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第4章 数学的reasoningと統計的reasoningの比較
第3回勉強会
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内容 はじめに ヒトのもつreasoningの本質 数学的reasoningの本質 統計的reasoningの難しさ
数学と記号と言語 教育方法と数学的reasoning 統計的reasoningと考え方 統計的reasoningの難しさ 統計的な内容の中の抽象的な特性 論理的誤りと統計的reasoning 統計における形式推論 信頼区間のreasoning 統計的reasoningと数学的reasoningの比較 統計教育や研究にかかわること 教育方法 統計教育の研究
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Reasoningとは 定義は難しい 時には,thinking, problem solving, decision making, critical thinkingなどと交換できるものとして扱われる Galotti(1989) Reasoningとは,推測したり結論を表現するといった少なくとも1つのゴールをめざして,当初の前提(時には修正することもあるが)に矛盾せず,すべての仮定をチェックするときに論理的に矛盾しないような情報を変換する心的活動 必ずしも完全である必要はないし,演繹的に妥当である必要もない 前提を修正したのかどうかを判断し,それによってreasoningの質を判定する
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人間の犯すreasoningの誤り 2重否定の解釈の誤り 前提の本質や意味を変えてしまう 条件付の記述を因果関係と解釈する
抽象的な議論の難しさ 抽象的な作業での前提の修正 形式論理をすべて受け入れるわけではない すべての可能性を考えているわけではない 正しいと信じていることは受け入れやすい このほかに3つの項目が挙げられている.これは誤りの例かどうかよくわからない 矛盾した内容に出会うと,推論を調整する傾向がある. 専門的な知識のレベルやモチベーションの違いによって,ごまかしの妥協点を見つけてしまう. 証拠に対する偏りや思い出しの影響で,推論の妥当性を過信する傾向がある.
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数学的なreasoningや統計的なreasoningにおいて重要なこと
抽象的な推論を難しく感じる 知識による決め付けを行うことがある すべての可能性を考えようとはしない
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2システム理論 人間の推論のひとつの説明 2つのシステムとは この2つのシステムを同時に動かす 結果が異なると,規則を重視
連想と規則 この2つのシステムを同時に動かす 結果が異なると,規則を重視 連想システムの方が先に終了 規則システムが終了する前に結論を出す場合がある 2システム理論にも例外がある 連想システムが規則システムに干渉することがある 印象が結論を支配してしまい,誤った結論を生み出す
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数学的reasoningの本質 数学はパターンの学問 抽象的な記述システムの利用 数学的内容と抽象的な記述の間を結ぶ心的なモデルが必要
数学は,実際の世界や「人間の心の内部の働き」から抽出された抽象的なパターンを扱っている.(Delvin,1998) 抽象的な記述システムの利用 数学的内容と抽象的な記述の間を結ぶ心的なモデルが必要 数学は,「人間の心の中にある抽象的なもの」ではなく,「物理的には存在しない,人間が作り出したもの」(Delvin,1998)
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言語との違い 言語も数学も人間の知性と文化が人工的に作り出した抽象的なもの 言語には,具体的にベースになるものが存在することが多い.
抽象的な概念(愛,幸せ,絶望など)でも,その意味のベースとなる情緒や経験がある 数学には,証明が必要となる
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数学の教育方法と数学的reasoning
抽象的な数学の概念を慣れ親しんでいる概念や過程と関連付けることによって,生徒が学習することを支援していく教育方法が重視されている Sford(2000) 「現実」から「仮想現実」へ English(1997) 4つのデバイス(analogy,metaphor,metonymy,imagery) 4つのデバイスを活用して,具体的経験から心理的モデルや環境の表現へと変換する まだ,きちっと説明できない
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統計的reasoningとthinking
データに依存し,実際の文脈の中で成り立っているものである. 数学は用いるが,それはほんの一部である. Reasoningとthinkingの違い 同じ問題の中で区別することは難しい 作業の特性によって区別することは可能 Thinking :統計的知識や手法をいつのどのように適用するのかをわかる Reasoning:結果がなぜ得られたのか,ある結論がなぜ正しいのかを説明できる Resoningには,選択したモデルと実際の話との間の妥当性も含まれる
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統計的reasoningの難しさ 統計的な内容の中の抽象性 論理的誤り 統計の中の形式推論 平均も「実際のデータの中には存在しないもの」
グラフ技法もパターンの特定のために用いられる パターンを見つけるために,ある特性に焦点を当てる 測定値の中の細かな値は無視する 測定されたもの自体が抽象的な場合もある(IQなど) 論理的誤り 複数の可能性を考えない場合がある 不確かな状況で,別の選択肢を考えない 統計の中の形式推論 統計的検定と信頼区間 確率的概念が必要 後件否定の考え方 「PならばQ」を用いて,「QでないならばPでない」
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統計的reasoningと数学的reasoningの比較
数学においては,抽象的な概念を構成するために具体的な例を用いる 統計においては,抽象的な概念と具体的な例とのすり合わせが必要.最後は文脈に戻る 統計においては,モデル選択の難しさが生じる
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統計的reasoningの教育方法 数学教育手法の活用 経験の重視 抽象的な概念を構成する上で,類比,隠喩,心象の活用が必要である.
データの収集のプロセスや,データの振る舞いを検索する経験をする必要性 2つのアプローチ Frequency representation of situsations Predict-and-test activities
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統計教育の研究 入門コースの研究 生徒のreasoningの理解は進んでいない
教育内容,教授方法,テクノロジーの活用,統計的な考え方に焦点を当てた方法 生徒のreasoningの理解は進んでいない 確率概念の形成については,いろいろ研究されている その他の分野は遅れている Classroom research や clinical interview methodorogies が利用され始めた
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今後の課題 生徒が授業中に身につける認識過程や心的構造をもっと詳しく記述し,教育的な介入の効果を解釈するための基礎が必要
そして,統計的reasoningを育成するための教育アプローチのプランが必要
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