を通し て,数学的に考える資質・能力を次のとおり育成す ることを目指す。 数量や図形などについての基礎的な概念や原理・法則など を理解するとともに,事象を数学化したり,数学的に解釈し たり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるよう にする。 数学を活用して事象を論理的に考察する力,数量や図形な どの性質を見いだし統合的・発展的に考察する力,数学的な 表現を用いて事象を簡潔・明瞭・的確に表現する力を養う。 今回の改定で、全教科(道徳科を除く)において、 「見方・考え方」を働かせることが、深い学びの鍵として重要になっている。 各教科の「見方・考え方」は、 “各教科等の学習の中で働き、鍛えられていくものであり、各教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方“である。 数学的活動の楽しさや数学のよさを実感して粘り強く考 え,数学を生活や学習に生かそうとする態度,問題解決の 過程を振り返って評価・改善しようとする態度を養う。
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算数・数学ワーキンググループにおける 審議の取りまとめ(平成28年8月26日)より
「数学的な見方・考え方」は、これまで観点の中等でも用いられてきたが、 今回の改訂における「数学的な見方・考え方」は、 「事象を数量や図形及びそれらの関係などに着目して捉え、論理的、統合的・発展的に考えること」と整理された。 算数・数学ワーキンググループにおける 審議の取りまとめ(平成28年8月26日)より
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算数・数学ワーキンググループにおける 審議の取りまとめ(平成28年8月26日)より 「数学的な見方・考え方」を働かせながら、
知識及び技能を習得したり、習得した知識及び技能を活用して探究したりすることで、生きて働く知識となり、 ・技能の習熟・熟達 ・より広い領域や複雑な事象をもとに思考・判断・表現できる力 ・自らの学びを振り返って次の学びに向かおうとする力 などが育成され、 さらに「数学的な見方・考え方」が豊かで確かなものとなるとされている。 算数・数学ワーキンググループにおける 審議の取りまとめ(平成28年8月26日)より
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資質・能力を育成していくためには、学習過程の果たす役割が極めて重要である。
今回の改訂では、数学的に考える資質・能力を育成する観点から、 主として日常生活や社会の事象に関わる過程〔現実の世界〕と数学の事象に関わる過程〔数学の世界〕の2つの問題発見・解決の過程を重視している。 〔左(青):現実の世界〕 日常生活や社会の事象を数理的に捉え、数学的に処理し、解決過程を振り返り得られた結果の意味を考察する問題解決の過程。 〔右(赤):数学の世界〕 数学の事象について統合的・発展的に捉えて新たな問題を設定し、数学的に処理し、問題を解決し、解決過程を振り返って概念を形成したり体系化したりする問題解決の過程。 ※ 発展的に考える・・・数学を既成のもの、固定的で確定的とみなさず、新たな概念、原理や法則などを創造しようとすること。 ※ 統合的に考える・・・既習のものと新しく生み出したものとを包括的に扱えるよう意味を規定したり、処理の仕方をまとめたりすること。 これらの問題解決の過程の2つのサイクルが相互に関わり合って展開する。
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また、問題発見・解決の過程に、育成すべき資質・能力を組み合わせたものが、
このスライドのような形となる。
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算数・数学ワーキンググループにおける審議の取りまとめ
(平成28年8月26日) 問題発見・解決の過程と評価の場面を、 算数・数学ワーキンググループが示したものである。 資質・能力を育成するために、緑の枠内にあるような 「疑問や問いの発生」「問題の設定」 「問題の理解、解決の計画」 「計画の実行」「結果の検討」 「解決過程や結果の振り返り」「新たな疑問や問い、推測などの発生」が重要。 例えば、 生徒自らが問いをもち、計画を立てて解決を試み、結果を検証し、 新たな問いをもつような学習が求められている。
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2 算数・数学科の 授業づくりのポイント 新学習指導要領を踏まえ、子どもの学びを高めるために、
2 算数・数学科の 授業づくりのポイント 新学習指導要領を踏まえ、子どもの学びを高めるために、 今後、日々の授業をどのようにつくっていけばいいのか、ポイントを説明する。
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資質・能力を育成できたかを適切に評価するための手立てを準備する。
授業づくりのステップ 1 育成すべき資質・能力を明確にする。 ・「何ができるようになるか」を意識した指導が求められ、活動を行うねらいやゴールイメージを明確にする。 ・「何ができるようになったか」を適切に把握するための評価の在り方が重要になる。(ねらいとまとめの整合性) 2 資質・能力を育成できたかを適切に評価するための手立てを準備する。 3 ・子供たちが能動的に学びに向かうような課題設定が重要になる。解決に向けた多様な見方や考え方が生まれるような課題、他者との学び合いによって解決できそうな課題を設定する。 多様な考えを引き出し、解決したいという意欲を高めるような課題を設定する。 4 学習する児童生徒の具体的な学びの姿を考え、多様な意見を認め、お互いに共有しながら解決に導くような場を設定する。 ・子供たちが主体となり、多様な表現を通じて対話し、それによって思考を広げ深めていくような授業への質的転換を図る。適切な学習形態を取り入れ、学び合いを活性化させる。 子どもの学びを高める授業づくりのステップについて、 1~5の順番で授業づくりを行うことを説明する。 ※ 1と2を1つにして、大きく4段階となる。 1、2…本時の目標を設定し、そのゴールイメージを明確にする。 ねらいとまとめを設定し、整合性を図る。 3…子供たちが主体的(能動的)に学びに向かうような学習課題を設定する。 4…学習課題を解決するための手立てを設定する。 5…振り返りの場面の仕方を設定する。 実際の授業づくりでは、 この1~5が、途中で行ったり来たりして、修正を図りながら作られることになる。 5 ・一時間の授業だけでなく、単元を通じたまとまりの中で、子供たち自身が自らの学びを振り返って次の学びに向かうことができるような場面を適切に設定する。 学びの過程やその成果を振り返らせ、次の学びにつなげる手立てを工夫す る。
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( ) 授業づくりのステップ 個々の教師の授業に対する チェックポイント 1 育成すべき資質・能力を明確に する。
1 育成すべき資質・能力を明確に する。 2 資質・能力を育成できたかを適 切に評価するための手立てを準備 3 多様な考えを引き出し、解決し たいという意欲を高めるような課 題を設定する。 4 学習する児童生徒の具体的な学 びの姿を考え、多様な意見を認め、 お互いに共有しながら解決に導く ような場を設定する。 5 学びの過程やその成果を振り返 らせ、次の学びにつなげる手立て を工夫する。 個々の教師の授業に対する チェックポイント 1 子供一人一人の理解度を 1単位時間の授業の中で評 価し、定着や習熟を図る時 間が確保されているか? 4 教師の指示や発問は的確で、子供に 伝わっているか? 音量、話し方も ( ) 3 授業内容は子供の実態に マッチしているか? (平均をやや下回る子供も 理解できる内容か?) 2 指導内容が精選されてお り、テンポや間に配慮して 授業を進めているか? 1~5の順番で行う授業づくりのステップに、県が出している 「分かる!できるまで教えよう!!」の授業に対する4つのチェックポイントを当てはめる。 チェックポイント1、3、2、1の順となり、 4の「教師の指示や発問は的確で、子供に伝わっているか?(音量、話し方も)」は、すべての段階で関わる。 ※4つのチェックポイントの1つの見方として説明する。 1 子供一人一人の理解度を 1単位時間の授業の中で評 価し、定着や習熟を図る時 間が確保されているか?
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正答率の低いB問題 〈方程式の利用〉 1 正答率 無解答率 9.4% 13.5% みやざき中学校学習状況調査から (答)70本 〈明美さん)
みやざき中学校学習状況調査から 正答率の低いB問題 〈方程式の利用〉 1 〈明美さん) 私は、( )をxとすると、「1つのプランターに苗を5本ずつ植え ると、用意したプランターを4個残して花の苗をちょうど使い切ります。」 という文から、花の苗の本数を5(x-4)という式で表してみたよ。 〈昌夫君〉 なるほど。あと1つ式をつくれば、方程式がつくれそうだね。 (問) これらのステップに沿った授業づくりを提案する。 この問題は、平成29年度みやざき小中学校学習状況調査2年生のB問題である。 (答)70本 正答率 無解答率 9.4% 13.5%
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・ 問題場面に即して方程式をつくるために必要な、 「数量の関係をとらえ、2通りに表せる数量に着 目すること」に課題がある。
みやざき中学校学習状況調査から 正答率の低いB問題の分析 ・ 問題場面に即して方程式をつくるために必要な、 「数量の関係をとらえ、2通りに表せる数量に着 目すること」に課題がある。 ・ あと1つの式は、「全部のプランターに植えた ときに2本足りない」あるいは「プランターを1 つ除いてすべて植えると2本余る」のいずれかで 式をつくるが、苗に着目した過不足を正しく捉え ることができなかったのではないか。 ・ プランターの個数である「18」と答えた生徒 がいることから、問題の中で問われている数量は 何かを正確に読み取れていないと考えられる。 正答率が低かった理由について分析すると、これらの課題が見えてきた。
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学習指導過程の例 ① 学習課題を提示する。 ② 問題の中の数量の関係を表す。 ③ 方程式をつくる。 ④ 方程式を解く。
⑤ 解が問題に合っているか確かめる。 ⑥ 類題を解く。 ⑦ まとめと振り返りをする。 方程式を解く (計算)での つまずき 問3の立式で 「たす」数量か 「ひく」数量かを間違うつまずき 解の吟味 がない このスライドは、教科書の「方程式」の過不足に関する問題のページである。 これまでの学習指導過程の例(右上)で授業を展開したとき、 次のような事例に陥った経験はないだろうか。 ① 生徒が方程式の計算に手間取り、計算の復習で時間を費やしてしまう。 (本時のねらいは、計算ができるようになることではない。) ② 問題文から、たす数量かひく数量をイメージできず、立式できない。 ・本時ねらっている「ある数量に着目して式をつくる」が達成されていない。 ・線分図などの図・表を生徒が活用していない。 ③ 解の吟味がない。 「『この解は問題にあっている』と書かなければいけませんか?」と聞かれる。 ・求めた解がどんな数量であるかを確かめる必要性が見出だせていない。 つまり、教師がねらいを明確にもつことで、授業改善の余地がある。 本時の授業は、 どんな「ねらい」を 達成する授業なのか、 教師がしっかりと把握しておく必要があります。
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〇 問題の中の数量に着目して、数量の関係 を見つけ、方程式に表すことができる。 (数学的な見方や考え方) 本時の目標 授業づくりのステップ
個々の教師の授業に対する チェックポイント 1 育成すべき資質・能力を明確に する。 1 子供一人一人の理解度を1単位時 間の授業の中で評価し、定着や習熟 を図る時間が確保されているか? 本時の目標 〇 問題の中の数量に着目して、数量の関係 を見つけ、方程式に表すことができる。 (数学的な見方や考え方) 「ステップ1 育成すべき資質・能力を明確にする。」については、 本問題は、「方程式をつくって問題を解決するために、問題場面の数量の関係をとらえ、 2通りの式に表せる数量に着目できるようにする。」ことをねらっている。 そこで、本時の目標を、”数学的な見方や考え方”を観点(現行の観点)として、 「問題の中の数量に着目して、数量の関係を見つけ、方程式に表すことができる。」 と設定する。
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方程式のつくり方 まとめ 〇 方程式をつくるためには、問題の中の数量に着目 して数量の関係を見つけ、まだわかっていない数量
授業づくりのステップ 個々の教師の授業に対する チェックポイント 2 資質・能力を育成できたかを適 切に評価するための手立てを準備 する。 1 子供一人一人の理解度を1単位時 間の授業の中で評価し、定着や習熟 を図る時間が確保されているか? まとめ 〇 方程式をつくるためには、問題の中の数量に着目 して数量の関係を見つけ、まだわかっていない数量 のうち、適当なものを文字で表して式にする。 方程式のつくり方 ① 数量およびその関係をとらえる。 ② ある数量に着目する。 ③ その数量を2通りの式に表す。 ④ 2通りに表された数量を等号を使って表す。 「ステップ2 資質・能力を育成できたかを適切に評価するための手立てを準備する。」については、 まとめとして、 「方程式をつくるためには、問題の中の数量に着目して、数量の関係を見つけ、 まだわかっていない数量のうち、適当なものを文字で表して式に表せばよい。」 と設定し、方程式のつくり方の手順を押さえることにする。
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〇 問題場面から、着目する数量を取り出し、それら の数量の関係を整理させる。
授業づくりのステップ 個々の教師の授業に対する チェックポイント 3 多様な考えを引き出し、解決し たいという意欲を高めるような課 題を設定する。 3 授業内容は子供の実態にマッチし ているか?(平均をやや下回る子供 も理解できる内容か?) 疑問や問いの発生/問題の設定 〇 問題場面から、着目する数量を取り出し、それら の数量の関係を整理させる。 前回の授業と違って、 「プランターの個数」と「苗の数」の2つの数がわからない・・・。 どうしたらいいのかな? これまでの学習と違う ところはどこだろうか。 「ステップ3 多様な考えを引き出し、解決したいという意欲を高めるような課題を設定する。」では、前述の算数・数学ワーキンググループによる「問題発見・解決の過程」に則った学習過程を構成する。 (今後、「問題発見・解決の過程」を「学習過程」と記す) ※ 授業をつくる際、生徒の経験則なども含めた反応を予想して組み立てることも必要であることから、生徒の予想される反応も合わせて記載した。 「疑問や問いの発生/問題設定」段階のポイントは以下の通り。 〔現実の世界〕の数学化では、日常生活や社会の事象の中で生徒の興味・関心・意欲を高め、調べてみたくなる問題の設定。 〔数学の世界〕の数学化では、既習の知識が何であるかをポイントにして設定。 みやざき学力調査のプランターと苗の問題において、 ここでは、既習の「わからない数が1つである」問題から、 「わからない数が2つある」ことや「問題文からは等しい数量関係が見いだせない」という疑問をもたせ、「問題文のどの数量に着目して方程式をつくればよいか」という 問題の設定につなげる。 2つの等しい式は、問題場面のどの数量に着目してつくればよいだろうか。
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〇 数学を活用した問題解決に向けて、これまでの既 習事項等をもとに、構想・見通しを立てさせる。
授業づくりのステップ 個々の教師の授業に対する チェックポイント 4 学習する児童生徒の具体的な学 びの姿を考え、多様な意見を認め、 お互いに共有しながら解決に導く ような場を設定する。 2 指導内容が精選されており、テン ポや間に配慮して授業を進めている か? 問題の理解、解決の計画 〇 数学を活用した問題解決に向けて、これまでの既 習事項等をもとに、構想・見通しを立てさせる。 問題の理解 どんな数量に着目すれば いいかな? プランターの個数 苗の本数 プランター1つあたりの苗の数 「ステップ4 学習する児童生徒の具体的な学びの姿を考え、多様な意見を認め、 お互いに共有しながら解決に導くような場を設定する」について、 1つめは、学習過程の「問題の理解、解決の計画」段階にあたる。 問題の読み取りと、見通しを立てる段階である。 これまでの既習事項や問題文をもとに、解決の計画(解決の見通し)を立てさせる。 まず、問題文にでてくる数量にはどのようなものがあるかを問う。(問題の理解) 次に、xがどのような数量か、問題文の1つめの式5(x-4)から読み取らせる。 また、この式がどのようなつくりになっているかを考えさせ、 2つめの式をつくるためのきっかけにする。 5(x-4)とは、 どのようなことだろうか? このxは、プランターの個数 で、5本ずつ植えたときの苗の数を表しているね。
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〇 数学を活用した問題解決に向けて、これまでの既 習事項等をもとに、構想・見通しを立てさせる。
授業づくりのステップ 個々の教師の授業に対する チェックポイント 4 学習する児童生徒の具体的な学 びの姿を考え、多様な意見を認め、 お互いに共有しながら解決に導く ような場を設定する。 2 指導内容が精選されており、テン ポや間に配慮して授業を進めている か? 問題の理解、解決の計画 〇 数学を活用した問題解決に向けて、これまでの既 習事項等をもとに、構想・見通しを立てさせる。 解決の計画 5(x-4)の考えを使って、プランターの個数をxにして、もう1つ式を作れば、方程式がつくれるね。 どのような方法で解決していきますか? 学習指導要領で算数・数学科の教育内容の改善・充実について重視されている 言葉や数、式、図、表、グラフなどの数学的な表現を用いて、 論理的に考察し表現する。 その過程を振り返って、考えを深める学習活動を含む「解決の計画」を意識する。 絵や線分図を使って、4本ずつ苗を植えるときの様子を考えてみるとわかりやすいのではないかな。 絵や言葉の式、線分図を使って考えれば、数量の関係を式に表すことができるのではないだろうか。
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計画の実行、結果の検討 〇 1つめの式5(x-4)のxはプランターの個数だから 2つめの式もプランターの個数をxとして考えさせる。
授業づくりのステップ 個々の教師の授業に対する チェックポイント 4 学習する児童生徒の具体的な学 びの姿を考え、多様な意見を認め、 お互いに共有しながら解決に導く ような場を設定する。 2 指導内容が精選されており、テン ポや間に配慮して授業を進めている か? 計画の実行、結果の検討 〇 1つめの式5(x-4)のxはプランターの個数だから 2つめの式もプランターの個数をxとして考えさせる。 問題文の2つめの文を図や絵にかき表す。 2つめは、学習過程「計画の実行、結果の検討」段階である。 「計画の実行」の段階で、 解決の計画で生徒から出された「絵や言葉の式、線分図を使って考える」という活動を教師が見守る。 その際、「たす数量」か「ひく数量」かを、正しく判断できる力を身に付いているか見届けることも大切である。 ・・・ 最後のプランター すべてのプランターに植え、2本を除く方法 ・・・ 最後のプランター 最後のプランターを除くと、2本余る方法
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計画の実行、結果の検討 授業づくりのステップ 個々の教師の授業に対する チェックポイント 4 学習する児童生徒の具体的な学
4 学習する児童生徒の具体的な学 びの姿を考え、多様な意見を認め、 お互いに共有しながら解決に導く ような場を設定する。 2 指導内容が精選されており、テン ポや間に配慮して授業を進めている か? 計画の実行、結果の検討 言葉の式や線分図をつくり、等しい関係にある数を見つける。 言葉の式 〔5本ずつ〕 (苗の本数) =5×(プランターの個数-4) 〔4本ずつ〕 =4×(プランターの個数)-2 または =4×(プランターの個数-1)+2 線分図 問題文の2つめの式は、数通りの表現方法がある。 表現がちがっていても、数量が同じかどうかを 線分図などを用いて検討させる活動なども考えられる。
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問題文中のどの数量に着目して方程式をつくったかを、問題場面と照らし合わせながら説明し合う。
授業づくりのステップ 個々の教師の授業に対する チェックポイント 4 学習する児童生徒の具体的な学 びの姿を考え、多様な意見を認め、 お互いに共有しながら解決に導く ような場を設定する。 2 指導内容が精選されており、テン ポや間に配慮して授業を進めている か? 計画の実行、結果の検討 問題文中のどの数量に着目して方程式をつくったかを、問題場面と照らし合わせながら説明し合う。 この問題では、5本ずつ植えたときと4本ずつ植えたときの 2通りの表し方ができます。私は、5本ずつのとき5(x-4)、 4本ずつのとき4(x-1)+2と表しました。 どちらも苗の数を表していて等しいので、式は、 5(x-4)=4(x-1)+2です。 次に、「結果の検討」の段階では、 生徒同士が対話をする場面を設定することにより、学習が深まる。 他の方法を考えさせたい場合や、 解決がうまく進まない生徒への解決の糸口をつかませる手立てとなるからである。 また、どの方法が自分にとってわかりやすいか等を判断する力も育成できる。 〇 一人一人に自分の考えをもたせる。 〇 それぞれのよさと困難な点を確認し、場面に応じて 解決方法を選択できる判断力を培わせる。
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〇「方程式をつくるために用いた方法を説明し合う 活動」を設定し、数学的に洗練され、客観的で合 理的な説明に高め合う場とする。
授業づくりのステップ 個々の教師の授業に対する チェックポイント 5 学びの過程やその成果を振り返 らせ、次の学びにつなげる手立て を工夫する。 1 子供一人一人の理解度を1単位時 間の授業の中で評価し、定着や習熟 を図る時間が確保されているか? 解決過程や結果の振り返り 〇「方程式をつくるために用いた方法を説明し合う 活動」を設定し、数学的に洗練され、客観的で合 理的な説明に高め合う場とする。 〇 つくった式を教師が計算する。解(x)がどの 数量だったか確認させるとともに、結果の妥当性 の検討(解の吟味)をさせる。 〇 方程式をつくる手順を話 し合わせ、まとめる。 「ステップ5 学びの過程やその成果を振り返らせ、次の学びにつなげる手立てを工夫する」は、学習過程「解決過程や結果の振り返り」と「新たな疑問や問い、推測などの発生」段階にあたる。 「解決過程や結果の振り返り」段階では、方程式をつくる手順(解決過程)を振り返らせ、自分の言葉で説明させるようにする。 また、どの数量をxとおいたかを吟味させる。 ここで、指導の工夫として、“計算は教師が行う”ことがポイントである。 本時の目標は、「問題の中の数量に着目し、数量の関係を見つけ、 方程式に表す」ことから、計算の技能は、本時の目標ではないため、 この部分を省略するのである。 求めた解 x=18は、プランターの個数である。 18がどの数量を指しているか教師が問いかけることで、 解の吟味や数量の関係を確かめることの重要性を生徒に感じさせたい。 振り返りにより概念の形成等が促され、生徒が、次の課題に活用できる力となります。
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新たな疑問や問い、推測などの発生 〇 新たな疑問や問い(課題)を見出したり追究したり する場を設ける。
授業づくりのステップ 個々の教師の授業に対する チェックポイント 5 学びの過程やその成果を振り返 らせ、次の学びにつなげる手立て を工夫する。 1 子供一人一人の理解度を1単位時 間の授業の中で評価し、定着や習熟 を図る時間が確保されているか? 新たな疑問や問い、推測などの発生 〇 新たな疑問や問い(課題)を見出したり追究したり する場を設ける。 ※ これらの活動を通して、学習内容の習熟が図られるように工夫するこ とも大切である。 xを苗の本数にしたら、どんな方程式になるだろうか。 他の問題解決場面でも、同じような手順で問題を解決することができるだろうか。 最後に、「新たな疑問や問い、推測などの発生」の段階では、 学習を振り返って考察させたり、新たな問いを見出させたりする。 ・ 解決した問題の条件を変えて新たな課題として生徒に提示する。 (xを苗の本数にしたときにどんな方程式ができるかを考えさせるなどにより、 どの数量をxとおくとよいかを判断する必要性を感じ取らせることができる。) ・ まとめた方程式の手順が他の問題でも活用できるか確かめさせる。 (スライド14の教科書「問3」や教科書p234の「問題17」など、 計算はせず、 「式」をつくる時間とする。) 計算の省略を提案したが、本時扱うすべての問題の計算過程を省くことで、「2つの等しい数量の関係を見つける」類題を多く取り入れることができる。 本時のねらいの達成と、習熟の時間の確保のため、学習内容の大胆な工夫や精選が教師に求められている。 このような「問題発見・解決の過程」を取り入れた授業づくりに取り組んでいくことが大切である。
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インターネットでe-研修 宮崎県教育研修センターのホームページ上のインターネットでe-研修に、
中学校第2学年 単元「連立方程式」 の授業がアップロードされている。 図、表や線分図をかくことを大切にした授業の展開がなされているため、参考にできる。 ※ 「インターネットでe-研修」内でログインし、 スーパーティーチャー等の授業-中学校を検索する。
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3 参考資料 各種学力調査の分析資料について紹介する。
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県立高校一般入試分析 みやざき学習状況調査分析
県教育研修センター →調査研究・結果 みやざき学習状況調査分析 県立高校一般入試分析、みやざき学習状況調査分析等が、 県教育研修センターのHPの調査研究・結果に掲載されている。
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みやざき学習状況調査分析 みやざき小中学校学習状況調査から 県教育研修センター →調査研究・結果 →みやざき学習状況調査
みやざき小中学校学習状況調査から みやざき学習状況調査分析 県教育研修センター →調査研究・結果 →みやざき学習状況調査 みやざき学習状況調査の分析では、 設問ごとの県正答率と無解答率が掲載されている。
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みやざき小中学校学習状況調査から また、正答率が低かった問題についての分析や 指導のポイントをまとめたシートも掲載されている。
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ありがとうございました。
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