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Published byNadine Boutin Modified 約 5 年前
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コロナ放電によるベンゼンの分解 ○吉澤 宣幸 林 押忍 佐藤 孝紀 伊藤 秀範 田頭 博昭(室蘭工業大学) 下妻 光夫(北海道大学)
第37回応用物理学会北海道支部第7回レーザー学会東北・北海道支部合同学術講演会 北海道大学 11 January 2002 A-27 コロナ放電によるベンゼンの分解 Destruction of benzene using a corona discharge ○吉澤 宣幸 林 押忍 佐藤 孝紀 伊藤 秀範 田頭 博昭(室蘭工業大学) 下妻 光夫(北海道大学) ○N.Yoshizawa, S.Hayashi, K.Satoh, H.Itoh and H.Tagashira (Muroran Institute of Technology) M.Shimozuma (Hokkaido University) はじめに 実験装置・条件 実験結果 まとめ
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[1] K.Satoh et al., Proceedings of XXVth ICPIG, vol.4, pp.103-4 (2001)
はじめに ○背景 発ガン性を持つベンゼンは工場の排気ガスなどに含まれ、排出量の削 減が求められている ベンゼンは低気圧直流グロー放電によってほぼ100%分解される[1] 課題 実用性を考えると大気圧下での分解が必要である 大気圧下ではグロー放電を容易に発生できない 大気圧下で安定した放電を得るには・・・ (1)コロナ放電 (2)誘電体バリア放電 (3)パックドベット放電 (4)沿面放電 (5)パルスコロナ放電 発生が容易なコロナ放電を用いる ○目的 直流コロナ放電による、大気圧下でのベンゼンの分解特性を明らかにする [1] K.Satoh et al., Proceedings of XXVth ICPIG, vol.4, pp (2001)
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実験装置 DC Power Supply GASTEC Photonic Multi-Channel Analyzer Personal
マクセレック(株)製 LS40-10R1 放電チェンバー (ステンレス製) 内径:f197mm 高さ:300mm 針電極 (ステンレス製) 直径:f4mm 高圧側 Vmax±40kV, Imax±10mA DC Power Supply 平板電極(ステンレス製) 直径:f80mm 厚さ:10mm グランド側 GASTEC 測定範囲 : 2.5~312ppm Gateway 2000 GP6-500C 日本MKS(株)製 622A12TCE フルスケールレンジ :1.33×104Pa 分解能 :1×10-5F.S. 精度 :0.25% Photonic Multi-Channel Analyzer Personal Computer Baratron Manometer 浜松ホトニクス(株)製 PMA-11 Dial Gauge 波長測定範囲 :200~950nm 波長分解能 :<2nm 波長精度 :±0.75nm 時間間隔 :>1sec EDWARDS CG16K フルスケールレンジ :1040mbar 精度 :±2% Diffusion Pump Gas Chromatograph Chromatopac Rotary Pump O2 N2 C6H6 ●島津製作所製 GC-14A ●島津製作所製 C-R8A エア・ウォーター(株)製 関東化学(株)製 カラム :キャピラリカラム COL温度 :100℃ INJ温度 :150℃ DET温度 :250℃ 積分感度 :0.1mA・sec 純度:99.5% 純度:99.999% 純度:99% ● C6H6+Air ● C6H6 +N2+O2
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実験条件と方法 電極 :針対平板電極(平板電極を接地) ガス圧 : ○測定内容 全圧 1013[hPa] 酸素分圧 200[hPa]
電極 :針対平板電極(平板電極を接地) ガス圧 : 全圧 1013[hPa] 酸素分圧 [hPa] 窒素分圧 [hPa] ベンゼン分圧 0.01~0.3[hPa] 針電極極性 電極間隔[cm] 放電電圧[kV] ベンゼン濃度[ppm] 正極性 3 22.0 (約100mA:ストリーマコロナが発生する) 0、10、30、60、 120、300 負極性 2 19.4 (約100mA:グローコロナが発生する) 300 ○測定内容 放電後のベンゼン濃度 放電電流の時間変化 ベンゼンの分解率(ガス検知管) 針電極の針の本数と電流及び分解率の関係 = 1- ×100[%] 初期ベンゼン濃度
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放電電流時間変化と放電終了後の分解率 正極性 負極性 ストリーマコロナ放電中でベンゼンが分解されている
安定したストリーマコロナ が発生する 放電電流は最初減少した 後、増加し最終的に火花 放電に至る ベンゼン濃度の増加に伴っ て、火花放電に至るまでの 時間が長くなっている ベンゼンの分解率は85% 以上となった *矢印の位置で火花放電に転移 *数値は分解率 負極性 放電は安定しており電流は ほとんど変化しない ベンゼンは分解されなかった *正極性では火花放電が発生するまで測定した ストリーマコロナ放電中でベンゼンが分解されている 放電終了後時間が経過してもベンゼンが再合成されること は無い
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放電形状の時間変化[60ppm] 0[min] *電流の時間変化[60ppm] (a) (c) (d) (b) 0min 20min
火花放電に至る
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ストリーマコロナの発生領域を拡大すれば、分解が速く進む可能性がある
放電領域の拡大 正ストリーマが観測された時にベンゼンが分解されている 負グローコロナでは分解されない ストリーマコロナが分解に関与 ストリーマコロナの発生領域を拡大すれば、分解が速く進む可能性がある けんざん型電極を用いての放電領域の拡大 針電極 ステンレス製 直径:f4mm 60° 土台 真鍮製 直径:f50mm 厚さ:3mm
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針7本での実験結果 放電電流の時間変化 放電形状の変化 0[min] 針7本電極では、 ベンゼン濃度 が高い場合に は火花放電に ならない
ベンゼン分圧 0,30,60,120,300[ppm] 放電電圧 24[kV] 放電電流の時間変化 針7本電極では、 ベンゼン濃度 が高い場合に は火花放電に ならない *矢印の位置で火花放電に転移 放電形状の変化 60[ppm] 5[min] 30[ppm] 2[min] 30[min] ストリーマが無くなり針先にのみ発光がある 0[min] 時間の経過と伴に 発光が弱くなる 火花放電に達する
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分解率の時間変化(針7本・60[ppm]) 放電開始後、短時間でベンゼンの大部分は分解される
分解率の時間変化は放電電流の時間変化と相関がみ られる
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各針電極の真下に扇形の堆積物が観測された
放電後の平板電極上の堆積物 実験条件 電極形状 けんざん型(針7本) ベンゼン分圧 120 [ppm] 模式図 堆積物が観測された部分 各針電極の真下に扇形の堆積物が観測された ベンゼンの分解生成物と考えられる
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まとめ 針1本対平板電極の場合 正極性のストリーマコロナによりベンゼンは分解される 負極性のグローコロナでは分解されない
放電は最終的に火花放電となり、この時分解率は85%以上となった 火花放電に達するまでの時間は濃度の上昇と伴に長くなる 複数針対平板電極の場合 ストリーマコロナの領域が広がるとベンゼンは早く分解される 針7本で高濃度の場合、放電は安定して分解率は向上する 今後の課題 平板電極上の堆積物の調査 本研究は北海道科学技術総合振興センターの補助を得て行われたものである
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